晴耕雨読、山

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少年に後押しされて小さな一歩でも『へいわってすてきだね』

2024年10月15日 | 読書

新聞の読者投稿欄で知ったこの絵本。小学1年生だった安里有生くんが「平和のメッセージ」に応募した詩を2013年の沖縄戦没者追悼式で朗読した。会場内の涙、TV中継で全国の感動と共感を呼んだその詩。さらに多くの人たちに伝えたいと絵本作家の長谷川義史氏が絵本に仕立てた。氏は「あとがき」で語る<(小学1年生の)純粋で、素直で、力強い、まっすぐな願い>が、開いた1ページ目からストレートに。そして、<みんなのこころから、へいわがうまれるんだね。>など、その短い言葉そのままの心うち、情景がやさしい絵となって伝わってくる。<「ドドーン、ドカーン。」ばくだんがおちてくる こわいおと。>は、今のウクライナ、ガザをはじめ同じ境遇にいる子どもたちを思い出さざるをえない。最後のページに<ぼくのできることから・・・>と、幼い少年からの平和への誓い。90代近い投稿氏は絵本には「読み時」があり、今この本は再び読み時を迎えていると書く。読んで思う、我々大人は何をしているのだろうか。できることは小さく、限られている。それでもあきらめず、集まれば大きな声、いつかは力になると信じて行動しなければ。

            ちか



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