林道ゲートの鍵の借り受けなど個人での朝の見学は難しい。そのため地元のガイドセンターが主催する「タウシュベツ川橋梁早朝ツアー」に参加。糠平温泉の集合地から車で国道を20分ほど、砂利の林道に入りゲートを開けてさらに20分。途中すぐ左右に国鉄士幌線の廃線跡、さらに走ってヒグマがフキを食い荒らした跡や道の真ん中に糞などの説明。車を降りて歩くこと5分、目的の景色が広がる。左手から流れ込む川がタウシュベツ川、右手に糠平湖。目の前にタウシュベツ川橋梁だ。積み出しの林業の衰退、国道の開通による廃線に加えて、この橋はダム完成とともにダム湖に放棄された歴史を持つ。そして湖の水位の上昇で水没、出現する時期が限られることから「幻の橋」と呼ばれている。さらに、水圧や冬の凍結・溶解で劣化が進行しており、アーチ橋として見られるのは時間の問題とも。貸し出された長靴で橋の周辺を歩きまわり、ガイドさんの勧めで崩れゆくコンクリートにも触れてみた約1時間。離れて眺める国道の展望台とは違い、この橋の過酷な運命により近づいたような気がした。
幻の橋・タウシュベツ川橋梁 2024.07
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