伝統ある英国の10吋ユニットで、いい音で音楽を聴きたい・・・・・

音楽好きの、古いオーディオ機器10吋TANNOYを改良して聴くダメオヤジの金ちゃんです。

貧困老人の聴くTANNOY IIILZ in Cabinetの音は? でもワグナーの音楽を聴きたい。

2017年11月28日 | クラシック音楽・オーディオ

TANNOYは創業者ガル・ルパード・ファウンテンが1926年にスタートさせたイギリスのスピーカーメーカーです。それ以前はグットマンズやワーフデールが有名でした。DECCAがモニタースピーカーが欲しくって作った会社とも聞いていますが真相は分かりません。同日2ayのデュワルコンセントリック方式を1940年代に開発され、有名なオートグラフを発表。

日本でもオートグラフを筆頭に「燻銀のような」と評され独特な音質が愛好家の支持を集めています。最新のTANNOYも聴くが、かなりナチュラルトーンになったようですが、まだまだあの独自の癖のあるTANNOYトーンは健全のようです。

筆者が思うに当時のTANNOY程、癖の強いスピーカーもあるまいと思う、一番の魅力は、この「燻銀のような」が麻薬なんです・・・これが問題である正にこれぞ歪ではないのか?筆者の所有するTANNOYはもっとも安価のタンノイIIILZ in Cabinetは此の機種としては、旧TANNOYの最終的なIIILZです。これ以降は名前が変わってしまい、IIILZの音楽感性を継承しつつ現代の音楽ソースへの対応を図ったスピーカーシステム。スターリングと名前も改め登場した。

確かにこのユニットの魅力に取り憑かれたタンノイファンは多いのであろうが、多分その大半の人が色々苦労を重ねた挙句、他のエンクロージャーに変わったとも言われ、中にはタンノイの音質を理解された方もいるのだと思う、中でも一番小型なエンクロージャーは此れ以前は密閉箱からバスレフ方式となっており、物理的にも音域が広がったようですが今考えても価格は相当高額であった。

 

勿論ユニットには10inch同軸型2ウェイユニットであるHPD295を搭載しています。又この機種よりトランジスターアンプでも鳴らせる(メーカー曰く)と言っていますが、やはり相性は火屋のアンプを使うことが相性はよく、最近真空管アンプも良い製品があると聞く・・・・

拙宅のスピカーはHPD295のメンテナンスから戻り約1年が過ぎやっと当たりが出たようなところである。

ホームユースとして聴く限り、軽いJAZZからオペラまで色々聴いてきたが、勿論、オペラ、オーケストラ等の音楽を中心に聴くが、低域不足には不満はあるので小音量で聴くもあと少し、低域が欲しい要求が付きまとう、長く聴くと細かな所に不満はあるが最後まで聴く。

聴きながら一人でつぶやく事は、アンサンブルの低域の充実感などが欲しいのですが・・・・良い点はボリュームは搾り気味で聴こえる音量を出して聴き入る・・・定位は特筆もので、ソリストが歌う様が見える!

又最新のハイレゾ?オーディオインターフェイス等を利用して再生しても音質は快く聴こえる。しかし条件は、古くてもパワーアンプもある程度安定した物が必要ではあるようですが・・・・・・

特に小編成のヴァイオリンコンチェルト等のヴァイオリンの音もやっと可成り良くなってきた、最近聴いたアレクセイ・オグリンチュク (Ob と指揮)、アリーナ・イブラギモヴァ (Vn)、オーストラリア室内管のBWV 1060R演奏等は雰囲気も良いが、バロックオーボエとヴァイオリンの音質には感銘した一枚である。

当にTANNOY IIILZ in Cabinetの真の姿であろうか共思えた、当に燻し銀ような感じに聴こえる様は IIILZの片鱗を味わう事もある。

TANNOYの創業者ガル・ルパード・ファウンテン爺さんが云うようにオリジナルの箱の影響も相当強そうである。此のスピーカーは小音量で鳴らしてもエンクロジャーに触ると振動が強いのに驚く、まさしく箱を上手く鳴らしていることが分かる。

 アンプが火屋(真空管)ならもう少しその変の、燻銀を体感出来るだろうが、そうなるとピアノ演奏に影響が出るのかも知れない?

しかもWEの300Bの本物も法外な価格を出さないと入手困難で火屋のアンプは筆者の懐事情からは到底無理である、ヴァイオリンの音色を重視するとピアノな粒立ちが悪くなり、何処で納得するかが何時も迷うところである。

パワーアンプによっても随分違って聴こえ、アンプの吟味がどうやら此の音を出すツボであろう・・・・実にその辺りが、難しい選択のような気もする、と同時に法外な金額も貧困生活者には無理がある。でもいい音楽は聴きたい!と云う矛盾が付きまとう、(笑)

 凄い矛盾がある、レコード鑑賞には、やはり無理しても程度の良いガラード301プレイヤーとMCトランスが欲しくなる、WE-618Bトランスは現在100万程で取引されているようです。

程度の良いガラードのプレイヤーと合わせると200万は必至です(笑)其れもカートリッジにDECCAを選んだ場合は相当なメンテナンスが必要のようですので時間がかかります此れはもう筆者あたりは当然無謀な物欲であり、宝くじでも当たらなければ実現は不可である。

でも以上のような装置で一度鳴らしてみたいですね、アンプは当然火屋のアンプが欲しくなる・・・やはり泥沼の世界のようです。

又此のタンノイはどうも12吋は余りよろしく無いようです、今まで色々聴いて来たが12吋が上手くなったのにお目にかかれません。

音を出すにも此のラッパはスピーカーケーブルを選ぶようです。筆者の知人の方はインターホーンのラインが意外と良い効果が出るとおっしゃてますが・・・・特にスピーカーケーブルRCAケーブルだけでも相当種類も多く、選択に苦労する。

特に驚くのはスピーカーケーブルRCAケーブルだけでも十分良い装置が購入出来る金額を見ると更に驚く!又これらのケーブルの吟味も毎日聴くごとに取り替え同じ曲を幾日も聴き吟味することもオーディオの楽しみである。

評論家諸氏が数日の聴き込みでABの良さを判断するのは全く馬鹿げた話である、良い組み合わせを探すのも大変な労力が必要です。勿論各々聴く部屋も違うし環境も違うので、簡単にオーディオ評論なんて出来る話でではない。

でも我々は一般的にこう言う傾向の音がする、基本的なことを知りたいだけなのかも知れない。筆者が色々スピーカーコード、RCAコードを比べて聴いたが、オールドTANNOYには意外と単線の相性が良いやはりいい音でいい音楽を沢山聴き、音楽を理解することが一番大切のようです。

筆者の好きなワグナーの音楽を楽しむのはタンノイIIILZ in Cabinetでは低域不足で不満も多いが歌声が良く聴きながら、もう少し低域がと絶えず不満が付きまとうが、其れでも途中でやめようとはしない・・・?

やはり其処にはクナッパーツブッシュ指揮の芸術がある・・・・・・。

ワグナーは音楽に対するユダヤ人とユダヤ文化の影響力を激しく弾劾した。後にこれはナチスに利用されることともなった。現在でもイスラエルではワーグナーの作品を演奏することはタブーに近い。

欧米でもワーグナーの「音楽」を賞賛することは許され(第二次大戦中でもアメリカなどで普通に演奏されていた)てもワーグナーの「人物」を賞賛することはユダヤ人差別として非難の対象となるようだ。1872年にワーグナーが長く夢見てきた彼自身の作品のためのバイロイト祝祭劇場の建築を始め、1876年に完成。一度は訪ねて見たい処ではある・・・・・・

今日から仕事の隙間に先日注文したワーグナー : 楽劇のCDが海外から入荷したので、早速聴いてみる。

勿論指揮者はハンス・クナッパーツブッシュ指揮である。

音楽全般を過不足無く聴けるようになった。

特に人の声は原寸大で歌っってくれる、この辺りTANNOYである 本日海外より到着したハンス・クナッパーツブッシュ指揮の1956年演奏のワーグナー : 楽劇「ニーベルングの指環」全曲を聴きながら述べることにした。

 ワーグナー《ワルキューレ》第1幕(全曲) クナッパーツブッシュ指揮

こうして色々聴く内にタンノイIIILZ in Cabinetは火屋のアンプを使わなくとも結構聴けることが理解できた。昔はプリはマッキンのC-29とラックスMQ60の他に東芝製の火屋のモノーラルパワーで鳴らしていましたが、可もなく不可も無くと言った感じでした。マッキンもどちらか言えばウォームトーンなのですが、筆者にはこの組み合わせは感動しなかった過去があり、それ以来マッキンに疑問を持つようになった。

このIIILZ in Cabinetは石のアンプでも鳴らせるようなコメントもありますので、色々繋げ聴き比べてみました。少し聴いただけで耐えられないアンプもあったり、一度聴き暫くして聴き直すと素直な感じが良かったり、最初は良かったがしばらく聴くと不満が出てくる。手持ちのアンプに中にも故障して音も出なくなったパワーアンプも出た。


と言った具合に現在5種類のアンプの中より一番のお気に入りがTEACのアンプが良く聴こえる。一般的にはラックス38FDとかQUAD 44QUAD 405-2のアンプでIIILZ in Cabinet鳴らすのが一般的であろうが、筆者としては除外した、と言うより余りにも一般的で、妹がQUADを使用してるので今回はそれ以外の物を選んでみた当然ラックスとIIILZは黄金の組み合わせと言っているが最近其れも疑問を抱いている。

個人的意見ですが、LUXの独特のラックストーンにも疑問を抱くようになった

 パワーアンプだけでも 

●1978年頃発売 ONKYO M-8000Integraと名乗る前のアンプ 全回路を2台のモノラルアンプで構成したデュアルチャンネル方式で回路方式は全段直結セミコンプリメンタリーSEPPOTL回路。そこそこのパワーはあるが、TANNOYには合わないようです。 

此後Integraと名乗るが其れ以降は知らない。

 ●1978年頃発売 Aurex SC-M15/SC-M15(意外と安価で音質も素直な音がする)筆者のイチオシか?

SC-M15☓2 BTL接続でモノラルパワーアンプとしての使用すると可成り良い、音も素直な自然な音質ですが少し控えめな音注意は1台で鳴らすとかなり薄っぺらな音に聴こえるが、BTL接続モノーラルに使用が必至のようです。現在サブ機1台確保して3台あります、なにせ古い機器なので交換様に確保しています。

 ●1990年頃発売 LINN LK100やはりイギリスのパワーアンプで相性は良さそうであるが、長く聴くと疲れる音になった、違う環境になれば必要かも知れない。此のアンプをモノーラルで鳴らしてみたいと思ったことはあるが、一度試してみたい。勿論モノーラルはBTL接続できるそうです。やはりイギリスのアンプで音質は良いと思う、筆者のサブのKEF Q300良く鳴る。この機種も相当古い機種なので確保は難しそうである。

 

 ●1987年頃発売 Cyrus/Mission Cyrus 2現在故障中です、イギリス製なので相性は其処そこそこ良いが、修理を検討するが相当費用が必要のようです。タンノイを鳴らすには此のアンプ(プリメイン)は力があり、音質はクワードに似ている様に思える。現在メデリアンのCDプレーヤーも故障して修理を検討しています。実は修理して使用したいのですが修理費用が意外と高額で躊躇しています。

 

 ●1980年頃発売 TEAC MA-7(アルモニア) 

タンノイ専用アンプかな?と思える程満足度は高い、でも相当に癖のあるアンプですが拙宅のIIILZ in Cabinetに繋げ聴くと、流石に音が?いや音楽が鳴ってる様が聴こえ、筆者の耳には耳障りが良く聴こえる。決して自然な音とは言わないが、音楽、いや人の歌声が良く聴ける、TANNOYの大型スピーカーは持ち合わせて無いので不明ですが此の程度の、IIILZのスピーカーを聴くにはベストのアンプなのかも知れない。心配は1980年製作なので故障が心配です。サブのKEF Q300に繋ぐとTEAC MA-7(アルモニア)の癖が出すぎる傾向ですがシャープすぎる感が否めない。

TEAC MA-7内部

このアンプは、当時のTANNOY社社長ノーマンJクロッカー氏により、TANNOY社製品の重要な試聴テストのシステムとして使用するという評価を得ています。

MA-7は新開発の保護回路を内蔵した完全DCパワーアンプ構成となっており、左右チャンネルの相互干渉を防ぐため、ダブルモノラル構成を採用しています。多分余り知られていない機種のため発売台数は少ないと思います。現在TANNOYを鳴らすにはTANNOYの癖を良い音に鳴らすツボを心得ている感じで、癖もあるが良い組み合わせでした。

筆者が思うは左右チャンネルの相互干渉を防ぐダブルモノラル構成が音を良くしているように思う、なにせ40年程前のアンプにしては、かなり優れもののようです。日立のパワーアンプも独自のモノーラル構成しているパワーアンプの評判は良いようだ最新のアンプは知らないが、大手メーカーが参入していた40年前の当時の技術は未だ現在でも通用するようです。

尚日立、東芝等の会社はオーディオ製品の華が咲く前に撤退を余儀なくされたようです。でも当時重電機メーカーの実力は凄さがある。当時のパワーアンプはモノーラルで使用して見ると以外に力を発揮する場合があるようです。特に当時のアンプはモノーラルで聴くと分離良くアキュレットな音が聴けるかも知れません。皆さん是非お試しを此処に上げたアンプは何れも30〜40年以上前のアンプですが、ある程度満足する音は出るようです。

最近久しぶりに秋葉原に行った時に一般的な最新の音響システムを聴き、染み染み我が家の音に満足感が得られた!但し接続部分は良く清掃して接点回復剤を塗布しメンテナンスを定期的に行うことは最低条件ですが、RCAケーブルもWestern Electric、BELDEN、ortolan等色々試して見たが現在はトーレンスの銀線RCAケーブルにTEAC MA-7パワーアンプに繋げ当初はBELDENのオレンジ黒の9497に繋げ聴いていたが、Western Electricが合うようでした。

スピカーケーブルにはWestern Electric 16GA(撚り線)single(緑)にて繋いでいる。現在拙宅のIIILZ in Cabinetには此のラインが上手く鳴ります。

又同等に歴史のあるBELDENは余り良い結果はえられなかった???RCAケーブルもBELDENはすぐれないのかもしれない?スピカーケーブルも銀メッキ線が?と思いINAKUSTIK (インアクースティック)PRM-1.5S (1M)スピーカーケーブルに交換して聴くが、タンノイIIILZ in CabinetにはWestern Electric 16GAが音声は優れているような気がする。

サブのKEFはINAKUSTIKの銀メッキのケーブルが工合がいいようです・・・ボリュームを少し挙げても安定した歌声が聴ける、ヴァイオリンがボリュームを挙げてもヴィオラにならない。この辺りの音創りはさすがTANNOYと思うのだが、やはり低域不足は止む得ない。此の小さな箱に要求するのが無理なのである。

 低域不足をカバーするには幻のコーネッタとも言われる、スピーカーがある。元々、「コーネッタ」という名のスピーカーは、アメリカタンノイで四角い箱で作られていたものがありますが、そのスピーカーと特に縁があるわけではなうようです。

ステレオサウンドの1976年発売号で、その当時手に入りやすかった295HPDを使って、

なんとか家に置けるサイズで、あこがれのTANNOYオートグラフに少しでも近いものを・・・ということで企画されたキャビネット作成によるものが、このコーネッタ。当時からとてもよい鳴りっぷりで、「幻のコーネッタ」とまで言わしめたスピーカーなのです。

ちなみに、この大きなキャビネットに、なぜもっと大きなユニットにしないのか?と思ってもみたりしますが、この10インチを使っているところがこのスピーカーの魅力的な部分のようです。

このスピーカー、大型スピーカーのゆったりした鳴り方はするものの、キレ味がよくて、生々しさがあるそうです。これはあえて10インチのユニットにして、バスレフ型にしているのが正解だったのでしょうね!

 

この様な解説を見るとHPD295の使い方はまだまだ色々あるようです。

余裕があれば手元に置いて手懐けたい箱でありますが、貧困老人には所詮無謀な事のようです。

  

最後になるがハンス・クナッパーツブッシュ指揮のワーグナー : 楽劇「ニーベルングの指環」の演奏である。

低域不足は否めないがワーグナー : 楽劇の雰囲気は楽しめます。

最近ハンス・クナッパーツブッシュ指揮のワーグナー : 楽劇「ニーベルングの指環」

ヴォルフガング・ヴィントガッセン (T ジークフリート、ジークムント)

アストリッド・ヴァルナイ (S ブリュンヒルデ)

ハンス・ホッター (Br ヴォータン、さすらい人)

ヨゼフ・グラインドル (Bs ファーゾルト、フンディング、ハーゲン)

グスタフ・ナイトリンガー (Bs アルベリヒ)

パウル・クーエン (T ミーメ)

ルートヴィヒ・ズートハウス (T ローゲ)

ヘルマン・ウーデ (Br グンター)

グレ・ブラウエンスタイン (S フライア、ジークリンデ、グートルーネ)

 バイロイト祝祭管弦楽団

 

を聴いている、筆者のよく聴く音楽にバッハ、ワグナーは多い、最初聴いても感動も良さも分からない、しかし何度も聴く内に徐々にその美ししさ、悲しみ、怒り、喜びが見えてくる。

そしてやっと自分の音楽が鳴るのです。良い音楽を何度も繰り返し聴くことが必要です。

ハンス・クナッパーツブッシュはこの1964年の秋、クナッパーツブッシュは大腿骨骨折をして長期療養に入ります。翌年1965年のバイロイト音楽祭では指揮を執ることができず、その後に他界しました。その意味でもこの 楽劇「ニーベルングの指環」が最後の録音なのです。

今後はベートーベン、モーツアルトの交響曲、楽劇も再度聴いて楽しむ予定です。

やはり良い音楽は、良い音で聴きたいものです・・・・・・・ブラボー!