伝統ある英国の10吋ユニットで聴く、音楽の父のJ.S.バッハ音楽を知る喜び・・・

音楽好きのIIILZ Monitor Goldユニットの箱を改良して楽しむダメオヤジ金ちゃんです。

ボヤン・チチッチ(バロック・ヴァイオリン)演奏のヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ全集を聴く。

2024年06月19日 | バロック音楽・オーディオ一般

昨日は雨模様でゆっくり散歩できなく、モジャ君は雨天の散歩は嫌う傾向があり若干欲求不満気味でもある様でもあった。
本日は少し早朝から遠吠えするにで早目の散歩をせがむ、早速少し早めに散歩に出かけ、今日のコースは何時もより少し遠くの公園を廻る、雨上がりの為か朝靄が見える。モジャ君は気分爽快である。三箇所の公園を巡った。
朝靄の感じが写真に収まった様である・・・。



帰宅後はモジュ君はシャワーを浴びさて落ち着かせ、本日は楽しみな今年開花した最後の蔓薔薇の花を冷蔵庫に保管した、蔓薔薇の花のお風呂に入っています、来年もこの時期の楽しみでもあり、何故かリラックス出来る入浴後の僅かなバラの花の匂いが実に心地良い。

最近の話題は腐り切った政治と金の話、それとドジャーズ大谷の報道問題、日テレ、フジテレビの大失態である。
いずれも日本の民度の問題でもあり、国民より政治を司る立場の者、マスコミを報道する側の者達の事については間違いなく大問題である・・・?民放放送局には最近益々、韓国色、支那色が強く番組自身興味のない国民が増えている、今やテレビを見るのはと年寄りばかりで、筆者もテレビはYouTubeを見る事が多い、誠に呆れ返る始末である。政府もまともなマスコミを指導する為にもテレビチャンネルをフリーオークッションで開放し判断は視聴者が決める様にすれば如何?巨大になりすぎたマスコミにはお灸を据える事が肝心であろう、その際NHKも無駄な税金を使用しないで、解体して民放にすれば如何であろう。

兎に角日本の歴史を見渡す限り。どの時代も其々品位のある民度は日本の伝統でもあった、例えば赤穂浪士事件も討ち入り後49日間の文献も今に伝わる、5代将軍の吉良VS浅野の喧嘩両成敗を赤穂浪士が刃傷沙汰を起こした、無事本懐を遂げるが、細川家家臣「堀内伝右衛門覚え書」赤穂浪士の接待役だった堀内伝右衛門が大石ら十七人を泉岳寺で受け取り、元禄十六年(1703年)二月四日の切腹までの間、義士からの聞き書きや義士からの書簡・詩歌を書き寄せた貴重なものです。大石が最後に語った言葉に浅野家の上層部は今回の事件には加わらず所謂下級武士達だけで起こした事件は残念であるとと述べている。



また先の戦争後の東京裁判でも石原莞爾は喧嘩両成敗を主張した、裁判証言にも見事な答えを語っている、問いの戦争犯罪者は誰と問われ「トルーマン」だと答えている、見事に美味しき日本を伝えた思う。

現在の政治屋は良し悪しに付け事実を次の世代に残し、次は最善の方法で相決する方法を今の政府筋は捨てようといている事が問題である。その事実を間違った報道をするNHKを始めとするマスコミ側は大いに反省すべしで報道の事実を報する立場を取るべきでもある。
政治屋、報道屋とも私腹を肥やす事ばかりしないで、この際改めて頂きたい。筆者も75歳を過ぎ殆ど自分の人生は終わりに近づいているが、海外の方に日本人の民度について言われると実に恥ずかしい思いをする状態である。

日本の或程度知名度のある家は、それなりに格式もあり常識も弁え人々の安定を目指す心得は必ず守り、自然災害等にも皆と一緒に耐え忍んだ事が常識であった。その様な或程度高い民度を持つ政治屋、報道屋は消えた様である。ある事柄を読むと日本人らしい日本人は明治初期で終わったとも言われる、何故か武士が終了した時期と一致する。今世間は政治と金の問題で与野党意見交換しているが所詮同じ穴の狢、本来の改革は無理であろう、国民が今の政治屋を拒否出来るかが問題で間違った組織票も無効にして厳正な日本らしいお捌きが必至でもある。



暗いお話はここまでとし早速音楽のお話に・・・
ここでは何度も取り上げているゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(Georg Friedrich Händel )は、ドイツ出身の作曲家、オルガニスト。イタリアで成功した後にイギリスで長年活躍し、イギリスに帰化した。後期バロック音楽の著名な作曲家の一人で、特にイタリア語のオペラ・セリアや英語のオラトリオの作曲で知られ、自ら公演事業にも携わった。オラトリオ『メサイア』は現在でも特に人気が高いが、筆者の好きな六つのヴァイオリン・ソナタについて考察しました。

ヘンデルは鍵盤楽器の名手としてよく知られていますが、若い頃はヴァイオリニストとしても訓練を受けており、エッセイストのドナルド・バロウズは、ヴァイオリンとハープシコードのためのヘンデルの作品について「派手な技巧によって注目を集めるのではなく、ヴァイオリニストが鍵盤奏者と音楽的な会話を交わす、流れるようで心地よい室内楽である」と述べています。

この曲を知ったのは五味康祐先生が昔ステレオサウンド誌の連載を掲載していた時に知った曲で、素人の筆者でさえヘンデルのヴァイオリンソナタの甘味な響きに魅せられた思い出があり特にソナタ ニ長調 Op.1-13, HWV 371は繰り返し聴いた思い出がある。



当時は筆者のオーディオ機器も徐々にボーナス等を注ぎ込み装置も交換し1972年頃から徐々にプレイヤーはTechnics SL-110、アームはFR、カートリッジに    Ortofon SPUGE、プリアンプはTechnics 30A、パワーアンプは    LUXMAN MQ60、後日テープデッキはTEAC A-7400、スピーカーは当時欲しかったTANNOY社が火災で購入できず、代わりに英国のFERROGRAPH S1と言う組み合わせで聴いていたが弦楽器の鳴り方はまず先ずではあったが、全体的は若干細身の音がした、一瞬聴くと実に塩梅は良いが、但し長く聴くと疲れる様にも感じた。今考えると当時のシステムは何かバランスの悪さがあった様にも思う、当時仕事が忙しすぎ勿論土日も返上し徐々にレコード音楽を聴くとが出来なくなりオーディオ機材は埃をかぶる状態にもなった。

その後プリアンプはMcIntosh C29、パワーアンプは東芝の最後の真空管(予備も含め)を使用し東芝の音響技術者にモノーラルアンプ(ダブルプッシュプル)を制作して頂き使用していましたが、多分C29との相性は合わず欧州のアンプも考えたが資金不足が伴いそれと度重なる引越しでほとんどの機材は処分し、最後はミニコンポで十分とも思って軽音楽程度で紛らわしていた考えればオーディオ歴はトータルすれば思ったより決して長くは無い様に思う。



老後になり好きな音楽鑑賞を再開しTANNOYⅢLZにユニットに in GOODMAN AXIOM80 Cabinetを入手し、現在三極管で鳴らしていますが、国産品と言われるzaika5300を入手しこれが実に良いマッチング効果があり弦の音が実に良く鳴るのだ、当時の雑誌においても輝かしい感想を見る事が確認でき、実際視聴すると実に瑞々しい再現が行われた事におごろきました。
但し真空管の製品は海外、国産問わず可成り数が多く値段もピンからきりで選択が相当難しくアンプとの相性もあり選ぶ事は至難の業でもある。一部の愛好家の間ではそのセレクトが楽しみと言う強者もいる様です。

TANNOYⅢLZ in GOODMAN AXIOM80Cabinetを或程度現状ににする前はなんちゃってLS3/5aを改造しある程度良きバランスで鳴る様にまだはなったが、現行のGOODMAN AXIOM80の箱と比べ自然に感じる低音は納得ができず、TANNOのシステムを愛聴しています。以前にも紹介したMartin Neuのオルガンの低音も自然い聞こえる音には10吋のユニットの良さを改める次第です。

退職して以降以前から使用していた機器を直し補修しながら余生を楽しんでいるのが現状である、オーディオ愛好家というより何方かと言えば音楽愛好家と言う立場を取っている。勿論昔好きだったジャズも聴くがバロック音楽と言うよりJ.S.バッハの音楽が断然多く最近特にカンタータを聴くことが増えているのが現状でもある。



ではヘンデルのヴァイオリン・ソナタについて述べてみよう。確定されたヴァイオリン・ソナタの目録がないというのが現状である。研究者によって多種な見解がみられるのである。未だにヘンデルのヴァイオリン・ソナタの全貌が見えていないというのが現状ではあるが、現時点では9曲とされている。これには偽作の疑いがる4曲も含まれている。
バッハの「ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタBWV1014~1019」(全6曲)は、通奏低音(バス部)と和音記号のみ付けてよしとされていた当時の慣習とは異なって、完全にすべての音が書かれている。バッハが演奏者の即興性には満足しなかったと思われる。それとは違ってヘンデルの「ヴァイオリン・ソナタ」には、ヴァイオリン部以外は通奏低音(バス部)と和音記号のみしか書かれていない。現在、それらを補ったいわば編曲校訂版楽譜が出まわっているが、問題を残す版(かっては時代錯誤な版もあった! ex.ピアノ伴奏にオクターヴ音を多用)もあることを知らなければならない。それを前提に話を進める。
「ヴァイオリン・ソナタ ト長調」 358
「ヴァイオリン・ソナタ 二短調」 359a
「ヴァイオリン・ソナタ イ長調 第1番」 361 Op.1-3
「ヴァイオリン・ソナタ ト短調」 364a
「ヴァイオリン・ソナタ ト短調 第2番」 368 Op.1-10
「ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調 第3番」 370 Op.1-12
「ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 第4番」 371 Op.1-13
「ヴァイオリン・ソナタ イ長調 第5番」 372 Op.1-14
「ヴァイオリン・ソナタ ホ長調 第6番」 373 Op.1-15
ヘンデルのヴァイオリンソナタは、いわゆる「作品1」にぞくする、作品1-3、1-10、1-12、1-13、1-14、1-15を合わせた6曲とされてきたのですが、他にも自筆譜がみつかったりした曲がいくつかありますので、最近の演奏家がヘンデルのヴァイオリンソナタをまとめて取り上げるときには、それらの曲も演奏されるのが普通だそうです。



そもそもヘンデルの「12のソロ 作品1」は1730年ごろアムステルダムのRodger版として出たのが最初ですが、これはロンドンのWalshがヘンデルにもRodgerにも無断で出した、一種の海賊版だったとのことです。次いで数年のちに、そのうち2曲のヴァイオリンソナタを別の2曲のヴァイオリンソナタに差し替えてWalsh版が出版されました。さらに旧
ヘンデル全集(クリサンダー版)では、両版をあわせた計14曲に、新たに1曲のヴァイオリンソナタ(ニ長調・作品1-13)を加え、15曲から成る「作品1」を構成したのです。
よく比べられるバッハ&ヘンデルの音楽、確かにバッハはクリスタル的でヘンデルの曲は何故が温もりがあり土器の様でもあります、ヴァイオリン・ソナとはずいぶんややこしい成立経緯ですが、これは元はと言えばWalshが「合計12曲」という体裁にこだわったために無理して曲をかき集めたのが原因だとされています。



作品について
ヘンデルのヴァイオリン・ソナタは,「作品1」と呼ばれる独奏楽器(トラヴェルソ,リコーダ,オーボエ,ヴァイオリン)と通奏低音のためのソロ・ソナタ集のうちのヴァイオリンの曲を指すのが一般的ですが, 少々ややこしいので,楽譜の出版に沿って簡単に整理します。
ロジェ版(1730年頃)
1730年頃,アムステルダムのロジェ(Roger)という出版社が,「G.F.ヘンデルによって作曲された通奏低音付きの,トラヴェルソ,ヴァイオリン,あるいはオーボエのためのソナタ」という, 12曲からなる曲集を発売しています。 最近の研究によると,この曲集は,ロンドンのウォルシュ(Walsh)という出版社がロジェの名を借りて出版していたことがわかっているそうです。 現在の作品番号で言うと,作品1-3,14,15,がヴァイオリン・ソナタとして含まれていました。 ただし,このうち14と15については,大英図書館で所蔵されている「ロジェ版」の一つに,当時の筆跡で「注意,これはヘンデル氏のものではない」と書かれているそうで, 本当にヘンデルの作曲かどうか,信憑性が疑われているということです。
ウォルシュ版(1732年頃)
1732年頃,改訂版として前述のウォルシュが「ヘンデル氏によって作曲された,ハープシコードあるいはバス・ヴァイオリンのための通奏低音を伴う,ドイツ・フルート,ヴァイオリン,あるいはオーボエのためのソロ。注意,この版は以前のものより正しい」 と称して,12曲からなる曲集を発売しています。 前述の14と15を現在の作品番号の10と12に差し替えているということです。 ただし,この10と12についても,大英図書館に所蔵されている「ウォルシュ版」の一つに,当時の筆跡で「ヘンデル氏のソロではない」と書かれているそうで, これも信憑性がないとのことです。 なお,「作品1」とは,ウォルシュが1734年以降の新聞広告で用いた番号で,これが定着したとのことです。



今回登場のクロアチアの異才ボヤン・チチッチ!スティーヴン・ディヴァインの伴奏で贈る、ヘンデルのヴァイオリン・ソナタ全集!
解説によりますと「新世代のバロック・ヴァイオリニストの旗手のひとり、ボヤン・チチッチ。バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータの記念碑的な録音で新たに注目呼び、英グラモフォン誌「Critics' Choice 2023」、英Presto Recordings of the Year「Finalist」 2023」等に選ばれたチチッチが、今度はヘンデルのヴァイオリン・ソナタ全曲に挑戦します。

ヘンデルは鍵盤楽器の名手としてよく聞かれますが、若い頃はヴァイオリニストとしても訓練を受けており、エッセイストのドナルド・バロウに固定ヴァイオリンとチェンバロのためのヘンデルの作品について「派手な技巧によって国際的なものではなく、ヴァイオリニストが鍵盤奏者と音楽的な会話を交わす、流れるようで心地よい室内楽である」のいずれか。伴奏は、これまでイリュリア・コンソートのメンバーとしても共演してきた。」と語っているそうです。
伴奏は、これまでイリュリア・コンソートのメンバーとしても共演してきたイギリスの名手スティーヴン・ディヴァイン。彼は1756年ロンドン製の壮麗なカークマン・ハープシコードを少年時代から知っており、「ヘンデルのソナタをこの楽器で録音できたことは栄光であり喜びである」と語っています。



この曲はヴァイオリンのバロック・ソナタ集でのヘンデル・ヴァイオリン・ソナタはアルフレード・カンポリ(ヴァイオリン)ジョージ・マルコム((ピアノ)は好演奏と思っていたが流石1948年頃の録音でやはり今聴くも演奏は良いが、音質が古く、色々演奏者を探してみたがイマイチピンと来ない。
昔から筆者は此の曲が好きで当時アルヒィフーフレコードより発売してたレコードは未だ大切に保管する、当時「アルヒーフ・プロダクション」は、ドイツ・グラモフォン社内に1947年に創立された音楽史専門のレコード・レーベルです。(最初のリリースは1948年、ヴァルヒャのバッハでした。) 「世界初」の古楽レーベルとして古楽振興のために発足し、当初はバッハ作品の全曲録音を目標としてスタートしましたが、その後、グレゴリオ聖歌からウィーン古典派までその領域を拡げたと言われる。
当時ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタはA.グリュミオー(vn)R.ヴェイロン・ラクロワ(cemb)を聴くが何故か筆者には流行歌のように聴こえピンと来ない。



その後E.メルクス(vn)E.ミュラー(cemb/org)A.ヴェンツィンガー(vc)K.シャイト(lute)を紹介され早速聴くと重厚な演奏に驚いた、E.メルクスは自身もバロック・ヴァイオリンの奏法を研究して、バロック・古典派の作品を当時の奏法で演奏しようと試みている。またA.ヴェンツィンガーのビオラ・ダ・ガンバの低域も重厚さを増している様でした。

退職して以降以前から使用していた機器を直し補修しながら余生を楽しんでいるのが現状である、オーディオ愛好家というより何方かと言えば音楽愛好家と言う立場を取っている。勿論昔好きだったジャズも聴くがバロック音楽と言うよりJ.S.バッハの断然多い最近は特にカンタータを聴くことが増えているのが現状である。



今回登場のクロアチアの異才ボヤン・チチッチ!スティーヴン・ディヴァインの伴奏で贈る、ヘンデルのヴァイオリン・ソナタ全集!
解説によりますと「新世代のバロック・ヴァイオリニストの旗手のひとり、ボヤン・チチッチ。バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータの記念碑的な録音で新たに注目呼び、英グラモフォン誌「Critics' Choice 2023」、英Presto Recordings of the Year「Finalist」 2023」等に選ばれたチチッチが、今度はヘンデルのヴァイオリン・ソナタ全曲に挑戦します。
ヘンデルは鍵盤楽器の名手としてよく聞かれますが、若い頃はヴァイオリニストとしても訓練を受けており、エッセイストのドナルド・バロウに固定ヴァイオリンとチェンバロのためのヘンデルの作品について「派手な技巧によって国際的なものではなく、ヴァイオリニストが鍵盤奏者と音楽的な会話を交わす、流れるようで心地よい室内楽である」のいずれか。伴奏は、これまでイリュリア・コンソートのメンバーとしても共演してきた。」と語っているそうです。



早速ボヤン・チチッチの演奏を耳にすると、昔聴いたアルヒィーフ盤のE.メルクス(vn)演奏を聴いた時の衝撃を思い出した、ヴァイオリンの旋律が如何にも道に行ってる実に新鮮あ編曲である、イタリア調って言うか自由奔放な調べでもある。

勿論楽器はヴァロック・ヴァイオリン(ジョヴァンニ・グランチーノ1703年製)である之は聴きしに勝る演奏でもある、確かに最初に聴いたE.メルクス(vn)のアルフィーフ盤を聞いた時に似た感動を覚えた。また特に大好きなHWV 371が鳴り出す作品としても筆者好みである。

ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ全集
 1.ソナタ ニ長調 Op.1-13, HWV 371
 2.アレグロ ト長調 HWV 407
 3.ソナタ ト長調 HWV 358
 4.ソナタ ニ短調 Op.1-1, HWV 359a
 5.ソナタ ト短調 Op.1-6, HWV 364a
 6.アレグロ ハ短調 HWV 408
 7.ソナタ イ長調 Op.1-14, HWV 372
 8.ソナタ ホ長調 Op.1-15, HWV373
 9.ソナティナ(オラトリオ《時と悟りの勝利》 HWV 46b より)
 10.アンダンテ イ短調 HWV 412
 11.ファンタジア イ長調 HWV 406
 12.ソナタ イ長調 Op.1-3 HWV 361

【演奏】
 ボヤン・チチッチ(バロック・ヴァイオリン/ジョヴァンニ・グランチーノ1703)
 スティーヴン・ディヴァイン(ハープシコード/ジェイコブ・カークマン1756)

使用楽器:
 バロック・ヴァイオリン:ジョヴァンニ・グランチーノ(ミラノ, 1703)
 ハープシコード:ジェイコブ・カークマン(ロンドン, 1756)

【録音】
2023年3月13日-15日、セント・マーティンズ教会(イースト・ウッドヘイ、イギリス)

Bojan Cicic (ボヤン・チチッチ)。クロアチアの男性ヴァイオリニスト。1979年5月22日生まれ。
パリ国立高等音楽院でバロック・ヴァイオリンと古楽プログラムを学び、2004年に卒業した。2005年から2007年まで、ロンドンのギルドホール音楽演劇学校でバロック・ヴァイオリンの勉強を続けた。16世紀後半からメンデルスゾーンやベートーヴェンのロマン派ヴァイオリン協奏曲まで幅広いレパートリーを得意としている。古楽アカデミーとアンサンブル・フロリレギウムのリーダーであり、18世紀オーケストラ、コンチェルト・コペンハーゲン、啓蒙の時代のオーケストラなどのオーケストラのリーダーとして頻繁に招待されている。
ヘンデルは鍵盤楽器の名手としてよく知られていますが、若い頃はヴァイオリニストとしても訓練を受けており、エッセイストのドナルド・バロウズは、ヴァイオリンとハープシコードのためのヘンデルの作品について「派手な技巧によって注目を集めるのではなく、ヴァイオリニストが鍵盤奏者と音楽的な会話を交わす、流れるようで心地よい室内楽である」と述べています。
伴奏は、これまでイリュリア・コンソートのメンバーとしても共演してきたイギリスの名手スティーヴン・ディヴァイン。彼は1756年ロンドン製の壮麗なカークマン・ハープシコードを少年時代から知っており、「ヘンデルのソナタをこの楽器で録音できたことは栄光であり喜びである」と語っています。



新世代のバロック・ヴァイオリニストの旗手の1人、ボヤン・チチッチ。これまで様々な知られざるバロック作品を録音してきたチチッチですが、ギタリストのショーン・シベがスコットランドの15世紀の教会で録音したバッハを聴き此れも良い仕上がりだとは思いますが。
今回のヘンデル:ヴァイオリン・ソナタにブラボー!

ファビオ・ビオンディでJ.S.バッハの無伴奏ソナタとパルティータ検証する。

2024年02月10日 | バロック音楽・オーディオ一般

最近は定期的に耳垢が溜まり、音が聴き取り難くなる、三ヶ月毎に近くの耳鼻咽喉科に通院する。ドクター曰くなるべく綿棒等で耳垢を取らない様にしてくださいとは言うが、何となく耳が痒くなると辛く、綿棒を使用してしまう、実はこれが実に気持ち良いのであり、中々やめられないのである!

三〜四日前から耳垢が詰まり、気分も悪く今日は土曜日で何時もお世話になっている病院は午前中なら大丈夫だろうとネットで調べ治療に出かける。
矢張り連休前の病院は賑わっている、ある程度の待ち時間は覚悟しなければならない、筆者も含め老人が多いのであろう。



珍しく第一駐車場は満車、第二駐車場に案内される、相当患者が多いのであろうか・・・心配になったが、むず痒さから解放されたく、待つこと粗1時間程度で診察になる。
何時ものドクター曰く「耳垢が溜まることは病気では無い」そうであり、勿論両方の耳垢の洗浄をして頂きスッキリする。耳垢が溜まれば3ヶ月程度に一度清掃に通院している。

確かに音も若干違うニュアンスで聴こえるようであり、治療済みの耳で聴く音楽は程よく弦楽器等の音が判別でき満足に視聴出来るる様になった。

確かにバロック楽器とモダン楽器では音色に違いのあるようで、筆者の様な老人にありがちな現象でもあるそうです。



確かに以前はJ.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンソナタは余り聴かなかったが、最近は興味深く聴く様になっている、最近もニュース報道で賑わす、来日予定のバロックヴァイオリニストのファビオ・ビオンディ(Fabio Biondi)が最近吹込みした衝撃のバッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータ(全曲)が話題になっているので、早速聴くことにした。
以前1999年吹き込みの四季は独自の若々しい調べは新鮮で良いと思って聴いたが、筆者としては2000年に吹き込んだJ.S.バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタもそれなりに良い感じの演奏は記憶に残った覚えがある。

今回2021年のバッハ:無伴奏ヴァイオリンはそれなりに期待する、今週から来日予定で関東でもリサイタルを行う予定ではあるが今回はCDで楽しむつもりである。
ファビオ・ビオンディと言えばバロックヴァイオリニスト他に指揮者としても有名である。イタリア、パレルモ出身。12歳でソリストとしてイタリア国立放送交響楽団(RAI)と共演し、国際的キャリアをスタート。1990年、イタリア・バロック音楽アンサンブル「エウローパ・ガランテ」を結成し活動を始める。さまざまな音楽祭に加え、ミラノ・スカラ座、アムステルダム・コンセルトヘボウ、ロイヤル・アルバート・ホール、ウィーン・ムジークフェライン、ニューヨーク・リンカーンセンター、シドニー・オペラハウス、東京・サントリーホールなどに招待される。ソリスト、指揮者としては、サンタ・チェチーリア管弦楽団、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団、ハレ歌劇場管弦楽団、ノルウェー室内管弦楽団、モンペリエ国立交響楽団、マーラー室内管弦楽団など数多くのオーケストラと共演。ピアノやハープシコード、フォルテピアノとのデュオでも、世界中で活動を行っている。2005年よりノルウェー・スタヴァンゲル交響楽団のバロック音楽のための芸術監督となり、15年には同交響楽団とアントニオ・カルダーラのオラトリオ「キリストの死と埋葬Morte e Sepoltura di Christo」をレコーディングする大プロジェクトを行った。
ビオンディは長期にわたるワルシャワ・ショパン・フェスティバルとのコラボレーションにおいて、スタニスワフ・モニウスコの諸作品の再発見に力を入れており、その功績が認められたのである。使用楽器は1686年クレモナ製のアンドレア・グァルネリ。また1766年製のカルロ・フェルディナンド・ガリアーノも使用しており、この楽器はパレルモの彼の師匠が携わる、サルヴァトーレ・シチェーロ基金から貸与されている。

又モダン・ヴァイオリンと異なる点として、バスバー(胴体部分の内部に縦についている棒)が小さいこと、駒の下部が比較的薄く上部が比較的厚いこと、指板が短いこと、ネックが太いこと、アジャスターがないこと等がある。 しかし、最も重要な違いは弓である。音質もバロック・ヴァイオリンとモダン・ヴァイオリンの違いは、絃のテンションの問題だという方が多いそうです。確かに殆どのバロック・ヴァイオリン奏者は、バロック時代にはまだ発明されていなかった顎当や肩当を附けずに演奏します。そうすることで自由度が高い自然な体勢をとることができます。そしてバロック時代の習慣に倣って、多くのバロック・ヴァイオリン奏者はガット弦を使用しています。モダンヴァイオリンはスチール弦・ガット弦・ナイロン弦と多種多様です。

解説によりますと次の様に表記されています。(ビオンディがバッハを録音しました!1990年にエウローパ・ガランテを創立、伝説の「四季」、そして数々のオペラや協奏曲、そしてソロと、これまで古楽ファンのみならず音楽ファンの話題の中心に存在しつづけてきたビオンディ。これまでバッハの無伴奏を録音することを遠ざけてきながらも、ずっとその時が来るのを待ち続けたと語ります。そして、60歳になり、皮肉にもコロナ禍のおかげでゆったりと思索の時間を持つことができ、ついに満を持して、無伴奏全曲録音が実現しました。驚異的に豊かな歌、そしてゆったりと深い音楽。感動のバッハです。)と解説されています。



J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータ(全曲)
[CD1]
ソナタ第1番 ト短調 BWV 1001
 1 Adagio 3’28
 2 Fuga (Allegro) 5’14
 3 Siciliana 2’44
 4 Presto 3’51
パルティータ第1番 ロ短調 BWV 1002
 5 Allemande 5’19
 6 Double 2’55
 7 Corrente 3’48
 8 Double 3’50
 9 Sarabande 3’44
 10 Double 2’28
 11 Bourrée 3’14
 12 Double 3’51
ソナタ第2番 イ短調 BWV 1003
 13 Grave 4’06
 14 Fuga 8’33
 15 Andante 5’08
 16 Allegro 5’13
[CD2]
パルティータ第2番 ニ短調 BWV 1004
 1 Allemande 4’40
 2 Corrente 2’29
 3 Sarabande 3’52
 4 Giga 4’03
 5 Ciaccona 14’02
ソナタ第3番 ハ長調 BWV 1005
 6 Adagio 4’10
 7 Fuga (Alla breve) 11’30
 8 Largo 2’51
 9 Allegro assai 4’56
パルティータ第3番 ホ長調 BWV 1006
 10 Preludio 3’51
 11 Louré 4’48
 12 Gavotte en rondeau 3’03
 13 Menuet I 1’44
 14 Menuet II 1’42
 15 Bourrée 1’25
 16 Gigue 2’10
ファビオ・ビオンディ(ヴァイオリン)
録音:2020年6月

全体的に少しスローテンポな感じもする、待望のビオンディのバッハ無伴奏であったが、音質も良いが演奏には疑問点もある様に感じた。ビオンディのバッハは以前にヴァイオリンとチェンバロのためのソナタを吹き込んだいるが以前のバッハは良い演奏に感じていたが・・・、お得意の全盛期のビバルディの時は自由に伸び伸び進行した疾走感が素晴らしく、技術的にもキレがあって完璧と言う感じを受けたが、今回はやけに緊張したのであろうか?ビオンディ特有の旋律の優美差が感じられない還暦を過ぎ一番忙しく油の乗った時期を逃してのであろうか?演奏することがJ.S.バッハ:それも無伴奏と題材が重なれば或程度の重圧は受けるでもあろう、油の乗り切った演奏を取るか、還暦過ぎテクニック駆使出来る年齢になって技巧に走るその中にもビオンディらしい爽快感は今回見られなかった事は残念に思います。
ビオンディの得手は矢張りビバルディに限る様であもる様にも思う。



確かに筆者はバッハの音楽は好きで良く愛聴するが、何故かピント張り詰める空気感は独特でバッハの演奏を聴く事にもある程度の緊張を覚えるが、このある程度の緊張感が良い効果を味わう空気感の様になると思うが、勿論演奏者にもある程後の緊張が良い演奏となる様にと思っている。
この後筆者の好きなモダン楽器演奏にはなるが、使用楽器はツィンマーマンの愛器1711年製のストラディヴァリウス「レディ・インチクイン」です。ドイツ若手の正統派と言われるフランク・ペーター・ツィンマーマン(Frank Peter Zimmermann)らしい演奏を聴く。ドイツ・デュイスブルク生まれのヴァイオリン奏者。ヴァレリー・グラドフ、サシュコ・ガヴリーロフ、ヘルマン・クレバースらの薫陶を受けた後、83年より世界の一流オーケストラや指揮者との共演を重ね、著名な音楽祭でも演奏を披露。リサイタルや室内楽も世界各地で行ない、古典派、ロマン派、現代いずれにおいても高評価を受ける。
確かに圧倒的なテクニックと優美で香り高い音色を奏でました、楽器の違いだけでは無いと思った次第でもある。ブラボー!



追伸、今は断捨離を考えなくてはならない歳になったが、ついついこの連休中に価格も手頃でジャズを聴くには良いでは・・・?と思いポチしたプリメインアンプMarantz PM-94がクロネコで届く。MARANTZと聞けば昔の真空管アンプ時代の明記であり名門でもあるが、今や日本マランツを代わり現役のメーカーでもある。
カタログ上は35W+35W(純A級、8Ω)40年前1985年頃販売していたマランツのセパレートアンプ技術を投入したプリメインアンプが謳い文句のような感じである。期待出来るはハンダによる音質変化を排除するため、コンデンサはビス止めとし、ビスは全て銅メッキビスを採用と解説しているところでもある。以前同様のアンプを借りていたが真空管のハーモナイザーを導入する事により或程度変化した音が気に掛かる暫くこのような方式で視聴を続けることを考えている。

一応取り付け部分の清掃は行い綺麗な状態になったので暇を見つけテストでも行おうと思っている。(純A級、8Ω)セッティングで聴けばクラシックも可能かもしれない。重量23kgと相当重く移動が大変でもある多分無駄使いであろう。

「ある老人の1日のスタイル」をお伝えする・・・意外と変化の無い定期的な行動でもある。

2023年12月23日 | バロック音楽・オーディオ一般

今年も色々あったが後一週間程で新年を迎える、筆者の義母が亡くなり今年は初詣は行かない予定でもある。

最近は仕事も控え暇にしている時間が増え、自宅で過ごす日々が増えている、愛犬モジャ君との朝夕の散歩に費やす時間は、毎日粗2時間程度であり、現在日の出は朝6時以降なので毎日6時30分位は散歩に連れ出す、帰宅しシャワーを浴び、急いで身支度しモジャ君の毛繕いをドライヤーを乾かし、肉球に蜜蝋を塗布する、あとはブラシで解かす、そして少量の餌を与える順序である。

その後本人の朝食である、珈琲を淹れながら自分の部屋の暖房を入れ、アンプにも火を入れる。食事が終わり薬を飲み8時30分頃は部屋に入り、PCを点灯しネットでニュースをチェックする、と同時にメールもチェックする。何時も大紀元ニュース 香港は欠かさずチェックするが支那の情勢は徐々に悪くなっている、しかも今は支那人から習近平の不幸なことが起きることを望んでいる様である、その為何処でテロ騒ぎが起きても不思議でないと吐露するが、現在邪悪な疫病再来で火葬場が混雑し、若い人の突然死が増えていることを伝えている。

これが毎日のルーティーンであり以前と変わらないが、前の犬、麿君(Mダックス)は散歩嫌いで大変飼いやすかったが、モジャ君(Mシュナウザー)は排泄は自宅ではなく外でするので散歩は雨の日も必修なのである。ある程度の散歩は健康にはと自分に言い聞かせはいるが・・・と思っているのだが・・・?


メールボックスに仕事がなければ、その後自由時間となるが、朝の一時はゆっくり淹れたての珈琲を飲みながら、暮れも近づき机の前も写真の如し本が積まれ部屋も随分乱れているので、或程度片付けようとは思うのだが・・・以前購入したステレオサウンド誌2019年11月18日別冊ステレオサウンド菅野沖彦著作集この本は半世紀に渡りオーディオ評論家として活躍された故・菅野沖彦氏が季刊「ステレオサウンド」で執筆した記事を厳選し集大成の特にタンノイ研究(1)〜(6)は彼独自の思入れも含め参考になる詳細であろう。

菅野沖彦は1932年9月27日、東京生まれ。幼い頃から音楽が大好きで、卓上型の蓄音器でSPレコードによる音楽を聴くのが楽しみだったという。長じて、録音制作の仕事に就きたいとの希望から『朝日ソノラマ』を出版する朝日ソノプレス社に入社し、録音、編集、マスタリングなどの仕事に長年従事する。
その後、フリーの録音制作家を経て、オーディオ・ラボを設立。1971年から「オーディオ・ラボ」レーベルにて、今なお名演奏・名録音として名高い数多くのジャズレコードなどを制作・発売された様である。



この本にも掲載されているリュート奏者ジュリアン・ブリーム Julian Bream(g)演奏のロドリーゴ:アランフェス協奏曲、ブリテン:グロリアーナ、ヴィヴァルディ:リュートと弦楽のための協奏曲が良いとも公表している。iTunesにて配信されているため早速資料する。実は筆者の悪い癖ではあるが、この様な興味深い本はネットで衝動買いをするが、到着すると机の前に積んで置くのだ、当茶すれば表題を見直す程度で本文は気分が乗らなければその本は埋もれて行く、暮れも近づき積み重なった本の整理でもと、今回見直し事になって本記事を見直している状態でもある。

勿論ジュリアン・ブリーム(87)イギリスのギタリストとは知っているが、世界でも最も有名なギタリストの一人とも言われる、英国というか世界を代表するギタリストの一人、ジュリアン・ブリーム(Julian Bream 1933-2020)イギリスのウィルトシャーのご自宅にて。英国のメディアも次々と報道していますが、安らかな死だったそうです。87歳没。



9歳の時、ジャンゴ・ラインハルトの演奏を聞いてギターを始める。
その後セゴビアに出会いクラシックギターへ。ロイヤル・カレッジではピアノとチェロを専攻(ギターを教えられる教師がいなかったから)。ギターを学校に持ち込まないようにと何度か警告を受け退学。クラシックギターで生計をたてられた人間はほとんどいなかったが、1951年にウィグモアホールにデビューし、やがて世界に名前を轟かすようになった。1984年に交通事故で右肘を骨折し再起が危ぶまれたがリハビリを経て復帰。2002年に引退。

この作品は良く聴く馴染みある作品が多く、実に聴きやすい、また相当前の作品ではあるが、録音状態も大変よく小編成の美しい演奏に心和ませれる。


菅野沖彦がお勧めの勿論BGM程度の少量の音でこのCDを流しながら読み出す。YouTubeでも配信があります。
Concerto in D Major for Lute and Strings, RV 93: I. Allegro

ジュリアン・ブリーム:ロドリゴ、ヴィヴァルディ、ブリテン


演奏内容
 ホアキン・ロドリゴ:アランフェス協奏曲、01-アレグロ・コン・スピリット
 ホアキン・ロドリゴ:アランフェス協奏曲、02-アダージョ
 ホアキン・ロドリゴ:アランフェス協奏曲、03-アレグロ異邦人
 ベンジャミン・ブリテン:グロリアーナ~宮廷舞曲:行進曲
 ベンジャミン・ブリテン:グロリアーナ~宮廷舞曲:コランテ
 ベンジャミン・ブリテン:グロリアーナ~宮廷舞曲:パヴァン
 ベンジャミン・ブリテン: グロリアーナ - 宮廷舞曲: モリス・ダンス
 ベンジャミン・ブリテン: グロリアーナ - 宮廷舞曲: ガリアード
 ベンジャミン・ブリテン:グロリアーナ~宮廷舞曲:ラ・ヴォルタ
 ベンジャミン・ブリテン:グロリアーナ~宮廷舞曲:行進曲:フィナーレ
 アントニオ・ヴィヴァルディ:リュートと弦楽のための協奏曲ニ長調 RV 93:アレグロ
 アントニオ・ヴィヴァルディ:リュートと弦楽のための協奏曲ニ長調 RV 93:ラルゴ
 アントニオ・ヴィヴァルディ:リュートと弦楽のための協奏曲ニ長調 RV 93:アレグロ

 録音: 1963年10月22日、24~26日
 場所: ウォルサムストータウンホール、ロンドン、
 プロデューサー:ジェームス・バーネット録音
 エンジニア: アラン・スマイルレーベル: RCA Victor Red Seal
 発売: 1964年5月

本当にどの録音も水準が高く、バッハの前奏曲 ハ短調 BWV 999 (ニ短調で演奏)組曲 ホ短調 BWV 996: [3] サラバンド [4] ブーレ 1:35 From: リュートのためのパルティータ ハ短調 BWV 997 (イ短調で演奏)等も良いが特に今回紹介の
ロドリゴ、ヴィヴァルディ、ブリテン良い演奏です。
ブリームは後世への影響力を理解していて演奏家として高い意識があったのではと伺えます。あれだけ情熱的でありながら、クラシック音楽の演奏であるという芯が全くぶれて無いところは流石です。ギターの音の高貴さ・清潔さは失われていないのです。リュートの甘みのある音色はなぜかリラックス出来る音色で小音量での囁きに浸る事は実に良い気分でもある。



その後突然IIILZ Monitor Goldの右チャンネルの音量が突然消えそうな音になる、取り敢えずSPENDOR SP-3/1に繋ぎかえる、このユニットは久しく聴いてないが、ご機嫌は如何であろうか・・・?

取り敢えずアンプ系統は異常ではなくTANNOYに原因がありそうである、このユニットの欠点とも言えるIIILZ/8ネットワークのケーブルからユニットに接続部品の連結部分が甘く、何度も手直ししている、補修は簡単だが接点回復剤を塗布すれば簡単に治るであろう。


箱のネット部分を取る作業が厄介である、暫くSPENDOR SP-3/1でも聴こうと思い、ロドリゴ、ヴィヴァルディ、ブリテンの曲を再び聴き直すが暫くして音を止めた。
暫くTANNOYで聴き馴染んだ筆者の駄耳でもこのかわり様は我慢できない、あれだけ良く聴こえたジュリアン・ブリームのビターの音が消えたのである。艶のあるほど酔う香り深い音が消えたのである。

タンノイの補修を考える、昼食も簡単に近くの丸亀製麺千葉ニュータウン白井で簡単に済ませ、思いエンクロージャーを移動させ、インパクトでビスを外しワークのケーブルからユニットに接続部品に十分接点復活剤を塗布し静電気除去のレプトンパワーコンダクターグリースをよく練り込み接続し確かめる、以前と同様に音質は回復する。年に一度程はメンテナンスは必要なのであろう。
後は接点回復剤にレプトンパワーチップスを貼り付けておくと寄り効能を発揮すると言われ実施しているがこれも自己満足かも知れない。取り敢えず回復剤を塗布し接続すれば効果は発揮させられ以前の音質が再現させたのである。


最近好く聴くヴァイオリニストにスペイン・イビサ島出身のヴァイオリニストリナ・トゥール・ボネである。音楽家アントニオ・トゥールは父。3歳より父から音楽の手ほどきを受け、フライブルク大学とウィーン大学でヴァイオリンを学ぶ。2010年のプロムジカ・ムルシアなど多くの賞を受賞。古楽器から現代まで幅広いレパートリーを持ち、欧州のオーケストラのリーダーやソリストとして活躍。グラーツ音楽祭ほか各地の音楽祭やフェスや、ドイツ・グラモフォンほかの録音にも参加。2014年の『ヴィヴァルディ さまざまな新発見作品~協奏曲、あるいはソナタ~』で国際的な名声を得る一歩となる。



バッハとヘンデル 空想の出会い
 J.S.バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第4番 ハ短調 BWV1017
 ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 HWV371
 J.S.バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第5番 ヘ短調 BWV1018
 ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 HWV359a
 J.S.バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第6番 ト長調 BWV1019

 リナ・トゥール・ボネ(ヴァイオリン)
 ダニ・エスパーサ(チェンバロ)
 録音:2019年4月29日~5月1日/スペイン

最近作と思うが、バッハとヘンデル、架空の出会いが興味深い、1685年生まれで対照的な人生を歩いたバッハとヘンデル。二人は生涯会うことはありませんでした。 このアルバムはバッハヘンとデルのヴァイオリン・ソナタを交流して演奏し、その作品の風の違いを聴きながら、二人の歴史的な音楽家をじっくり味わいながら時を過ごす事も面白い味わい方でもある。何れも筆者の好きなヴァイオリンソナタでもあり二人同時に聴く機会は少なく良い刺激になりました。

所謂ヴィンテージと言われるオーディオ機器も現在の製品と比べ接続部分には弱点がある様であり、定期的に補修が必要でもあろう、勿論箱にも蜜蝋を塗布し乾いた布でよく磨き上げ様子を見る事にした、まるで楽器の様でもある。
このタンノイの鳴り方の良さはフリュート、オーボエ等の唇から伝わる音の質感が実に目の前での演奏のような表情は圧倒的にリアルな感じを受ける様子は圧巻する部分だが、電気的な直接音はどうも苦手でもある。
これは筆者の体験だが、TANNOYでバッハの曲を名指揮者カール・ミュンヒンガーで聴き続けると現在のバロック音楽の古楽器の演奏の違いに驚く、当時のモダン楽器演奏に耳慣れると、バッハの音楽のゆったりかつ、重厚に聴こえるオーケストラが耳障りが良く意外とTANNOYの音質の相性は良好で、最新の演奏も良いが、昔から馴染んだ独自の厚みのある音も愛着が湧いてくるのである。

菅野沖彦がTANNOYに付いて色々評価しているが、SRMシリーズが掲載、基本的にはモニターゴールドの系統を受け継ぐともと紹介されている。但し菅野沖彦GA視聴する機材は圧倒的に真空管アンプが多く石のアンプはオンキョー、アキュフェイズ、ビクターの掲示があった。他は真空管アンプでラックス、ウエスギ、マイケルソン&オーステンと掲載されていた。
他にはコメントはTANNOY15吋の大型エンクロージャーメモリー他の記事が多い。10吋についてはSRM10Bのモニター記事が掲載されている、他にはコンパクトな割には大音量の音にも10番耐えると表記があった。
新しいTANNOYについても接続アンプは真空管が多く掲載されている、今は亡き評論家でもあった上杉研究所製作のアンプを掲載されている、あとはラックス、その他にマッキントッシュも上がっている。



筆者使用のアンプとは随分違い安価なアンプではあるが、そこそこの音は確保される様に思う、特に300Bの国産品を仕入れ音質はかなり改善されたと自負している。確かにIIILZ Monitor Goldユニットの音質は僅かな飴色の深みのある音を聴けば虜になる、この体験を重ねるとSPENDOR SP-3/1は単調の音に感じがする、ある程度の編成の音は凄くリアル感を感じるのである。

今までデジタルアンプ、石のアンプは随分試したが、三極管と比べ鳴り方が違って感じる、極端な言い方をすれば一番肝心な事は立体感があるのである。


上記の写真は新しいTANNOYである、風貌から感じる家具調も見た目に良い10吋ユニットの箱(397mm×850mm×368mm)にしてはかなりの手の込んだ作りになっている。1961年に登場したTANNOY III LZへの精神的回帰となるStirling(スターリング)/GRのスペシャルエディションモデルは2024年1月から販売するそうである、1967年発表のIILZ Monitor Goldは当時一台¥87,500で販売された様ですが今回のStirling III LZ Special Editionは一台¥990,000と表記されている、1961年当時に登場したモニターレッド期の銘機の最終的な「III LZ」であろうか、機会があれば是非試して見たい。



今更ながらこの様な新しいTANNOYで 1963年当時のグラモフォンレコードのダヴィッド・オイストラフ & ハンス・ピシュナーのバッハの6つのヴァイオリンソナタが再現出来るのであろうか些か疑問が湧くのでもある。

60年以上にわたる10インチ・デュアルコンセントリックの輝かしい歴史。この血統に連なる、コンパクトな美しいスピーカーシステム。最上位機譲りの大型アルニコマグネットとコンプレッションホーン興味尽きないが如何にも法外な価格でもある。これに見合ったアンプ探しから考えると気が遠くなる始末でもある。
その様な事で一日も足早く過ぎて行く毎日でもある。ブラボー!

プラハでズザナ・ルージチコヴァにチェンバロを師事した、マハン・エスファハニ (Mahan Esfahani)チェンバロが気になり、彼を深掘りする。

2022年11月11日 | バロック音楽・オーディオ一般

本日MacよりMac OS macOS Ventura 13.0.1の配信あり早速アップデートした、再起動してApple Musicの音を確かめると音質が若干の変化したようである?今回のアップデーターは意外と時間がかかった、OS12のアップデーター時の音響への音質はあまり変わらない感じでしたが・・・
以前と比べより解像度が増した様に感じるのは筆者だけなのであろうか?確かに鍵盤楽器に音質の変化が感じた、ヴァイオリンは若干だが音源が近付いたように感じるPCのアップデートでの音質向上が感じたことは久しぶりである。



少し古い製品ではあるが、DACは新しい製品が良いと言われるが、未だ現役で販売しているDS-DACシリーズのKORGのDS-DAC-10Rを使用しているが未だ活躍中である様である、使用して感じるはバランスの良い音をシンプルな高音質再生システムが長く使える要素のがあるようです。現在DACを真空管でドライブしている商品が注目されているようですが、一度は試したいと思う。

しかし案内されるコメントは真空管は音が柔らかいとアナウンスされるが、筆者が思う真空管の音質とは違いうと感じる、それは真空管の特徴ではなく、若干違う表現のようである。真空管を使えば解明できます。



この前のブログで紹介した続きの、マハン・エスファハニについて調べました、「非凡なる才能」(タイムズ紙)、「繊細にして躍動的」(アーリーミュージック・トゥデイ誌)などと評されるイラン系アメリカ人のチェンバロ奏者、マハン・エスファハニ(1984年生)は、この世代を代表するソロ・チェンバリストとしてその地位を確立してきた。チェンバロ奏者として初めてBBCラジオ3の「ニュー・ジェネレーション・アーティスト」に選ばれ、同じくボルレッティ・ブイトーニ・トラストのフェローシップ賞もチェンバロ奏者として初受賞。

其処で見つけたインタビューティー記事では下記の様な内容記事があったので引用させていただきます。
チェコの往年の名チェンバロ奏者ルージチコヴァー(Zuzana Růžičková, 1927〜)に師事されています。ルージチコヴァーに師事するようになったきっかけは?の質問に下記のように答えています。
「僕はスタンフォード大学を卒業後、ヨーロッパに渡り、しばらくイタリアでバロック指揮者のアラン・カーティスのアシスタントとして、オペラのコンティヌオ奏者をしていました。そうした時に〈BBCニュー・ジェネレーション・アーティスト〉という若手育成プログラムに選ばれて、一気にコンサートの回数が増えました。そんな中で、自分はまだチェンバロ奏者としての訓練が足らないことを痛感し、ルージチコヴァー先生の門を叩いたのです。
 先生からはチェンバロの主要なレパートリーをみっちり学びましたーー《平均律第一巻》、ラモーのチェンバロ作品すべて、C.P.E.バッハのソナタ集、ウィリアム・バードの曲多数など。先生は現役時代、バードをはじめとする英国音楽をずいぶん演奏されていました。それから20世紀のチェンバロ協奏曲ーープーランク、マーティヌー、ヴィクトル・カラビス、ミヨー、ファリャの協奏曲などーーもレッスンしてもらいました。 先生に師事するようになって、ようやく自分がプロの音楽家としての道を歩み始めたという実感がありました。
 先生から学んだもっとも重要なことは、自分の演奏についてできるだけ批判的に考えるということです。」



最近の主な活動では、カラビスの「チェンバロ協奏曲」(1975年作曲)をBBCコンサート・オーケストラと、マルティヌーの「チェンバロ協奏曲」(1935)をイルジ・ビエロフラーヴェク指揮BBC交響楽団と、プーランクの「田園協奏曲」(1928)をBBCウェールズ交響楽団と演奏。2010年にはウィグモア・ホールにソロ・デビュー、その演奏の模様はBBCラジオ3で生放送され、デイリー・テレグラフ紙で「ついにチェンバロが日の目を見た――見事な演奏だ」と絶賛された。また、シティ・オヴ・ロンドン音楽祭、ヨーク古楽音楽祭にも登場。プーランクの協奏曲のCDは、2010年5月のBBCミュージック・マガジンで「今月の1枚」に推され、またクラシックFMマガジンでも今もっとも注目のアーティストとして特集された。

ソリストおよび客演指揮者として、これまでにイングリッシュ・コンサート、マンチェスター・カメラータ、シアトル・バロック管弦楽団に招かれるほか、BBCプロムス、レーゲンスブルク古楽音楽祭、ゲッティンゲン・ヘンデル音楽祭、ミラノのモーツァルト週間、ニューヨークのメトロポリタン美術館、サンフランシスコ古楽協会等で演奏を行っている。

大統領奨学生としてスタンフォード大学で音楽学者のジョージ・ホールのもとで学び、さらにボストンでオーストラリアのチェンバリスト、ピーター・ワッチオーン、ミラノでイ タリアのオルガニスト、ロレンツォ・ギエルミに師事。その後英国に移り、オックスフォード大学ニュー・カレッジのレジデント・アーティストに就任。2010年秋には、オックスフォード大学キーブル・カレッジの名誉会員にも選ばれている。



J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988

マハンが切り拓く、新たな時代。優雅な鼓動と鮮やかな色彩に心躍る、渾身のバッハを・・・!

1984年テヘランに生まれたイラン系アメリカ人チェンバロ奏者マハン・エスファハニは、2009年のロンドン・デビュー以降急速にその地位を確立しました。バロックとミニマルを対比させた衝撃的なArchivデビュー盤『現在も過去も』の絶賛に続き、DG/Archivから実に36年ぶりとなるチェンバロによる《ゴルトベルク変奏曲》をリリース。作品に散りばめられた万華鏡のような多彩な表現を、優雅な気品を湛えた躍動を以て確信に満ちた演奏で紡いでゆきます。

レコーディングデータ
 録音年:2016年4月
 録音場所:ケルン
 演奏者:マハン・エスファハニ(チェンバロ

先頃リリースされた新譜CD『J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲』では原曲のリピート指定を省略せず、繰り返しの中に独自の解釈を込めて再現。名門ドイツ・グラモフォン(及びその古楽レーベルであるアルヒーフ)が満を持して36年振りに放ったチェンバロ演奏による全曲盤に相応しい、大きな反響を呼んでいる。

筆者勝手にゴルトベルク変奏曲を視聴する方法は、確かに最新の録音は音質のキレが良くバッハ独自のピーン貼った音を素直に奏でる演奏は聴き応えがあり、特に全体をしれたい時に視聴方法は1〜9度のカノンのみを聴く方法もゴルトベルク変奏曲の全体を掴む方法とも思っている特に多くの鍵盤奏者の技量を聴き比べしたい時には偶に用いる方法です。

他に注目したアルバムはオブリガードチェンバロとして演奏するバッハ:フルート・ソナタは見逃せませんでした。特にヒレ・パール (ヴィオラ・ダ・ガンバ)を加え通奏低音を入れた豊かな音源は筆者好みである。
それにフルートの代わりにリコーダー奏者ミカラ・ペトリのバッハの演奏も以前共演したキース・ジャレットとの1992年盤以来の再録音となります。 今回は新世代のチェンバリストとして話題のマハン・エスファハニに加え、世界中のコンサートや録音に引っ張りだこで謙虚女王の風格すら感じさせるヴィオラ・ダ・ガンバ一癖も二癖もある3人が対処したことで、リコーダーも前回はソプラノとアルトでしたが、今回はアルトとテナーを使ってより深い表現となり、ヴィオラ・ダ・ガンバとの音のバランスも絶妙。 録音についてもコペンハーゲンの教会の素晴らしいアコースティックを拾い、実に美しく仕上がっています。



J.S.バッハ(1685-1750):リコーダー、チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ(フルート・ソナタ) BWV1030-1035
 1-4.ソナタ ロ短調BWV1030
 アルト・リコーダー、チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバによる
 5-7.ソナタ 変ホ長調BWV1031
 テナー・リコーダー、チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバによる
 8-10.ソナタ ト長調 BWV1032 (原調:イ長調)
 テナー・リコーダー、チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバによる
 11-14.ソナタ ハ長調 BWV1033
 テナー・リコーダーと通奏低音(チェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)による
https://www.youtube.com/watch?v=3NRl1Ob7bJE
 15-18.ソナタ ト短調 BWV1034 (原調:ホ短調)
 アルト・リコーダーと通奏低音(チェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)による
https://www.youtube.com/watch?v=nmLS5VNVWCA&list=RD3NRl1Ob7bJE&index=2
 19-22.ソナタ ヘ長調 BWV1035 (原調:ホ長調)
 アルト・リコーダーと通奏低音(チェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)による
https://www.youtube.com/watch?v=AJapR8SN8uQ&list=RD3NRl1Ob7bJE&index=3

録音: 2019年6月11-14日、ガルニソン教会、コペンハーゲン
 DXD(352.8 kHz/32bit)録音
 SACD 5.0 multi channel
 ミカラ・ペトリ (リコーダー)
 ヒレ・パール (ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 マハン・エスファハニ (チェンバロ)
録音: 2019年6月11-14日、ガルニソン教会、コペンハーゲン
 DXD(352.8 kHz/32bit)録音
 SACD 5.0 multi channel



ミカラ・ペトリ(Michala Petri)デンマーク生まれ。3歳でこの楽器を手にし、11歳のとき、コンチェルトのソロ奏者としてデビュー。バロック期の作品に加え、現代の作曲家による楽曲の演奏も多く、彼女のために書かれた100を超える作品がある。フィリップスやドイツ・グラモフォンなど有力レーベルからのリリースの他、自身のレーベルOUR Recordingsからもユニークなアルバムを出している。

この時代のバロック期はリコーダーもフリュートも同様の扱いを受けていたでなないかと推測される、ただしフリュートの方が音域が広いとされていた様である。ただしリコーダーも下記の様に様式が変わっていたそうです。



(バロック式)ソプラノのファ(アルトのシ♭)の音の運指が音階順でない。♯や♭音の運指が簡単。大きさの異なるリコーダーに運指を応用できる。
(ジャーマン式)ソプラノのファ(アルトのシ♭)の音の運指が音階順である。♯や♭音の運指が難しい。
リコーダーといえば、ロマン派時代には一度忘れ去られた楽器であったが、手軽に音が出て誰もが小学校時代に一度は手にし、吹いた経験がある楽器。子どもたちが最初に手にするもので、ソプラノリコーダー。
木の筒に穴を開けただけという単純な構造で、オモチャの楽器のように見られているかもしれませんが、演奏家の手にかかると、なんとも素朴で涼やかな、森をわたる風のような、気持ちのいい音が発せられます。ミカラ・ペトリは小さな頃にリコーダーを手にし、長く演奏する中でこの楽器の可能性を大きく広げてきた演奏家です。



ここで同曲を違う演奏者、違う楽器で楽しむ方法もあり、この辺りは音楽好きマニアには皆さん経験が豊富と思いますが、昔石のアンプで聴いていた音とは違いが分かり易いと言われる人の息遣いが音に出る、笛はフランス人の音が一番だと言った音の息遣いが分かるのは、細やかなニュアンスが違う真空管アンプであろう、それも三極管が違いが分かるアンプと思っている。

このバロック音楽最盛期の頃に器楽装置がかなり発達したのであろう、それに伴い器楽曲もテレマンを初め多くの作曲家は新しい音楽の曲を創作に及びます。



現在パワーアンプは2台使用するが、同じ真空管アンプもダブルプシュプルよりシングルのしかも三極管での視聴は思わず納得してしまうのであろう、しかしダブルプシュプのアンプはジャズ系統には欠かせないパワーアンプでもある。

現在300Bとして愛用する真空管は国産品おZaika5300という古い300Bタイプの新空間を入手し愛用している。

今月も管球王国106号を購入したが、価格も随分手の届かない価格帯に移行したようで、見るだけの世界になってしまった。貧困老人の辛さである。



後は、J.S.バッハ:フリュート・ソナタ曲は記憶に残る演奏者といえばAurele Nicolet (オーレル・ニコレ)。スイスの男性フルート奏者。1926年1月22日生まれ。2016年1月29日没。
20世紀後半を代表するフルート奏者。ヨセフ・タル、武満徹、クシシュトフ・メイエル、リゲティ・ジェルジュ・シャーンドル、エディソン・デニソフらの作品の演奏で知られる。1948年にはジュネーブ国際音楽コンクールで第1位を受賞。1950年から1959年の間ベルリンフィルのソロフルート奏者を務めた。1952年から1965年の間、ベルリン芸術大学のフルートの教授を務めた。1965年から1981年の間は、フライブルク音楽大学のマスタークラスのトップを務めた。教え子にはエマニュエル・パユ、カルロス・ブルネール、マイケル・ファウスト、ペドロ・エウスターチェ、ティエリー・フィッシャー、イレーナ・グラフェナウアー、ウアスカル・バラーダス、クリスティアン・コエフ、ヤトヴィガ・コトノウスカ、アリエル・ズーカーマン、マリーナ・ピッチニーニ らがいる。録音では、バッハのフルートソナタ全曲録音、モーツァルトのフルート四重奏曲、シュポアの協奏交響曲、モーツァルトのフルートとハープ、オーボエ協奏曲、ヴィヴァルディのフルート協奏曲の録音がある。



勿論ジャン=ピエール・ランパルと、チェンバロ奏者のロベール・ヴェイロン=ラクロワとの共演は有名であるが、筆者の好みはカール・リヒター/オーレル・ニコレの物が好きで今もLPは所有する。
ニコレとリヒターという同年生まれの名手の共演による決定盤。
1.第1番ロ短調BWV1030
2.第2番変ホ長調BWV1031
3.第3番イ長調BWV1032
4.ト短調BWV1020(偽作)
5.無伴奏フルート・ソナタイ短調BWV1013
 オーレル・ニコレ(フルート)
 カール・リヒター(チェンバロ)
 録音:1973年(1-4)、1969年(5)



ピエール・アンタイとマルク・アンタイ兄弟によるJ.S.バッハ:フルート・ソナタ集
ピエール・アンタイ(1964年生まれ)は来日も多い名手で、アルトゥール・ハース、そしてグスタフ・レオンハルトに師事しています。J.S. バッハの音楽はもちろんのこと、エリザベス朝の音楽、フランス・バロック、スカルラッティなど、それぞれのスタイルの作品を切り口鮮やかに聴かせる名手です。
マルク・アンタイは1986年にベルギー王立音楽院を首席で卒業、バルトルド・クイケンに師事しました。コンセール・デ・ナシオンやシャペル・ロワイヤルなど、古楽シーンを牽引したオーケストラで首席奏者を務め、来日も多い名手です。
アンタイ兄弟は非常にリラックスした空気感の中、広く親しまれた美しい旋律に満ちたこれらの作品の魅力をあらためて聴き手に提示しています。無伴奏の作品も、マルク・アンタイのあたたかみのある音楽が炸裂。2大名手による古楽器の名手、極上、らくらくとした、余裕の表情のバッハの登場です。
『J.S.バッハ:フルート・ソナタ集』
【曲目】
J.S.バッハ:
カンタータ第75番「乏しき者は食らいて飽くことを得」BWV 75
カンタータ第22番「イエス十二弟子を召寄せて」BWV 22
カンタータ第127番「主イエス・キリスト、真の人にして神よ」
フルート・ソナタ ホ長調 BWV 1035
フルート・ソナタ ロ短調 BWV 1030
フルート・ソナタ ホ短調 BWV 1034
パルティータ(無伴奏)イ短調 BWV 1013
フルート・ソナタ イ長調 BWV 1032
【演奏】
マルク・アンタイ(フルート)
[ルドルフ・トゥッツ(2013年)、ロッテンブルク・モデル]
ピエール・アンタイ(チェンバロ)
【録音】
2016年9月19-23日、ハーレム(オランダ)

バッハの習ったルターの時代も終わり、バロック時代の特徴は、感情豊かな音楽は器楽の進歩「バロック時代に出たアントニオの作った楽器にはAntonius Stradivarius Cremonencis(クレモナのアントニオ・ストラディバリ作)のラベルが貼られていた為、その楽器の事をストラディバリウスと呼ぶようになりました。」器楽が進歩と同時に器楽曲も発展し、協奏曲様式が発展したと思われる。

まさにバロック時代17~18世紀にストラディバリ親子一族が製作した弦楽器のことであるとある。現在アメリカ合衆国サウスダコタ州バーミリオンのサウスダコタ大学キャンパス内にある国立音楽博物館でストラディバリウスのヴァイオリン、ギター、マンドリン、弓、およびケースが保存・展示されているそうです。


ヴァイオリン写真はネット寄り拝借されていただきました。

同じ曲を楽しむことに、演奏者の違い、演奏楽器の違いにより曲の感じ方まで変わって聴こえるJ.S.バッハの音楽の奥深さ、いやバッハと言う作曲家という晩年になっても宮廷音楽家としての拘りを持ち続けた歴史は凄ましい限りである。
現在知られている作曲した1,200曲全てのJ.S.バッハ音楽家としての思い入れを感じる瞬間でもあろう。ブラボー!

修復したIIILZ Monitor Goldユニットで改めて聴く、スーク・ルージチコヴァーのヴァイオリン・ソナタの検証。

2022年11月08日 | バロック音楽・オーディオ一般


毎年の事だが、この時期は忙しくなる時期で今週は後半より日曜まで予定がありブログアップも出来ないであろう。先日筆者も歳なので、愈々引退の時期か等と話すと、笑いながらお客様に「引退は死んだ時」と言われた。身体が動けば十分理解できる話でもあろう、共産主義国家では考えられない、自由国家で生まれたことの喜びと思い現役を続けることもアンチアイジングの秘訣かも知れない。

この二人も先の大戦を凌いだ平和な世界での演奏公開され、今改めてこの二人の奏でるヴァイオリン・ソナタを聴く。
第2次大戦後のチェンバロの復興者として名を知らしめた、ズザナ・ルージイチコヴァーの演奏は好きで良く聴くが、フリュート、ヴァイオン、チェロ等とのオブリガートチェンバロとしての演奏も大変優れている、特にスークとの演奏は三回程行われている、しかし筆者は今回のJ.S.バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタは知らなかったが、ヴィオラ・ダ・ガンハの変わりにヴァイオリンでの演奏は大変興味深く、CDを探すが検索結果英国での販売されていたので、早速取り寄せて見ました。到着まで約一週間ほどで到着しました。



拙宅のIIILZ Monitor Goldのユニット接続部分の欠落で音の棚がりに不安であった箇所を処置して略二週間ほど過ぎ音が切れる症状は異常はなくなり、使用した
レプトンパワーコンダクターグリースには静電気除去の効能があり以前と比べ音の通りが良くなった様に感じる。
勿論ドライブするアンプはZaika5300(300B相当)のシングルアンプ最大出力は8W程度ではあるが、音質、音量は十分である、タンノイユニットの能率94dBと程よい能率である。
現在テストケースで筆者の好きな曲を中心い聴いている。以前から好きなスークとルージチコヴァーはバッハのオブリガート・チェンバロ付きの6曲のヴァイオリン・ソナタ集を2回録音しているが、むしろこのコンビはヘンデルのヴァイオリン・ソナタ集の方が、おおらかで音楽の豊かさを示している様に感じたのは筆者だけであろうか。



以前もこのブログで紹介しましたが、重複してます。
ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ集
1710年製の銘器ストラディヴァリウス《レスリー・テイト》を弾くスークと、同じくチェコの名女流ハープシコード奏者、ルージィチコヴァの共演するヘンデルのヴァイオリン・ソナタ。ストラディヴァリウスの艶やかで美しい音色とヒューマンな暖かさに満ちた演奏は、ヘンデルの幸福感溢れる世界を豊かに描いています。筆者は特に第4番 ニ長調 Op.1-13が好きで良く聴きます。

ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ集(全6曲)
 1. 第1番 イ長調 Op.1-3
 2. 第2番 ト短調 Op.1-10
 3. 第3番 ヘ長調 Op.1-12
 4. 第4番 ニ長調 Op.1-13
 5. 第5番 イ長調 Op.1-14
 6. 第6番 ホ長調 Op.1-15
【演奏】
 ヨゼフ・スーク(ヴァイオリン)
 ズザナ・ルージッチコヴァー(チェンバロ)
【録音】
 1975年



2017年9月27日没の ズザナ・ルージチコヴァー(Zuzana Ruzickova)。チェコの女性ピアニスト。1927年1月14日生まれ、2017年9月27日没。
1927年、彼女はチェコ人の父とユダヤ人の母のもと、チェコの第4の都市、プルゼニで生まれました。初めはピアノを学びましたが、彼女の才能に驚いたピアノ教師のすすめでチェンバロに転向しました。その後、ワンダ・ランドフスカに師事することが決まりましたが、1939年にナチス・ドイツがチェコ全域を占領したため実現しませんでした。
1942年に彼女の一家はユダヤ人だったためテレージエンシュタットに移送されます。1943年に彼女の父は亡くなり、その後、母親とともにアウシュヴィッツ・ビルケナウ、ベルゲン・ベルセンへと移送されました。彼女は各収容所で想像を絶する残虐行為を目撃してきましたが、ベルゲン・ベルゼンについては「それまでも地獄だったが、ここは最悪の地獄だった」と述懐しています。
ホロコーストを生き残ったルージイチコヴァーはチェコスロヴァキアに戻り、体力の回復と音楽の勉強の遅れを取り戻し、プラハ音楽院に入学。1951年には音楽院で教職に就き、作曲家のヴィクトル・カラビス(1923-2006)と出会い、1952年に結婚しました。チェコスロヴァキア国内では共産主義体制に協力しなかったことから、活動をかなり制約されていましたが、1956年にミュンヘン国際コンクールで優勝すると、外国からの出演オファーが届くようになり、バロック音楽復興の旗手として活躍するようになりました。そして、1989年のビロード革命時にはプラハ音楽院とチェコ・フィルのストライキに主導的に関わりました。晴れて民主化が成ると、彼女は長く教職に就きながら、与えられなかった「教授」の肩書を初めて得ることができました。


チェンバロ奏者ズザナ・ルージチコヴァー弟子であり新世代のチェンバロ奏者1984年テヘランに生まれたイラン系アメリカ人チェンバロ奏者マハン・エスファハニ(Mahan Esfahani)は、2009年のロンドン・デビュー以降急速にその地位を確立しました。バロックとミニマルを対比させた衝撃的なArchivデビュー盤『現在も過去も』の絶賛に続き、DG/Archivから実に36年ぶりとなるチェンバロによる《ゴルトベルク変奏曲》をリリース。作品に散りばめられた万華鏡のような多彩な表現を、優雅な気品を湛えた躍動を以て確信に満ちた演奏で紡いでゆきます。最新録音のため実に新鮮な演奏は是非お試し頂きたい。

J.S. Bach: Goldberg Variations, BWV 988 - Aria(Mahan Esfahani)




その後J.S. バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ BWV 1014-1019(全6曲)
 ヨゼフ・スーク(ヴァイオリン)
 スザナ・ルージチコヴァー(チェンバロ)
 録音:1986年(デジタル
スークとルージチコヴァーはバッハのオブリガート・チェンバロ付きの6曲のヴァイオリン・ソナタ集を2回録音している。1回目は1969年のパリでのセッションだが、この2枚組は86年の再録音の方になる。こちらの方が旧エラート盤より音質は向上しているが、演奏上の解釈はそれほど変わっていない。美音家のスークらしく艶やかな音色と、流麗な奏法で歌い上げるヴァイオリンに、ルージチコヴァーが軽快な呼応をするという愛らしい演奏だ。ただしバッハの音楽的な深みの追求や、特有の緊張感という点シェリング、ヴァルヒャ盤には及ばない。またルージチコヴァーが弾くモダン・チェンバロの音色が、やや人工的な響きでピリオド楽器による今日のバロックのアンサンブルに慣れた耳からすれば、時代を感じさせずにはおかないのは残念だ。むしろ彼らのヘンデルのヴァイオリン・ソナタ集の方が、おおらかで音楽の豊かさを示している。



ヨゼフ・スーク(Josef Suk )。チェコの男性ヴァイオリニスト。1929年8月8日生まれ。2011年7月6日没。
作曲家・ヴァイオリニストのヨゼフ・スーク(1874~1935)の孫、作曲家アントニン・ドヴォルザークの曾孫としてプラハで生まれた。ヤロスラフ・コチアンから、7歳のときから個人的にヴァイオリンを師事した。1945年に高校を卒業すると、プラハ音楽院に入学し、ヤロスラフ・コチアン、ノルベルト・クバート、カレル・シュネベルグなどの教師に師事した。1949年にはパリとブリュッセルに派遣され、チェコの若い世代のヴァイオリニストを代表して活躍した。プラハ音楽院を出た後、プラハの舞台芸術アカデミー(AMU)で4期、マリー・フルーニヴァー、アレクサンドル・プロチェクの両教授に師事したが、学業を終える前に、当時、軍事的・政治的な学校であったAMUに抗議したため停学になった。コシツェの軍部に配属されるという処分を受けた。陸軍の芸術家中隊に入って、そこで2年間の兵役期間をヴァイオリンを弾いて過ごした。1950年から1952年まではプラハ・カルテットのプリマリウス、1953年から1955年まではプラハ国立劇場のドラマチック・オーケストラのコンサート・マスター、1957年まではアーミー・アーティスト・カンパニーのソリストとして活躍。1954年11月6日のプラハでリサイタルを開催し成功を収めた。1958年にはドイツ、オランダ、ルーマニアに加え、フランス、ベルギーでも演奏した。1961年には、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団のソリストに任命され、多くのツアーやリサイタルに参加した。また、世界の一流オーケストラ、指揮者、解釈者と協力し、数多くのレコーディングを行った。



ドビュッシーとヤナーチェクのソナタ、ヤン・パネンカとミロシュ・サードロとのドヴォルザークのドゥムキー・トリオ、リボル・フラヴァチェク指揮プラハ室内管弦楽団とのモーツァルトのヴァイオリン・コンサート全集、ベルクのコンチェルト、マルティヌーのコンチェルトなどの録音で、グランプリ・デュ・ディスクを受賞。ヴィオリストとしても活躍し、モーツァルトのシンフォニア・コンチェルタンテをヴァイオリンとヴィオラの両方のパートを演奏して録音している。ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ指揮のチェコ・フィルハーモニー管弦楽団とは、ベルリオーズの「イタリアのハロルド」を録音した。 バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンの世界最高の解釈者の一人と称された。ヴォルザークのヴァイオリン協奏曲の録音は、彼の模範的な演奏として名高い。1979年から1986年までウィーンの音楽大学で教鞭をとった。ソロ活動の傍ら、室内楽にも力を入れていた。学生時代(1950~52年)にはプラハ・カルテットのプリマリウスを務め、1951年には友人のイリ・フビチカ(ピアノ)、サシャ・ヴェチュトモフ(チェロ)、後にヤン・パネンカ(ピアノ、その後ヨゼフ・ハーラに交代)、ヨゼフ・フッフロ(チェロ)とともに、祖父の名を冠したスーク・トリオを結成した。スーク・トリオは国内外で多くのコンサートを行い、多くの曲を録音した。後にピアニストとなったヤン・パネンカとは、ベートーヴェンのソナタ全集を録音し、ショスタコーヴィチのヴィオラ・ソナタを最初に録音した。ヴァイオリニストとしては、スメタナ四重奏団に第2ヴァイオリンとして参加している。また、チェンバロ奏者のズザナ・ルジッチとのパートナーシップも注目すべきものでした。ピアニストのZuzana Ruzickova(ズザナ・ルージチコヴァー)とは、長年にわたり多くのコンサートの中で、バッハやヘンデルのソナタなどの録音を行った。また、ルージチコヴァーの夫であるヴィクトル・カラビスからもソナタを献呈されている。ブラームスのトリオやソナタを録音で、ユリウス・カッチェンやヤーノシュ・シュタルケルと協力している。1974年には、祖父ヨセフ・スークの生誕100年を記念して、スーク室内管弦楽団を設立した。2000年までリーダー兼指揮者として活躍した。功労芸術家、1977年からは国民芸術家の称号を授与された。2002年にはレジオン・ドヌール勲章を授与された。



この二人の演奏は、秋空の様に透明で澄み切ったような感じの様に思う。

今回は海外の英国からCDを入手した。チェコの名手、ヨセフ・スークとズザナ・ルージイッチコヴァは1960年代からの共演で多くのバロック作品の録音を残してくれた。ルージイッチコヴァの演奏を初めて耳にしたのはランパル、スーク、プラハ合奏団との『ブランデンブルク協奏曲第5番』で、彼女の颯爽とした華麗なソロに惹かれ、その後にリリースされた『ゴールトベルク変奏曲』も期待を裏切らない素晴らしい出来栄えだった。当時はピリオド楽器による演奏はまだ少数派で、彼女の楽器も16フィート装備のモダン・チェンバロだったが、今でこそいくらか違和感が感じられる音色と音量も、新鮮なバロック音楽に飢えていた者には渇を癒す鮮烈な響きだった。スークとはバッハとヘンデルのヴァイオリン・ソナタ集及びモーツァルト初期の同曲集、そしてシュタルケルとはこのCDと同様の3曲のヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタのチェロ版を録音している。



ohann Sebastian Bach: Sonatas BWV 1020, 1022, 1027-1029

 1.Sonata in G Minor, BWV 1020 (Transcribed for Harpsichord and Viola): I. [Allegro]    4:05    
 2.Sonata in G Minor, BWV 1020 (Transcribed for Harpsichord and Viola): II. Adagio    2:59    
 3.Sonata in G Minor, BWV 1020 (Transcribed for Harpsichord and Viola): III. Allegro    5:18    

 4.Sonata in F Major, BWV 1022 (Transcribed for Harpsichord and Viola): I. [Largo]    3:44    
 5.Sonata in F Major, BWV 1022 (Transcribed for Harpsichord and Viola): II. Allegro e presto    2:51    
 6.Sonata in F Major, BWV 1022 (Transcribed for Harpsichord and Viola): III. Adagio    2:16    
 7.Sonata in F Major, BWV 1022 (Transcribed for Harpsichord and Viola): IV. Presto    1:42    

 8.Sonata No. 1 in G Major, BWV 1027 (Transcribed for Harpsichord and Viola): I. Adagio    3:41    
 9.Sonata No. 1 in G Major, BWV 1027 (Transcribed for Harpsichord and Viola): II. Allegro, ma non tanto    3:26    
 10.Sonata No. 1 in G Major, BWV 1027 (Transcribed for Harpsichord and Viola): III. Andante    2:44    
11.Sonata No. 1 in G Major, BWV 1027 (Transcribed for Harpsichord and Viola): IV. Allegro moderato    3:10    

 12.Sonata No. 2 in D Major, BWV 1028 (Transcribed for Harpsichord and Viola): I. Adagio    1:55    
 13.Sonata No. 2 in D Major, BWV 1028 (Transcribed for Harpsichord and Viola): II. Allegro    3:29    
 14.Sonata No. 2 in D Major, BWV 1028 (Transcribed for Harpsichord and Viola): III. Andante    4:52    
 15.Sonata No. 2 in D Major, BWV 1028 (Transcribed for Harpsichord and Viola): IV. [Allegro]    4:06    

 16.Sonata No. 3 in G Minor, BWV 1029 (Transcribed for Harpsichord and Viola): I. Vivace    4:57    
 17.Sonata No. 3 in G Minor, BWV 1029 (Transcribed for Harpsichord and Viola): II. Adagio    5:20    
 18.Sonata No. 3 in G Minor, BWV 1029 (Transcribed for Harpsichord and Viola): III. Allegro    3:40    



収録曲は5曲で、3曲の『ヴィオラ・ダ・ガンバとオブリガート・チェンバロのためのソナタ』と2曲の編曲物で構成されている。このうちBWV1020はフルート・ソナタト短調、またBWV1022の方は偽作とされているヴァイオリン・ソナタヘ長調が原曲で、後者はスコルダトゥーラ調律が要求される曲なのでソロ・パートはト長調で書かれているが、実際には全音下の調が響くことになる。
スークのヴィオラでの演奏は大らかな優雅さに満ちていて、アレンジによる違和感が全く感じられないばかりか、バッハの音楽の融通性とその包容力に今更ながら驚かされる。



ガンバとの奏法の違いについて無知な筆者にはどちらがより弾き易い楽器なのか判断しかねるが、音量的にも潤沢で何よりも彼の演奏には円熟期の余裕がある。一方ルージイッチコヴァはレジスターの使用をかなり制限して、低いヴィオラのソロを引き立てているし、それぞれの声部も明瞭に感知させている。彼らのバッハのヴァイオリン・ソナタ集ではチェンバロのレジスターをいじり過ぎた感が否めないが、ここでのアンサンブルは両者のごく妥当なバランスが保たれている。
聴き終わりヴィオラ・ダ・ガンバ独特の唸るような低域の音がヴァイオリンの音に置き換わっている事にお気づきの方もおられるのであろうが、このコンビの奏でる円熟した響きが忘れさせてくれるのであろう。
現在使用のユニットはコーンの張りを出す為に渋柿のエキスを塗りました。また最近の修復したIIILZ Monitor Goldユニット接続部分は良くなって、試聴はヴァイオリンの音色が正に丁度良い塩梅でもあろう。ブラボー!