伝統ある英国のTANNOY IIILZで聴く、音楽の父J.S.バッハ音楽を知る喜び・・・

音楽好きのIIILZ Monitor Goldユニットの箱を改良して楽しむダメオヤジ金ちゃんです。

BILL EVANSのMoon Beamsを聴きながら思うこと。「粋」の意味とはなんであろうか?一口で言えない最近聞かなくなった言葉でもあろう。

2021年05月28日 | JAZZ・ボサノヴァ


以前より興味ある言葉「粋」(いき)とは何ぞや、一般的な意味を調べると江戸時代に生じ、時代に従って変転した美意識で、遊興の場での心意気、身なりや振る舞いが洗練されていること、女性の色っぽさなどを表す語。 「粋(いき・スイ)」は、単純美への志向であり、「庶民の生活」から生まれてきた美意識である。とされているようです。
日本語らしい「粋」の言葉の持つ意味面白さがある、この「粋」という言葉に詰まった実に曖昧なニュアンスを外国人は理解できないと思います。勿論外国には「粋」の文字も無い概念なんだそうです。 私たち日本人は誰しもが理解している絶妙な美意識。それが「粋」です。
日本の文化はこの平和な時代に生まれた文化が大いに関係があるようで、今との違いは文章に候文が多くそれ以外はあまり変わらないようである。

ただし、近年の欧米化の流れの中で、「粋」を感じるものが急速に減っているように感じます。 もしかしたら数十年後には、この「粋」という感覚はもはや日本人なら誰しもが共有する感覚では無くなってしまうのかもしれない。「粋」とは、もともと江戸時代後期に江戸深川の芸者について語ったのが始まりとされています。身なりや振る舞いが洗練されていて、色気とさっぱりとした心持ちが同居しているような芸者の様を見て、当時の人たちは「粋だね〜」と言ったのでしょう。歴史的に考察しても意外と新しい言葉ということが解る。



調べてみますと、この「粋」という概念を理解する上で忘れてはならない一冊の本があります。 大正〜昭和時代の哲学者・九鬼周造(1888〜1941年)の代表的著作「いきの構造」です。曖昧な「いき」というものについて構造的に明らかにしようとした一冊です。

それによると、九鬼は「粋(いき)」を下記の3つの特徴で定義しています。
1)媚態(びたい)。
異性に対する「つやっぽさ」や「色気」であり、セクシーで上品な振る舞いともいえます。
2)意気地反骨心や気概といったもの。
「武士は食わねど高楊枝」といったやせ我慢や媚びない気概のようなもの。
3)諦め。
運命を受け入れ、未練がましくなく、あっさりとした姿勢。無常観といった仏教的思想が反映されています。 つまり、「色気があって、気高く、さっぱりとした心持ちを持った様子」が「粋(いき)」だということになります。

もちろん、これだけで「粋」という微妙なニュアンスを持った言葉を正確に表せるわけではありません。一般的に「粋」の反対語は「野暮」ですが、九鬼自身も先ほどの本の中で、さらに他の言葉(「上品・下品」「派手・地味」「渋み・甘み」)との関係性の中から「粋」の意味を探っています。 それらのどれにも当てはまらないものが「粋」であるというわけです。

いかにも日本語らしい「粋」の言葉の持つ意味には面白さがある、この「粋」という言葉に詰まった曖昧なニュアンスを外国人は理解できないであろう。 



一般的にエヴァンスはもっと理知的でクールな人を想像されることが多いのではないか?そこで彼を日本語の言葉「粋」の文字が似合う、そのような「粋」なジャズなんて思う筆者です、この時期のエヴァンスのスコット・ラファロを失った後の悲しみの向こうにある〈Moon Beams〉「月光」を聞く心境であるかのような「粋」の文字が無性に合う様に聴こえる、音も決して軽く締まったアメリカのエンクロージャーでなく、しっとりと潤むような古いヴィンテージイプから選び、英国独特の渋めな音色で鳴って欲しいのだ。ある程度の腰の座った低音の上に涼やかに響き美しい高音が鳴る装置で聴きたいと思う。

正に動から静と進化するエヴァンスの音楽が見事に表現されいるように聴こえる、それ以降ジム・ホールとの共演の名盤が生み出された正に分岐点のトリオはエヴァンスを知る意味でも面白いと思う。勿論このような聴き方はおすすめしないが、年寄りの独り言と思い勘弁して頂きたい。オーディオを再開し筆者が長年思うTANNOYの10吋のユニットでJAZZを聴きたいという希望の音がやっと耳にした瞬間でもあった、曲はエヴァンスのピアノとは実に相性抜群である、鬼門と言われるTANNOYで奏でるエヴァンスのJAZZを聴き納得をするのだった。
特にベートーヴェンのピアノ・ソナタ109番を聴く心境でもあり、弦楽器との相性は良いが、10吋のTANNOYユニットとのピアノ音の相性は抜群でる。
ここで思うはピアノの音、特にジャズピアノを聴くには昔聴いていたMACKINTOSHのトランジスターアンプがピアノ演奏には良く聴けるかも知れないと思うが、あのMACKINTOSH独自のウォームトーンが懐かしくも思える。その様な妄想を思い描く事もオーディオの面白さであろう。

筆者の場合ジャズは吸音材を若干改造したLS3/5aで聞く場合が一般的で、特にエヴァンス・トリオを聞く場合は圧倒的にTANNOYのIIILZユニットのシステム使用が多くなる、最近ユニット改良を試み柿渋液で二度塗り一層落ち着いた表情を見せる10吋のIIILZ Monitor Goldである、箱はGOODMANS AXIOM 80の箱に低域も豊かに鳴るA.R.U.172(アコースティック・レジスタンス・ユニット)を移植したシステムは最高と思うのである。ユニットの仕上がりも柿渋液で見事に当時の音に近づいた様な気もする、柿渋の仕上げた色も落ち着いた色で気に入っている。エンクロージャーの細かな補修、吸音材の交換等ユニットも含め仕上がるまでには2年以上の月日が流れてしまったが、やっとお気に入りの音を楽しむ様になる。

思えば少しでも良い音で聴きたい貧困なオーディオ馬鹿が四六時中改装を考え苦労する様であり少しの音の向上に狂喜している老人である。
出来る限りこの10吋のIIILZ Monitor Goldの購入時のユニットの状態に戻した音を聴きたいと思って改良を試みています。勿論エッジ部分も適度なブレーキオイルを塗りダンパー部分も改善されたようである。話を戻します、



再度簡単に紹介すると、Bill Evans (Piano)ビル・エヴァンス、1929年8月16日米国ニュージャージー州プレンフィールド生まれのジャズ・ピアニスト。ジャズ史上最高の人気を誇る白人ピアニストとして知られる。

特にスコット・ラファロ(b)、ポール・モチアン(ds)を従えた60年代初期のビル・エヴァンス・トリオは、かつてない高度な三位一体の演奏をしめし、ジャズのピアノ・トリオ演奏を革新させた。その後もメンバーを代えながら一貫して自己のピアノ・トリオ音楽を追求する。硬派のリリシズムとダンディズムあふれる美の探究者として高い人気を得た、まるで粋筋である。1980年9月15日に51歳で死去する直前までステージに立った。

スコット・ラファロを失って活動休止したがチャック・イスラエルと出会い約1年後に録音された、それまでと違った音が聴こえるアルバム〈Moon Beams〉「月光」です。是非欧州の音で聞くことをお薦めします、エヴァンスサウンドが少し違ったきた、いかにも小洒落た「小粋」なJAZZと想いませんか。


ベースはチャック・イスラエルが勤めています。ドラムは引き続きポール・モチアンです。この後のエヴァンズのトリオを占う分岐点になったアルバムと感じます。
英文ライナーに次のように書いてあります。このアルバムには2つの「初めて」がある。
 一つは、ラファロ亡きあと、初めてのアルバムであること。
 二つ目は、初めて全曲バラードを演奏したアルバムであること
更に曲について書きますと
1曲目 Re:Person I Knew
8曲目 Very Early
がエヴァンズのオリジナル曲であり、その間にサンドイッチされた6曲はスタンダード・ナンバーです。
 BILL EVANS(p) CHUCK ISRAELS(b) PAUL MOTIAN(ds)
  1. Re: Person I Knew (05:47)
  2. Polka Dots And Moonbeams (05:02)
  3. I Fall In Love Too Easily (02:43)
  4. Stairway To The Stars (04:52)
  5. If You Could See Me Now (04:31)
  6. It Might As Well Be Spring (06:07)
  7. In Love In Vain (05:01)
  8. Very Early (05:05) 

悲しい時に聴いたらきっと泣き出してしまうくらい素晴らしい作品。ジャズファンとエバンスの切っても切れない関係というのは昔も今も、そしてこれからも決して変わらないと思います。
エヴァンス好きの方には是非お薦めなアルバムです。



特にリバーサイドに残されたスコット・ラファロ ポール・モチアンとのトリオ作品群がエバンス黄金期の素晴らしい記録として今なお星空のごとく輝き続けています。本作はラファロ事故死の約一年後に録音された久しぶりのトリオ作。

この後ヴァーヴと契約するためリバーサイドへの最終作でもあります。ドラムはモチアン、ベースはラファロの代役にチャック・イスラエルを迎え全編がミディアム〜スローな選曲で構成されています。その内容はすべてにおいてひたすら美しく、押し付けを排した表現は何度聴いても飽きる事なくどんどん味わい深くなり、何ともセンチメンタルで悲しい時に聴いたらきっと泣き出してしまうくらいの素晴らしい粋な作品。

夢見心地なクライマックス。夜中にそっと一人で聴きたい一枚。



最近売り出したと思えるアルバム、ビル・エヴァンスとジム・ホールが織りなすデュオ・インタープレイの極地とされる至高のデュオ作『Undercurrent』も一度は聴きたい一枚だ。ジム・ホールとの共演があったのだ、このジャケットの写真、無性にタバコが似合うとおもいませんか?

最近こそ、あまり聞かないがジャズヴァイオリニストの寺井尚子さん曰く「ジャズ人生の扉を開いてくれたのはモダン・ジャズの名盤、ビル・エバンスの『ワルツ・フォー・デビイ』だと告白している」
寺井尚子〔てらい・なおこ〕4歳からバイオリンを始め、1988年、ジャズ・バイオリニストとしてプロ・デビュー。来日中だったジャズ・ピアニスト、ケニー・バロン氏との共演をきっかけに、ニューヨークでのレコーディングに参加し一躍注目を集める。
その後も独自性あふれる表現力豊かな演奏スタイルで人気を博すコンサートを中心に、テレビ、ラジオ、CMなど、幅広く音楽活動を展開している。デビュー30周年となる2018年には、ジャズのスタンダード・ナンバーを13曲収録したアルバム『ザ・スタンダード』をリリース。馴染みの曲も多く演奏が聞けます。

彼女曰く、たった1曲を選ぶのは難しいですけれど、アルバムでしたら16歳のときに出会ったビル・エバンスの銘板『ワルツ・フォー・デビイ』です。自分にとってはジャズに目覚めた一枚ですし、ジャズ・バイオリニストとしての出発点です。と言っていることを思い出した。

筆者の10吋のIIILZ Monitor Goldユニットシステムの改良も終わり、落ち着きを見せる音で聴くピアノジャズは実に心地よい、のんびりした時間が流れるこの空間で頂く大きめのマグカップにたっぷりの珈琲は格別である。



ベースがチャック・イスラエルに代わったトリオによるリラックスした作品。ジャケットの金髪女性の印象がアルバムを印象的にした。それまでに較べてバラードが多い選曲なのは何かラファロを思い出しているような気配が伝わる、エヴァンス・ファンにとってはとても「深読み」の出来る作品。
この作品はエヴァンスの第2の分岐点の作品であろう。筆者はゴメスのトリオも好きだが日本人の「粋筋」な香りのするこの作品は好きである。
当時のジャズミュージシャンとしては、白人であることが珍しく、その中でもひときわ目立ったプレイヤーでした。リリカルなタッチと優れたハーモニー・センスで耽美的なバラッドの世界を描き出すビル・エヴァンス。ピアノ・トリオでエヴァンス独特のスタイルを確立した彼の屈指の名作。ブラボー!


フランツ・コンヴィチュニー(指揮)のリヒャルト・ワーグナー:歌劇「タンホイザー」 全曲の購入。

2021年05月21日 | オペラ・歌劇・カンタータ・オーディオ全般

昨夜は仕事で帰りが遅く夜中に帰宅した、勿論帰宅後はシャワーを浴び良くシャンプーで消毒し、良く冷やした缶ビールを頂き就寝、翌日はゆっくりAM10頃に起床した。寝言の如く日本政府は宣言を発令し武漢風邪の収束はいつになるか?現在中共の世界情勢を考えれば解るが、一般的に「平和の祭典」と言われる、IOCの金まみれのオリンピック開催は如何になるのであろうか。

勿論朝は淹れたての珈琲は欠かせないが、少し雰囲気も変えたく洗面後買い物に出かける、今までは三つ穴のカリタコーヒー・ドリパーを使っていたが、近くのコーヒー専門店を尋ねる。早速下穴の大きめのHARIO (ハリオ) V60 01 (4〜5人前)透過 コーヒー・ドリッパーを見つけ購入した。



丁寧な店員さんの説明によると「V型円すい形のドリッパーは、珈琲の層が深く、珈琲粉に注いだお湯が円すいの頂点に向かって流れるので豆の旨味をしっかりと抽出し、スパイラルリブによりペーパーフィルターを浮かせて、ネルドリップ同様ふっくら全面ろ過する、又大きな一つ穴なのでお湯を注ぐ速度によってコーヒーの味を変えられるため、好みのコーヒーが楽しめる。」以上が特徴のようです、今2割引でお買い得と言われ又価格も約300円以下と低価格は勿論貧困老人に優しい価格設定です。

当然ペーパーフィルターと煎りたての珈琲豆(ハワイコナ)100グラムを購入、帰った淹れたてのハワイコナの珈琲入れて試飲使用。独特の風味があるハワイコナは淹れ方を何時もよりゆっくり目に落とすが上手く仕上がるようだ。筆者は現在基本的には一杯☓6.5グラム程を基本に挽いて淹れています。

ハリオコーヒー・ドリッパーは容器が大ぶりで大変お湯を淹れやすく珈琲の落とし加減が実に良い塩梅であり見た目も美味しそうに感じる。



淹れ方は色々ありますが先ずは普段通りの淹れたかから始める。早速頂くハワイコナは大変美味しい、しかし以前飲んだ高島屋の豆は此れより美味いが残念な事に価格も倍もする。でも最高は「昔ハワイ島でのコナコーヒーのコーヒー園で飲んだワンビーンズの旨さは今でも懐かしさと旨さの記憶が蘇る」でも色々飲んで確かめると何時までも飽きない味はブレンドかな・・・・・
ドリッパー購入後2〜3種の手持ちの珈琲を挽き少しゆっくり目に淹れる、但し最初の蒸らし時間に時間をかけて丁寧に淹れるとハリオで淹れた珈琲の味のケレン味がなく実に塩梅はよく感じる、新しい発見である。

帰りは前から気になっていた最近開店したBook Offに立ち寄る。オペラコーナーを注視すると、見たことのあるパッケージを見つけるので早速連れて変えることにした。筆者の好きな指揮者が振る「タンホイザー」を見つける。

フランツ・コンヴィチュニー指揮の「リヒャルト・ワーグナー:歌劇「タンホイザー」 全曲」が隅に隠れている様な感じで佇んでいた。いわゆる一口に言えば歌合戦であり、実にヴォーガルは聴き応え十分である。
勿論筆者もフランツ・コンヴィチュニー(指揮)Franz Konwitschnyのベートーヴェンの交響曲は好きで今も時々聴いているが、以前ワグナーの指輪を聴き感動し見つけたら是非手元に所有したいと思っていた。



1901年8月14日、チェコのモラヴィア生まれの指揮者。1962年7月28日ベオグラードでリハーサル中に死去。ブルノのドイツ音楽学校を経て、ライプツィヒ音楽院在学中、フルトヴェングラー時代のライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団でヴァイオリンを弾く。1927年から指揮者に転身、1930年、シュトゥットガルト国立歌劇場の首席指揮者に就任。1949年よりGOLの常任指揮者となり生涯その地位にあった。以前LPでベートーヴェンの交響曲は紹介したが。迫力ある第七番は是非お試ししてください。

確かに最近少しオーディオ熱は冷めている、これは筆者が貧困老人のためか、思う機器が手も出なく、せめて音楽愛好家として音楽を共感し音楽により浄化されたいと思うばかりだ、未だ知らない音楽の世界はあまりも広く深くそして興味深い。
最近発表された人工ダイアモンド半導体が現実になれば音質もより自然に近づく半導体になるやもしれない、最近発表された全個体電池とか、時代が変わる瞬間を見られるのかもしれない。発表によると国産ですべて賄えるテクノロジーとも言われている。勿論これらの商品はより小さく性能も格段に向上しているようです。

確かに筆者のオーディオ装置のバージョンアップをして頂いた方には大変感謝しています、GOODMANS AXIOM 80の箱との出会いは音楽の幅を広くして頂いた、確かにTANNOYのユニットは魅力はあるがその魅力を出すには相性の良い箱との出会いでもある、確かに現在のユニットと違い昔のユニットはコーンの響きと箱の相性で音が決まる場合が大きく、最近のKEFなどのLS50 Metaを専門店などで試聴すると確かに新しい音が聴こえる。



勿論以前サブ機で聴いていたQ300等と比べ以前よりも更に透明感のある自然なサウンドを、部屋の隅々まで均等に放ちます。

確かに臨場感も豊かで音のひずみを削減し、より透明感のある自然な音ですが、オールドTANNOYの10吋の良さとは違い魅力がある。特に時代の古い演奏の再現はオールドタイプのユニットが好みの音が聞ける。

条件は真空管のアンプ使用は必須であるが、最近火屋のアンプも高額になり所有のアンプはポンコツが並ぶ(笑)程度の良い製品の価格は桁違いでとても望めない事が現状である。



話を戻します、購入した珈琲を手順を踏み何時も通りに淹れ、飲みながら「タンホイザー」を聴く勿論序曲から始めた。

派手にならずに金管を強奏、弦の厚み、余裕のあるテンポ。ドイツ的としか言いようのないみごとなタンホイザーです。クナッパー・ブッシュにもカール・ベームにもない、録音に恵まれない同曲ですが、名歌手と名指揮者とがそろった名盤と思う。特に三幕前奏から夕星の歌に至る箇所の中世的な響きがステキです。


【曲目】
リヒャルト・ワーグナー:歌劇「タンホイザー」 全曲
<DISC1> 第1幕
<DISC2> 第2幕
<DISC3> 第3幕
【演奏】
 ヘルマン(テューリンゲンの領主): ゴットロープ・フリック(バス)
 タンホイザー: ハンス・ホップ(テノール)
 ウォルフラム・フォン・エッシェンバッハ: ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
 ワルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデ: フリッツ・ヴンダーリヒ(テノール)
 ビーテロルフ: ルドルフ・ゴンサー(バス)
 ハインリッヒ・デア・シュライバー: ゲルハルト・ウンガ-(テノール)
 ラインマール・フォン・ツヴェーター: ライナー・シュース(バス)
 エリーザベト(領主の姪): エリーザベト・グリュンマー(ソプラノ)
 ヴェーヌス(愛の女神): マリアンネ・シェヒ(ソプラノ)
 若い牧童: リザ・オットー(ソプラノ)
 4人の小姓: マンフレード・コープ
       アーノルド・シュレーム
       ミヒャエル・ヴェイン
       カール=ハインツ・フォールトマン

ベルリン国立歌劇場管弦楽団・合唱団 (合唱指揮:カール・シュミット)
フランツ・コンヴィチュニー(指揮)

【録音】
17-21. X. 1960, Grunewaldkirche, BerlinWarner Classics:(エレクトローラとVEBドイツ・シャルプラッテン(エテルナ)との共同制作。旧EMI音源)



又フランツ・コンヴィチュニー(指揮)を調べますとワーグナー『ニーベルングの指環』全曲ホッター、ヴィントガッセン、ヴァルナイ、ヴィナイ、ベーメコンヴィチュニー&ロイヤル・オペラ 1959年ライヴ(13枚組)があるのですが機会がありましたら是非手元に置いてみたいセットです。

「タンホイザー」は充実したキャストによる1960年録音の名盤が見事に蘇りました。ステレオ録音はそれほど多くないコンヴィチュニーのオペラ録音の中でも、同時期の「さまよえるオランダ人」と並んで高い評価を得ている旧EMIレーベルのこの「タンホイザー」は、単なる古き良き時代のドイツを想起させるに留まらない、永遠の名盤ともいえる出来です。

フランツ・コンヴィチュニー(1901-62)の録音は、2020年にBerlin Clasics原盤のステレオ音源を多数復刻し、従来は埋もれていたその類稀な音楽性や資質が、高音質化により詳細に掴めるようになりました。マスターテープに残されていた緻密なまでの彼の指揮が現代に蘇ったことは、音質向上によるところが大きいです。録音時期がステレオ初期までであったため音源自体は多くはありませんが、残された盤はどれも珠玉の逸品ばかりです。


さらに少ないオペラ録音の中でも、同時期の「さまよえるオランダ人」と並んで高い評価を得ているのが、この「タンホイザー」であり、キャストの充実振りは現在見ても目を見張るものがあります。

そして、今回の復刻での歌唱含め今から60年以上前の収録とは思えないほどの瑞々しい音質には驚きます。ブラインドテストをすれば最新録音と思う方もいるのではないでしょうか。

久しぶりの迫力あるワグナーを楽しみました、ブラボー!

映画「ビル・エヴァンス タイム・リメンバード」のヴィデオを観る、そしてエバンスにの分岐点を感じたアルバム「Moon Beams」の検証

2021年05月17日 | JAZZ・ボサノヴァ


現在筆者が少しの仕事と最近多くなった60歳からの病院通い(成人病等?老人病)とも思える、以前の口腔癌の手術後の検診、前立腺癌の放射線治療処置後の定期検診、心臓等不整脈及び高血圧のための定期検診、大腸癌の早期処置後の定期検診、定期の入れ歯の治療定期検診はCT検査をしその後検査内容を問診と最低2回は続けて通院となる、そこに少々の仕事が重なる、筆者本人の病院の交通整理は大変で、都合で通院の日取りの延期をして頂くことにもなる。

又第四次武官風邪対策と疾患のある場合は武漢ウイルスの予防接種は受けることが良いと発表しているが、あくまでも本人の意思である、後に薬害の問題を起こされない為に本人の意思を強調しているようにも思える。70歳代の人間は老い先短く残りの人生10年と僅かと思えるが老い先短い人生など真剣に考えないが、若い人には大問題でもある、政府は今回のワクチン注射のことの欠陥をすべて公開しない、最大の不思議である。癌になりやすい友言われる此のワクチン注射が人生の分岐点になるのかも知れない。



庭に咲くバラも見事に開花した、残りは赤の薔薇の開花が残る。
水際対策は台湾と同様で島国は一番実行出来る国だがノーチェックも原因、現在厚生省はマル2年もの武漢ウイルス問題を扱い何を学んのであろう?小池都知事と共に厚生省は国民を脅し続けている、なるべく後日に国に負荷がかからないように逃げ回っているようである。感染予防注射はあくまでも本人の意思と政府は逃げている。まともな報道機関もないことが最悪である。

報道も本音を語らない武官風邪以外の米韓首脳会談、先日米中の今後の問題、先日唯一此の二人のゲストは見ているフジLIVE プライムニュースの韓国問題には定評のある真田&鈴置対談は実に痛快である。


『真田&鈴置が徹底分析 ワクチンと日米韓経済 文政権VSバイデン政権』の真田&鈴置コンビは毎度楽しみに拝見している。



連休中はお得意の緊急避難発令の為勿論ステイホーム、好きな映画でもと思い「ビル・エヴァンス タイム・リメンバード」2015年製作/84分/アメリカ 原題:Bill Evans/Time Remembered 配給:オンリー・ハーツを楽しむ。


アメリカのジャズ・ピアニスト、ビル・エバンスの生涯を追ったドキュメンタリー。数々の名演、名盤を残し、薬物依存により51歳の若さで生涯を閉じたビル・エバンス。彼の演奏に影響を受けたジャズ演奏者も多く、1958年にマイルス・デイビスのバンドに加入し「カインド・オブ・ブルー」を制作した当時の様子や、ドラマーのポール・モチアンとベーシストのスコット・ラファロをメンバーに迎えた歴史的名盤「ワルツ・フォー・デビイ」の制作経緯、そして肉親たちから見たエバンスの素顔や、エバンス自身の音楽への思いなど、これまで未公開だった数々の証言、エバンスの演奏シーンなど貴重なアーカイブで構成。

また、ジャック・ディジョネット、ジョン・ヘンドリックス、トニー・ベネットら同時代に活躍したジャズマンや、本編の制作中に亡くなったポール・モチアン、ジム・ホール、ボブ・ブルックマイヤー、ビリー・テイラーらも登場。エバンスが駆け抜けた51年をさまざまな角度から読み解いていく。

ビル・エヴァンスのように様々なエピソードを並べれば、簡単に悲劇の物語ができてしまう人生を送ったミュージシャンもなかなかいない。
ここで浮かび上がってくるのは、エヴァンスの人生の明と暗です。チャイコフスキーやストラヴィンスキーなど、母から受けた近代ロシア音楽の影響。類まれな演奏家・作曲家としての才能は、マイルス・デイビスをも驚かせ、ジャズ史上世紀の傑作といわれるデイビスのアルバム『カインド・オブ・ブルー』を生みだす力となりました。また、ベースのスコット・ラファロとドラムのポール・モチアンとのトリオで演奏した、ニューヨークのヴィレッジ・ヴァンガードでの伝説的なライブ録音は、モダン・ジャズの金字塔となっています。その一方で、彼の人生の悲劇的出来事の連鎖は運命としかいいようがありません。



盟友ラファロの交通事故死、上記写真の恋人エレインの自殺、そして兄の自殺。止めることができなかった薬物常習癖。最終的に彼の命を奪ったともいえる薬物常習については、この映画に登場する誰もが批判をしています。

しかし、エヴァンスが残した音楽、60作以上のアルバム作品については全員が賞賛を惜しみません。実際、エヴァンスは5回グラミー賞を受賞しています。べーシストのゲーリー・ピーコックは言います。「彼がジャズに与えた影響は100年は続く」と。歌手のトニー・ベネットは、エヴァンスが電話で最後に話した次の言葉を覚えています。「美と真実だけを追求し、他は忘れろ」。聞こえてくるピアノの音が、心に突き刺さるドキュメンタリー映画です。

又此のビル・エバンスを楽しむエンクロージャーは豊かな低音の音が聴ける英国製に限ると思うベースのスコット・ラファロの低音は独特である、哀愁のある、寂しさ、切なさは痛々しい程それらしく伝えてくれるようだ、基本は彼の母から教わったストラヴィンスキーなどの音楽の上に成り立っているジャズなんだと頷ける。



音を知ったメーカーと音楽を知ったメーカーの物作りの違いを感ずるのは私だけの想いか等思い浮かべオーディオの深さを考えさせられる。

渋柿液をTANNOYのⅢLZMonitor Goldにむら無く仕上げ塗りをして放置した、3日程で乾くので早速試聴を兼ねてエヴァンスを聴く。エバンスのピアノの哀愁ある音はTANNOYが一番と思う。米国のユニットでは此の音がでない。もし米国製に拘るのであればボストンでの製作のユニットであろう。

実はこの癖の強いⅢLZMonitor Goldのユニットとエバンスの、独特のピアノのリズムは気分の良い毒気を感じる、その毒気が妙にご機嫌なリズムに感じる・・一度嗅ぐと癖になり其の世界に浸ってしまいそうだ。今までジャズは現在サブで使うLS3/5Aを横向きに寝かせセットして試聴する、ツイターが耳の高さと合って何故か今までより良く鳴る、色々の音源を試すが、意外と全体的に良く鳴り優れているかも知れないと改める。

TANNOYと比べ視線な低域のウットベースの音にタンノイと比べ不満は残るが、LS3/5Aのサイズを考えれば先ず先ずと思える。



当分横向きで聴くことにする。前も試したが今回が何故か良く聴こえる。以前少し改修作業をし、少し落ち着いてきたのか、エバンスのピアノもご機嫌に響くのであった。

今の興味は以前から思う、ヴィンテージジャーマンの音で是非聴いてみたい衝動に駆られている。最近台所のテレビが急に映らなくなった、iMacの購入など出費は多く、少し安定するのを待ち、ゆっくり検討しようと思っている。
テレビは購入後10年程過ぎ買い替えの時期でもあり、放映側も未だ4K放送が進まず今回は普通のテレビTOSHIBA42型購入に至る、以前のテレビもTOSHIBA製品で故障もなく写りも良い価格も安価である。



ここで考えるのは人生の分岐点でした。ビル・エヴァンスが甘美でロマンティックなバラードを中心に演奏された名作「Moon Beams」と、それと同じ3つのセッションから選ばれた演奏を収録した「How My Heart Sings!」の2作品を一つにまとめたセット「Moon Beams」も面白い・・・・


かけがえのないベーシストであったScott LaFaroが不慮の交通事故で亡くなった後、チャック・イスラエル(Chuck Israels)を新しいベーシストとして迎えたトリオ再生の第一弾である。ベースがチャック・イスラエルに代わったトリオによるリラックスした作品。ジャケットの金髪女性の印象がアルバムを印象的にした。それまでに較べてバラードが多い選曲なのは何かラファロを思い出しているような気配が伝わる、エヴァンス・ファンにとっては「深読み」の出来る作品。エヴァンス・スタンダードして演奏し続けられる作品を満載。

リリカルなタッチと優れたハーモニー・センスで耽美的なバラッドの世界を描き出すビル・エヴァンス。ピアノ・トリオでエヴァンス独特のスタイルを確立した彼の屈指の名作かと思える。


レコーディングデータ
録音年
1962年5月17日、29日、6月5日、ニューヨークにて録音
共演者
  ビル・エヴァンス(p)
  チャック・イスラエル(b) 
  ポール・モチアン(ds)
ニュー・トリオで録音した、ジャズ・ピアノの詩人の復活作。甘美でロマンティックなバラードを中心に繰り広げる耽美的なプレイが胸に迫る。
収録内容
 01. リ・パーソン・アイ・ニュー / Re: Person I Knew
 02. ポルカ・ドッツ・アンド・ムーンビームス / Polka Dots And Moonbeams
 03. アイ・フォール・イン・ラヴ・トゥー・イージリー / I Fall in Love Too Easily
 04. 星へのきざはし / Stairway to the Stars
 05. イフ・ユー・クッド・シー・ミー・ナウ / If You Could See Me Now
 06. 春の如く / It Might As Well Be Spring
 07. イン・ラヴ・イン・ヴェイン / In Love in Vain
 08. ヴェリー・アーリー / Very Early

悲しい時に聴いたらきっと泣き出してしまうくらい素晴らしい作品。
ジャズファンとエバンスの切っても切れない関係というのは昔も今も、そしてこれからも決して変わらないと思います。
特にリバーサイドに残されたスコット・ラファロ=ポール・モチアンとのトリオ作品群がエバンス黄金期の素晴らしい記録として今なお星空のごとく輝き続けています。



本作はラファロ事故死の約一年後に録音された久しぶりのトリオ作。この後ヴァーヴと契約するためリバーサイドへの最終作でもあります。ドラムはモチアン、ベースはラファロの代役にチャック・イスラエルを迎え全編がミディアム~スローな選曲で構成されています。その内容はすべてにおいてひたすら美しく、押し付けを排した表現は何度聴いても飽きる事なくどんどん味わい深くなり、何ともセンチメンタルで悲しい時に聴いたらきっと泣き出してしまうくらいの素晴らしい作品。ジャケも完璧で個人的にフェイバリットなエバンス盤ベストスリーにランクインする一枚。

エバンスの美しさを言葉で表現するのはとうてい不可能、むしろナンセンスな事だと思うので心にすっと染みる曲を数曲選んでみました。A2「ポルカ・ドッツ・アンド・ムーンビームス(水玉模様と月の光)」。愛らしくメランコリックなテーマを切々と弾き撫でるエバンスの優しいタッチ、歌うと言うよりも語りかけるようなイスラエルのライン、ざらついた質感のモチアンのブラッシングとまるで夜風に身を任せているような心地よさ。A4「ステアウェイ・トゥ・ザ・スターズ(星への階段)」。これはエバンスのために書かれた曲なのでは、と思ってしまう程に音選びと音色が曲想と良く馴染んだロマンチックな表現。B4「ヴェリー・アーリー」。エバンスが子供の頃に書いたというこの曲は美しさの奥には"はかなさ"や"もろさ"を感じてキュンとしてしまいます。夢見心地なクライマックス。夜中にそっと一人で聴きたい一枚。



「How My Heart Sings!」

ビル・エヴァンス62年のRiverside作品。
交通事故死を遂げたスコット・ラファロに代わってチャック・イスラエルを迎えたビル・エヴァンス・トリオによる名盤。先に発売された『ムーンビームス』と同じ3つのセッションから選ばれた演奏は、いずれもこのトリオならではのインタープレイを重視したもの。お馴染みの人気曲「HOW MY HEART SINGS」は何度聴いても素晴らしい名曲です。

1962年5月から6月に掛けて録音されたエヴァンスのリヴァーサイド・レーベルへの末期のレコーディング作品。チャック・イスラエル~ポール・ポチアンとのトリオはそれなりにテンションを持ったトリオだったが、同時録音盤の『ムーン・ビームス』と較べてもコノレコーディングでのエヴァンスの精神状態は決してベストではなかった。その後、エヴァンスはフレディ・ハバードをフロントに迎えた『インタープレイ』を残してリヴァーサイドを去ることになる。

 01. How My Heart Sings (04:59)
 02. I Should Care (04:55)
 03. In Your Own Sweet Way (Take1) (06:59)
 04. In Your Own Sweet Way (Take2) (05:54)
 05. Walkin' Up (04:57)
 06. Summertime (06:00)    
 07. 34 Skidoo (06:22)
 08. Ev'rything I Love (04:13)
 09. Show-Type Tune (04:22)



そして「UNDERCURRENT / アンダーカレント」
クールなリリシズム、そして最高のインタープレイで独特の表現、奥深いまでの演奏。これこそジャズ最上のセッション、まさに最高傑作!
ピアノとギターのデュオによる傑作。ジャズの数あるデュオ・アルバムの中でも最も有名なアルバムだ。同世代のアーティストであるピアニストのビル・エヴァンスとギタリストのジム・ホール。

彼らはそれぞれの楽器の革新者であり、すでに名を成していた両者が繊細で重厚なデュオ演奏をくり広げた。このアルバムは何度も聞くことを進める、ベートヴェンの後期ピアノ曲を聞く気分と交差したエヴァンスの悲しみと苦しさを感じたのは私だけなのであろうか?正にジャケットの写真のように静かな海の中の静けさを感じるような深さも一人で聞く楽しさであろう。勿論曲は「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」をはじめとする名曲を取りあげ、バラードを主体としながらも、スリリングなインタープレイが展開される。
ビル・エヴァンス(p) とジム・ホール(g) という繊細な二人が対峙したデュオ・アルバム。まさに究極のリリシズム。1962年ニューヨーク録音。

1950年代から1960年代の前半はMONOとステレオの切り替え時期にもあたり、大きなレコード会社はレコード番号を変えてMONO盤、ステレオ盤の2種類を発売していた。当時のステレオはまだ技術的にも成熟していなかったこともあり本2枚組LPはMONOとステレオの音作り、音場の違いなどの聴き比べが可能。


On both LPs: New York, April 24 (A2)& May 14 (tracks A1, A3 & B1-B3), 1962.
BONUS TRACKS: From the same sessions (same date as A2),
but not included on the original album.
The Mono versions are not known to have survived.
 A1.My funny valentine
 A2.I hear a rhapsody
 A3.Dream gypsy
 A4.Stairway to the stars (bonus track)
 B1. Romain
 B2. Skating in central park
 B3. Darn that dream
 B4. I'm getting sentimental over you (bonus track)
エヴァンスに起きた悲劇とその時期の作品に宿るものが結び付けられたテキストを幾度となく目にしてきた多くのジャズファンにとっては、その悲劇のディテールが明らかになることで、その時のエヴァンスの心情をより生々しく想像することができるようになり、それぞれの作品を物語として受容できることの深みは更に増すだろう。

エヴァンスについては後日エバンス没後に見つかった作品が残る、メンバーは、エディ・ゴメスにジャック・デジョネットというトリオ。以前紹介の此のトリオ演奏プラス女性ヴォーガル(Monica Zetterlund)入の「Waltz for Debby」も気にかかる、興味は付きないが、またエヴァンス没後の見つかった3作品も機会があれば紹介させて頂きたく思ってます。ステイホームの中で一人でエバンスの分岐点を楽しむには良いチャンスでした。

やはり、ビル・エヴァンスのピアノは最高である、ブラボー!

英国スピーカーで聴く・・・今も蘇る、当初モダンジャズと知り合った頃のMJO(モダン・ジャズ・カルテット)のジャズを聴く。

2021年05月08日 | JAZZ・ボサノヴァ


最近何かと話題も多い車輌のEV化、脱酸素と言われ植物のエネルギーが本当に悪いのか?疑問ではある、それに伴い現在特にテスラが凄い勢いであり、アップル、ソニー等のEV車両参戦する話題が続く、中共等は格安EV自動車の販売を行なうらしいが、故障による交通事故は凶器と変わらないのだが、安全性には疑問がつきまとう、間違っても日本は輸入しないで欲しい。

単純に考えれば今後のEV車輌を制覇する事は、肝心な事は電池の未来化である、トヨタはEV車輌に付いては今回出遅れているように思うが、凄い裏事情に着目し想像する、火災の多いリチウムイオン電池からの脱却、EV車の一番の弱点はバッテリーである。今回トヨタが発表した「全個体電池」が凄い、充電時間は短く(10分程度)現在の電気より半分以下の重量で、充電を完了後は走行距離500キロほどと公表した。しかも数多くの特許申請をしトヨタ以外の会社では何も出来ない状態になっていると言われる。

トヨタ自動車の初代が語った未来の効率の良いエネルギーを「全個体電池」が全世界を達成出来る事のようである、しかしそれだけではなく水素エレルギー燃料タンクもメニューに加え、今トヨタは革命の最前列にいる。

この全個体電池は何れの会社が生産するのであろうか?ある情報筋から伝わった会社が、トヨタの本社である「豊田自動織機」のようである。織機の名前を聞き思わず納得、一番安心できると思う。現在もフォークリフト等を生産しトヨタ自動車は未だ「織機」を本社と呼ぶ会社で勿論秘密事項も親会社として完全に厳守出来、複雑な個体電池を製作する技術も対応出来る。しかも全個体電池の販売まで(ダイハツ、スズキ、マツダ等)可能となれば現在の状態からの大いなる飛躍出来るであろう。

他にもう一つは車両搭載用と違った小さな「全個体電池」開発中で、勿論日立、タムラ製作所、TDKなどの日本産のメーカーに多く期待出来る、それぞれの工場はが生産化に向かい今年は製品化出来るのか、近い将来のモバイル製品等に革命が起きるのかも知れない。「全個体電池」は兎に角安全性が高くしかも軽量で充電時間が短い等の利点が多い事のようです。構造的には安全な所要時間も現在の倍近くは伸びる感じだそうです、肝心な事は充電時間が短い。



久しぶりの俯瞰(俯瞰)撮影を試みた、俯瞰撮影といえば昔は現像機の足場を利用し複写撮影をした頃が懐かしい、久しぶりに手持ちでの撮影は難しい。

今回からロゴも新たに『管球王国』の文字は筆文字の様な書体から新Gに似た書体と変わった100号を購入、今回の記事内容は興味深く実験工房「300B現行管の真価を探る 新旧18種聴き比べ」テスター=新 忠篤/岡田 章/児玉眞一郎真空管解説=岡田 章
当代随一の人気を誇る300B真空管を、定評ある300Bシングルアンプを使って差し替え試聴します。高い品質を持つ現行管16種と米国ウェスタン・エレクトリックのオリジナル管などヴィンテージ管、計18種の試聴です。



筆者などはオーディオ歴は随分長いが電気の基本的なとこも全くわからず、詳しい事はお手上げで唯一頼りは自分の耳だけであり、メーカーの販売する組み立ても試みた事もない。もちろん今まで聴いた音楽もレコード、CDで気に行った物を聞き、ジャズなどは昔定期購読したスイングジャーナルでの知識だあった。現在のようにPCでネットサーフィンで調べる事もなかった時代である。


確かに前回スピーカーユニットのコーン紙に渋柿液を練り乾きが完全になり音を色々聞いたが確かに歯切れよくなり、良い方向に改良出来たと思う、ケイコ・リーのジャズは以前も彼女は紹介はしたが「Voices Again」: The Best Of Keiko Leeを試聴した、彼女独特の骨太の声帯、ピアノ演奏で鍛えられたインプロヴィゼイションへの対応。違う意味でも「06.ワルツ・フォー・デビー」が印象的だ、ポピュラーな選曲が多く気軽に聞けるヴォーガルも程よく潤みを含むスイングも好きだ。もちろん録音状態も良い。



今はこのブログは日記帳を書き溜め思い出す資料として利用している。ジャズからクラシックまで筆者の趣味に合わせ綴っています。

上記の写真はMJQがカーネギーホールでの公演時のタキシードスタイルで実に微笑ましいスタイルが印象的でした。ジャズも勿論白人に受けなければヒットは出来ない人種差別がある時代であった。

これは筆者がモダン・ジャズ入門アルバムでもあろうか?思えば丁度50年まえになる。天才ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトに捧げたタイトル曲の初演を収めたMJQの古典的名作であった。兎に角ミルト・ジャクソン(vib)の音が爽やかに聞けすっかりこのグループが好きになり、LPレコードを購入した事を記憶するジャンゴの出だしから響く(vib)の音が刺激的だ。



筆者がジャズ音楽を聴き出した頃話題の演奏者が登場した、モダン・ジャズ・カルテット (Modern Jazz Quartet) は、アメリカ合衆国のジャズバンドで1952年にミルト・ジャクソンらによって結成された。1951年に、結成した初期にはミルト・ジャクソン・カルテット(Milt Jackson Quartet)と名乗っていた。略称は両方とも都合よくMJQである。

思えば当初ミルト・ジャクソン(ビブラフォン)の音に魅了された記憶は残る、オーディオ入門としても当初ビブラフォンの音の再現に興味も待ったのも音への拘りのきっかけになったのかも知れない。
後日ビブラフォンの音に興味がわき色々調べた結果、後日知ったライオネル・ハンプトン、ジャズ史において(私が知っている限り)最初にヴァイブという楽器を演奏した人です。スウィングの王様として名高いクラリネット奏者ベニー・グッドマンとライオネル・ハンプトンの共演を知ることになる。勿論ベニー・グッドマンは好きで聞いていたがライオネル・ハンプトンはミルト・ジャクソンの後に知った演奏者である。

しかし基本的にはティタイム、マッコイ、エバンス、ピーターソン、ケニー・ドリュー、ハンプトン・ホーズ等ピアノ演奏を楽しんで来た傾向が強い。



筆者が20歳前の頃から友人達に間に流行ったオーディオの為に、馬鹿デカイ大きな箱にコーラルの15吋(38センチ)のフルレンジ?を入れ、此れでなくては低音は出ないと自慢していた友人のシステムを横目で見て、ガキの考えているやたら鈍重な低音しか鳴らない大きな箱を笑って見ていた、その後近くのジャズ喫茶でJBL LE8T(サンスイ)のスピーカーを聴き衝撃が走る、実に爽やかな音が響き小気味良い低音が聞こえた今まで聞いた音とと比べ、全く違った音が聞こえる国産の音に疑問を持った、当時米国製、英国製の製品は高額で10代の若造の望む物ではなかった。

友人達が自慢していたコーラルのフルレンジのスピーカーユニットの話題も徐々に薄れて行った。当然彼らの聞いていた音楽はビーチボイス程度と和製ポップス程度で、JAZZなど聴く友人は皆無だった。当時の仲間に風変わりと言われたクラシック大好きな友人が居て、彼とはなぜか話しが合って、音楽談義に花が咲き当時の我が家にSPレコードも含め細心のLPレコードを楽しんでいた。其の友人もMJQの演奏は大変気に入り当時所有した3枚程のレコードを楽しんでいた懐かしい思い出に記憶が残る。勿論クラシックのレコードも話題になった。



ジョン・アーロン・ルイス(John Aaron Lewis,2001.3.29)はジャズ・ミュージシャン、ピアニスト。
1953年にスタジオ入りしたピアニストのジョン・ルイス、ヴィブラフォンのミルト・ジャクソン、ベースのパーシー・ヒース、それにドラムのケニー・クラークは、ついこの前までディジー・ガレスピー楽団でリズムセクションを務めており、これは4人のセッションとしてはまだ2回目の収録だった。その後コンサートの定番メニューとなるAutumn in New Yorkがなにより、そのカメオのようなビジュアル面の強みを物語っている。1954年12月のセッションでは、その後末長きにわたってこのグループの2大傑作となる作品が生まれた。一つは、当時亡くなったばかりのフランスのジプシー・ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトにルイスが捧げたDjango。

もう一つは、ルイスとジャクソンの控えめなやり取りが楽しいOne Bass Hitだ。La Ronda Suiteが加わったことで一段と素晴らしいコレクションになっている。60歳を過ぎてからは、J.S.バッハ作曲の平均律クラヴィーア曲集第1巻・プレリュードとフーガ全曲に挑み、原曲に即興演奏を交えたその演奏は話題になったようです。



当時からメンバーは変わらず、勿論クラシックファンも昔から多い人気グループでもあった。勿論大変有名な「Django」である。


 1.ジャンゴ Django
 2.ワン・ベース・ヒット One Bass Hit
 3.ラ・ロンド組曲 La Ronde Suite
 4.ザ・クイーンズ・ファンシー The Queen's Fancy
 5.デローネイのジレンマ Delaunay's Dilemma
 6.ニューヨークの秋 Autumn In New York
 7.バット・ノット・フォー・ミー But Not for Me
 8.ミラノ Milano
 録音年    1953年6月25日、1954年12月23日、1955年1月9日
 録音場所    ニューヨーク、ニュージャージーにて録音
 演奏者  ミルト・ジャクソン(ビブラフォン)
      ジョン・ルイス(ピアノ
      パーシー・ヒース(ベース)
      ケニー・クラーク(ドラム)
      コニー・ケイ(ドラム、1955年以降。コニー・ケイが晩年病気に倒れた際には、MJQのレパートリーのほとんどをマスターしていたミッキー・ローカーが代役としてドラムスを担当した。)
      アルバート・ヒース(ドラム、コニー・ケイの死後、後任として加入。パーシー・ヒースの弟)

ミルト・ジャクソン、ジョン・ルイス、ケニー・クラークの3人はもともとディジー・ガレスピーのビッグ・バンドで1946年から1950年の間一緒に演奏していた。またその楽団でウッドベース奏者のレイ・ブラウンも一緒だった。



1951年にミルト・ジャクソン・カルテットを結成するが、翌年にはモダン・ジャズ・カルテットと名前を変える。(当初はミルト・ジャクソン・カルテットの略称であった「MJQ」の「MJ」を、「モダン・ジャズ」の略称として置き換えたもの)当初、音楽監督をミルト・ジャクソンとジョン・ルイスが担当していたが、のちにジョン・ルイスが全ての仕事を引き継ぐようになった。

このことがMJQの音楽性を決定的なものにした。ジョン・ルイス(夫人がクラシックのピアニスト)はクラシックの研究とジャズの精神を融合させることに情熱を注ぎ込み、これまでの黒人音楽には希少なサウンドを展開した。

当時は人種差別もあり、白人に受け入れない音楽は認められず幸いにしてこのMJQは後に最初にカーネギーホールでのコンサートまで上り詰めたグループであった。1952年にルイスはのリーダーになりましたモダン・ジャズ・カルテット(MJQとして知られる)。ヴィブラフォン奏者のミルト・ジャクソン、ベーシストのパーシー・ヒース、ドラマーのコニー・ケイが出演しました。1950年代から60年代にかけて活動し、1974年に解散し、1981年にパートタイムで演奏を再開し、1990年代後半に最後のコンサートを行いました。

MJQの音楽は繊細で丁寧で、バロックsi室内楽に非常に近く、しばしば「クール・ジャズ」カテゴリー。ルイスはまた、ジャズ以外の設定のために作曲し、映画、バレエ、劇場の楽譜を書きました。「Django」は 、他の人が最も頻繁に演奏するルイス作曲です。彼のソロ録音の中には、パリの真夜中(1988)と進化(1999)があり、彼はチェスゲーム、Vol。1–2、妻のチェンバリストであるミルジャナと。ルイスはまた、若いパフォーマーの間でジャズを宣伝したことでも知られています。



1953年にマンハッタン音楽学校で博士号取得した後、彼はいくつかの機関で教え、マサチューセッツ州にレノックスジャズ学校を設立するのを手伝いました。さらに、彼はカリフォルニアのモントレージャズフェスティバル(1958–82)とアメリカンジャズオーケストラ(1985–92)の音楽監督を務めました。

ミルトジャクソン、ミルトンジャクソンの名前で、バッグとも呼ばれます(1923年1月1日生まれ、米国ミシガン州デトロイト、1999年10月9日、ニューヨークで亡くなりました)、アメリカ人ジャズミュージシャン、最初で最も影響力のある戦後の現代ジャズ時代のビブラフォン即興演奏家。

グループは1952年に結成され、ミルト・ジャクソンのヴァイブ、ジョン・ルイスのピアノ、パーシー・ヒースのベース、ケニー・クラークのドラムスというメンバーで活動をスタートしました。その音楽は当時隆盛の極みだった管楽器をフィーチャーしたアーシーでパワフルなハードバップ・ジャズのサウンドと違い、気品があり、エレガントなムードさえ漂うジェントルなジャズが特徴で、クラシック音楽などを好み、ヨーロッパ志向だったジョン・ルイスの音楽性が反映されたものになっています。
しかしグループはこの時早くも大きな変化の時を迎えつつありました。ドラマーのケニー・クラークが自身のドラミングを追求するため、1955年に脱退宣言したのです。新ドラマーにはコニー・ケイが加入し、以後MJ Qは安定したメンバーとなり、華々しい活躍をしていくことになりました(1974年に一度解散、その後1981年に再結成するも、1999年ミルト・ジャクソンの死去により解散)。



今回のこの一曲は当然名曲の“ジャンゴ”となりますが、独特の哀愁を帯びたテーマはあまりにも有名で、ミルト・ジャクソンのヴァイブの音色と、ジョン・ルイスのピアノの美しい響きの重なりが静かな情感をたたえています。
非常に変わった構成を持った曲で、テーマではビート感もなく、淡々と進行していくのですが、ソロに入るとオン・ビートになり、テーマとは違ったコード進行を展開、途中でブギっぽく変化したりするところなど、実にユニークな特徴を持った楽曲です。


MJQ晩年の傑作と言われる「ラスト・コンサート」
1974年のMJQ解散コンサートの完全盤です。ヴィブラフォンとピアノの掛け合いが特徴的な品のある端正な演奏ではありますが、そこにあるのは、まぎれもなく血がたぎってしまうようなジャズ・フィーリング。収録トータルタイム 2時間26分。これが最後という気迫が伝わってくる途切れない緊張感、22年に及ぶ活動の集大成となる演奏の完成度、聴き応えありすぎます。

長きにおよぶグループ活動に終止符を打つことを決意、至上の名演を残したMJQの代表作。完成度の高さで他の作品を圧倒する。
録音: 1974年11月25日 NY,リンカーン・センター「エイブリーフィッシャー・ホール」にて
  [Disc1]
 1. Softly, As in a Morning Sunrise
 2. Cylinder
 3. Summertime
 4. Really True Blues
 5. What's New?
 6. Blues in A Minor
 7. Confirmation
 8. 'Round Midnight
 9. Night in Tunisia
 10. Tears from the Children
 11. Blues in H (B)
 12. England's Carol
  [Disc2]
 1. Golden Striker
 2. One Never Knows
 3. Trav'lin'
 4. Skating in Central Park
 5. Legendary Profile *
 6. Concierto de Aranjuez *
 7. Jasmine Tree
 8. In Memoriam
 9. Django
 10. Bags' Groove
  John Lewis (p)
  Milt Jackson (vib)
  Percy Heath (b)
  Connie Kay (ds)
  Recorded 1974
これは私のモダン・ジャズ入門アルバムかも知れない。当時はコンプリート版じゃなくレコードの二枚組だった
スタンダード中心で「ラスト・コンサート」という事件が示す一回性。その緊迫感。「朝日のようにさわやかに」は一曲目に相応しく、MJQ(モダン・ジャズ・カルテット)ならではの爽やかな曲。

又此の「ラストコンサート」は大変音質も録音も優れた感じがきこえる、いつの時代にも爽やかなカルテットである。



家の前に咲く蔓薔薇が満開、全体に見ても綺麗だが花一輪も味わいがある。
このメンバーもヴィブラフォンでミルト・ジャクソン、ベースのパシー・ヒース。そして、ドラムのケニー・クラークは初期MJQメンバーだった。セロニアス・モンクの後釜に座ったのがジョン・ルイスなのだ。そのラスト2曲の素晴らしさ。これぞジャズ!
此の2枚組のラストコンサートを聴いてもジャンゴ当時の音質とあまり変わりなく、唯録技術の進化か相当音質は良く聴こえる、しかし演奏は当時のように新鮮に聴けることが素晴らしいことであるように思う流石MJQなのです。
良き時代であった今も新鮮に聴ける事に、ブラボー!

10吋のタンノイで、ジャズピアニスト、ビル・エヴァンスが残した繊細で美しいピアノジャズ音楽の検証

2021年05月05日 | JAZZ・ボサノヴァ


ビル・エヴァンス(Bill Evans)こと幼名はウィリアム・ジョン・エヴァンス(William John Evans)(1929-1980)はアメリカのピアニスト。1950年代から70年代にかけて活躍し、ジャズの歴史上きわめて重要なプレイヤーとして知られています。1929年にニュージャージー州に生まれたビル・エヴァンスは、幼少期からクラシックを中心に音楽を学び、10代の頃からはジャズに傾倒するようになる。陸軍での兵役を経験した後、1950年代後半から本格的にプロのジャズピアニストとして活動を開始しました。

最近でも「ビルエヴァンスのメガネ」をイメージした製品が復刻販売され、好評を博しています、なんとなくインテリジェンス的なデザインが魅力だ。



巨匠マイルス・デイヴィスのバンドへの参加などを経て、1960年代からは自身のキャリアを代表する活動となるポール・モチアン、スコット・ラファロとのトリオで活動。ジャズスタンダードの魅力を感じさせつつも、3人の個性がスリリングに絡み合うインター・プレイによって絶大な支持を集めました。

もともとドビュッシーやラフマニノフなどのクラシックをルーツに持つビル・エヴァンスの音楽性は、美しい和音の響きを特徴としています。ジャズミュージシャンとしてはスタンダードナンバーをテーマに優美かつ豊かなアレンジを見せており、モダン・ジャズの王道を行くプレイヤーとして知られてきました。

また、ピアノトリオを中心とした編成で、各プレイヤーが個性をぶつけ合い絡み合う「インター・プレイ」の手法を広めたミュージシャンとしても知られており、特にポール・モチアン、スコット・ラファロと組んだトリオはジャズ史に残る存在として今もなお有名である。



これらの作品はいずれも、ピアノとベースとドラムによる3人編成で録音されていることが大きな特徴です。ジャズの分野では「ピアノトリオ」と呼ばれるこの三重奏によって、エヴァンスは多くの名演を生み出します。


特に有名なビル・エヴァンス(ピアノ)と、スコット・ラファロ(ベース)、ポール・モチアン(ドラム)によって構成され、このメンバーによる最初のアルバム『ポートレート・イン・ジャズ』を1960年に発表。
ビル・エヴァンスのトリオは、半世紀を経た現在でも多くの人に支持されています。特に日本での人気は絶大。2015年にユニバーサルミュージックが「ジャズの100枚。」と銘打って、過去の名作(100作品)を再販した際には、ビル・エヴァンス『ワルツ・フォー・デビイ』が圧倒的な数で売り上げ1位を記録した。下記の写真はデビューして間もなくの頃の物のようです。


ビル・エヴァンスの音楽的なルーツはクラシックであり、ジャズシーンで頭角を現す以前はクラシックのピアニストとして活躍が期待されていました。しかし音楽を学ぶ過程で触れたジャズの魅力が忘れられず、その身をジャズシーンに投じ、旧来のセオリーを覆す新たなジャズピアノの在り方を示します。

筆者が思うにこのトリオはなんとなく独特の影があり、演奏テクニックも良く、欧州のスピーカーユニットで聴くと一層哀愁がありとても相性が合うように思う、ビル・エヴァンスの演奏は「優雅で上品」あるいは「叙情的」や「耽美的」といった言葉がよく使われます。漠然とした形容ですが、的を射た表現だと思います。これは、クラシック音楽の素養を持った彼ならではの個性かもしれません。米国西海岸の音よりむしろ欧州のスピーカーで聴くことを進める。一度試しに試聴して頂ければ納得していただけると思う。



しかし基本に考えれば最高の音質を望むは、WEの20センチのフルレンジのユニットの属名ランドセルの塩湖ロージャーに、アルテックの真空管でドライブする音を聴きたいが所詮筆者の夢の世界だ、オーディオって夢の世界であろう。

ビル・エヴァンスが亡くなったのは1980年9月15日。52歳の誕生日を迎える1か月前でした。死因は消化性潰瘍と気管支肺炎、肝硬変、肝炎などの併発とされていますが、現役中は絶えずヘロインやコカインを常用。重度の依存症に苦しんでいたようです。エヴァンスと付き合いの深かった音楽評論家 ジーン・リーズは「彼の人生はまるで “ゆっくりと時間をかけた自殺” だった」といった旨の言葉を残しています。



先日連休前に自宅のMac Pro2008の以前より調子が優れなく、今回はM1チップを積んで21,4吋より新しく大きく変わった24吋画面の魅力のiMacが5月末発売する。今回4月30日予約日と聞く、詳細は/512SSD搭載/16GBにアップして注文したメモリーは購入後の増設は難しそうなので増設16GBで注文した。到着は6月初旬と言われた今まではMac Proを使用したきたが、iMac使用は初めてとなります。もちろんモニター大きくそれも4K対応で画面も相当綺麗に変わったようです。到着が楽しみである。

今後の使い方は24インチのiMacをメインに据えて、たまの外出先はiPad Airといった組み合わせがマッチしているように思う。現在2017のMacBookAirを使用するが携帯目的には将来はiPad Airがベストマッチングと思える。

現在机の上の大きなMac Proの本体も、今後無くなりますので机の上は相当スッキリするであろう、因みに現在サブ機として使用するMac Bookair2017からM1チップの導入は当分見合わす事にする。尚今回から本体のカラーが選べる方式が新たに加わり好みのブルーを選んでみた、カスタマイズで到着は予定より若干遅れるといったましたMac側の出荷は6月の出荷が楽しみである。



珈琲大好きな筆者が選んだ珈琲は、注文後に先日購入した写真の右側のフレンチクラシック・ブレンドを挽きゆっくり淹れる、此の計量器はは購入後時間は継ぎたが正確なとことは優れものである、肝心なことは先ずは計測器を用いる(1人前(6〜8)グラム×3人分で18(〜24)グラムの豆を挽く)実はこの計量器に珈琲を上手く淹れるコツがある部分と思ってます。電動ミルは使用不可挽き過ぎは油分が出るため、あと一つ珈琲を淹れる一番肝心な注意点は人数分だけ淹れる、淹れた後は酸化してしまい味は落ちる、淹れたてが一番旨いのである。

普通の方は計量器でいい加減な分量で淹れる方が多いが、実はこの1グラムの重さの差が意外と肝心な味を決める数値なんです。後は形式通りドリップはお湯で温めアク抜きをする、80度前後のお湯で落とし、最初は十分蒸らす、淹れたての珈琲は旨い。尚左のオールド5・ブレンドは前回購入でどっしりとした味は豊かで大変美味かったため再度購入した。今まで珈琲の分量はあえて言わなかったが、微妙な重さにも美味しさを味わう秘訣があるように思う。



勿論音の出し方、鳴らし方人それぞれ違った趣と個性と癖があり、長い年月をかけそれぞれの音を出している。此のあたりが趣味の世界の面白さか?人それぞれで確かに定評あるヴィンテージ製品を手なずけるは意外と難しいでもこれが実に楽しく、難しさが同居する面白さかも知れない。

一般的にはあつ程度知名度のある機材を用いれば良い音が出ると思うが、オーディオの面白さは決して自分好みの音は鳴らない。筆者が思うには古い機器はなるべく当初の状態に戻してアンプは筆者好みは真空管の程よいアンプを使う、筆者が思うに真空管のアンプの良さは音質が柔らかなどと言われるが比べればわかる実にヒューマン的なところが気に入っている。
後はスピーカー・接続ケーブル等を考慮し、使用して製品の状態をベスト(購入時)な方向で音楽を楽しみたい。今回此のユニット写真は一眼レフレンズは100mmを使用して撮ったが流石ディテールも再現され良い状態の仕上がりになった、柿渋液の色の表情がリアルだ。



上記は最近柿渋液をタンノイⅢLZのエッジに2回塗りを施し仕上げたものだが、色は挽きたての珈琲いろの濃い茶色に仕上がった。しばしば話題となる、JBLとタンノイは比較されるが、JBLの創設者ジェームス・B・ランシングと、タンノイの創設者ガイ・ルパート・ファウンテンを比較すると、経営才覚には明らかな違いが見えてくる。米国と英国と、二人は場所こそ離れていたが、およそ同じ頃に自身初となる会社を設立している。

また、同じくらい音への探究心と技術力はあっただろうに、ランシングは経営不振が原因で1941年に会社を買収されてしまうが、ファウンテンは1940年代には、欧州でオーディオ業界のリーダー的存在となっていた。

コーン紙の色は薄い茶色の色から仕上げた色は焦げ茶に変身である。



我が家のメインの10吋同軸2ウェイ(IIILZ Monitor Gold)のユニットも若干コーンの張は発売当初と比べ随分老朽化しているようだ、墨汁でメンタを考えていたが、渋柿液を塗る、日本古来の転園素材を現代の技術で使いやすくした、渋柿は青い未熟な柿をつぶして圧縮して出来た汁を発酵させた100%天然素材で、有害な化学物質は一切含まれず、平安末期から、桶、樽、団扇(うちわ)番傘の胴張等様々な物に使われ特に昔から和紙に塗った紙は番傘にも使われ防水性、耐久性に効能を発揮するようです。

スピーカーのコーン紙に塗る場合は2回以上の重ね塗りが有効のようで十分陰干して放置すれば渋柿の匂いもなくなるそうです。まさに日本のお家芸と言われる手法である。



和紙に柿渋塗ったものを総じて「渋紙」と呼ばれ丈夫な紙と貴重な用紙と言われ、綿、麻の糸で作られた紐は渋柿で補強され長持ちしたと言われ漁村は過記事部を作る習慣が残っている地方もあると言われる。

日本では古くから、この柿渋を塗料や染料、あるいは万能民間薬として、マルチに活用してきました。



柿タンニンとは、柿渋の主成分である高分子ポリフェノールのこと。とくにトミヤマの拠点である京都山城地域は、タンニン含有量の豊富な渋柿「天王柿」の産地として知られています。

ポリフェノールは、植物が虫や菌などの外的ストレスから自己を守る「防御物質」のひとつですが、さまざまな植物由来タンニンの中でも、柿タンニンは4 種類のカテキン類(EC、EGC、ECg、EGCg)が鎖のように結合した巨大な分子構造であり、さらに数多くのフェノール性水酸基(-OH)を有することから、抗菌・抗ウイルスなど、他の植物由来タンニンには見られない、さまざまな有用性を発揮します。

そうような事もあり、今回は渋柿液を注文してみる、ごげ茶の汁で蓋を開けるとなんとなく匂いもあるがあまり気にならなかった。
ペットボトルの下の部分をカットし渋柿液の器にし早速丁寧に塗る、コーン部分に染み込み丁寧に塗り十分放置し、2日後十分乾いてから再度仕上げ塗りをする、番傘等は仕上げに防水のために荏胡麻油を塗布すると言う、日本古来の紙の保存方法と言われいるそうです。



風痛しの良いところで仕上げ塗りをして3日後陰干し部屋に運び試聴をする、先ずは見た目はこげ茶色になって塗ったコーン部分を叩くと以前より若干張りが出たように感じる。コーン紙も程よく強化され張も良い自然な工法は流石である。

一週間程コーン面の塗装のため連休中はLS3/5aで音楽を聴く、この小さなスピーカーも実にバランスの良い和ませる音質が良く自然に聴こえる音は特質ものである。そして3日後仕上げ塗りから陰干しから従来のIIILZ Monitor Goldユニットから音出しを確かめる。接続部は良く清掃し今回はJAZZを選び視聴、早速音出しをする、今回はビル・エバンスのピアノを試聴する。

確かに新生TANNOYの音質は従来のキレが回復しJAZZも十分スイングします、特にピアノ・トリオの曲はJAZZファンだけでなくクラシックファンもときめかせる音質は楽しめます。



エバンスについて思うは、個人的に上記のスコット・ラファロの突然の交通事故死以降の音楽の分岐点にも思う。それまで続いたトリオのメンバーの突然死のショックは脳等の痛手を受けたであろう。エバンス自身その後の人生の分岐点であったのであろう。

その後ジム・ホールとの共演アンダーカレントでは違った鬼才ぶりを発揮し、その後エディ・ゴメス、ジャック・ディジョネットトリオに落ち着きます。
有名な「At The Montreux Jazz Festival」で花開くのある。



1968年6月15日モントルー・ジャズ・フェスティバルのライブで名作の一枚として知られている。ベースにエディ・ゴメスとドラムはジャック・ディジョネットを迎えモントルー・カジノのナイトクラブは熱狂に包まれ、興奮の坩堝と化した。


今回からベースがエディ・ゴメス(プエルトリコ出身のジャズ・ベーシスト)1966年にエヴァンスのトリオに加入するも、当時わずか21歳であった。77年に脱退するまで、20作以上のアルバムでエヴァンスと共演を重ねる。話題になったその後11年にわたってトリオのレギュラー・ベーシストとなるエディ・ゴメスであった。そのゴメス時代のトリオの頂点をなすのが、まさしくこのアルバムである。
 1.ワン・フォー・ヘレン(One for Helen)
 2.ア・スリーピング・ビー(A Sleeping Bee)
 3.伯爵の母(Mother of Earl)
 4.ナーディス(Nardis)
 5.愛するポーギー(I Loves You Porgy)
 6.あなたの口づけ(The Touch of Your Lips)
 7.エンブレイサブル・ユー(Embraceable You)
 8.いつか王子様が(Someday My Prince Will Come)
 9.ウォーキン・アップ(Walkin' Up)
 10.クワイエット・ナウ (ボーナス・トラック)Quiet Now (Bonus Track)
 エディ・ゴメス(b)、
 ジャック・ディジョネット(ds)
 ビル・エヴァンス(p)

フランス語によるメンバー紹介に続く一曲目からエヴァンスの演奏は全開で、ゴメスのベースは細かな譜割で強烈にドライブし、ジャック・ディジョネットは色彩豊かなシンバル・ワークを聴かせる。何より素晴らしいのは「流れ」だ。前半の山場は動から静へのコントラストが鮮やかな4曲目から5曲目、後半の山場はゴメスをフィーチャーした7曲目からエヴァンスが流麗なソロを奏でる8曲目である。この流れの妙を味わうためにも、最初から最後までノンストップで聴くことを強く推奨したい。

CD時代になって追加されたアンコールの2曲目。ゴメスとディジョネットがステージから去り、エヴァンスは一人鍵盤に向かう。曲のタイトルは「今は静かに」。何と計算された演出だろう。



2016年に発表された『サム・アザー・タイム:ザ・ロスト・セッション・フロム・ザ・ブラック・フォレスト』は、名盤『モントルー・ジャズ・フェスティヴァルのビル・エヴァンス』の5日後、エディ・ゴメス(b)とジャック・ディジョネット(ds)とともにドイツの「MPSスタジオ」でおこなわれたセッションを収録した作品。

エバンスが亡くなった後に発売されたアルバムだが録音状態は大変優れているように思う、以前のスコット・ラファロのベースと比べ特にゴメスのベースの唸るような音は圧巻で「At The Montreux Jazz Festival」と比べ以降のトリオの音質は確かに勝が、筆者はニューヨーク、ヴィレッジ・ヴァンガードにてライヴ録音されたワルツ・フォー・デビイが一番好きのようです。以前から思うはエバンスは欧州のユニットで聞くのが相性は実に良い、特に癖の強いタンノイⅢLZユニットとは抜群の真価を発揮する。

スピーカーのコーン紙を渋柿汁で塗装後の音が以前と比べ若干スッキリ感が増したように感ずる。クラシック等もイリーナ・メジューエワのピアノ曲平均律等聴くとたしかにハットする様な切れ込みが増した感じに聴こえる、TANNOYのIIILZ Monitor Goldというユニットは決して侮れない万能のユニットであると染み染み感じるのである。コーン塗装仕上がり後乾きが落ち着き音質も少しずつ良い方向に変化し、当初と比べ切れ込みも向上しTANNOYジャズもイケル。

今後も10吋のTANNOYを楽しみます、ブラボー!