思うに現在聴くエンクロージャーAXIOM80 TANNOYの音は多分築30年の木造住宅の洋間約12畳の私の部屋に合っているのだと思う、俗に言う相性が良いとされるのであろう。これがライブ感の強い部屋ではこの様な演奏ですと響き過ぎてよく聞こえないかも知れない。オーディオとは色々な問題が統合され同じ装置でも違う環境に影響されやすい問題が多く総当たりが面白いのかも知れない。
このTANNOYのスピーカーはライブ感のある部屋よりデットの部屋との相性は良いのかも知れない。今回、最初このアーポ・ハッキネンの演奏を聴いたとき凄く驚いた、相当録音技術がよいのか?
何故がまるで音響効果のとても良いホールで聴いているかの如く臨場感が凄い!チェンバロが響き渡る、今まで経験した事のない感じに《ゴルトベルク変奏曲》の演奏が聴こえる。その後ガンバの演奏は聴くと、まるで演奏現場で聴く感覚に襲われたこの様な体験は誠に嬉しい悲鳴でした!
現在試用SV-501SCは当初メーカー指定のELECTRO-HARMONIX 300Bロシア製が装着されていたが、それを今回PSVANE 300B(中華製)に交換する、理由はPSVANE 300Bが落ち着いた音が聴けた当然前段管のプリ管の影響も大きく変わった。
実は最近再度初段管を追加して見ました、6BM8という真空管は電圧増幅用の3極部と電力増幅用の5極部が一緒に入った便利なタマで、昔はラジオ、テレビなどに多用されたありふれたタマだったようです。そのためか、「ありふれた安いタマ」というイメージで捉えられがちなようですが、オーディオ用電子管としては極めて優秀な製品のようです。
6BM8は最大出力が小ぶりなだけで、音質は大型のオーディオ用真空管にひけをとりません。滑らかで密度の高い音です。1954~5年頃(S・29年)欧州でトランスレステレビの垂直偏向用として開発されたものらしいが最初の開発メーカーがイマイチ良く解りません。
日本国内ではフィリップスと提携していた松下電器が1956年頃(S・31年) 16A8・32A8を製造開始し、需要を見込んだのでしょう東芝も米国名の 6BM8 を1959年(S・34年)製造を始め、その後6BM8-HiFiを製造6BM8ほど重宝され、いろいろな使われ方をした真空管は無いかも知れない、欧州名 ECL82 のこの球は、日本では昭和30年代初頭に突然現れ、以後昭和50年代前半にかけて、大中小メーカー製家庭用総合アンプ(AM FMステレオチューナー付き)や3点セパレートステレオ、又、初心者アマチュア製作アンプやラジオ出力回路に、又、不完全ながらOTL出力段に、及び安定化電源のレギュレーター回路の一部に、はたまた別球名で中期広角モノクロテレビの垂直発振出力偏向回路や音声低周波段に・・等さまざまです。
球名を列記すると・・・・ECL82 6BM8 6BM8-HiFi 11BM8 50BM8 16A8 32A8 8B8・・・・はヒーター以外大筋皆、同一特性だそうです。
SV-501SEパワーアンプは真空管整流の変わりに前段管6BM8/ECL82を使用しているが、実は此の球の交換で随分音質が変わる、本体の300Bの交換でも音は変わるが、前段管6BM8の影響はかなり強い現在東芝管6BM8で聴いているが、この独特のホール感には感動した。
今回今も製造してる?AMPELEX : ECC88/BugleBoy (made in U.S.A)物を仕入れ早速視聴する、60年代のオランダ製とは別物のアメリカRichardson製だが、それなりの雰囲気を出していて十分合格点。常用できる球だ。ラッパを吹く少年の顔が昔のものと比べると、つまらなさそうな表情だ。
確かに接写レンズで撮ると解るが、AMPELEXのロゴとラッパを吹く少年が見える。このプリントは箱にで仕入れのことでもこすれるとプリンがk消えそうであるので記念写真です。
音はやわらかくスムーズで繊細、低音の量感もあるが、少年の顔と同じく、古いものが持っていた太さと元気はないようである。一度ELECTRO-HARMONIX 300Bでも試聴してみます。
現行品なので新品を4本を購入した。 筆者の評価は可もなく不可もない感じでした。エージング不足もあるがAMPELEXに繋ぐと東芝管で体験した、あの響きの良いホール感は聴けなく、普通の演奏にもどる、一般的にはまずまずの音は堪能出来るようだ。東芝を聴いてしまうと何か物足りなさを感じる。
AMPELEXの製品はシルク部分箱に出し入れするだけで消えてしまうものが如何なものか?特に海外製品にこの傾向は強い、多分シルク印刷のインクが水性を使っているからなのであろう?
結果から言うと、松下管は東芝管とよく似た結果になります、今回やっと見つけた待望の松下管購
入NATIONAL : 6BM8勿論貴重な60年代末の国産品。高度成長時代の日本の優秀さを物語るような
球だ。東芝管に当時の価格490円の価格が見える、1960年といえば筆者の高校生時代1杯60円程で
支那そばが食えた、今買えば3,500〜4,000円ほどの価値観と思う電化製品は高額なんですね。
東芝の6BM8とも共通のしっかりした太い音だ。細かい音まで完全にはき出すのと、すべての音が非
常に筋肉質で力強い。以前音楽の友の社の本のおまけに付いていたハーモナイザーの駆動で12AU7
のプリ管を数多く集めたが、ここでも国産品の製品は良い物が多く、特に東芝、松下は優秀だった。
昔から電球作りは定評の合った東芝、松下製は共通点があるのかも知れない?
定位の良さが抜群で、トータルしてとても良い球だと思う。初段管での音質の変化には驚くばかり
である。拙宅のPSVANE 300B Hifi 真空管の初段管には国産の東芝、松下は相性は良いプリ管です、
松下は余り長く聴いた事は無いが、東芝と同程度の音質は響いた。今回仕入れた松下製と東芝管と
比べ、どちらを選ばは本人次第で筆者は感じたのは、ほんの僅か東芝管は迫力で勝り松下管は緻密
さで勝る気がした。
後はTELEFUNKEN : ECL82・MULLARD : ECL82 / 6BM8で欲しいが気長に探して見ます。
演奏者であり指揮者のアーポ・ハッキネンAapoHäkkinen(1976)は、ヘルシンキ大聖堂で聖歌
隊として音楽教育を始めました。彼は13歳の時にハープシコードを担当し、
Sibelius AcademyのElina MustonenとOlli Porthan(オルガン)で勉強しました。
1995年から1998年まで、彼はアムステルダムのSweelinck ConservatoryでBob van Asperenと、
そして1996年から2000年までパリのPierreHantaïで学びました。グスタフ・レオンハルトの寛大
な指導と励ましを享受したことも幸運でした。
1998年に卒業証書を取得した直後に、Aapo Häkkinenはブルージュ国際ハープシコードコンク
ールで2位とVRT賞を獲得しました。彼はまたイタリア音楽の彼の解釈のために1997年の
Norddeutscher Rundfunk特別賞Musikpreisを授与されました。
シベリウス・アカデミー出身のハープシコード奏者、アーポ・ハッキネン(1976-)の《ゴルトベ
ルク変奏曲》。ハッキネンがウィリアム・バード“ヴァージナル曲集”(ABCD148)とフレスコバ
ルディ“ハープシコード作品集”(ABCD178)に次いで録音したハイドンの《十字架上のキリスト
の最後の七つの言葉》(クラヴィコード版)(ABCD251)も欧米で高い評価を受けました。《ゴ
ルトベルク変奏曲》は、彼がスヴェーリンク音楽院で師事したボブ・ファン・アスペレンとメンノ
・ファン・デルフト、パリで教わったピエール・アンタイも録音した作品です。流石師匠筋も良い、
この演奏はチェンバロ独特の響きが強く感じられる、録音か楽器か解りませんが何処かのホールで
聴くような感じがします。
2008年の録音なので、Hakkinenの録音としては10年前、キャリア最初期ではありませんが、それ
でもまだ32歳での録音。数多あるGoldbergの中でも良演に属すると思います。Bachの音楽に対す
る適合性の良さを有している事の証明と思います。特筆しておきたいのは、各変奏の前半・後半す
べての反復を行っているにも関わらず、そこに(時折みられる)決まりだから反復しておいた、風
の不自然さが一切なく、各変奏から曲全体があくまで一つの流れの中に自然に流れていくことで、
トータル80分の演奏時間が全く長く感じられませんでした。
『バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとハープシコードのためのソナタ集』
•ミツコ・ベルコラ- Mikko Perkola (ヴィオラ・ダ・ガンバ)
•アーポ・ハッキネン - Aapo Häkkinen (チェンバロ)
【曲目】
1. ヴィオラ・ダ・ガンバソナタト長調 BWV 1027
2. トリオ ニ短調 BWV 583
3. トリオ ト短調 BWV 584
4. ヴィオラ・ダ・ガンバソナタニ長調 BWV 1028
5. ハープシコードのためのソナタイ短調 BWV 967
6. ハープシコードのためのソナタニ長調 BWV 963
7. ヴィオラ・ダ・ガンバソナタト短調 BWV 1029
【演奏】
アーポ・ハッキネン(ハープシコード)(1-7)
ミッコ・ペルコラ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)(1-4,7)
【録音】
2006年10月15-17日 聖ペテロ教会,シウンティオ,フィンランド
ここに収録された作品は、バッハがライプツィヒで活躍していた頃に書かれたもので、豊かな楽想
と緻密なアンサンブル、強烈な表現力が横溢した名曲揃いです。ちなみにここに収録された「トリオ」
というのは、三重奏のことではなく「声部が3つ」という意味。本来はオルガンのために書かれた作
品です。指揮者としても活躍中のハッキネンとペルコラの息のあったアンサンブルが見事です。
そして締めは、鬼才ピエール・アンタイが登場!ハッキネン&ヘルシンキ・バロックのバッハ第3巻
J.S.バッハ:
1. 2台のチェンバロのための協奏曲第1番ハ短調 BWV.1060
2. 2台のチェンバロのための協奏曲第2番ハ長調 BWV.1061
3. 2台のチェンバロのための協奏曲第3番ハ短調 BWV.1062
ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ:
4. 2台のチェンバロのための協奏曲ヘ長調 Fk.10
アーポ・ハッキネン(チェンバロ)
ピエール・アンタイ(チェンバロ)
ヘルシンキ・バロック・オーケストラ
録音時期:2014年 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
SACD Hybrid CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND
J.S. Bach: Concerto à 2 cembali (BWV 1061) – Pierre Hantaï & Aapo Häkkinen
北欧フィンランドが世界に誇るワールドクラスのチェンバリスト、アーポ・ハッキネンと、北欧屈
指のピリオド・オーケストラとしての名声を確立しているヘルシンキ・バロック・オーケストラ。
第1集、第2集で清涼感と透明感にあふれる演奏を披露してくれた同コンビによるJ.S.バッハの協奏
曲集第3集、『2台のチェンバロのための協奏曲集』でハッキネンと共演するもう1人のチェンバリ
ストはなんとピエール・アンタイ!レオンハルトの系譜を継ぐ師弟の共演、そしてフランスの鬼才
とフィンランドの天才が繰り広げるチェンバロの饗宴は話題必至!古楽ファンの心を熱くしてくれ
るバッハ・アルバムです。この様な素晴らしい演奏に、ブラボー!