伝統ある英国のTANNOY IIILZで聴く、音楽の父J.S.バッハ音楽を知る喜び・・・

音楽好きのIIILZ Monitor Goldユニットの箱を改良して楽しむダメオヤジ金ちゃんです。

昨年亡くなった、超低音の響きが言霊のように迫り来るレナード・ノーマン・コーエンを聴く

2017年07月30日 | JAZZ・ボサノヴァ

今回の紹介は個人的に好きでした、レナード・ノーマン・コーエン(Leonard Norman Cohenª)氏が亡くなった。

亡くなったのは昨年の2016/11/11原因不明だそうです。

筆者も大好きなコーエン、80歳を超えた後もアルバムをリリースしていましたが、享年82。

日本では主にシンガーソングライターとして知られ、熱心なファンも多い。

80歳を超えた後もアルバムをリリースするなど精力的に活動していた。

大変悲しいお知らせですが、伝説的な詩人、ソングライター、アーティストであるレナード・コーエンが逝去しました。

私たちは音楽界で最も尊敬され、最も多才な人物の一人を失ってしまいました。追悼式は後日ロサンゼルスで行われる予定です。

この追悼式は遺族の希望で、近親者だけで行われる予定です。

 

アメリカでは老舗文学誌『ニューヨーカー』の最新号にレナード・コーエンの記事が掲載され、

そこで現在82歳の彼が「もう死ぬ準備はできている」と語ったことが、この数日大ニュースになっていた。

 

Leonard Cohen - Traveling Light 

 

 

 尚筆者のシステムTANNOY IIILZ in CabinetTEAC MA-7から流れるコーエンのヴォーガルも実に上手く鳴る

特にTANNOY IIILZ in Cabinetの奏でる女性ボーガルは特質物ですが、男性ヴォーガルもいいですぞ!

『ユー・ウォント・イット・ダーカー』

 このアルバムが最後のCDになってしまったようです。

01. ユー・ウォント・イット・ダーカー You Want It Darker

02. トリーティ Treaty

03. オン・ザ・レベル On the Level

04. リーヴィング・ザ・テーブル Leaving the Table

05. イフ・アイ・ディドン・ハヴ・ユア・ラヴ If I Didn’t Have Your Love

06. トラヴェリング・ライト Traveling Light

07. イット・シームド・ザ ・ベター・ウェイ Seemed the Better Way

08. ステア・ユア・ウェイ Steer Your Way

09. ストリング・リプリーズ/トリーティ String Reprise / Treaty

 

 コーエンの逝去は、14枚目のスタジオアルバムの『ユー・ウォント・イット・ダーカー』が発売されてからわずか数週間後の出来事だった。

このアルバムでコーエンは、近づいてくる自分の死についてストレートに美しく歌っており、最後の別れに相応しい作品になっている

 

詩人にして小説家、シンガーソングライターのレナード・コーエンが亡くなった。彼が生み出し、

ボブ・ディランをはじめとする数多の歌い手たちにインスピレーションを与え続けた世紀の名曲「ハレルヤ」と、その難解な歌詞を巡る物語。

 

 

Leonard Cohen - Hallelujah 

 

 

1934921日、ケベック州モントリオールに生まれる。

1951年、マギル大学に入学し、詩人としてのキャリアを積む。

1961年に出版した詩集「The Spice-Box of Earth 」で詩人として知られる様になる。

1960年代には主に詩人、小説家として活動。

1967年、シンガー・ソングライターとしてのプロ・デビューを目指すためアメリカに拠点を移す。

ジュディ・コリンズが歌ったコーエンの曲「スザンヌ」がヒット、注目を集める。

1968年に1stアルバム『Songs of Leonard Cohen』をリリース。

商業的な大ヒットには至らなかったが、シンガー・ソングライターとしてのコーエンの名を広く知らしめた。

以後40年以上に渡り、コンスタントにアルバムをリリース、

全世界で2,300万枚以上のアルバムを売り上げており、今なお第一線で活躍を続けている。

今までに12枚のオリジナルのアルバム(ライヴ盤を含めると18枚)、12冊の本を発表。

カヴァーされた歌は世代、国境を越えて1300におよぶ。

2008年にはロックの殿堂(Rock and Roll Hall of Fame)入りを果たす。

また、20116月にはスペインでの最高賞であるアストゥリアス皇太子賞(The Prince of Asturias Awards

の文学部門を受賞するなど、数々の名誉ある賞を獲得。

世代、国境、ジャンルを超え、世界中で高い評価を得ているアーティストである。

 

 

レナード・コーエンの一番知られている曲と言えば、ハレルヤだが、

それに次ぐ名曲のひとつであり人気があるのは“So Long Marianne”

コーエンは実際Marianneという女性と付き合っていて、彼女は彼の作品のミューズでもあった。

“Bird on the Wire”や、“Hey, That's No Way to Say Goodbye”なども、彼女について歌った曲だ。

 

 

Leonard Cohen - Dance Me to the End of Love 

 

 

 

その彼女が、最近癌で亡くなった。コーエンは彼女とずっと連絡を取り合っていたそうなのだが、

癌になったことをコーエンには言わなかったそうだ。

コーエンは、彼女の友人から彼女が癌になったと知らされてすぐに手紙を書き、

なんとそれが彼女が亡くなる前日に届いたそう。

その内容があまりに感動的だったため、友人が紹介したいと言って発表され、

それが少し前ネット上で超話題となっていた。

 

「マリアンヌ、とうとうこの時が来てしまったね。僕らは本当に年を取り、

体もボロボロになってきた。だから僕も君を追いかけてすぐに行くから。

知っておいて。僕も君のすぐ後ろにいると。だから君が手を伸ばせば僕の手に届くから。

君があまりに美しくて、あまりに知性があるから、僕がいつだって君を愛していたことは知っているよね。

それ以上は言わなくても、もう分かってくれていると思うんだ。

だから、今言っておきたいのは、良い旅をしてください、ということだけ。

さよなら古き友よ。そちらに行ったらまた会おう」

 

そしてこの手紙を出した2日後にコーエンにeメールが届いたという。

 

「レナード様

 マリアンヌは、昨日の夜、ゆっくりと眠る様に息を引き取りました。

すごく安らかに、親しい友達に囲まれて。

あなたの手紙が届いた時、彼女はまだ話ができたし、意識もはっきりしていて笑うこともできました。

私達があなたの手紙を声に出して読んだ時、マリアンヌは彼女だけの、あの素敵な笑みを浮かべました。

そして、『僕は君のすぐ後ろにいる。君が手を伸ばせば僕の手に届く』と言ったところで、手を伸ばしていました。

あなたが彼女の健康状態を知ってくれたことは、彼女に心の平穏を与えました。

あなたからの恵みが、彼女を強くしてくれました。

私は、彼女が亡くなる直前に “Bird on the Wire”を歌いました。

そして彼女が魂となって窓から新たな旅に出発した時、私は彼女の頭にキスをして、最後にこうささやきました。

So Long, Marianne....

 

コーエンは、彼女と8年間付き合っていたそうで、彼女の写真は、

セカンド・アルバムのジャケットの裏などにも掲載されている。

筆者も帽子大好きですが、コーエンの帽子姿は実にカッコイイのだ

筆者より一回り上のコーエンのスタイル、最後まで現役恋もして、是非見習いたいものです。

 

現役を亡くなる最後まで貫き通した、コーエンを偲んでみよう。ブラボー



比較ラーメン学、ラメノロジー・・・最近の3店舗紹介

2017年07月28日 | グルメ

今週は何かと忙しく、忙殺されました。

でも比較的曇り、雨模様で我慢できる暑さでした。

先ずは1軒目で、少し遅くなりましたので、夕食は出先の帰りにがけら、環状7号線沿いの

屋台から始まり地元大田区で40年愛され続ける老舗の味を謳い文句の

『さつまっこ』平和島店 チェーン店です

骨の髄まで焚いたコラーゲンたっぷりの自慢のスープは最後まで飲み干したくなる味。

肉厚のチャーシューが旨い、秘伝のタレに漬け込んだ焼豚はスープとの相性抜群!!

博多ラーメンといえば細麺の豚骨で有名ですが鹿児島ラーメン、味は先ず先ずでした。


 

続いてのラーメンは

たっぷりの野菜盛りが嬉しい、常に満席状態のラーメン店

野菜タッぶりのタンメン『トナリ』

六厘舎の若手スタッフが独立する形で、六厘舎大崎本店の「隣」に仮オープンした、その名も「トナリ」。

それが東陽町に移転して正式オープンしたお店。お店はL字カウンターのみ。

場所的には東陽町駅と木場駅の中間くらいであまりいい場所とは言えないが、それでも常に満席状態。

野菜の盛りがまるで二郎並で、もやしを中心に、キャベツ、白菜、玉葱、人参、ニラ、ほうれん草、トウモロコシ、げそ、かまぼこなどが、

450gほど入お得にお安い価格で、人気の美味しい料理を楽しめます。

それと熱々の唐揚げが実にマユ〜〜〜、この唐揚げは絶品です。ぜひ注文するべきです。

唐揚げとラーメンは満腹になります。このタンメンは実に旨い。やはりスープがタンメンと良く合ってます。

木場のラーメン店はレベルが高いですよ! 実にバランスの取れたタンメンです。

 

 

 

最後に時間制約で余りチャンスが無いラーメン店ですが待ち時間の間に

花蜂の初心を撮ってみました。

此処で当に 真打ち登場 となります

東京・木場『麺屋吉左右』時間制約があります。11:00〜15:00営業です。

お客も海外(中国)の方も並んでました。表に10脚の椅子が並んでますが、何時も一杯のようです。

東京木場の超有名ラーメン店さん。つけ麺、ラーメン共に数々の輝かしい成績を残す実力店。

麺もスープも絶妙なバランス。しっかりとコクがありながらもすっきりとした味わい。

そして意外と知られていないが、こちらのラーメンは低カロリーである。お店の方の対応もとても丁寧。

今回はラーメンを注文しました。優しい魚介系スープで実に麺との相性が抜群でした。

ラーメンが人生トップ3に入るかも・・・・・

魚介類のスープはすきですが、やたら魚介を使った事を象徴したスープの多い中で、

癖のある味を、優しいスープに仕込み実に『いい仕事してます』ちょっと古いかな?

やってきた『ラーメン』を食べてみると、濃厚な旨味がすごいのに自然な味わい。うん、ウマい。

前一度つけ麺を食べたが、このラーメンを食べてみると何コレ、ラーメンの方が断然ウマい! 

麺とスープの調和ぶりが奇跡のレベルです。時間制約はありますがもう一度食べたいラーメンでした。

久々に美味しいラーメンに出会えました。高田の馬場、新宿等ラーメン店は多いようですが、意外と木場も穴場かも??

勿論3店舗も価格は1,000円でお釣りが来ます。此後も比較ラーメン学は続く・・・・・・・・・

 

今回1週間で3回のラーメンを頂きましたが。実に旨いラーメンに出会え、大ブラボーでした!



 


違いの分かるジャズピアニスト、ビル・エヴァンスBill Evans「ワルツ・フォー・デビイ」を聴く

2017年07月22日 | JAZZ・ボサノヴァ


最近JAZZピアノ余り聴かなくなった、装置を替えてからかな・・・・・・?

今週は仕事もなく、外は暑い、部屋での音楽三昧を・・・其れもJAZZを・・・その昔好きだったビル・エヴァンス「ワルツ・フォー・デビイ」を聴いてみる。

その前にパワーアンプをSC-M15(約40年前)×2BTL接続のモノーラルで聴く、このアンプの特徴は実に綺麗な、素直な音がします、少しクセのあるエバンスも綺麗に鳴らす。

相当古いSC-M15アンプだがBTL接続のモノーラルで聴くと実に快く鳴る、優しく聴かせてくれる癖の強いエバンスのピアノな刺激が良い方向に聴こえる、

 

長期で聴く時は重宝するアンプである、エバンスなどの癖のある演奏にはうってつけのパワーアンプかも知れない、思うに40年前の技術にもまだ聴けるところは素晴らしい。

流石大手メーカーが本気で作ったアンプは違う、オーディオはスピーカーを決め其れに会うアンプを探すのが一般的ですが、いつぞや誰かがパワーアンプの差は余り無いので、と言っていたがアンプによっての違いは大きい、そんな阿呆なことを言う人もいるが・・・・このSC-M15と言うアンプは実に真面目に東芝技術人が作ったアンプのようです。

但し最大の不満はBTL接続のモノーラルで2台無いと本領を発揮しない所かも知れない、当時はA4サイズが売りで販売したいたのでまさか2台のアンプが必要とは言えず、そのまま販売したそうです。

当時は大メーカーが面子をかけ量産して採算を合わしたような物で、このアンプは掘り出し物が多いと聞く。

でもTANNOYでJazzを聴くにはTEACのMA−7は格好のアンプかもしれない。同時期に発売した、TEACTANNOYが共同開発したArmonia MA−7(約37年前)に変えると、あの癖のあるエバンスが顔をだす、ドラムの歯切れも良く少しオーバー目なベースが気になる所ですが・・・全体には合格ですかね・・・。

音楽のツボを良く心得ていて、凄い説得力が顔をだします、此れがこのアンプの特徴かな?今現在この様な物を作れば倍でも無理であろう。

ライブ感一杯のビル・エヴァンス「ワルツ・フォー・デビイ」は楽しめる。

勿論ビル・エヴァンス・トリオは、1961年当時、ライブハウスの「ヴィレッジ・ヴァンガード」でのライブをしばしば行っていた。

19616月にも連続ライブが行われ、最終日に当たる625日のライブは、リバーサイド・レコードによって特にライブ録音されていた。

ビル・エヴァンスのレコード、CDの中でも筆者はこのライブ盤が好きです。

同じタイトルで絵柄が違うジャケットもあるようです。

 ビル・エヴァンス「ワルツ・フォー・デビイ」

 Bill Evans Trio at the Village Vanguard - Waltz for Debby 

 01 My Foolish Heart 

 02 Waltz For Debby (Take2) 

 03 Waltz For Debby (Take1) 

 04 Detour Ahead (Take2) 

 05 Detour Ahead (Take1) 

 06 My Romance (Take1) 

 07 My Romance (Take2) 

 08 Some Other Time 

 09 Milestones 

 10 Porgy (I Loves You Porgy) •

Bill Evans(p) ・Scott LaFaro(b) ・Paul Motian(ds)

recorded 6/25/1961

ワルツ・フォー・デビイ。姪デビイに捧げた、ビル・エヴァンスの自作曲です。CMなどにも採用されているので、ジャズに馴染みがなくても聴き覚えがあるかもしれません。

「エバンスのジャズを初めて聴いたのは、このアルバムから」という方も多いくらい、時代も世代も超えて愛され続けているアルバム「ワルツ・フォー・デビイ」。

タイトル曲は、日本のCMでもカバーソングが流れていたので、ご存じの方も多いかもしれません。エヴァンスのめいっ子のデビイにささげられた曲で、当時(56年)、彼女はまだ2歳。そのかわいらしい様子を、愛情たっぷりに映し出しています。デビイがライブに顔を出すと、必ずエヴァンスはこの曲を演奏していたとのこと。

このアルバムはニューヨークの老舗ライブハウス、ヴィレッジ・ヴァンガードでライブ録音されたもので、会場のお客さんの話し声やグラスの音が一緒に聞こえてきます。

信頼の置けるベースのスコット・ラファロ、ドラムのポール・モチアンとのピアノトリオでの演奏で、息の合う3人の寄り添った演奏がたっぷりと聴けます。

この日にしかない、この日だけの演奏。

一期一会という言葉をジャズの生演奏を表現するのによく使いますが、まさにこの日のライブがそうであったように、ほどなくベースのスコットは交通事故で亡くなり、このトリオでのライブはこれがラストになってしまったのです。

いろんな思いが詰まった3人の演奏を偲んでみました。 

 

後は筆者が20代の頃購入した、俗名「お城のエヴァンス」

BILL EVANS AT THE MONTREUX JAZZ FESTIVAL

Bill Evans - At the Montreux Jazz Festival (1968 Album) 

冒頭のフランス語の司会から始まるライブ盤はゴキゲンです。モントルー・ジャズ・フェスの名前を世界的に広めた傑作ライヴ盤。

ジャック・ディジョネットの参加によって、ビル・エヴァンス・トリオの作品の中でも、いつもよりクールで躍動感が漲るアグレシッヴな演奏となった。

モントルー・ジャズ・フェスの名前を世界的に広めた傑作ライヴ盤。

ジャック・ディジョネットの参加によって、ビル・エヴァンス・トリオの作品の中でも、いつもよりクールで躍動感が漲るアグレシッヴな演奏となった。

心に沁みるソロ演奏も素晴らしい。JAZZはヴァーヴ盤が多かった時代です。

ヨーロッパの装置で聴くエヴァンスって味がありますよ! ブラボー


J.S.バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタの考察。

2017年07月20日 | バロック音楽・オーディオ一般

天気予報は梅雨明けらしいが、今年は雨が少なく、梅雨明けといわれてもピンと来ない。

貧困老人には夏の暑さの中での仕事は堪える・・・

でも毎日では無く週3回程の勤務で後は好きな音楽を聴いている事が多い・・・・・・・

程よくエアコンが効いた部屋で淹れたての珈琲を頂きながらの音楽鑑賞は最高です。 同じ曲を続けてアップする事は、申訳なく思いますが、やはり初心に戻り聴いて見ました。

最初この曲を聴いたのはアルヒーフ盤でアウグスト・ヴェンツィンガー(August Wenzinger)のヴィオラ・ダ・ガンバがの音色が好きでこの曲が好きになりました。

その後色々の演奏者を聴いてきましたが、ヴェンツィンガーを勝る奏者はいませんでした。

 

この曲は多分J.S.バッハも好きで又当時の優れた演奏者もいたので、ヴィオラ・ダ・ガンバに手直ししたようです。

J.S.バッハの「2本のフルートと通奏低音のためのトリオ・ソナタト長調 BWV 1039」は、その流麗な旋律の綾(対位法の緻密さ)と曲想の優雅さで愛好家達に大変親しまれています。

実は、この曲は「ヴィオラ・ダ・ガンバとオブリガート・チェンバロのためのソナタ第1番ト長調 BWV 1027」とほぼ同じ曲です。

バッハがケーテンの宮廷に務めていた時 [1717-23] に、その宮廷楽団にはガンバの名手Ch.F.アーベル (1682-1761) が在籍し、またケーテン公レオポルトもガンバを嗜んだことから、このBWV 1027を含む3曲の「ガンバ・ソナタ」(ニ長調 BWV 1028・ト短調 BWV 1029)を1720年頃に作曲したと一般的に言われています。

**♪2.J.S.バッハ:トリオ・ソナタBWV.1039 / フランス・ブリュッヘン,レオポルド・シュタストニー(トラヴェルソ), ニコラウス・アーノンクール(チェロ)

我らが「音楽の父」はこの楽器に独特の愛着をみせ、『マタイ受難曲』のクライマックスでも効果的に使ってみせただけでなく、自らの作曲技芸の総決算に入った晩年、まさにこのガンバを使用楽器に指定したのです。

 

なぜか当時フリードリヒ大王の宮廷でガンバが偏愛されていた、という背景もありつつだったのでしょうが、チェンバロ(鍵盤)奏者の右手をひとつの楽器に見たて、奏者ふたりで三重奏的な音楽内容を綴ってゆくこれらのソナタは、ガンバ奏者にとっても、その響きを愛する音楽愛好家にとっても、まさにバロック後期の至宝とも言うべき存在になる。

カール・フリードリヒ・アーベルCarl Friedrich Abel の父親はJ.S.バッハが楽長を務めていた時のケーテン宮廷楽団の首席ヴィオラ・ダ・ガンバおよびチェロ奏者だったと云われる。

音楽史上最後のガンバの名手カール・フリードリヒ・アーベルが 1787年に死去した後にヴィオラ・ダ・ガンバは忘れ去られ 一時は完全に姿を消してしまったそうです。 

19世紀末になり16-18世紀の音楽、古楽器の研究が進み ガンバは再び脚光を浴びるようになったとのことです。

確かに最新の演奏者最新の録音で聴く音は実に上手く聴こえる、でも其れだけなんです。 

 

そこで今まで聴きたかった、チェロで奏でるカザルス(vc)バウムガルトナー(p)を見つけ早速視聴します。

70年前の録音とは思えない様な音質で、録音状態も大変優れている。

拙宅のTANNOY IIILZ in CabinetTEAC MA-7から流れる音は当に良く鳴る。この曲を益々好きになる。特に自分の装置が良く鳴る曲は実に心地よく、そこで、ついもう少し低域が欲しい・・・・・

ピアノの音がもう少しグランドピアノの近づいたらと無いものねだりを・・・其処が落とし穴の様です(笑)

最近は家庭でステレオを聴くのに、プロ級の少しでもいい音を、高級機器(現在は1,000万以上するが)等を入手して狂喜して血道をあげているのは日本人くらいだろう。

又オーディオ機器はほんの少しの違うだでけなのに桁違いの高額になるでも残念ながらナマの音が、幾ら頑張ってもレコードやテープから出るわけがない。家庭で音楽を鑑賞するより軽便かつコンパクトなホーム・ユースの器機で、十分ではないかと思うことにしている。

筆者は、特に最近は古い録音を再現したCDを聴き越に入っているのである程度の音が出れば良しとも思っている。

JAZZやBossa Novaは意外と簡単に音が出ること分かったが、でもヴァイオリンやチェロの弦のユニゾンを鳴らす難しさを痛感する、特にピアノのペタルを踏んだり、二段チェンバロの右手と左手で奏でる音のニュアンスを出ることのが難しい、無論良いオーディオ機器は良い物に越したことはないのだが・・・・・TANNOY IIILZ in Cabinetでは特に低域の音には限界を感じます。

でも最近読んだ記事にパワーアンプの前にWE-618Bトランスを繋ぐと更に音が良くなるといった記事を見たが一度テストしたいとは思うがトランスはかなり高額なので、筆者には無理な話だ(笑)

ライントランスを使用している方がお見えになれが、一度感想を聞かせていただきたいですね!

勿論宝くじでも当たれば好きな装置は揃えたいのですが・・・夢ですネ!

 カザルス(vc)バウムガルトナー(p)の演奏

  チェロ・ソナタ第1番ト長調BWV1027

  チェロ・ソナタ第2番ニ長調BWV1028

  チェロ・ソナタ第3番ト短調BWV1029

 パブロ・カザルス(VC) パウル・バウムガルトナー(P)

 506/バッハ音楽祭,プラード(フランス)

多分カザルス生前の頃はこの曲は皆さんチェロを代用にて演奏したようである、勿論オブリガードチェンバロでは無くピアノで奏でていますが、ピエール・フルニエ、ドミートリイ・ドミートリエヴィチ・ショスタコーヴィチ(何れも伴奏はズザナ・ルージチコヴァー)はチェンバロ使用。

ミッシャ・マイスキー、マリア・マルタ・アルゲリッチ(この演奏は少しピアノがオブリガードで無い所が不満)

等チェロリストが演奏しているが、やはりカザルス演奏は次元が違う 格上です。

 パブロ・カザルスを慕いフランスのプラードに集まった音楽家たちが音楽祭を立ち上げ、当時隠遁生活を送っていたカザルスもこれに応じて演奏活動を再開。

本作はその年の音楽界において、パウル・バウムガルトナーのピアノ伴奏で演奏したバッハのチェロ・ソナタを録音したアルバム。

バッハを最良の友としていたカザルスの、深遠で自由な演奏を収録。

 と解説にあります。

 早速聴くと勿論モノーラルで音質は意外と良く、カザルスらしい、よく通るチェロ深みの中に思わず聞き惚れる、ピリオド演奏とか古楽器とかそのような制約は要らない、昔はモダン楽器しか無かったのだ、聴くと分かる、品格が違うようである、YouTubeの配信はありませんが、バウムガルトナーのオブリガードピアノの演奏も好演。早速CDは注文してみました。

流石この曲をヴィオラ・ダ・ガンバ様に編曲したJ.S.バッハに感謝です。

2本のフルートと通奏低音のためのトリオ・ソナタBWV1039を編曲した第1番、と同様に教会ソナタの形式に従い4楽章で構成された第2番、他の2曲とは異なり協奏曲風の3楽章からなる技巧的でスケールの大きな第3番。

こうして聴いて見ますと、やはりこれらの素晴らしい演奏を見つける楽しみは格別です。しかしチェンバロの草分けのワンダ・ワンドフスカからは可也厳しい言葉をかけられたらしいエピソードが残っていることを知った一度このアルバムも深掘りして見たいと思ってます、久しぶりの探究心に満足と興奮しました。カザルス(vc)にブラボー!


マリアンヌ・ミュレールMarianne Muller(Gamba)のバッハのヴィオラ・ダ・ガンバを聴く

2017年07月18日 | バロック音楽・オーディオ一般

バッハにはヴィオラ・ダ・ガンバとオブリガード・チェンバロのためのソナタ集があり、昔からこの作品は好きで良く聴く曲です、

筆者が思うにTANNOY IIILZ in Cabinetはヴァイオリンの音色より、むしろヴィオラ・ダ・ガンバが良く鳴るのかも知れない。一般的に相性が良いのかも知れない。

先ず気になるのはオブリガートチェンバロとはどんなチェンバロとお思いでしょうが、初めて聞く方もいると思いますが、残念ながらそのようなチェンバロはありません(笑)。

形や機能が普通のチェンバロと異なるというものではなくて楽器の使い方の概念ではないでしょうか。

あるメロディなり楽器群の音の動きをサポートする形で対比的に演奏させる使い方、つまり独奏楽器として中心的に華やかに使うのではなく、そうかと言って合奏の中に埋没させるのでもない使い方をする場合に言われる言葉ではないかと思います。

よくフルートオブリガートとかバイオリンオブリガートとか言いますね。そんな「助奏」の役割を果たさせる時に使う言葉です。

チェンバロが細かく刻む音の動きの背後で、ガンバがゆらりまろやかさを湛え、時に重音、あるいはユリ・ヴィブラートを軽くさりげなく施しながら響きを持続させる。

その音の佇まいが、じわとカラダに心地いい。

両者屹立、発止とせめぎ合う関係とは異質の快を呼び覚ます、曰くたおやかなるバッハである。

今回は知る人ぞ知る、とてつもないフランス古楽界の重鎮ふたり。

夢の顔合わせは、もう比類ない結果!

あまりに美しいヴィオラ・ダ・ガンバのしなやかさ、繊細なチェンバロの音まさにオブリガード・チェンバロの伴奏がまるで教科書的です。

これを聴かずして、21世紀のバッハ演奏は語れない。

久しぶりの充実感を味わう、最近古楽器が見直され、古楽演奏好きには実にありがたい。

 

【収録情報】

J.S.バッハ:

 ・ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第3番ト短調 BWV.1029

 ・ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第1番ト長調 BWV.1027

 ・ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第2番ニ長調 BWV.1028

 ・ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第6番ト長調 BWV.1019(ヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏)

バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのための「4つの」ソナタ

マリアンヌ・ミュレール(ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオラ・バスタルダ)

フランソワーズ・ランジュレ(チェンバロ/ドレスデン宮廷1739年モデル)

録音時期:2013422-26

録音場所:パリ、ドイツ教会

録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

 BACH : Sonatas for Viola da Gamba and Harpsichord, BWV 1027-1029 - Album Trailer 

フランスは今や誰もが知る古楽先進国なのですが、そうなったのは比較的最近のこと。

1980年代までは、先進的かつ熱心な先人たちの地道な努力があり、その地盤のうえでウィリアム・クリスティ、パリのヘレヴェッヘ、マルゴワールらの快進撃が始まったのでした。

そうした過渡期にも確かに自分の道を見据え、まだまだ世間の目がバッハやヴィヴァルディら、クープラン以前のフランス・クラヴサン楽派の祖シャンボニエールの名品をあざやかに弾きこなしていた生粋のフランス派の古楽鍵盤奏者が、本盤のフランソワーズ・ランジュレ。

彼女の活躍はしかし、遠く海をへだてた日本の熱心な古楽ファンにも確かに伝わっており、ほとんど録音物が入手しづらかった20世紀末から、数少ない貴重なCD録音はカルト的人気を誇っていたものでした。

 

そしてそのかたわら、フランスきっての隠れ古楽拠点・南仏リヨンで彼女とともに活躍、フランス人のみならず日本や世界各地の後代のスーパープレイヤーたちに薫陶を授けてきたガンバ奏者が、マリアンヌ・ミュレール。Zig-Zag Territoires にも名盤がいくつか眠っていますが、古楽の世界では実力ひとつで世界各地に熱狂的信奉者を増やしてきた彼女たちふたりの名匠がいま、なんと満を持して「バッハ晩期のあの傑作群」を録音してくれたのです!

ご存知のとおり、ヴィオラ・ダ・ガンバはバッハの時代ほとんど廃れかかっていた古い楽器ですが、我らが「音楽の父」はこの楽器に独特の愛着をみせ、『マタイ受難曲』のクライマックスでも効果的に使ってみせただけでなく、自らの作曲技芸の総決算に入った晩年、自らの室内楽作法を総括すべく3曲のソナタを書いたときにも、まさにこのガンバを使用楽器に指定したのです。

なぜか当時フリードリヒ大王の宮廷でガンバが偏愛されていた、という背景もありつつだったのでしょうが、チェンバロ(鍵盤)奏者の右手をひとつの楽器に見たて、奏者ふたりで三重奏的な音楽内容を綴ってゆくこれらのソナタは、ガンバ奏者にとっても、その響きを愛する音楽愛好家にとっても、まさにバロック後期の至宝とも言うべき存在。

 

ワンポイント録音的発想による自然派サウンドでも知られるZig-Zag Territoires レーベルは、リュビモフ、インマゼール、バンキーニといった音響解釈へのこだわりが強い古楽奏者たちにも愛されてきたところ、今回もその徹底したナチュラルな音響再現が弓の返しのニュアンスや微妙な空気感まで収めきって、実に聴きごたえある聴覚体験。

そしてその万全のコンディションで味わう名匠二人の至芸の、なんと自然で磨き抜かれゆりていることか・・・! 

間違いなく、ガンバの導師クイケンやサヴァール、その後の並居る異才たちの名盤を堂々おびやかす傑作解釈といえます。

現在筆者のカメラは修理中なので、撮影が全てスマホで撮ってますが、詳細に付いては色々ありますが、プログ掲載する程度は十分良く撮れます。

庭に咲いたピンクのユリ庭の水槽には睡蓮と夏の花が咲いています。

 

こうした花を愛でながら、昨日は仕事でしたので、ノンビリ過ごしています。

やはりBACHの音楽は素晴らしい、それとヴィオラ・ダ・ガンバの音色に、ブラボー!