「ラックスマン製真空管ハイブリッド・プリメインアンプ・キット」でJAZZを聴くMT管をRCA12AU7クリアトップ管交換して聴くが、いまいち音がシャッキとしない?
思った様な音がでない?スピーカーとの相性の問題なのかも知れない。今回のプリメインアンプはまあ一口に言えば真空管ラインアンプ(ハイブリッド)と行った感じのアンプなんです。
拙宅の(AXIOM80 TANNOY)にはどうやらJAZZ系統も含め欧州管が相性は良く感じる、勿論Telefunken ECC82も良いが在庫の多いSIEMENSをメインに使用してみた、かなり古い時代に制作された物で、勿論はじめは、歯磨き粉を歯ブラシに付けよく磨き、プリ管の足の部分を磨きその後水洗い自然乾燥して最後に接点回復剤を塗り取り付ける。
スプレーを綿棒に塗布し綿棒を足の部分によく擦り付ける。在庫のSIEMENS ECC82に交換すると引き締まっった音に変わり、低域もスッキリする当分はこのSIEMENS ECC82で固定して聴いてみよう。
ちなみに新規の刻印付きのSIEMENS ECC81は試して無いが此のプリ管はセット使用品で勿論刻印付きのお宝品で高額でした。
此処で一般的居には真空管は音が柔らかい、等の言葉が聴こえるが決して其の様な音はしなく、結構力強いリアルな音がしてトランジスターにはない味のある音がします。
聴きながら以前使用した石のパワーアンプに繋ぎ聴いて見る、全体的に音が固く、打楽器、金管楽器等の演奏には特に不満はないが、弦楽器、ヴォーガルの音が違う、真空管で聴こえる音質は、大げさに言えば腹の中から喉につながる音で、トランジスターは、口先で歌っているように感じる、出力3Wの真空管ラインアンプでもその違いが明らかである。
将来は程度の良いKT88、300Bのような火屋のパワーアンプが必需品になるであろう?オールドタンノイを鳴らす、難しさを痛感した、TANNOYにはやはり真空管が正解かも知れない。
特にジャズのウットベースの余韻等は圧倒的に真空管に軍配が上がる、ソリッドステートの音に慣れてしまえばそれまでだが、球の匂いを嗅いでしまうと低域の次元の違った聴こえる音が違ってくる。
筆者のサブスピーカーKEFに接続し試聴するが、(AXIOM80 TANNOY)の音が違いがよく分かる。現在はKEFからho's systemのLS3/5aに交換して聴いているが、ご機嫌な音を聴ける、特に人の声は良く聴こえる。
このプリメインアンプは3W☓3Wでの出力を考えるとJAZZの激しい音の再現は最初から無理だが、ボリュームは適度に絞り聴けば十分スイングジャズ程度は、ドラムも余すこと無く鳴ってくれる、ベースの低音の余韻がしっかり自然に響く、石のアンプの違いに唖然とする。
如何にに優秀なアンプであろうとアキュレットな聴き方をすれば不満もでるが、今更ながら、音楽の楽しさの雰囲気を味わうなら此の程度で十分満足できそうである。
最近火屋のアンプメーカー中華製等も多くなったことは実感するが、程度の良い真空管はあまりにも高額である。
特にビンテージの3極管のWE300B等は100万の価格が表記されて、WE300Bも復活して販売を予定するなどのニュースで報じられている。
少し最近懐古趣味の傾向が現れているように感じるが、昔筆者が50年前(1960年台)あたりに夢中で聴いてたバリトンサックス奏者のジェリ-・マリガンと共演したチェット・ベイカー1952年ピアノレスのジェリ-・マリガンカルテットに加入し型破りの演奏で話題になり「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」のヴォーガルでヒットした。チェットの代表曲の1つであり、
同楽曲の代表的カヴァーの1つでもある。このチェットの歌い方にジョアン・ジルベルトが影響され、ボサノヴァ誕生の一因となったと言われている。筆者もボサノヴァ好きのルーツのように思える。
聴けば納得するがCHET BAKER & CREWのリズムセッションは今聞いても新鮮でオシャレ感漂い、実にファンキーでアバンギャルドな仕上がりに驚く。
「チェットベイカー&クルー」というアルバムも聞いてみてはどうでしょう。一口に言えば、直感で演奏するプレイヤーであり、音譜はほとんど読めないが耳で覚えた。チェットはそれでも常にベスト・ジャズ・トランペッターのトップを獲得し、音楽教育を受けていたディジー・ガレスピーやマイルス・デイヴィスを超えていたほどだ。
写真写りが良く、マチネのアイドルのようなルックスだったチェットは憧れの存在となり、ハリウッドがそこに目をつけた。彼がお金になる銀幕スターになる可能性にかけて、朝鮮戦争を舞台にした映画『Hell’s Horizon』で、トランペットが演奏できるジョッキーというキャラクターに配役された。そして定番のように何年にも及ぶドラッグとアルコール摂取の影響により、58歳でホテルの窓から転落した悲劇的な事故で亡くなった時は、58歳。
チェット・ベイカーのアルバムはヴォーカルとトランペットの両方を聴かせる作品が多いが、これは一切歌はなし、全編トランペットに徹したインストゥルメンタル作品だが良い演奏だ。
一応ウエスト・コースト・ジャズの範疇に入れていい演奏だが、ボビー・ティモンズの参加によって、ウエストらしからぬたくましいサウンドになっている。
Chet Baker Quintet - Revelation
CHET BAKER & CREW (Pacific Jazz)
Chet Baker
1.To Mickey's Memory
2.Slightly Above Moderate
3.Halema
4.Revelation
5.Something For Liza
6.Lucius Lu
7.Worrying The Life Out Of Me
8.Medium Rock
Chet Baker (tp)
Phil Urso (ts)
Bobby Timmons (p)
Jimmy Bond (b)
Peter Littman (ds)
Bill Loughbrough (chromatic tympani)
1956/07/24,25,3
最近、今の10-20代がなぜボサノヴァがダサいと感じるのかといえば、以前はちょっと意識高い系のカフェのみで流れていたボサノヴァという音楽が、ちょっとオシャレな雰囲気を出したいお店は有線でボサノヴァチャンネルを流すというのがオシャレの様式美と化してしまったからです。
同じ現象はちょっとオシャレな雰囲気を醸し出したいダイニングバー、居酒屋、焼肉屋などがBe-Bopかウエストコーストジャズを流すという、いわゆる「魚民ジャズ」現象ですかね?
思うに今後はウエストコーストジャズのチェット・ベイカー辺りが再燃するのかも知れない?
ここでチェット・ベイカーのプロフィールの紹介です、
1929年12月23日、米オクラホマ州エール生まれのジャズ・トランペッター/ヴォーカリスト。本名はチェスニー・ヘンリー・ベイカー・ジュニア。スウィートかつクールな音楽性を形成し、50年代の前半、ウエスト・コースト・ジャズの全盛期に米西海岸でスターとなる。
その後は、ドラッグにおぼれながら典型的な破滅型芸術家としての放浪の生涯を送るが、自己の音楽性を頑固一徹に追求したその生き様は、ジャズメンのプライドに満ちたものであった。88年5月13日、オランダのホテルで謎の転落死。享年58歳。
チェットの代表曲の1つであり、同楽曲の代表的カヴァーの1つでもある。優しくて中性的な声が魅力のチェットベイカー。この歌い方には、ボサノヴァの神、ジョアン・ジルベルトが影響されたと言われています。
1956年1月1日リリースとあるが今聴いても新鮮な作品です。
チェット・ベイカー最大のヒット作。シンガーとして魅力あるチェットが残したヴォーカル・アルバムの傑作。中性的でアンニュイなムードが絶妙。最も有名なジャズ・ヴォーカル・アルバムの一つです。
大人気ラヴ・ソング「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」の決定版が収録されていることで有名。
ウエスト・コースト・ジャズ全盛時代の作品で、トランペット奏者/シンガーのチェット・ベイカーは当時ウエスト・コーストのヒーローでした。録音にはピアノのラス・フリーマンなどベイカー・カルテットのメンバーが参加。
チェットのクール&ロマンティックな歌と演奏が収録されています。
ジャズ・ヴォーカル・アルバム名盤中の名盤。決して上手くはないものの、けだるく、哀愁漂う彼のヴォーカルとトランペットがあまりにもムーディーな1枚、トランペッターであり、とても魅力的なシンガーでもあるチェット・ベイガ-「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」をはじめ、彼が歌う名曲の数々、あの甘ーい歌声に女性なら絶対惚れてしまいますよ(笑)
Chet Baker. Sings
1.ザット・オールド・フィーリング (MONO)
2.イッツ・オールウェイズ・ユー (MONO)
3.ライク・サムワン・イン・ラヴ (MONO)
4.マイ・アイディアル (MONO)
5.アイヴ・ネヴァー・ビーン・イン・ラヴ・ビフォア (MONO)
6.マイ・バディ (MONO)
7.バット・ノット・フォー・ミー (MONO)
8.タイム・アフター・タイム (MONO)00:02:47
9.アイ・ゲット・アロング・ウィズアウト・ユー・ヴェリー・ウェル (MONO)
10.マイ・ファニー・ヴァレンタイン (MONO)
チェット・ベイカー・シングス / チェット・ベイカー
11.ゼア・ウィル・ネヴァー・ビー・アナザー・ユー (MONO)
12.ザ・スリル・イズ・ゴーン (MONO)
13.アイ・フォール・イン・ラヴ・トゥー・イージリー (MONO)
14.ルック・フォー・ザ・シルヴァー・ライニング (MONO)
筆者も共感出来る記事があるので引用させていただきます。
「やっぱりチェット・ベイカーと言えば“白T”ですよね。個人的にはジェームズ・ディーンよりも似合っていると思います。本当にサラッと着こなしていて、気負った感じがないところがいい。
いま見ても古臭さをまったく感じさせないし、都会的ですらあるのが不思議です」そう語るのは、スタイリストの島津由行氏、ファッションはもちろん、音楽をはじめとした様々なカルチャーに精通した粋人だ。
そんな島津氏が、続けてこう語る。「ジェームズ・ディーンは意外にぽっちゃりして腹も少し出ているのですが、チェットは無駄のない筋肉質な身体をしていた。
そこも、チェットの“白Tのかっこよさ”に影響していますね。このTシャツの製造元はBVDという線も捨てがたいのですが、チェットが愛用した白Tシャツもジェームズ・ディーンと同じくHanesであった可能性が高いでしょう」
そういえば日本にも白のTシャツの似合った男がいたようです、其の名は白洲次郎。
戦後、吉田茂首相に請われてGHQとの折衝にあたるが、GHQ側の印象は「従順ならざる唯一の日本人」高官にケンブリッジ仕込みの英語をほめられると、返す刀で「あなたの英語も、もう少し勉強なさい彼は近現代日本史の中で最もブラックジョークを巧みに使いこなした人です。
勿論当時60年台はHanesのTシャツの販売店もなく沖縄の米軍PXでまとめて購入した記憶がある、昔まだパスポート必要の頃、沖縄に行ったとき、初めてヘインズのTシャツ(勿論下着)を購入し感激した。
筆者は未だにボタンダウンのシャツと、白のTシャツは定番です。
クラクストンが若き日のチェットを撮影した写真集“Young Chet”に収められた回想文によると、チェットは「カメラの前でどのように動き、何をすればいいのか、どの角度が一番良い光を捉えることができるかまで、本能的に知っているかのようだった」と語り、「フォトジェニックそのものであった」とさえ書き記している。
チェット・ベイカー聴くとなんとなくノスタルジックになる、彼の魅力は一寸ワルの匂いを感じさせる、ヤンチャな匂いが感じるところこも知れない。
ボサノヴァにも影響をした独特のリズムは実に洒落っ気がある。のんびりした休日は、ブラボー!