うちの母親は、夫が何をしだすか解らないことや、そのきょうだいが勝手に家に上がってくること、
酔って喚いたりする舅と同居していた時期があったためか、何かにつけてきゃあきゃあ騒いだりしていた。
もとの自分の親族たちとは全く違う人達と暮らしていたので、何を言っても通じなかったことの
影響も大きかったのだろう。うちの父親の家を最初に訪れたとき、結構良い建物なのに、
家の中には本しかなく、ガランとしていたと言っていた。
本人も読書をしないので、世の中の事についても戦前の事しか知らなかったのかもしれない。
周囲が当てにならなく、お金しか当てになるものがないからか、嘘をついて10円単位でケチることもあった。
常にケチろうとしていたためか、こちらが受験するときに入学試験の費用が気になったのか、
急に切れだして出さなかったこともあった。
それまでに予備校の学費などを出して受験に備えていた状況なのに、受験費用を出す際に切れだしたのは、
周囲に対する認識が機能していなかったのだろう。
社会階級による価値観の違いや、生活の余裕というものについて考えさせるところである。