ASDの人は、周囲の空気が読めない、マイペース、言われたことしかしない、などと言われていますが、
素因と生育歴双方の影響で、主体を持てず、拒否能力の無さにより、周囲の言いなりになって行動するところが、
そのようなことの原因なのではないでしょうか。
周囲から分化した自分があってこそ、外からのものを自分と違うものと認識して拒否したり出来るのだと
思います。
そう考えると、SSTなどをしても主体が生成しないと、それほど変化は起きないと思います。
主体というのは、近代になり、自分の部屋を持ったり、権利が認められる様になったり、
時間概念が普及した事により、周囲とは違う個人というものが社会的に出来てきた事により
成立したものですから、SSTなどよりも、様々な境界を作っていくほうが、治療的なのだと
思います。