遊工房・雑感

日頃のあれこれを綴る日記です

蘆雪を殺す と   天明の絵師

2009-09-09 22:55:21 | 日本の本

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この本の中に この二つの短編が入ってる

出てくるのは

上田秋声 蕪村 呉春 応挙 芦雪

絵を評価する 

それぞれの頑固な視点が

もうたまらなく面白い

こういうのって

朗読すると面白いだろうなあ

絵を描く人って どうしたって変りようのないものがある

それは

もう

よしあしの世界ではなく

もう

逃れようのないものだ

 

カルチャーのなかでも大所でも師弟関係というのは

とかく

大師匠は自分のミニチュアを作り出してしまうが

師匠に憧れるあまり あるいは阿るあまりそうなるというのはよくある

 

蘆雪を殺す  のほうは

丹波亀山侯が芦雪に劉備の檀渓越えの絵を注文したのに

しったか家来が芦雪の師匠(応挙)に下絵の指導を受けろ

と芦雪にいったことから話が始まる

ここらが面白い

 

天明の絵師のほうは

呉春の器用さが話題になってる話

この器用さは貶められている話だが

性質としては器用で軽いのがわたくしですので

読みながら

器用で何が悪い!  クソ!

という気持ちになりながら読み進めた

こういうことは

変りようがない身の定めなのよ

一方で

不器用で正確さに欠けるという身の定めの人もいる

その不器用さは宝石の原石だったりもする

言葉つきとは裏腹にこの不器用さは得がたい才能でもあったりする

 

これらは

持って生まれたものだからね

しょうがない

 

司馬遼太郎の描き方は

そういう登場人物の身の定め振りを

それぞれに

唯我独尊のかたくなさも漂わせて書いてるところが

読んでて手ごたえがあって面白い

だから

朗読してみると

そのあたり読み込むと面白いんじゃないかと思った

 

いずれにせよ

絵画について詳しくないので

手元に貸してもらった

岡山県立美術館の

2002年の展覧会  墨戯展  の図録とそこに載ってる論文を読んで

少しは基礎知識を手に入れよう

この図録は載ってる絵が面白い

Kurobane

これは  蕪村の絵巻のなかの

「かさねとは八重撫子の名なるべし」 (曾良)

の部分

右端がかさねちゃん

これについての記事

花てぼさんです

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やった!コレステロール値正常に戻った

2009-09-09 17:27:11 | ブログ

中性脂肪はまだ駄目だけれどね

コレステロール値

私の場合は運動量が減ると駄目と

これで判明

前回(二ヶ月前の検査)はおばさんの入院中

プール行かなかったからね

今は

おばさんはいけないけれど

泳ぎに行ってるもん!

 

リュウマチ因子 関節破壊指数は診察までには結果が出てなかった

 

先生は

蝶の話ばっかり

 

はやく先生辞めて蝶を追いかけたいんだ

千川沿いに かなり珍しい蝶がいるって

 

千川沿いにある先生の別宅を借りて住んでたことがあるのよ

東京も

そこいらは

みどりの散歩道があって

その頃は

愛犬ムクがいてお散歩してたんだ

私は困るんだよ

やめないでよ

 

暇人になった私と武蔵がうらやましくてしょうがないみたい

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ただ今病院

2009-09-09 13:11:58 | ブログ

Kuzu

途中の葛の群れの中に花がたくさん咲いていた

もう

こうなると葉に緑の色素はないのです

 

病院にくるときは

いろいろ買い物もする

本屋で

司馬遼太郎の「最後の伊賀者」見つけた

司馬遼太郎の本はみな読んだともてるが

この短編集にある

「芦雪を殺す」を読みたかったのです

 

本を始末する

という手段に 売る  という手があったと思い

GE○という店に持ち込んだら

大半つき返され(汚いからだ  風呂で読むから)

みな10円20円という値で560円もらった

あああ

重いのを持っただけで

もうへとへと

残りも引き取ってくれるという店があったんだが

それがどこか

探しても見当たらない

リサイクルの日に出すのだが

むさしにたのまねばならず

そうすると

ほとんど又拾って持ち帰るんだよ

あああ

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昆虫の目

2009-09-09 06:14:08 | ブログ

20081137

田舎は

虫がいっぱいいて

ほっつき歩いているときに

突然虫の気分になりたくなる

そうなると

あたりの景色が

虫の世界になってしまうから面白い

 

世界は幾重もの層になって存在しているなあと思った。

 

渋谷の駅のお客さんにはあまり見えないバックヤードのトイレで

浮浪者の吹き溜まりがあった話を聞いた

そこで

垢に固まった髪の毛で

レゲエのおじさんみたいになっちゃった人が

怒り狂って

トイレの便器を

「中卒で何が悪い!」

と叫びながら壊していたことがあったそうだ

 

日ごろ

浮浪者やホームレスを見ることはあるけれど

そういう人の目で町を見ることはなかなかできない

 

病気で働けない人は沢山知っているが

それでも何とか家族の中で暮らしている人ばかりだけれど

そうじゃない人は巷に沢山いる

 

思い返してみると

登校拒否児5万人というニュースがあったのは

もう

15年も前の話だ

その子達はその後どうしただろう

さらに高校中退も問題になった

 

ニートの問題tって

あっさり聞くけれど

大変だ

 

大量の人たちが

そのレゲエのおじさんみたいになって

怒り狂うイメージに圧倒されてしまった。

 

人間はけっこう強いから

レールからはみ出した人たちは大量にいるけれど

それでも自力で這い上がり

生き抜いている例は沢山知っている

 

大検を受けて30台で大学を卒業して

今ではかわいい嬢やを育ててるおかあさん

 

高校中退したけれど

働き者だから

苛酷な労働環境だけれど

がんばって働く若者

 

一方殆ど家から出られず

家族も病気とは思わず

対策は取れないまま50代になってしまったおじさん

個々に見ると色々いるけれど

 

中卒という語句で

検索して

圧倒された

 

そこに出てくるのは

そうやって表現できるのだから

パソコンを扱える人だ

 

そうでない人も沢山いる

 

私たちの親の世代 おばさんの世代 義姉の世代も

戦争や貧困の中でそりゃ凄いことになってた

 

人間はけっこうたくましく生きていくが

しっかり強い人ばかりではないいから

山本周五郎の「季節のない町(どですかでん)」の世界は

あちこちに繰り広げられているに違いない

↓は映画の一部 どですかでん は7分23秒ぐらいで出てきます

コメント (5)
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