遊工房・雑感

日頃のあれこれを綴る日記です

ペンギンの憂鬱

2009-09-11 20:52:44 | 本と雑誌

14s

この話が何でこんなに面白いかというと

このペンギンがなぜ憂鬱か

 

このペンギンは

動物園で飼いきれなくなって

主人公はもらってきてペットとして飼ってる

おとなしいのだけれど

ただひたすら憂鬱なの

さほど存在を主張するわけではなく

ちょこちょこ歩いては自分好みの場所に

まあ

なんとなくじっとして

主人の顔なんかもじっと見たりするけれど

感情を表出するのは

ホンの控えめ

 

憂鬱に決まってるじゃない

南極にいるはずのペンギンが

動物園だよ!

そこで責任放棄されて

ペットになるんだよ!

憂鬱に決まってるさ

 

わたしなんか

感情移入しちゃうよ

このわたくしは 感情表出は烈しくて

飼い主の武蔵は辟易してるけれどさ

 

ふるさとを離れて

まあ

おとなしく適応してるような顔はしてるけれど

 

世間一般のように長生きな女だったら

南極に帰りたいわさ

でもそのときには南極にも適応できない

そういう予感で

悲哀に満ちた気持ちになるの

 

わかる

この本のメタファーに

うなずいてるわたくし

続きはまた明日!

14s

おはようございます

明日になりましたので

この主人公のお仕事の話

彼は

まだ生きている人のデータをもらっては

追悼文を書く仕事をしています

一篇100ドルだったかな

そして

描かれた人は次々と死んでいく

背後には国家権力のかかわりの暗示があり

当初は主人公は何かに保護されていて

危ない目にはあわない

スルーできていくけれど

仕事の依頼人や友人は

地下にもぐったり

殺されたりする

しまいには

追悼文を描いた人の葬式に参列することを要求され

ペンギンを連れて行けというのです

それで

一回1000ドル

ペットのペンギンはかなりの金額を稼ぎます

だんだん仕事が明らかになって行くにつれ

危機感がクレッシェンド

ペンギンは風邪から致命的な心臓疾患が明らかになって

人間の子供の心臓を移植されて命が助かります

その費用にはペンギンの稼いだものを当てようと思うのですが

上に書いた主人公を庇護するものが費用を持ち

責任を持って救うのです

主人公はペンギンが稼いだ金を使って

ペンギンを

南極に返す計画を立てます

 

そうして

ついに

主人公の追悼文を書く男に出会い

主人公の当人の知らなかったハンドルネームが明らかになるのです

”ペンギン”なのです

主人公は

”友人一同”という曖昧な名前に隠れていたつもりですけれどね

 

主人公はペットのペンギンの代わりに南極に飛びます

 

何しろ

ペンギンだったのですからね!

 

これをソ連崩壊後の人々の暮らしと結び付けて読むこともできるけれど

私は仕事の意義に関しての勘違いだとか

主観的な価値観と社会の側から見たシビアな現実とか

色々空想する

この話ではペットのペンギンが実は巨額を稼ぎ出す

なんて

象徴的だし

普段はもっとのどかに仕事のことを考えて

一生懸命働いてきた身の上から考えると

人を生かす商売をしてきたつもりで

実は殺してきたのかもしれないなんて考えちゃうし

 

ちょっと

検索すると

感想も大分違うし

★は★★★★☆という感じだけれど・・

私の読み方も大分変かも

 

まだ

家族に関して色々書きたいこともあるけれど

読書感想文書きには飽きたので

これで

おしまい

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奇跡も語る者がいなければ

2009-09-11 14:24:07 | 本と雑誌

「ペンギンの憂鬱」読み終わったが

これは傑作だと思う

絵が思い浮かぶからでもあるけれど

改めて小説ってメタファーだよ その楽しみだよと思う

ウクライナ情勢には疎いので

そういうこととは関連付けないけれど

(そういう読み取りが多くもあるようだけれど)

でも表現者は何か姿を借りてあらわす

読み手はそこでまた自分の物語をつむぐ

そういうものだなあ絵もそうだし

 私にとってこの「ペンギンの憂鬱」は

古本やに売っぱらわず

とっておくことにする本 

 

  

次に開いたのが これ

590043

ホホホ

井坂幸太郎はこれ読んだのね

かなり評判を取った本なのね

フウン

と思ったが

この本と井坂氏の「ラッシュライフ」は同じ年の発表だわ

年頃も同じ 

よく似て見える 

読むことには私は退屈し 次

590027_2

これは

チョットワクワクする

 

図書館に本を返しに行き

また借りてきた

あああ

読む本がいっぱいあって  幸せ

片付かなくて  不幸せ!

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Yさんページを更新しました

2009-09-11 11:40:51 | ブログ

間違えたクーキーママメールあけて

メールをあけてください

Yさん気になるよね

同じ文面のメールこれから送ります

sakikoさんもね!

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久しぶりに真岡へ

2009-09-11 10:35:26 | ブログ

昨日は川島のプールも明野温泉もやすみ

武蔵は剣道休み

というわけで

アッシーもいるし

久しぶりに真岡井頭温泉のプールに行った

Ac11 

 

肝心なのは足首を上げておくことね

先生が変って

マッチョでマルマルしている若い男先生

なかなか迫力のある教え方で

新しい動きもあって楽しかった

自分勝手に泳いだり体操したりしてると

ポイントが分からなくなるので

せめて月一回は行きたい

そうすれば

会費も無駄にならないし

 

しかし

500掻き泳ぎが祟ったか

手首が痛く

今日は左手が握れない

 

捨てる捨てないで

朝から大喧嘩し

おばさんまで自分が間違って買ったいらないものを使えと押し付けるので

頭にきて

ストライキを起こしている

 

昨日

片付けるには捨てることだと

深く反省したのに

二人して次々と水を差すので

もう

人間嫌いになった

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太宰治「貧の意地」

2009-09-11 06:56:03 | 朗読

Hiroshige014

貧の意地の舞台は 品川 藤茶屋のあたりです

 

昨日はたった二人の生徒で朗読のお勉強

細かく読んでいった

私の読み方は講談調で聞いてると落語を聞いてるようだ

と先生にいわれた

私たちの先生は一見若いおにいちゃんみたいなんだけれど

おそろしく

何でもよみとっちゃう

つらつらかんがえると

私はこの話を落語のように解釈してるからだ

武士の意地なんだけれど

それは

熊さん八っつぁんのようにいとおしく

落ちは奥方の惚れ直しみたいなほのぼの

 

名作も私の口にかかると

そうなっちゃう

 

太宰様のファンは怒るかしら?

 

私は1949年の秋深く

池袋から世田谷区と杉並区の境近くに引っ越した

すぐそばを甲州街道が走り

それを越えると玉川上水が流れています

6歳の私に分かる話じゃないと思って

なんとなく母がつぶやき教えた話

 

太宰治という有名だけれどとんでもない作家が

女とこの上流で心中して土佐衛門になって死体になった

それはおぞましい汚らしい事件(1948年の事件)

 

そういう風に聞いた

 

大人って子どもには分からないと思って色々言うよなあ

 

母は色恋沙汰 不誠実な男というものを

恐ろしく嫌うから自分の気持ちのままにつぶやき

その着色のまま

私の頭に残ってるが

 

それで

私は太宰治という作家は興味がなくなったかもしれない

 

今回「貧の意地」を勉強して

貧困な誇り高い(埃臭い)愛しい浪人たちと

私は私の器でしか読めないのだけれど

来週はすこし長く読みあらわせるようにするみたいだから

よくよく

味わいなおしてみようと思う

コメント (5)
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