LOHASな感じ!

日頃、仕事やプライベートで感じた事をLOHASな感覚で書いています。

曜変の小宇宙

2007-06-26 | 美の壺的解釈
曜変天目茶碗、あまりにもインパクトが強い茶碗だ。
誰でも一瞬見ただけで印象に残ることだろう。

小生残念ながら実物を手にした事はないが、その茶器のもつ神秘的表情は興味深いものがある。

先日の朝日新聞に「曜変天目」が掲載されていた。
この茶器の妖しい小宇宙を求めて、陶芸家が制作に挑んでいる。
曜変の制作経験を積んでも100回焼いて満足できるものは2椀程度だそうだ。
1回焼いて2椀残るのとはわけが違う。

瀬戸や美濃等の焼物産地では、「曜変に手を出したら身上つぶす」と言われている奇跡の茶器なのだ。
それでも、それを宿命と捉え曜変に挑んでいる陶芸家がいるのだ。

中国の建釜跡地を数十回調査し、40トンの土を2回、釉薬のための土を5トン輸入して試作を重ねる陶芸家や、
コンピュータ制御ができる釜を使用し研究を積む陶芸家など様々だ。

曜変に魅せられた陶芸の世界。
感動を与えるものは一朝一夕には為し得ない...。