LOHASな感じ!

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アントニン・レーモンドとコルビュジェ

2007-08-26 | 建築と文化
今朝の朝日新聞be on Sunday に、奇想遺産として群馬音楽センターが掲載されていた。

群馬音楽センターは、建築家アントニン・レーモンドの作品だ。
鉄筋コンクリートの薄い板を折って繋いだ様な構造で、折板構造と呼ばれている。
この設計に関して、アントニン・レーモンドは3つの原則を打ち出していた。
一つは、無駄のない長寿命建築物にする事
二つは、舞台と客席の一体化
三つ目は、敷地環境に配慮し建物の高さを押さえる事
だったそうだ。

実際に私はこの建築物を見たことが無いが、当時としてはかなり斬新的なものであったのは間違いない。

記事には、世界のコルビュジェと日本のレーモンドの関係を取り上げていた。
二人の間には、戦前から構造と造形に関わる緊張の糸が張っていた。
打ち放しコンクリートは、レーモンドはコルビュジェより早く実現しているが、造形面では遅れをとっていた。

戦後、コルビュジェは国立西洋美術館を建て、その2年後にレーモンドの群馬音楽センターが姿を現す。
コルビュジェの作品には出てこない、コンクリート打ち放しの折板構造での表現。
コルビュジェを意識したのかどうか定かではないが、世界に向けて発信された建築物であることは私でも容易に想像できた...。