ブログ仙岩

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「むらさき染に魅せられて」著者のトークから

2015-01-05 09:23:41 | エッセイ
5日の今朝」4時台「高貴な色紫に魅せられた30年」農業・染色研究家大河内正さんの4:15頃からお話を聞いた。

1938年埼玉県川越市生まれの大河内正さんは農協組合長、市議など歴任して農業の傍ら紫草の栽培や各種染色方法を研究してきた。

小江戸川越で紫草の栽培と紫根染に取り組む30年間の苦労とか反物に染めて販売することでもなくただ趣味でやってきたので旅をするわけでもなく奥さんには頭が上がらないというお話であった。

本が好きで、古の文献清少納言「枕草子」に、白樫染から、樫の葉や皮、幹から染め方を繰り返してきた。小さな鍋で草木染をするのでなく、大釜での実験で、中国では薄い黄色でも日本のは黒ぽくなり、工芸としての紫草、洋種紫草の栽培から、文献に灰での染色は3回やって、鍾乳洞の水と同じであることが分かった。酢は酒で飲めないように加塩しており使い物にならず、冬はどぶろく、夏の9月には酢ができるが12度のアルコールで許可が必要で、監視委員の前で実験をした。

北原白秋の歌の中に「利休鼠」から、四十八茶百鼠で江戸時代贅沢禁止令から、渋いわびさびの効いた数多くの灰や藍などを使い染め上げるものにも挑戦した。しかし、作品を世に知らせるためには、官庁に申し出てもダメで、結果本を出すことになったというお話であった。

4日夜7時半からBS日本のうたで、帰ってこいよーの松村和子さん着物の色合いはアサギ色で何とも言えない品のあるものでうっとりしてしまいました。灰色に少し黄色みがかった色は高貴な色であることを目の当たり観ての感想です。