園路(管理用車道)の縁の落ち葉の上を(何かいないか?と)歩いていると、一見小型のスズメバチかなと思わせる虫が、低いところを飛びながら落ち葉にとまったりしていました。後ろ姿になりますが、とりあえず写真を撮って、回り込んで前から撮ろうと動くと、飛んでいってしまいました。ですから後ろ姿の写真しかありません。
この写真をもとに、手元の図鑑やウエブサイトなどで名前を調べましたが、よくわかりません。最後の手段、Nさん(元富山市科学博物館昆虫担当学芸員)にメールで尋ねたところ、答えは「アカウシアブ」。見直してみると、何度も見たはずの『ポケット図鑑日本の昆虫1400②』にも出ていました。(やはり私の眼は「節穴」です。見ていても見えていない…。)『ポケット図鑑日本の昆虫1400②』では、「ハチの警戒色とそのモノマネ昆虫たち」としてアカウシアブがセンターに出ていました。ハチに似た体色をしている「ミュラー型擬態」の典型としてです。
アカウシアブは、全身が黒色とオレンジ色の縞模様になった大型のアブで、複眼は赤紫色、触角は橙赤色をしています。吸血アブ類では一番大きく、体長は30㎜近くあります。普段は♂・♀ともに樹液や花の蜜を餌にしていますが、♀だけは繁殖のために吸血します(もちろん人間の血も)。吸血アブ(♀)は、しつこくつきまとって吸血するので、注意が必要だそうです。(ウェブサイト『自然工房 ゆりの木/アカウシアブTabanus chrysurus』など2020/06/29参照)
今回出会ったアカウシアブが♂でラッキーでした。
《落ち葉の上にとまるアカウシアブ♂ 2020/06/27》
※ 今回の花は、庭で返り咲きしたバラ(「ロココ」だと思います)です。「ロココ」の花の形は、ロココ様式のモチーフの一つ、シャコ貝の殻を連想させるゆるいカップ状で丸弁。花もち、弁質がよく、雨による花痛みも少ない。 花色は優雅な淡桃色。香りは淡い。耐寒性、耐暑性に優れ、病気にも強いので育てやすいバラです。(ウェブサイト『花散歩道/ロココ・バラ』2020/07/28参照)
《返り咲きしたバラ(「ロココ」だと思います)》