新聞のコラムでこんな言葉を見つけました。
「・・・万能は正義を要求する。本人は正しいことをしていると思い込んでいても、本当は万能ではないのだから、次々とウソをつくようになる。ウソ行為や非常識が無意識化する。」(筑波大学大学院教授 古田博司 「近代『エリート神話』は崩壊した AI登場で教育は『意味』を教えればよい」産経新聞『正論』2017.6.29)
さらに、古田氏は別の雑誌でも同じことを書いていました。
「勉強エリートは自分を万能と思い込む環境にな(慣)らされている。正義は万能を要求するから、やがて自分が正義だと思い込むようになる。でも本当は万能ではなく、自己愛が強いだけだから、正義漢であろうとするほどどんどんウソつきになり、やがてはウソがばれて落っこちてくるのではなかろうか。」(雑誌『正論』8月号)
私も勉強エリート目指していただけに核心を突いた言葉に感心しました。 と同時に、アルコール依存症(アル症)者と根拠のない万能感というふうに古田氏の言葉を読み替えたら、アル症者にピッタリなので痛いところを突かれた思いでした。
大概のアル症者も、自分は絶対と無意識に思い込んでいる節があります。言い換えれば、自分に出来ないハズはないという何の根拠もない万能感が殊の外強いのです。これが自己中心的な考え方や、ものごとを白か黒かに決着つけなければ済まない “認知のゆがみ” に繋がっているようです。長年の飲酒習慣が理性的に抑制してくれるブレーキを壊してしまったのだと思います。
私も「大きくなったら何でもできるようになろうね」と幼少期に繰り返し言われたせいでしょうか、何かことがあった場合、何の根拠もないのに「これぐらいならできるハズ」と思わず考えてしまうところがあります。無意識下に自分は万能・・・と思い上がっている証でしょう。何かにつけ無意識に「・・・しなければならない」という考えに囚われてしまうのも、万能という意識の裏返しと考えれば納得できます。
万能と正義が切っても切れない関係というのもうなずけます。アル症の場合は、悪いのは周りとする他罰的態度という点で少し異なりますが、自己愛の強さが根っこにあるのは共通しています。
自分は万能という萌芽は誰でも幼少期から持っていると思います。それがあるから夢を持ち、夢を追って冒険心を掻立て、冒険心が進歩を促してきたのだと思います。そんな状態を定着させたのが広い意味での教育という洗脳であり、その副産物として “認知のゆがみ” という鬼っ子もあり得るのです。
長年掛かって刷り込まれた洗脳は効果絶大で、洒落にも成らない皮肉なカリカチュア(戯画)も生みだします。それが勉強エリートであり、アル症ではないでしょうか。
どうにもならないことだらけの世の中なのに、どうにもならないという客観的事実を受け容れられない。これがアル症者特有の “認知のゆがみ” です。自分にどうにもならないことが我慢できず、気に入らないからと酒で紛らわしてしまうのです。これは明らかに現実主義的な考え方が欠落しているせいです。“ありのままの事実を ありのままに受け止め容れる” はこの意味で大切な心懸けです。
古田氏の記事は人工知能(AI)時代を迎えた勉強エリートの没落と行く末を論じていますが、論理と確率と統計しか言葉がないAIに対抗するための教育とは「意味」を体得することと述べています。私はこれを、複眼的にものごとを見、角度を変えた考え方を身につけることと理解しました。“ありのままの事実を ありのままに受け止め容れる” はAI時代でも十分意味があると意を強くしました。
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「・・・万能は正義を要求する。本人は正しいことをしていると思い込んでいても、本当は万能ではないのだから、次々とウソをつくようになる。ウソ行為や非常識が無意識化する。」(筑波大学大学院教授 古田博司 「近代『エリート神話』は崩壊した AI登場で教育は『意味』を教えればよい」産経新聞『正論』2017.6.29)
さらに、古田氏は別の雑誌でも同じことを書いていました。
「勉強エリートは自分を万能と思い込む環境にな(慣)らされている。正義は万能を要求するから、やがて自分が正義だと思い込むようになる。でも本当は万能ではなく、自己愛が強いだけだから、正義漢であろうとするほどどんどんウソつきになり、やがてはウソがばれて落っこちてくるのではなかろうか。」(雑誌『正論』8月号)
私も勉強エリート目指していただけに核心を突いた言葉に感心しました。 と同時に、アルコール依存症(アル症)者と根拠のない万能感というふうに古田氏の言葉を読み替えたら、アル症者にピッタリなので痛いところを突かれた思いでした。
大概のアル症者も、自分は絶対と無意識に思い込んでいる節があります。言い換えれば、自分に出来ないハズはないという何の根拠もない万能感が殊の外強いのです。これが自己中心的な考え方や、ものごとを白か黒かに決着つけなければ済まない “認知のゆがみ” に繋がっているようです。長年の飲酒習慣が理性的に抑制してくれるブレーキを壊してしまったのだと思います。
私も「大きくなったら何でもできるようになろうね」と幼少期に繰り返し言われたせいでしょうか、何かことがあった場合、何の根拠もないのに「これぐらいならできるハズ」と思わず考えてしまうところがあります。無意識下に自分は万能・・・と思い上がっている証でしょう。何かにつけ無意識に「・・・しなければならない」という考えに囚われてしまうのも、万能という意識の裏返しと考えれば納得できます。
万能と正義が切っても切れない関係というのもうなずけます。アル症の場合は、悪いのは周りとする他罰的態度という点で少し異なりますが、自己愛の強さが根っこにあるのは共通しています。
自分は万能という萌芽は誰でも幼少期から持っていると思います。それがあるから夢を持ち、夢を追って冒険心を掻立て、冒険心が進歩を促してきたのだと思います。そんな状態を定着させたのが広い意味での教育という洗脳であり、その副産物として “認知のゆがみ” という鬼っ子もあり得るのです。
長年掛かって刷り込まれた洗脳は効果絶大で、洒落にも成らない皮肉なカリカチュア(戯画)も生みだします。それが勉強エリートであり、アル症ではないでしょうか。
どうにもならないことだらけの世の中なのに、どうにもならないという客観的事実を受け容れられない。これがアル症者特有の “認知のゆがみ” です。自分にどうにもならないことが我慢できず、気に入らないからと酒で紛らわしてしまうのです。これは明らかに現実主義的な考え方が欠落しているせいです。“ありのままの事実を ありのままに受け止め
古田氏の記事は人工知能(AI)時代を迎えた勉強エリートの没落と行く末を論じていますが、論理と確率と統計しか言葉がないAIに対抗するための教育とは「意味」を体得することと述べています。私はこれを、複眼的にものごとを見、角度を変えた考え方を身につけることと理解しました。“ありのままの事実を ありのままに受け止め
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