お盆で会社が休みになる丁度今頃、かつての私は甲子園球場に連日通って
いました。
球場内で間近に見る者しか味わえない特権を行使するため、
というのが表向きの動機。
その特権というのは、白球を追う球児の懸命なプレーや、
緊迫した試合が醸し出す引き締まった空気感を楽しむ権利のことです。
こんな希少な特権を地元住民として行使しない手はない
・・・というのが表向きですが、実は、秘かな楽しみが別にあってのことでした。
甲子園球場に午前6時前に着くよう、5時前には徒歩で家を出て、
球場に着いたら球場北側の阪神高速下の通路に行儀よく並び、
7時の入場券発売・開門を辛抱強く待っていたものでした。
球場内の観客席は、内野も含めて全てが自由席でした。
いざ開門となったら、一目散に向かったのはNHK放送席に隣接した席。
バックネット裏でかつ銀傘下の日陰にあって、
ファウルボールが飛んで来ることは滅多にない、
常連客なら知らない者のない特等席でした。
目指した特等席を確保するなり、早速飲み始めたのはお茶代わりの・・・?
持参していた保冷剤入りアイスボックスには、
予め、球場外で買っておいた発泡酒のロング缶を6本も潜ませていたのです。
球場内で買うビールは高く付くし、酔うだけなら安い発泡酒で十分。
これが球場通いの定石であって、私の秘かな楽しみでもあったのです。
かくて、着席即飲み始めと相成ったわけですが、
第一試合までの1時間半でほぼ出来上がった状態でもう止まりません。
第二試合の途中からは、早くも売り子を呼んでビールを買い求める始末。
そんなふうに買い求めたビールを2、3杯も飲んだら最後、
第三試合は酔いつぶれて爆睡となるのも必然でした。
球場へのビン・カン持ち込みが、甲子園球場でも禁止となったのは
一体何時のことだったかはっきり覚えていませんが、
私がまだ50代の頃からだったのでは(?)と思います。
以来、私の甲子園球場通いも終わりとなりました。
高校野球をダシに酔いつぶれるまで楽しんだ甲子園球場での野球観戦。
思い出は、“甲子園球場=飲み放題” のイメージで心に引っかかったまま、
今ではさらに踏み込んで、“野球観戦=再飲酒” という強迫観念に変貌。
こうなっては、もはや球場に足を運ぶ気にもなれません。
夏の高校野球。思えば、独りぼっちの暇つぶしにはもってこいの夏の風物詩。
球場へのビン・カン持ち込み禁止となった今となっては、
こんなバチ当たりな観客なんてもういないでしょう。
♪ 雲は湧き、光 溢れて~ 天高く、純白の玉 今日ぞ飛ぶ~
大会最終日の閉会式で、この大会歌『栄冠は君に輝く』を聞くのが好きでした。
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