ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

うれしさで “惑う”? それとも “迷う”?

2019-09-03 06:01:45 | PAWS
 9月になりました。当地では騒がしいクマゼミ、アブラゼミに代わり、先週辺りからやっとミンミンゼミの鳴き声が聞こえ始めました。ヒグラシの甲高い鳴き声はまだ聞こえてきません。


 さて今回は、想起障害にまつわるエピソードを二つご紹介します。

 なかなか言葉を思い出せない想起障害、老化現象であるばかりか老化促進薬アルコールの後遺症PAWSでもあります。
「こんなときは普通、何て言うんだっけ?」こんな迷いをしょっちゅうしています。私には深刻なことなのでこれまで度々記事にしてきましたが、今回もその続編としてどうぞ。

          *   *   *   *   *
 夙川で週1回あるAAのミーティング、その帰り道もゴミ拾いの定番コースになっています。その日はいつになく空のペットボトルと空き缶が多い日でした。

 コースの終盤、パンパンに張ったレジ袋を3つもぶら下げて幼稚園前を通りかかったとき、お向かいの玄関から出てきた男性が声をかけてくれました。
「何時もいつもありがとうございます。それじゃぁ大変でしょう! それ、家で預かって私がゴミ出ししておきますヨ!」

 これを聞いて一瞬、心が動かされました。週1回しか通っていない所なのに、見ている人はちゃんと見ているのです。

 一応は得体の知れないゴミですし、資源ゴミはコープにお任せ、と決めていましたのでお断りすることにしました。
「それはどうもご親切に・・・。コープが近くですし、もう少しの間ですから大丈夫です。」

 問題はそれからです。こんなときの気持ちはどう表現するべきか、迷いに迷ってしまいました。

 最初に浮かんだのは “うれしい戸惑い”。語感はいいのですが、これは明らかに間違いとわかりました。

 では、“うれしさで心が惑う” か、“うれしさで心を惑わす” か、いやただ単に “うれしさで返答に迷う” か? 加えて、うれしさ “で” か、それともうれしさ “に” か?

 恐らく、正確さで言うなら “うれしさで返答に迷う” でしょうが、どれが最も相応しい表現なのか今だにわからないままでいます。


 ついでにゴミ拾い絡みでもう一つ、バス通りに面した公園でのこと。

 ある朝、同年配の老人がベンチに座ってタバコを吸っていました。そのベンチはいつも吸い殻が散らかっている場所なので、必ず点検することにしています。

 トングを持って近づいて来る私を見て、その老人、何か言わなければと焦ったようです。
「いい仕事してるねぇ! こんなにいい仕事をしていたら、その内きっと恵まれるよ!」

 恐らくは、タバコ吸い共通のやましさからか、思い出す間もなく咄嗟に口を突いて出たのでしょう。 “お恵みがある” でもなく、“報われる” でもなかったので少し違和感がありました。

「そうあって欲しいっすねぇ!」
私にもよくあることなので、笑いをかみ殺すのに必死でした。

         *   *   *   *   *
 言い慣れない言葉遣いをしようとすると、往々にしてこんな滑稽なことになります。



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