歩行リハビリの途中、自転車に乗った おばちゃん に呼び止められました。私はそのとき歩測中で、頭が数字で一杯でした。
見れば、ゴミ拾いをしていたときに、よく道で立ち話をしていた女性でした。こうして道でバッタリ出会うのは1年半ぶりぐらいでしょうか。
“3密” が叫ばれているこのご時世、久々のおしゃべりもお互い顔を背けるようにして始まりました。
「わたしね、最近、ペ-スメーカーを付けているんですよ」と、彼女。
「一時、脈拍が39ぐらい、血圧も100を切るぐらいまで落ちて、
医者からは、(命が)危ない所だったと言われたんですよ!
突然のことだったから、もうビックリして・・・。
まだ独り身でいる娘のこととか、何も出来ない旦那のこととか、
つい色々考えてしまってねぇ・・・」。
これを聞いて私の方は、
「本当に? そんな状態だったら何時死んでもおかしくないですよ。
歳を取ったら身体に何か起こるのはいつも突然。誰でもそうです。
私も、不安定狭心症で心筋梗塞になりかけ、手術を2回も受けたし、
3ヵ月前にも急遽、脊柱管狭窄症で腰の手術を受けたばかり。
なに、座骨神経痛がひどくなったので医者に診てもらったら即決まり。
身体のあちこちにガタが来るのは、年寄りなら皆普通のことです。
なに、このぐらいまだまだ大丈夫!
そうでも思わなくっちゃ、とてもやっていけないですよ!」
このとき初めて、彼女の顔をまともに見たのですが、マスク越しに見えた彼女の上目蓋は重たそうにむくんでいました。うっ血性心不全にでもなりかけているのでしょうか? 状態は相当に悪そうでした。
「とにかく、歩けなくなったらお終いですよ!
今は、“コロナフレイル”っていうのもあるし、・・・
自転車ででもいいから、できるだけ外を動き回ってください!」
そう、彼女に言い残して私は別れました。
「“犬も歩けば棒に当たる”、ですか?」そう言って、彼女も笑っていたようです。
恐らく彼女、不安から誰かに愚痴を聞いてもらいたかったのでしょう。
もう少し彼女の話を聞き、もう少し気の利いた励まし方ができなかったのか、と少々薄情だった自分に反省しきりでした。
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