2011年5月13日-1
生活哲学:生活経済学
英語のlife(仏 vie, 独 Leben)には、三つの主要な意味がある。
生命
生物
生活
である。
日本語では、抽象的な意味として「生命」という語を当てている。
生命を持つ物体を生物体または生命体または生体と呼んでいる。なお、「生物」という語は、総称的に使われたり、個々の生物体または或る類に属する生物体たちを指したりする。
生態学とは、生物の生活についての科学である(渋谷寿夫氏による定義)。なお、水晶が成長する過程とは、その鉱物物体の或る一つの生活過程であるとみなすことができる(定義の拡張)。
生活とは、生物体が行なう生命活動のことであり、多くの場合は、個体や群体などを単位としての振る舞い(の総体)を指している。振る舞いを分類して、構成的に述べれば、
構成(生活)={衣,食,住,性,遊}
である。
「生活が成り立たない」とは生計が成立しないこと、つまりそこでの生活とは、現在社会では、経済生活を指している。この「経済」もまた様々に解釈し得る。
さて、原司郎・酒井泰弘(編著 1997)『生活経済学入門』の152頁には、日本国憲法第25条が掲げられている。
第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
この本、『生活経済学入門』の18頁に、生活経済学の構想?「ゆたかさ」を求めて?という図がある。
経済的 非経
金銭的 非金銭的 済的
↓ ↓
↓↓
家政学→→→→生→→ゆ 物質的 ←効率性
活→→た 時間的 ←公平性
厚生経済学→→経→→か 空間的 ←安全・安心
済→→
社会政策学→→学→→さ 精神的 ←自由
↑
自然 人間
環 境
生活経済学の三本柱あるいは三つの接近方法とは、家政学、厚生経済学、そして社会政策学だと述べられている。
『生活経済学入門』185頁では、
「既存の経済学の考え方は,〔略〕「GDP第一主義」に毒されて〔おり〕,国民所得の増大が国民の「ゆたかさ」の増大を意味する,と素朴に解釈する傾向が強い.〔略〕「安全」や「ゆとり」や「やすらぎ」など,非経済的なファクターを考慮に入れなければ,生活の本当のゆだかさは到底実現できないだろう.そして,そうした金銭的・非金銭的な要素を総合的に考え,生活の「ゆたかさ」を多角的に分析する学問こそが,本書で提唱する「生活経済学」なのである.」
という。
アダム・スミスは『道徳情操論』(1759)のほうが『国富論』(1776)よりも出来が良いと思っていた(148頁)らしい。
187頁に図解がある。
古代ギリシャ哲学
↓
ア ダ ム ・ ス ミ ス
↓ ↓ ↓
エンゲル マーシャル リスト
リチャーズ ピグー シュモラー
家政学 厚生経済学 社会政策学
↓ ↓ ↓
生 活 経 済 学
[H]
原司郎・酒井泰弘(編著).1997.11.生活経済学入門.xiii+204pp.東洋経済新報社.[y1,900+] [B20100722, y200*]
生活哲学:生活経済学
英語のlife(仏 vie, 独 Leben)には、三つの主要な意味がある。
生命
生物
生活
である。
日本語では、抽象的な意味として「生命」という語を当てている。
生命を持つ物体を生物体または生命体または生体と呼んでいる。なお、「生物」という語は、総称的に使われたり、個々の生物体または或る類に属する生物体たちを指したりする。
生態学とは、生物の生活についての科学である(渋谷寿夫氏による定義)。なお、水晶が成長する過程とは、その鉱物物体の或る一つの生活過程であるとみなすことができる(定義の拡張)。
生活とは、生物体が行なう生命活動のことであり、多くの場合は、個体や群体などを単位としての振る舞い(の総体)を指している。振る舞いを分類して、構成的に述べれば、
構成(生活)={衣,食,住,性,遊}
である。
「生活が成り立たない」とは生計が成立しないこと、つまりそこでの生活とは、現在社会では、経済生活を指している。この「経済」もまた様々に解釈し得る。
さて、原司郎・酒井泰弘(編著 1997)『生活経済学入門』の152頁には、日本国憲法第25条が掲げられている。
第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
この本、『生活経済学入門』の18頁に、生活経済学の構想?「ゆたかさ」を求めて?という図がある。
経済的 非経
金銭的 非金銭的 済的
↓ ↓
↓↓
家政学→→→→生→→ゆ 物質的 ←効率性
活→→た 時間的 ←公平性
厚生経済学→→経→→か 空間的 ←安全・安心
済→→
社会政策学→→学→→さ 精神的 ←自由
↑
自然 人間
環 境
生活経済学の三本柱あるいは三つの接近方法とは、家政学、厚生経済学、そして社会政策学だと述べられている。
『生活経済学入門』185頁では、
「既存の経済学の考え方は,〔略〕「GDP第一主義」に毒されて〔おり〕,国民所得の増大が国民の「ゆたかさ」の増大を意味する,と素朴に解釈する傾向が強い.〔略〕「安全」や「ゆとり」や「やすらぎ」など,非経済的なファクターを考慮に入れなければ,生活の本当のゆだかさは到底実現できないだろう.そして,そうした金銭的・非金銭的な要素を総合的に考え,生活の「ゆたかさ」を多角的に分析する学問こそが,本書で提唱する「生活経済学」なのである.」
という。
アダム・スミスは『道徳情操論』(1759)のほうが『国富論』(1776)よりも出来が良いと思っていた(148頁)らしい。
187頁に図解がある。
古代ギリシャ哲学
↓
ア ダ ム ・ ス ミ ス
↓ ↓ ↓
エンゲル マーシャル リスト
リチャーズ ピグー シュモラー
家政学 厚生経済学 社会政策学
↓ ↓ ↓
生 活 経 済 学
[H]
原司郎・酒井泰弘(編著).1997.11.生活経済学入門.xiii+204pp.東洋経済新報社.[y1,900+] [B20100722, y200*]