2011年5月22日-3
ロスコ作品の場(づくり)
渡邊・廣川(2007)「現代美術における「制作」と「発表」との関係について」
ir.lib.fukushima-u.ac.jp/dspace/bitstream/10270/2474/1/20-146.pdf
に、主に福島現代美術ビエンナーレに参加した美術家を対象に2004年に実施されたアンケート調査の結果が掲載されている。
問5は、「あなたが今までに見た展覧会で特に印象に 残っているものはありますか? 具体的にそれ はどのようなものでしたか?」である。それに対して、ロスコ作品を挙げてのが二人である。
「〔川邉耕一:〕マーク=ロスコ展(1989年スイスのバーゼル) ロスコの作品を一同に見ることができた。画面が前後、左右静かに動き、観者を飽きさせない」(66頁)。
「〔文沢詳子:〕川村記念美術館のマーク・ロスコの室に入った時、作者がまるでそこに居るかの様な気配と、作品の中に入って行く感覚に驚いた。頭で考えると言うより、体に感じる作品だと思った」(70頁)。
川邉耕一氏は、「飽きさせない」と言い、文沢詳子氏は、「作品の中に入って行く感覚」と「体に感じる作品」と答えている。
ロスコ作品は(たとえば座って)時間をかけて観るに足る深みがあり、そして直接感覚的だと言えよう。川村記念美術館では、展示環境が調節されている点が大きいと思う。大面積の色面は、包まれる感じを与えることだろう。
絵画表面からそれに垂直に前方に、作用する、あるいは力線が出ていると仮定しよう。では、斜めから観た場合はどうなるか。また、直角に隣り合う二つの面からではどうか、あるいは三面、さらには円筒状物体の中心で「感じる」場合はどうか。さらに床置きや天井吊りの作品からも作用するときのベクトル合成された場の状態は? 色連続体について、三つ(三原色)または七つ(1→3→7=多様性)に分割する?
[W]
渡邊晃一・廣川豪.2007.3.現代美術における「制作」と「発表」との関係について~福島現代美術ビエンナーレ2006に参加した美術家のアンケートを中心に~.福島大学生涯学習教育研究センター年報 12: 61-71.
http://ir.lib.fukushima-u.ac.jp/dspace/bitstream/10270/2474/1/20-146.pdf
ロスコ作品の場(づくり)
渡邊・廣川(2007)「現代美術における「制作」と「発表」との関係について」
ir.lib.fukushima-u.ac.jp/dspace/bitstream/10270/2474/1/20-146.pdf
に、主に福島現代美術ビエンナーレに参加した美術家を対象に2004年に実施されたアンケート調査の結果が掲載されている。
問5は、「あなたが今までに見た展覧会で特に印象に 残っているものはありますか? 具体的にそれ はどのようなものでしたか?」である。それに対して、ロスコ作品を挙げてのが二人である。
「〔川邉耕一:〕マーク=ロスコ展(1989年スイスのバーゼル) ロスコの作品を一同に見ることができた。画面が前後、左右静かに動き、観者を飽きさせない」(66頁)。
「〔文沢詳子:〕川村記念美術館のマーク・ロスコの室に入った時、作者がまるでそこに居るかの様な気配と、作品の中に入って行く感覚に驚いた。頭で考えると言うより、体に感じる作品だと思った」(70頁)。
川邉耕一氏は、「飽きさせない」と言い、文沢詳子氏は、「作品の中に入って行く感覚」と「体に感じる作品」と答えている。
ロスコ作品は(たとえば座って)時間をかけて観るに足る深みがあり、そして直接感覚的だと言えよう。川村記念美術館では、展示環境が調節されている点が大きいと思う。大面積の色面は、包まれる感じを与えることだろう。
絵画表面からそれに垂直に前方に、作用する、あるいは力線が出ていると仮定しよう。では、斜めから観た場合はどうなるか。また、直角に隣り合う二つの面からではどうか、あるいは三面、さらには円筒状物体の中心で「感じる」場合はどうか。さらに床置きや天井吊りの作品からも作用するときのベクトル合成された場の状態は? 色連続体について、三つ(三原色)または七つ(1→3→7=多様性)に分割する?
[W]
渡邊晃一・廣川豪.2007.3.現代美術における「制作」と「発表」との関係について~福島現代美術ビエンナーレ2006に参加した美術家のアンケートを中心に~.福島大学生涯学習教育研究センター年報 12: 61-71.
http://ir.lib.fukushima-u.ac.jp/dspace/bitstream/10270/2474/1/20-146.pdf