2010年3月25日-3
面塗り、線描き、イデア論
中ザワヒデキ(2008: 167頁)は、デジタル画像について下記のような表を提示している。
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ビットマップ ベクター
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二次元 (色彩絵画) (形態絵画)
三次元 (塑像) (彫刻)
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たとえば、二次元でビットマップであるところに()内に示されているのは、それのアナログ世界での対応物を示しているらしい。二次元ビットマップはペインティングで、二次元ベクターはドローイングに対応する(168頁)というのはなんとかわかるが、「二次元ビットマップは色彩絵画(ペインティング)、二次元ベクターは形態絵画(ドローイング)」というのは、わからない。ビットマップ方式は面を格子に切ってそれを単位として形態と色彩を表示するし(中ザワが言うように、原子論的)、ベクター方式は線を方程式で表現して描き閉面単位で色を埋めるのではないか? どちらにも形態と色彩は表示する(はず)。後者がイデア論的だと言うが、どういうことだろう?
「形態絵画と彫刻が線描または表面の屹立で、イデア論的であることと対応する」(中ザワ 2008: 169頁)とあるが、どういう意味でイデア論的だと言っているのか?
(毛筆であれ、刷毛であれ、)塗る一筆は、線描的ではないのか? →輪郭線の有無または明瞭性の程度の問題。
面塗りと線描きは、一つの軸の両極である。
彫刻と塑像も。確かに、すでに形を持って存在している素材を削ったりするのと、無から素材を組み立てて物を存在させるのと、作り方の発想は違うだろうが、絵画においても、付加したり削除したりするわけで。
イデアと表示のための実装方式。作り方の差異と、現われの差異。
面塗り、線描き、イデア論
中ザワヒデキ(2008: 167頁)は、デジタル画像について下記のような表を提示している。
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ビットマップ ベクター
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二次元 (色彩絵画) (形態絵画)
三次元 (塑像) (彫刻)
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たとえば、二次元でビットマップであるところに()内に示されているのは、それのアナログ世界での対応物を示しているらしい。二次元ビットマップはペインティングで、二次元ベクターはドローイングに対応する(168頁)というのはなんとかわかるが、「二次元ビットマップは色彩絵画(ペインティング)、二次元ベクターは形態絵画(ドローイング)」というのは、わからない。ビットマップ方式は面を格子に切ってそれを単位として形態と色彩を表示するし(中ザワが言うように、原子論的)、ベクター方式は線を方程式で表現して描き閉面単位で色を埋めるのではないか? どちらにも形態と色彩は表示する(はず)。後者がイデア論的だと言うが、どういうことだろう?
「形態絵画と彫刻が線描または表面の屹立で、イデア論的であることと対応する」(中ザワ 2008: 169頁)とあるが、どういう意味でイデア論的だと言っているのか?
(毛筆であれ、刷毛であれ、)塗る一筆は、線描的ではないのか? →輪郭線の有無または明瞭性の程度の問題。
面塗りと線描きは、一つの軸の両極である。
彫刻と塑像も。確かに、すでに形を持って存在している素材を削ったりするのと、無から素材を組み立てて物を存在させるのと、作り方の発想は違うだろうが、絵画においても、付加したり削除したりするわけで。
イデアと表示のための実装方式。作り方の差異と、現われの差異。