11月上旬の日曜日のことです。本来ですと、前日都内で所用を済ませた後に訪れるつもりだったのですが、想定外のお誘いを受けそちらを優先して断念。どうしても我慢できずに、この日の訪問となりました。閉店時間間際の14時58分に到着し、直ぐに食券を購入して店内待ち7人目に。既に調理が始まっていたので、次ロットでの提供かと思いましたが、程なくして私を含む全員がカウンター席に案内され、15時10分になってラストロット最後の一杯としてラーメンが配膳されました。なお、この日も明確な宣告が行われた形跡はなく、15時12分に店頭のブラインドが降ろされ(閉店のサイン?)ていました。
大豚入り、野菜大蒜脂。
硬め分の麺上げが始まる直前、店主さんから「普通でいいんですか?」と確認が入りました。前回お願いしたのを覚えていたからでしょう、さすがです。参考までに、硬めは、通常のものよりも1分程早く鍋から取り出されていました。
中央部がこんもりと盛り上がった様子から、通常の大よりは多いのだろうと。頻繁に来店しているわけではないのに、有難いことです。
僅かにゴワっとした感触が残り、唇に触れると硬さを感じました。
火の入り具合というよりも、その性質に由来しているのではないかと。
バリっとした音を発する位の茹で加減だった野菜。初めて増量をお願いしましたが、明らかに増えた、とは思いませんでした。
豚。
豊富な脂身の存在によって、野菜の上でバウンドするような跳躍力を感じた豚。
舌の上でふわっと溶けるように崩れた豚。
噛み応えのある見た目もパサついているということはなく、心地良く歯が入った豚。
ふかふかとした脂身に覆われていた豚。どの豚も醤油ダレの染みが浅くて軟らか。ただ、そのことが豚の味わいをしっかりと伝えていたように思い、大満足の品質でした。
スープ。
醤油が主役を務めているのは確かなのですが、豚の旨味や背脂の甘みが加わったからか、しょっぱさは感じず、それぞれのバランスが取れた円やかな仕上がりに思いました。
カリカリっとした大蒜。
粒の大きな背脂に破肉が混じった固形脂。
10分強で完食し、片付け作業中の厨房内に向けて、ご挨拶し退店しました。