67camper's Blog

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マイルスが日本に連れてきたテナー奏者

2007-08-06 00:11:14 | jazz & vocal
Contours/Sam Rivers
(Blue Note BLP4206)


 コルトレーン,モブレイ,ジョージ・コールマンと続いたマイルスグループのサックス奏者は,64年日本公演に合わせてサム・リバースが抜擢されたことは皆さんご存知の通りです。おそらく,この時点でリバースについて詳しい情報をお持ちの方は少なかったのではないかと想像いたします。勿論,リバースもこのトップグループでのプレイを長期にわたり継続できたわけではないです。すぐにウェイン・ショーターにとって変わられてしまいます。このへんの経緯に付いても,自分は詳しく知らないのですが、またご存知の貴重な情報があればご教示ください。

 さて本日はこのリバースのBN第2作をアップしようと思います。第1作でテナーのみで極めてアバンギャルドな印象を与えてくれたのですが,ここではテナーのみならずソプラノサックス,フルートを演奏しマルチな才能を披露しています。フロントにはトップ戦線に既に躍り出ていたフレディ・ハバードを加え,リズムセクションはBNのこの時代,新主流派を代表するセット,ハンコックのピアノ,ロン・カーターのベース,ジョー・チェンバースのドラムと言うメンバーです。全曲リバースのオリジナルで各面2曲ずつの構成,A-1でソプラノ,B-1でフルート,残りの2曲がテナーと言う構成です。デビュー作でのフリーっぽい吹奏ではなく,ここではこの時代独特のテンションの高い新主流派的プレイを聴かせます。この時代のハバード,ハンコックの充実度は素晴らしく,グループとしてのビリビリとするような緊張感溢れるプレイに終始し,リバースのアルバムのベストに挙げてよい一枚と思います。

 所有盤は,BN、"NEW YORK, USA"アドレスのモノラル盤です。当時の硬派ジャズの代表に加えて良い秀作ですね。