Settlin' in/Dick Morgan
(Riverside RLP383)
(Riverside RLP383)
piano trioはリラックスしたいときにはやはりもっとも良いフォーマットだと思います。パウエル色の強いピアニストは勿論好きですが,リラクゼーションを求めるときにはエロール・ガーナーやレッド・ガーランド系のブロックコードを駆使するピアニストも良いものです。本日アップのディック・モーガンもそんな傾向のピアニストではないかと思います。既にriversideに2枚のアルバムを録音していたモーガンですが,本盤はこのRiverside3作目で,お約束のカクテル系のリラックスしたピアノトリオパフォーマンスを展開してくれます。
メンバーはモーガンのピアノに加え,ジョー・ベンジャミンのベース,ベン・ライリーのトリオです。1961年と言うハードバップ全盛期にありながらオリジナル,トラディショナル、スタンダードがバランス良く配された選曲にも唸ってしまいます。A-3の"Sometimes I Feel Like A Motherless Child"やA-5の"If I Should Lose You"のブロックコードも良いですし,いきなりライリーとの4バースで始まるB-2の"Take The A Train"、ファンキーなナット・アダレイの"Work Song"のプレイも好ましいですね。またモーガンのオリジナルのA--2"Bash!", B-1のタイトル曲"Settlin' in"のブルースフィーリングもなかなかの聴きモノです。過小評価されあまり話題にのぼることもないピアニストですが,リバーサイドの3枚を聴いて見るとこのピアニストがRiversideにいかに評価されていたかが伺い知れますね。
所有盤はリバーサイドのブルーラベル,モノラルオリジナル盤です。こういうリラックスピアノも良いモノですね。