67camper's Blog

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遅咲きの名手,ジョー・パス

2007-08-10 05:31:04 | jazz & vocal
Catch Me!/Joe Pass
(Pacific Jazz PJ-73)


 白人ギタリストというとバーニー・ケッセル,ハーブ・エリス、ジム・ホール、ジミー・レイニー、ジョニー・スミスと渋いギタリストが多いですがいずれも50年代から活躍し渋いアルバムを量産し,いずれも自分にとっては愛すべきギタリスト達です。ここ20-30年の間に注目され,頻繁に来日するようになったギタリストにジョー・パスがいます。彼は1929年の生まれ(’94没)と言いますので、世代的には上記のプレイヤー達とさほど変わりません。しかし,本邦で真の意味で彼が注目を集めたのはパブロレーベルが発足してからなのかも知れません。皆さんご存知のように長く麻薬と戦い療養生活を余儀なくされたのがその原因です。60年代初頭,サンタモニカのシナノン療養所を出た後、第一線に躍り出たわけで63年になってダウンビートの新人ギターのポールウィナーに選出され,ここから彼の巻き返しが始まると言って言いと思います。遅咲きですね。シナノンの設立者でもあった,リチャード・ボックのはからいでパシフィックからアルバムをリリースしていったわけですが、この時代で最も好きなアルバムが本日アップの「Catch Me!」です。

 メンバーはJoe Pass(g), Clare Fischer(p, org), Albert Stinton, Ralph Pena(b), Colin Bailey, Larry Bunker(ds)のカルテットでジョーの卓越したギターを聴くには最高のセットと思います。選曲が素晴らしくA面ではA-1"Falling In Love With Love", A-2"Summertime, A-3"Mood Indigo"、B面冒頭の"Just Friends"、B-3のバラード"But Beautiful", ラストの”You Stepped Out Of A Dream"とスタンダードが多くうれしいですね。共演者ではクレア・フィッシャーが注目です。オルガンでのプレイも良いですが,B-2のビル・エバンスのオリジナル曲"Walkin' Up"でのエバンス的アプローチにはビックリですね。ペーニャのベースもリッチなトーンで収録されています。



 所有盤はパシフィックのステレオ盤で、これは後期のラベルでしょうがオリジナルかどうか知りません。お分かりの方またコメントいただければ幸いです。