67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

ケニー・バレルの真骨調

2007-11-22 06:09:16 | jazz & vocal
Midnight Blue/Kenny Burrell
(Blue Note BST84123)


 ギタージャズを考えたとき、最も話題になるのはおそらくウェス・モンゴメリーでありましょう。勿論ウェスの偉大さについては全く口を挟むつもりはありませんが、個人的に最も頻繁にターンテーブルにのるのが“ブルージー”の枕詞(まくらことば)がついて回るケニー・バレルです。そして、ビアノレスでアーシーなスタンレイとレイ・バレットのコンガを加えた吹き込んだこのアルバムこそ、バレルの真骨調とも言えるジャズギター界きっての、あるいは名盤の宝庫ブルーノートレーベルを代表するアルバムと言えるのではないでしょうか?でもって本日のアップはミッドナイトブルーです。

 超有名盤なので、もはやメンバー紹介は不要なのでしょうが以下の通りです。Stanley Turrentine(ts), Kenny Burrell(g), Major Holly Jr.(b), Bill English(ds), Ray Barretto(conga)の五重奏団です。バレルのブルージーなシングルノートとコードワークが全曲にわたって聴かれ最大の聴きモノでしょうが、このアルバムでのキーマンはスタンレイとバレットだと思います。アーシーですがブローしすぎないスタンレイとの相性が抜群で、ジョニー・ライトル盤でも一度取り上げたバレットの天空を駆け抜けるような乾いたコンガが効いています。いつもA-1の"Chittlins Con Carne"のホリーのベースとバレットのコンガのイントロからゾクゾクしてしまいます。押さえたスタンレイ、バレルのブルーノートをふんだんに使ったソロが実に気持ちがいいですね。この一曲でアルバム全体の雰囲気が決定されたかのような印象さえ与えます。A面の"Mule", タイトル曲"Midnight Blue"のバレルも良いですが、無伴奏ソロの"Soul Lament"も小品ながら哀愁のあるテーマが美しいですね。B面もB-1の"Wavy Gravy", B-3の"Saturday Night Blues"とブルース曲がメインですが、唯一のスタンダード"Gee Baby Ain't Good To You"のバレル~ホリー~イングリッシュによるトリオ演奏も良いですね。

 所有盤はBNのリバティステレオ盤です。オリジが欲しい一枚でもありますが、なかなか適価で見つける事が出来ないアルバムでもありますね。ロゴを駆使したブルーノートらしいカバーも素晴らしいですね。疑いもないバレルの最高傑作!!!