心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

作品と共に生きるということ

2008-11-07 | つれづれ
            2005年の個展の様子(ストライプハウスギャラリーHPより拝借


先日、中村さんの個展を観に会場まで行きながら「日曜休廊」の文字に気づかず

どうしても諦めきれず、最終日のおととい、仕事を早退してまた出かけた。
閉廊間際だったけれど、そこには熱心に作品の解説をされる中村孝子さんの姿があり。

ほんの10畳程のこじんまりとしたギャラリーには、小品が6点と大きな作品が3点のみ。

以前伺ったのは、たぶん‘87年同じギャラリーでの個展の折以来だから、約20年振り!
その後・・と言っても、15年前位に、私の書の展覧会に1度お越し下さり、
今年の蘭秀会展にもお越し下さったのに、残念ながらお目にかかれず・・だったので、
お目にかかるのは、実に15年振り位

あぁ・・やっとお会いできたという感慨が深く

私は強烈に覚えているけれど、中村さんからしたら大勢の中の一人。
お話も止まらない中、やっと「あの・・・」とお声をかけると、
「あらっ。あなたはこんなに背が高かったかしら」
「はい、お目にかかったときはもう大人でしたので、変わらないと思います

中村さんから頂いたハガキには、「時々こうして長年のおつき会いを嬉しく思います」と。

「・・ところで、あなたとはどこで知り会ったんでしょう」

そのお言葉に、改めてこのご縁に感謝の思いで一杯になり、笑い泣きしてしまいました。

会場にあったプロフィールを拝見すると1932年生まれとあり、今年で76歳。
低いお声で、力強くお話をされるお姿は、以前と全くお変わりがなく。

今回の作品はインドを旅され、人々の祈りの蝋燭の炎を表現したかったと。

その作品を写真でご紹介できないのは残念ですが、「生と死」「祈り」が儚くも営々と続く時間、
百万本の蝋燭のゆらぎが織り成す小宇宙が、溶かした蝋を和紙に瞬時に描くことによって
見事に表現されていました。

「作家は、完成というものがないから長生きするらしいです」と、笑顔でおっしゃり
最後にしっかりと握手をして下さり、「またお会いしましょう」と。

・・本当に光栄でした。
作品と共に生きるということを強く感じ、力をたくさん頂きました。

感謝を込めて。。。


追記:このブログを見て、会場に足を運んで下さった方がいらしたそうです
   ありがとうございました。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする