心の免疫力~書とことばから

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求めて~ by 沙於里

中平南谿先生と母の書

2014-04-16 | 蘭秀会書展
                       (半切・部分)

18日から始まる蘭秀会書展に出品する、表具前の母の作品。

李白の五言絶句。

酔別復幾日 登臨遍池臺 何時石門路 重有金樽開
秋波落泗水 海色明徂徠 飛蓮各自遠 且盡手中杯  

こうして見るとやっぱり、母は母で師である(故)中平南谿先生の世界に
繋がっているのだなぁと、しみじみ感じるのでして。

私は母とは別の師についていて、以前は見ている世界が違ったのだけれど、
今は、中平先生の世界も、母の書にも感じるものがあるのでして。

中平先生の書の風景には「浮世」などなく、唯我独尊、
皮肉っぽさの中に、全てを達観した解放感を感じます。

母によると、ある展覧会に出品されていた作品に惹きつけられ
たまたまその作者でいらっしゃる方がその場にいらして、
その方がつまりは中平先生だったのでして。

当時、日展の偉い先生でいらっしゃるとは存じあげなかったとはいえ、
いくつになっても女学生のような、なんというか怖いもの知らずの母は
その場で、中平先生の門下になりたいなぞと。

中平先生も、けったいな人だなぁと思われたのか
まだ40そこその母の入門をお許し下さったのでして。

以来、たぶん、おきゃんな母のことを面白がって
大事にして下さったのではと、記憶しています。

今思うと、中平先生の歯に衣着せぬお人柄は、
若かりし頃の母にも通じるところがあるような 

そんなことも想いながら、会場で作品をご覧頂ければ幸いです。

そういえば、中平先生のご子息は独特の世界観の写真家、中平卓馬氏

横浜での「中平卓馬展 原点復帰-横浜復活展」にお邪魔したのはもう11年前。
お元気かなぁ・・と、検索したらyou tube発見。
うわぁ・・南谿先生にそっくりです 




蘭秀会書展は18日から20日まで、町田市民ホールで開催、
中平先生の作品「天衣無縫」も展示させて頂きます 

コメント (2)
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