東京新聞(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012061202000090.html)と朝日新聞の記事(http://www.asahi.com/politics/update/0618/TKY201206170453.html)、山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事(http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、6月19日、20日)。
住民が被爆しようがどうしようがお構いなしというわけだ。FUKUSIMAで被爆してしまった皆さんはあきれ果て、怒りの言葉を発することにも疲れ果てておられるのではないか。では、おおい町や周辺自治体の人たちが、「地元」住民が怒りの声を上げ、原発の再稼働を阻止すべきではないだろうか。「この公園は「株式会社おおい」が管理・運営しているが、代表取締役を時岡忍・大飯町長がつとめる」こういう現実を「地元」の人たちは何も感じないのか?
こんな国に、原発の再稼働や原発の輸出など絶対にさせてはならない。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012061202000090.html】
SPEEDI 住民に公表前、測定活用 浪江の高線量地把握
2012年6月12日 朝刊
福島第一原発事故が発生した四日後の昨年三月十五日、文部科学省が緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による予測結果を基に、原発の北西約二十キロの福島県浪江町に職員を派遣し、実際に高い放射線量を測定していたことが十一日、分かった。
SPEEDIによる放射性物質の拡散予測が事故後初めて公表されたのは昨年三月二十三日で、住民避難に役立てられなかった予測を、政府は公表前から活用していたことになる。
政府の住民軽視の姿勢があらためて浮き彫りになった。
文科省によると、同十五日夕に福島県入りした同省職員から測定地点の指示を求められ、文科省はSPEEDIの試算結果を基に場所を指定。同日午後九時前、毎時三三〇マイクロシーベルトと高い数値を実際に測定し、翌十六日未明に公表した。
同省は原発から一ベクレルが放出したと仮定し、風向きなどの気象条件から、どの方角に放射性物質が拡散しているか把握する試算を同十一日夕に開始。同十五日は、原発から南向きに流れていた風が昼ごろから夕方にかけて時計回りに回転し、北西向きに変化していたことが判明しており、この予測を基に職員に測定地点を指示したという。
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【http://www.asahi.com/politics/update/0618/TKY201206170453.html】
2012年6月18日5時0分
米の放射線実測図、政府が放置 原発事故避難に生かさず
東京電力福島第一原子力発電所の事故直後の昨年3月17~19日、米エネルギー省が米軍機で空から放射線測定(モニタリング)を行って詳細な「汚染地図」を提供したのに、日本政府はこのデータを公表せず、住民の避難に活用していなかったことがわかった。放射性物質が大量に放出される中、北西方向に帯状に広がる高濃度地域が一目でわかるデータが死蔵され、大勢の住民が汚染地域を避難先や避難経路に選んだ。
政府の初動対応では、汚染の広がりを予測する緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)の試算結果の公表遅れが問題となった。同システムの予測値と決定的に違うのは、米エネルギー省のデータが放射能の拡散方向を示す実測値だったことだ。
米エネルギー省は原発事故直後の昨年3月17~19日、米軍機2機に、地上の放射線量の分布を電子地図に表示する空中測定システム(AMS)と呼ばれる機材を搭載して、福島第一原発から半径約45キロの地域の線量を計測した。
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【http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、6月19日、20日】
2012/06/19
大飯町テント村、再稼働反対運動の拠点へ――再稼働阻止福井バスツアー同行記<その1>
執筆者: Yamaoka (2:40 pm)
野田佳彦首相は6月16日、4閣僚会合で関西電力・大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を決めた。前日には首相官邸前を1万人を越える市民が集まり、諸々の世論調査でも過半数が再稼動に反対するなかで行なわれた決定だ。民主主義の基本から考えても、「暴挙」といえる政治決断だろう。
17日には福井県庁にほど近い、福井市中央公園で再稼動に反対する集会が開かれ、約2200人が集まった。再稼動に同意した西川一誠・福井県知事に対し、地元福井だけでなく、全国から反原発団体・個人が結集。福島の被災者をはじめ、80人にのぼる個人や団体が次々に登壇しアピールをおこなった(写真は福井集会の全景と、タレント千葉麗子が音頭によるシュプレヒコールの様子)。
さて集会後、東京からバス6台でかけつけた「再稼働阻止福井バスツアー」の一団は、「ここまで来て大飯町にいかないわけにはいかない」と有志を募り、大飯現地にまで足を伸ばすことに。記者も急遽、同行取材することにした。
その有志30数人は、「福島の女たちの会」(写真)、日本山妙法寺の住職、大学教員、敦賀原発で働いた経験のある方、あるいは最近反原発デモに参加したばかりの若者など様々。放射線量が高いため一時休校となった「沢入国際サーカス学校」(群馬県みどり市)の生徒の姿も。
夕方、一団を載せたバスはおおい町へ。電源三法交付金によって作られたハコモノを眺めながら、おおい町総合運動公園に到着。この公園は「株式会社おおい」が管理・運営しているが、代表取締役を時岡忍・大飯町長がつとめる。
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012/06/20
原発に雇用と行政を握られたおおい町にも、変化の兆し――再稼働阻止福井バスツアー同行記<その2>
執筆者: Yamaoka (1:00 pm)
翌朝(6月18日)、ツアー団有志はバスに乗り、一路、大飯原発をめざす。文字通り「一路」、国道241号線という一本の道しかない。大飯原発のある大島半島と、小浜湾をまたがり本土とを結んでいる橋も一本しかない。しかも老朽化で大地震には耐えられないという。つまり大地震が起き、橋が崩落したり一本道が不通になれば、大島半島の住民は逃げ場を失う。そこで放射能もれの事故が発生したら・・・。
さらに、変動地形学が専門の渡辺満久・東洋大教授は、大飯原発敷地内の断層は活断層の可能性があると指摘している。その指摘を受けても、原子力安全保安院は調査もせずに「問題はない」と再稼動を認めた。
大飯原発の再稼動は、やはりあまりにも無謀だ。
さてバスは大飯原発のゲート前に到着。トンネルを越えた所に原発はあり、ここから見ることはできない。トンネル手前のPR館「エル・パーク おおい」も今日は休館。一週間前に新たに設置されたフェンスとガードマンが、入り口を塞いでいた。
バスから降りた参加者は口々に訴えた。「原子力で火遊びをしないでくれ」「若狭湾は涙が出るくらい美しい。ここを福島の海のようにしたくない」「私は敦賀原発の定期検査で働いた。原発作業員がいちばん原発の危険性を身にしみて感じているはず」。抗議している間にも、関西電力や関連企業の乗用車、工事用車両が頻繁に出入りする。7月からの稼動開始に向け、急ピッチで準備作業が行われている模様だ。
ある女性はガードマンに近づいて語った。「あなた方を責める気はありません。まっさきに被曝するのは作業員とあなた方です。原発を動かす電力会社の幹部は被曝しないところにいる」。そして小出裕章・京大助教の講演録などを手渡そうとした。ガードマンはやや困った表情で受け取りを拒んだが、やがて受け取った。
トンネル前での抗議行動を終え、大飯町役場に移動。時岡忍・おおい町長に宛てた申し入れ書「人類に禍根を残さぬよう再考を」を手交するためだ。
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