asahi.comの『書評/誰が「橋下徹」をつくったか―大阪都構想とメディアの迷走 [著]松本創』(http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2015122000004.html?iref=comtop_fbox_d2_03)。
《彼が政治家になった7年半で、ずいぶん荒っぽい言葉が社会に蔓延するようになった。それまではネットの中にとどまっていた攻撃的で排他的、汚い言葉遣いで誰かを罵るような人が増えた。彼の悪影響は大きいと思います…橋下行政最大の負の遺産はヘイトスピーチの隆盛》。
『●対橋下元〝ト〟知事、どうすべきか?』
《人の弱点を見つけたら、その一点を突破口に徹底的に叩く
橋下のやり口は弁護士時代そのものだが、逆に反撃されると
ムキになってやり返す。まさに子供のケンカだが、こんなやりとりを
橋下はなんと30分近くも続けたのだから、呆れる。こんな男が
次の総理候補? 冗談か寝言でしかない》
《人の弱点を見つけたら、その一点を突破口に徹底的に叩く橋下のやり口は弁護士時代そのもの》……昔から何も変わらない橋下徹元大阪「ト」知事。下記の書評によると、《橋下行政最大の負の遺産はヘイトスピーチの隆盛》だそうです。恐ろしい世の中になったものです。そして、今や彼らは自民党との「連携」に意欲を示し、アベ様の自公政権と共に壊憲したくてしようがないそうです。橋下徹元大阪「ト」知事らに投票し得る人たちの気持ちを理解できない。
《橋下氏をなぞるように暴力的な物言いをし、表現の自由だと主張する者たちも、それを黙ってやり過ごす私たちも、言葉を乗っ取られている》……壊憲がこのまま進めば、「乗っ取られているのは言葉」だけでは済まない。
『●無節操の図: 橋下元大阪〝ト〟知事も
十分に〝ト〟、そして自民党も同じ穴のムジナ』
「橋下元大阪〝ト〟知事といい、西村真悟衆院議員といい、
稲田朋美行革相といい、(元?)弁護士というのは
いったいどういうこと? どんな人権感覚?」
『●「俺様王国」ニッポン、
「俺様王国」大阪「ト」を造りたい強権的政治手法好きな二人』
『●橋下元「ト」知事「「安倍首相とは考えが合う」
とヨイショしまくり、安倍首相―橋下市長の蜜月」…トホホ』
『●アベ様から「慰労」してもらえる間柄の
元大阪「ト」知事・弁護士橋下徹氏がアベ様との「連携」を確認』
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【http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2015122000004.html?iref=comtop_fbox_d2_03】
書評
誰が「橋下徹」をつくったか―大阪都構想とメディアの迷走 [著]松本創
[評者]星野智幸(小説家) [掲載]2015年12月20日
(表紙画像
著者:松本創 出版社:140B 価格:¥1,512)
「彼が政治家になった7年半で、ずいぶん荒っぽい言葉が社会に蔓延(まんえん)するようになった。それまではネットの中にとどまっていた攻撃的で排他的、汚い言葉遣いで誰かを罵(ののし)るような人が増えた。彼の悪影響は大きいと思います」
彼とは、橋下徹・前大阪市長。大阪のテレビ局で行政を取材してきたベテラン記者の感想である。
橋下氏が大阪府知事選に出馬してから現在に至るまでの、メディアとの関係を詳細に検証した本書を読んで、私がまず思ったのも、橋下行政最大の負の遺産はヘイトスピーチの隆盛だということだ。
著者によれば、報道メディア、特にテレビ局は橋下氏をタレントとして育てたとの身内意識があるから、政治家転身の際に親身にサポートする姿勢が強かった。だが、熱狂を呼び起こすその弁舌に異例なまでのスポットライトを浴びせ続けるうち、メディア自らが、敵を作って支持を集める橋下氏の手法の餌食になっていく。橋下氏に依存状態になったメディアは、どれほど侮蔑的で事実無根の罵倒を浴びせられても、それを批判して影響力圏を脱することはできなくなっていた。橋下氏が維新の党の公式文書を通じて、都構想に批判的な識者を出演させるなとテレビ局に圧力をかければ、その意向を汲(く)んだ配慮をするありさまだった。
橋下氏は、民主主義、言論の自由、公正中立といった「マスメディアが食いつき、賛同しないわけにはいかない言葉」で己を武装し、「メディアが機械的に唱えるうちに空洞化してしまったその言葉の意味を、自らに都合よくねじ曲げて声高に主張する」、と著者は分析する。メディアは「『言葉』を橋下に乗っ取られてしまった」のだ。
橋下氏をなぞるように暴力的な物言いをし、表現の自由だと主張する者たちも、それを黙ってやり過ごす私たちも、言葉を乗っ取られている。
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140B・1512円/まつもと・はじむ 70年生まれ。元神戸新聞記者。『日本人のひたむきな生き方』など。
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