東京新聞の小林由比記者の記事【自衛官の母、安保法「反対」貫く 迷惑かかる…息子と「絶縁」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201605/CK2016051902000145.html)。
《二十代の自衛官の息子を持つ女性が、安保法に反対の声を上げ始めた。息子に迷惑をかけぬよう、「縁を切った」上での街頭活動。「恨まれるよりも死なれる方がつらい」との思いに突き動かされている》。
《「息子が部隊を辞めて無事ならいい、という話ではない。隊員一人でも、何かあってからでは遅い。行かせたいなら、憲法をねじ曲げ、海外の紛争地域に自衛隊を駆り出すことを決めた人が行けばいい」》。
自衛隊員の「息子に迷惑をかけぬよう、「縁を切った」上で」、戦争法案に反対する平和子さん。ブログ主も、誰にも死んでほしくない。殺されて欲しくはない。
さらには、「人殺し」なんてしてほしくない。ましてや、人の親として、子に「人殺し」に行けと平気で言える親の気持ちなんて、とても理解できない。高畑勲監督の反戦への思いに同感する。
『●「「死にたくない」だけでは足りない、「人を殺したくない」
という気持ちこそが、戦争の抑止力となる」』
《スタジオジブリの高畑勲監督の反戦への思い…
高畑監督にいわせれば、「死にたくない」だけではダメだというのだ。
むしろ逆に、「死にたくない、殺されたくない」という感情につけ込まれて、
再び戦争は始まるものだと指摘する……実際、
これまでの多くの戦争が「自衛」という名目で行われてきた……
本当の意味で戦争をなくそうとするなら、
「死にたくない」だけでは足りない、「人を殺したくない」という気持ちこそが、
はじめて戦争の抑止力となる》
「20XX年、再び戦争が始まった…」を間近に感じる昨今。さらには、経済的徴兵制、悪徳企業型徴兵制…経団連が望む「1億総活躍社会」へまっしぐら。自公お維大地の議員に投票していていいのですか?
『●経済的徴兵制、悪徳企業型徴兵制
……経団連が望む「1億総活躍社会」』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201605/CK2016051902000145.html】
自衛官の母、安保法「反対」貫く 迷惑かかる…息子と「絶縁」
2016年5月19日 朝刊
(ママの会の街宣活動で、安保法廃止への思いを
語る平和子さん(中)=5日、東京都新宿区で)
アフリカ・南スーダンでの自衛隊の国連平和維持活動(PKO)で、三月の安全保障関連法の施行後初めての派遣部隊の交代が今月二十二日から始まる。新たな派遣部隊の主力となる陸上自衛隊北部方面隊第七師団がある北海道千歳市で暮らし、二十代の自衛官の息子を持つ女性が、安保法に反対の声を上げ始めた。息子に迷惑をかけぬよう、「縁を切った」上での街頭活動。「恨まれるよりも死なれる方がつらい」との思いに突き動かされている。 (小林由比)
「私は自衛隊員の母です。何かあったら責任を取ってくれるのですか」。今月五日、「安保関連法に反対するママの会」が東京・新宿で開いた街宣。本名は明らかにせず、平和子(たいらかずこ)の名で活動する五十代の女性は、安倍晋三首相への手紙という形で思いを語った。
人前でマイクを握り始めたのは、この日からわずか二週間ほど前。安保法をめぐり国会の議論が大詰めだった昨夏も、ビラ配りなどはしたが、前面には出なかった。息子からは「母さん、困るからね」とクギを刺されていた。
しかし、安保法の是非が争点の一つとなった四月の衆院北海道5区の補欠選挙の論戦で、千歳の部隊が南スーダンに派遣されることを知った。道内の陸上自衛隊に所属する息子は今回は派遣されないが、いずれ紛争地域に派遣されるかもしれない。「今ここで声を上げないと一生後悔する。自分が動かなければだめだ」と強く思った。
札幌市内で安保法反対の集会があった四月十九日、一人で出掛け、「話す時間をもらえますか」と、事前の約束もないまま申し出た。「大切な息子がいつの間にか危険な海外へ送られることが決まりそうでたまらない」。緊張で用意してきた紙を持つ手が震えた。
息子が任官したのは数年前。勤務していた会社の業績悪化がきっかけだった。「おれは戦争マニアでも何でもないから。嫁と子どもを養っていくためだから心配しないで」と当時、息子は言った。
だが、女性は安保法の施行で自衛隊の状況は激変したと感じる。札幌でのスピーチの数日前、「別の人生を歩んでいきましょう」と、縁を切る決意の手紙を息子に渡し、連絡を絶つことにした。便せん七枚に生まれてからの思い出や、何があっても生きていてほしいと思うからこそ、反対の意思を示すことを許してほしい、とつづった。
基地の街に生まれ育った女性には、声を上げにくい自衛官の家族の気持ちがよく分かる。それでも、他の家族にも不安や心配の声を今、語ってほしいと願う。「息子が部隊を辞めて無事ならいい、という話ではない。隊員一人でも、何かあってからでは遅い。行かせたいなら、憲法をねじ曲げ、海外の紛争地域に自衛隊を駆り出すことを決めた人が行けばいい」
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