[※ 辺野古は破壊「損」 【米軍飛行場の移設先として工事が進む沖縄県名護市の海岸】(東京新聞 2020年4月3日)↑]
琉球新報の【<社説>県民大会から25年 不条理の放置を許さない】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1211138.html)。
《米兵による少女乱暴事件に抗議する県民総決起大会が開かれて、きょうで25年となった。8万5千人の県民が参加した戦後沖縄の中でも歴史的大会の一つである。その原点をあらためて見詰め、今も続く米軍駐留の矛盾をただす機会としたい。3人の米兵が1人の少女の人権を蹂躙(じゅうりん)する。戦後50年の節目の年に発生した、この事件は個人の尊厳や幸福追求権などを保障した日本国憲法の下にあっても、法の支配が全うされない沖縄の矛盾をあらわにした》。
琉球新報の記事【10・21県民大会から25年 命脅かされ続けている 当時登壇した玉寄哲永さん 続く基地重圧 苦しみ今も】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1211163.html)によると、《1995年10月、米兵3人による少女乱暴事件に抗議するため8万5千人(主催者発表)が集まった県民大会から、21日で25年がたった。事件は県民の人権が侵害される状況や沖縄の過重な基地負担を浮き彫りにしたが、四半世紀たってなお米軍絡みの事件事故は後を絶たない。当時、県子ども会育成連絡協議会会長として登壇した玉寄哲永さん(86)=那覇市=は「21世紀に向けて基地の固定化はあってはならないと訴えたが、状況は変わっていない」と話す》。
『●遺族の願いとはほど遠い現実…「沖縄に米軍基地が
あるゆえに起こる。一日でも早い基地の撤去を…」』
《<社説>米軍属事件半年 小手先の策では防げない
…恩納村の雑木林で若い女性が無残な姿で見つかった
米軍属女性暴行殺人事件で、元米海兵隊員の軍属…被告が
逮捕されてから半年が過ぎた。半年で何かが変わったのだろうか。
事件は沖縄の人々に大きな衝撃と怒りを与え、そして自責の念を生んだ。
若い女性の命を守れなかったつらさと、1995年の
少女乱暴事件以降も繰り返される米軍関係者による事件を防げなかった
ことへの悔いだ。6月19日の県民大会には主催者発表で
約6万5千人が集まり、海兵隊の撤退や、米軍関係者に特権的地位を
与える日米地位協定の抜本的改定を要求した》
『●辺野古破壊のために美ら海に土砂投入…
その翌日も現地で抗議が続く中、アベ様はのんびりとゴルフを満喫』
《辺野古の問題の源流は1995年の少女乱暴事件にさかのぼる。
大規模な県民大会など事件への抗議のうねりが沖縄の負担軽減に向けて
日米を突き動かし、米軍普天間飛行場の返還合意につながった》
『●《国はプライバシー侵害(リスト作成)を止めさせる
憲法上の義務…閣議決定で隠蔽…内閣が吹っ飛ぶ大問題》』
《発端は1995年の少女乱暴事件だ。過重な基地負担ゆえの悪辣な
犯罪に県民の怒りが頂点に達する。同年10月21日の県民大会には
8万5000人(主催者発表)が参集した。事態を重く見た
日米両政府は96年4月、普天間飛行場を5年から7年かけて
全面返還することで合意し、当時の橋本龍太郎首相、
モンデール駐日米国大使が共同記者会見で発表した》
『●普天間返還…《県民の合意のない県内移設に固執し、
住民を危険にさらしている日米両政府の責任は重い》』
《当時の橋本龍太郎首相とモンデール駐日米国大使が共同で記者会見し、
普天間全面返還を発表したのは1996年4月12日だった。前年の
95年に起きた米兵による少女乱暴事件で、県民の怒りのマグマが
噴き出し、日米両政府は沖縄の基地返還に真剣に取り組まざるを
得なくなっていた》
『●《人権を軽々に扱っている…。合憲違憲が争われた
戦後の重要な民事裁判の記録多数を全国の裁判所が既に廃棄処分》』
《米軍用地への土地提供を拒む地主の代理で署名を求められた知事が
拒否したため、国が提訴した。1995年12月、
当時の大田昌秀知事が代理署名を拒否した背景には同年9月に
起きた米兵による少女乱暴事件があった》
『●《沖縄が切り捨てられた日であり、名護市出身の女性が米軍属の男に
殺害された日でもある。いまも沖縄にとって「屈辱の日」は続いている》』
2016年4月の米軍属女性暴行事件後、遺族の願いとはほど遠い現実がずっと続いている。さらに遡ると、1995年の少女乱暴事件から四半世紀が経過した。《辺野古の問題の源流》である。25年が経過し、美ら海に土砂をぶちまけ続けている愚かな政権。出来もしない新基地建設のためにドブガネし、1億歩譲って完成したとしても、普天間は返還されない。つまり、辺野古は単なる破壊「損」である。二度と原状回復することは不可能。豊かな生態系の破壊・抹殺は不可逆的だ。愚かな自公お維の議員や独裁政権。《なお是正されない不正義の横行》が沖縄では。そして、いまや、沖縄イジメの張本人・元最低の官房長官が首相となり、大惨事アベ様政権という強化された独裁状態に。陰湿・悪質・強権化、沖縄でも例外なく。
目取真俊さんブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/10・21県民大会から25年。辺野古ゲート前での座り込みが続く。】(https://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/543bd52a76ab85f412d68d050afd466d)によると、《1995年9月4日に発生した3人の米兵によるレイプ事件のあと、10月21日に宜野湾市海浜公園で8万人余を集めて県民大会が開かれた。あれから25年が経った。沖縄の「負担軽減」といいながら、日本政府は事件が起こった沖縄島北部東海岸に新たな基地を建設中だ。事件の被害者とその家族は、今の沖縄の状況をどのように見ているだろうか。この25年間、そのことを考えながら自分なりに基地問題に取り組んできた。しかし、新基地建設を止めきれないまま、ここまで工事が進んでしまった。ゲート前に座り込んでいる沖縄人の中には、25年前の県民大会に参加した人も多かっただろう。今日は海上行動がなかったので、何もしないではいられない気持ちで、ゲート前の抗議行動に参加した》。
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1211138.html】
<社説>県民大会から25年 不条理の放置を許さない
2020年10月21日 06:01
米兵による少女乱暴事件に抗議する県民総決起大会が開かれて、きょうで25年となった。8万5千人の県民が参加した戦後沖縄の中でも歴史的大会の一つである。その原点をあらためて見詰め、今も続く米軍駐留の矛盾をただす機会としたい。
3人の米兵が1人の少女の人権を蹂躙(じゅうりん)する。戦後50年の節目の年に発生した、この事件は個人の尊厳や幸福追求権などを保障した日本国憲法の下にあっても、法の支配が全うされない沖縄の矛盾をあらわにした。
警察が容疑者の身柄を確保できず、適正な捜査もままならない。国内法が及ばず、特権に守られた米軍駐留の矛盾に対する怒りや不安、恐怖を増幅した。1995年の県民大会は、そうした矛盾への県民のわだかまりが凝縮した。日米軍事同盟が、日本国民であるはずの沖縄の人々の安全や基本的人権を侵害している不条理を訴えたのである。
大会は日米両政府に(1)米軍人の綱紀粛正と米軍人、軍属の犯罪の根絶(2)被害者に対する謝罪と完全補償(3)日米地位協定の早急な見直し(4)基地の整理・縮小を促進―の4項目を決議した。
しかし25年前の県民大会の決議は今も実現していない。
日本への施政権返還後に発生した米軍関係者の犯罪は昨年末までに県警が摘発しただけでも6029件に上る。うち580件が殺人や性的暴行、強盗などの凶悪犯だ。米軍人、軍属の犯罪はいまだに根絶には至っていない。最近の事件でも2016年に元海兵隊員で米軍属の男が女性を殺害。昨年4月には海兵隊所属の海軍兵が女性を殺害した。
こうした米軍関係者の犯罪は起訴に至らなければ、容疑者の身柄を米側は日本の警察に引き渡さなくてもいい。そう定めるのが地位協定だ。少女乱暴事件後の日米合同委員会では地位協定の「運用改善」が合意されたが、「改善」は法的拘束力がない字句修正に終始したと言うほかない。
身柄の引き渡しに関して「殺人、強姦(ごうかん)(強制性交)という凶悪な犯罪」に限定し「好意的考慮を払う」などとする。強盗や放火など凶悪犯全般ではない。米軍の裁量権が維持され、特権は保持したままだ。
米軍基地の整理縮小どころか伊江島を含む本島北部の基地機能は強化されている。国土面積の0・6%の沖縄に全国の米軍専用施設面積の70%が集中する。
県民大会から約6カ月後の96年4月、日米両政府は普天間飛行場の返還を発表した。しかし合意から24年たった今も返還は実現しておらず、代替施設とする名護市辺野古の新基地建設工事の強行が続く。
各種選挙や県民投票で新基地への反対の民意を何度示しても政府は一顧だにしない。無理を通して道理を引っ込める25年ではなかったか。県民大会の原点に立ち返り、なお是正されない不正義の横行を食い止めなくてはならない。
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