エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

現世考: 東北の青空

2017-03-30 15:59:24 | 間奏曲

 

 

 

 

 

 

 
郊外がいい
   不思議を感じる心、最終回 風を感じて  不思議を感じる心は永遠です。 The Sense of Wonder 『不思議を感じる心』から p106の......
 

 

 去年の今日,レイチェル・カーソンの『不思議を感じる心』を翻訳終了しました。

 大学の時,ワンダーフォーゲル部で,北は北海道の知床半島の付け根から,南は紀伊半島の熊野の森まで,あるいは,韓国のソラク山まで行きました。いろんな場所で,いろんな自然,いろんな人と出会うことができました。 

 その中で一番好きだったのが,夏合宿「東北周遊隊」の2週間でした。
もう1つのパーティーと,山形県小国で一緒になり,最後に,全てのパーティーが,新潟県新鹿の浜の終結地に集まりました。

 何で東北が好きだったのか? 

 秋田駒から見た夕日が,湖面にも映って,この世のものとも思えないほどの

 早池峰のお花畑の白,黄,赤

 岩手山や飯豊梅花皮(カイラギ)山荘からみた,空の青

それが好きでした。

 また,駅やお寺でテントを張っている時に,スイカや野菜を気前よく下さった,

 おばさんやお婆さんの優しさ

それが好きでした。

 そんな体験を下すった東北の青空よ,ありがとう

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トラウマの痕跡の暗~い影 と のぞき見

2017-03-30 13:04:44 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 

 

 

 

 
生き物としての根源的な繋がり、および、得体のしれない不安
   小学生と安倍政権 子どもに不信を植え付けています。改訂版  そして、小学生のことを考えることが、今私どもは、どのような社会に暮らしているのか? を......
 

 発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.1,第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 人として私どもは,とても柔軟な種族に属しています。ずっと昔から,情け容赦ない戦争,数え切れないほどの災害(自然災害もあれは,人災もありました),自分自身の生活の中にある暴力や裏切りからも,立ち直ってきました。しかし,トラウマになる経験は,それが,大規模なものでも,身近なものであっても,自分たち家族のみんなに痕跡を残しています。そして,そのトラウマの痕跡には,世代から世代に受け継がれるのに,ほとんど気付かれることにない暗い影があるものですね。トラウマの経験は,私どもの心と気持ちにも痕跡を残しますし,歓びや親しみを人と分かち合うことにも,さらには,身体にも免疫システムにさえも,痕跡を残すことになります。

 

 

 

 

 

 トラウマ,発達トラウマが,いかに深刻で,しかも,なかなかそれと気付かれないままに,世代から世代へと受け継がれるかが解かりますでしょ。自分がなぜか分からないママにしている行動が,知らない内に受け継いだトラウマによる影響だ,とは考えませんでしょ。謎のまま,毎日の生活を,一生を過ごすことになりがちです。そして,たいていの人は謎のまま,あの世とやらに行ってしまいますね

 私どもサイコセラピストは,その謎をご本人が解けるように,その謎を≪共に見る≫,共にのぞき見する,ことが,大事な務めになりますね。

 

 

 

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インターメッツォ: エリクソンの叡智 : 大人になれない大人たち,ウソとゴマカシの大人たち

2017-03-30 00:41:24 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 

 
ホッとするような温もりのある悦び
   安物の世俗  ルターは、ドイツ神秘主義に心惹かれながらも、ドイツ神秘主義に与しませんでした。何故でしょうか? Young Man Luther 『......
 

 Toys and reasons. P.54。下から2行目。

 

 

 

 

 

 

 臨床する上でとても大事なあの気付きについて,私どもサイコセラピストに教えてくれたのが,フロイトでしたね。その気付きとはね,人間が子どもでいる時期がとても長いという事実には,発達が子どもの時期に留まって抜け出せなくさせたり,すぐに子どもの時期に逆戻りにさせたりする力が確かにある,と言う気付きです。その気付きには,フリをすることが習い性になるという条件そのものが含まれます。このフリをすることが習い性になることは,かたや,創造的に《本当の自分》を活かすことになる、陽気で楽しい関わりにもなれば,たほう,《本当の自分》を殺すことになる、とても破壊的なウソとゴマカシにもなりえるものなんです。

 

 

 

 

 

 ここも深いところですね。

 サイコセラピストに来るケースの多くは,子どもの頃と言っても,赤ちゃんの時期か,よちよち歩きの時期かに留まって抜け切れずにいる発達トラウマ障害(DTD)か,すぐに赤ちゃんの時期か,よちよち歩きの時期かに逆戻りするみたいな,発達トラウマ障害(DTD)の周辺群のケースが圧倒的ですからね。フリをすることが習い性になることが,ウソとゴマカシになり,≪本当の自分≫を徹底的に破壊しているケースがごまんとありますよ

 昨日も取り上げた,映画「生きる」の市役所のお役所仕事の人たちなんかは,いい年をした,大人なのに,≪本当の自分≫が死んでいても,そのことにさえ気付いていないんですからね。

 

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聖書の言葉: ασθένεια アセネイア,弱さ と,「うまく出来てるね」 の間

2017-03-29 07:53:52 | 聖書の言葉から

 

 

 

 
心の病の源
   シングルマザーと安倍政権  シングルマザーのおかれている状況も、いま私たちがどんな社会で暮らしているのか、考える時に重要です。 私たちはどんな社会......
 

 今朝の聖書の言葉は,ασθένεια アセネイア,弱さ,です。

 『新約聖書』のパウロの手紙,「第Ⅱコリント人への手紙」第12章にあります。

9 しかし,主は言われる「わが恩寵はあなたに足りている。力は弱さのうちにまっとうされるから」と。それで,キリストの力がわたしをおおうために,むしろ大いによろこんで弱さを誇りましょう。

 

 この世に中で,誇れるものと言ったら,お金持ち,権勢,派手なこと,大きいこと…。でも,聖書の神様が教えてくれるのは,パウロさんいわく「弱さを誇りなさい」ということらしい。何故でしょうか?

 それは,お金持ち,権勢,派手なこと,大きいことを誇りにしている手の人を見たら案外わかるのかもしれません。反面教師として分かる。それは,東電,東芝,三井不動産レジデンシャル,財務省,アベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間達などの,身勝手で,子どもっぽい感じ,おバカな感じ。

 弱さの中では,人の助け,情けが嬉しいし,実際助かりますでしょ。すると,赤ちゃんがお母さんに助けて育ててもらってるみたいに,お母さんは,人様,世間様は当てになる,助けてもらう自分にはそれだけの値打ちがある,と,なりますよね。赤ちゃんと同じで,弱さにある人は,根源的信頼感を,またまた,豊かにするチャンスに恵まれるのです。ビスティス,根源的信頼感が豊かになるビック・チャンスになりますね。

 そうすると,

神さまは,神様との関係を大事にする者たち,すなわち,神様が決めたご計画によって召された者たちと,共に働いて,すべてが『うまく出来てるね』となることが,心底わかるようになってますよ

という聖書の≪話し言葉≫ダーヴァールが,≪出来事≫ダーヴァールになることを,またまた,追体験することができます。

 皆さんも,一度お試しください

 

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発達トラウマ障害(DTD)は,実は,パンデミック(大流行)

2017-03-29 06:03:16 | 間奏曲

 

 

 

 
真の叡智とヴィジョン
   魂の炎  こういう北の浜を持っていたいものですね。  The Sense of Wonder 『不思議を感じる心』から p106の4行目途中から。......
 

 発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.1,最初から。

 

 

 

 

 

 

 プロローグ

 発達トラウマとは

 

 戦闘員だったこともない,シリアやコンゴの難民キャンプに行ったこともない,それでも,トラウマに出くわすのです。トラウマは,私たちにも,友達にも,家族にも,ご近所の人たちにも,あることなんです。アメリカ疾病予防管理センターの研究によれば,5人に1人のアメリカ人が,子どもの頃に性的虐待に遭っています。4人に1人のアメリカ人が,アザができるほど親から打たれた経験があります。3組に1組の夫婦が身体的暴力に関わっています。4人に1人のアメリカ人がアルコール依存症の人と一緒に育っていますし,8人に1人のアメリカ人が,自分の母親が打たれたのを目の当たりにして育っています。

 

 

 

 

 

 実に多くのアメリカ人が発達トラウマを体験しているかが解かりますね。

 日本の場合は,だいぶ違いがあります。何と言っても,働き方が,死ぬほど働くことが当たり前。働き方「改革」と言っても,死ぬほど働く働き方を,改めるのではなく,死ぬほど働くことを是認する,と言って,中身が酷すぎる。

 子どもは,1歳半までは,母親とゆったりと見つめ合う時間が,不可欠です。ところがこれができる人って,100人いて,何人いるのかしらね? たとえば,夕ご飯を家族全員で食べている家庭は,100家族中,何家族有るのか? を考えたらわかるでしょ。

 日本の子育ての基本形は,ネグレクト心理的虐待です。それは親が悪い,というよりも,ニッポンの社会が,病んで不毛な社会(impoverished society)ですから,ゆとりのない母親がとても多い。ゆとりのない母親は,たいていイライラしているか,不安であるか,その両方です。その子どもは,さらに身体的虐待に晒されやすくなっています。性的虐待も,実はビックリするほどたくさんいます

 ですから,ニッポンでは,発達トラウマ障害(DTD)のヴァン・デ・コーク教授の定義は,日本ではやや厳しすぎるきらいがありますから,もう少し条件の数を減らした方が,現実的な「診断」が可能なる,と私は考えますが,発達トラウマ障害(DTD)の子どもは,少なくとも子どもの半分ほどと言っても過言ではありません。すなわち,どなたも言いませんけれども,アメリカ以上に,ニッポンでは,発達トラウマ障害(DTD)はパンデミック(大流行)なんです。

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