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▲フェロシルト刑事裁判、結審

■三重県津市の地裁へ傍聴に出かける!

 今日は、石原産業と佐藤元副工場長、宮崎部長の廃棄物処理法違反の刑事裁判の結審だ。

 求刑は、
 石原産業が罰金5千万円、佐藤が懲役3年、宮崎が懲役1年半

 私は、石原産業の刑の軽さに驚いた。
 あれだけの社会的問題を起こして、たったの5千万円かと思った。

■不思議な裁判でした。

 マスコミもたくさん来ていた。その中で、以下のようなコメントをしました。

 私は、初公判から傍聴してきたが、不思議な裁判だった。石原産業は、一貫して「フェロシルトは、産業廃棄物としての認識はなかった。画期的な発明だと思っていた。佐藤元副工場長がひとりでやったこと」との主張をし続けた。
 しかし、それに反し、佐藤元副工場長は、「会社ぐるみでやったこと。田村社長(当時工場長)は、フェロシルトに六価クロムが含まれていることは、早い段階から知っていた。中部国際空港にフェロシルトが使えなくなったときから、フェロシルトが埋め戻しに適さないことも理解していた」という主旨の主張をし続けた。
 公判中、佐藤被告からは、田村社長や安藤常務の関与についても語られたが、検察側の厳しい追求はなかった。被告同士が責任のなすりつけあいをしていると感じた。私は、こうした検察側のやり方が、どうも腑に落ちなかった。田村社長らなど、佐藤被告が語った関与者らを法定の場に呼ぶことはできなかったのだろうか。そういった人を追求すれば、もっと石原産業の責任が問えたのではないだろうか。

石原産業の主張にも、疑問を感じた。

 石原産業は「撤去作業に取り組んでいること」、「岐阜県による六価クロム検出後、直ちに自主撤去を決めたこと」、「コンプライアンス強化をしたこと」などをのべ、情状酌量を求めたが、岐阜県の自主撤去は、早い段階で決定したが、愛知県の撤去に関しては、自主撤去の方針をなかなか示さず、市民団体としても、自主撤去の要望をしたことがある。愛知県を提訴しておきながら、この言い分は通らないだろう。
 また、小牧市で昨日フェロシルトが見つかったとの報道があった。報道によれば、3月から石原産業は、この事実を知っていたとのこと。空気や日光にさらされることにより、六価クロムが生成されることは、すでに、周知のことでありながら、環境汚染や周辺住民への影響を考えれば、まずは、行政に届けるのが正論であろう。とてもコンプライアンス強化がされているとは言えないと思う。

 リサイクルを語った廃棄物処理問題は、フェロシルト問題だけではない。ここで厳しく罰することが大切であり、今回の判決は、今後に大きな影響を与えると思う。

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