脳脊髄液減少症の子供の治療経過などを
詳細に書いた親のブログ記事などを読むと、
私はとてもつらくなる。
申し訳しわけないが、
脳脊髄液減少症の子供たちが可哀想で、ではない。
子供の患者の親の苦悩に、共感して、でもない。
そこまで、私はできた人間ではない。
いわば、ジェラシー。
あまりにも恵まれた、子供患者の事例に、
周囲の理解や支援に恵まれない大人の患者の自分との
あまりの差に、ひどく落ち込んでしまうのだ。
親に大切に保護されて、病院に付き添ってもらえて、入院中近くにホテルとって泊まりながら付き添ってもらえて、
悪化すればすぐ病院に連絡つけて連れて行ってもらえて、
入院準備もすべて親にしてもらって、
手続きの書類も書いてもらって
すべて、おまかせで、寝ているだけで、守られている子供患者の事を、
さらに親が代弁して書いた記事は、あまりにも大人の私の体験してきた脳脊髄液減少症の孤立無援の大人患者の実態からかけ離れていると感じる。
読むと落ち込む。
こんなに恵まれている患者が、脳脊髄液減少症患者たちのすべてだと思われても困る。
読むとひどく落ち込んでしまうから、読まない事で、自分の心を守るしかない。
実際は家族に暖かく支援された、そんな恵まれた患者ばかりではない。
親にも症状を信じてもらえないで寝てばかりいる、怠け者と罵倒され続ける、子供患者もいるだろう。
過去の私みたいに。
その子たちは、自分たちの症状が脳脊髄液減少だと気づけないまま。
その孤立の脳脊髄液減少症患者の実態を発信する事もできない。
だから、孤立患者の実態は社会は知る由もない。
もちろん、親が原因探しなんてしてくれない。
病院探しをして、その病院に運んで行ってもくれない。
配偶者にも、家族にも、そんな世話を焼いてくれて、大切にされてる患者ばかりじゃない。
むしろ、髄液減少で苦しい症状抱えながら、
配偶者の相手や世話、
子供の世話、
老親の世話をしなければならない年代の大人患者もいる。
それが、どんなに子供患者より苦しいか?なんて、
子供の患者の親は想像もできないかもしれない。
逆に、大人患者で、髄液漏れがわかる前もわかってからも、
なぜ働けない!
さぼるな!
なぜ、家事ができない!
と、
体調が悪くてできない事を責められ続けている患者は、私以外でもいるはず。
家族に病院にまでつれて行かれて、
至れり尽くせりに大切にされている脳脊髄液減少症患者の家族の発信ばかりじゃ、
孤独な患者の治療や闘病や通院の大変さなんて、
世の中に伝わらない。
第一、患者が体調悪い中、自分で発信する事の大変さがわかる?
私は必死で自分でしてきた。
だって、私の苦しみをブログで代弁発信してくれる家族なんて皆無だから。
体験したものでもない家族が、私の苦しみなんて代弁できるはずもないし。
私には、医師や病院探してくれる家族なんていないから、自分で探したよ。
病院まで連れて行ってくれる家族なんて、1人も今の私にはいない。
それでも、治療に行けただけよかった。
中には家族に費用面で強く反対されて、通院できなくなった患者もいるから。
脳脊髄液減少症の本当の怖さは、普通の病気や怪我のように助けてもらえないこと!
普通の病気や怪我だと道端に倒れてても、救急車来て、病院に運んで、医師が勝手に助けてくれ、楽にしてくれる。
けど、脳脊髄液減少症はそうじゃない。
たとえ救急車が来て病院に運ばれても異常なしにされて、即帰される。
医師が髄液漏れだと気づかないから、髄液漏れの検査もできない、やろうとしない、治療もできない。
患者が、家族からも社会からも医療からも全く理解も支援を得られず、
症状がつらい!助けて!といくら訴えても助けてもらえないで、
苦しみと絶望の中、
自殺にまで追いやられかねない大人患者の実態が、
親に至れり尽くせりの患者の、親が書いた脳脊髄液減少症のブログからは、なかなか
伝わらない。
私は、親に大切に守られ、
治療も親に全力で支えられてる子供患者のブログ記事を読むと、本当に精神的に辛くなる。
あまりにも、私とは違うので。
あまりにも、私が家族や周囲に大切にされていない事に、改めて気付かされ、
自分が価値のない人間なのかと落ち込み、
あまりにも自分が可哀想になるので。
子供の患者の抱える問題点は、子供の患者自身とその親しか気づけない。
大人の脳脊髄液減少症患者の抱える問題点は、大人の患者にしかわからないし、発信できない。
家族の理解や支援に恵まれていない孤立した患者が抱える問題点は、その患者しかわからないし、発信できない。
頼る身内もなく、孤立無援で、自分1人で頑張って、遠方の医師まで通っているのに、
なかなか治らないでつらい思いしている大人患者さん!
私はそのつらさ、わかりますよ。
私たちの事は、私たちしか知らないから、孤立に負けないで、生き抜いて、いつか社会に対して一緒にこの問題について声をあげましょう!
それは、私たち、孤立した大人患者にしか伝えられない事だから。