あるとき、私宛に電話がかかってきました。 ちょっと酔っ払い
の様なロ列が回らないような言葉でした。
社長(わたし)なんとなしくれへんか? ワシ脳梗塞で倒れて入院
してるんや! 嫁はん黙って家出て行きよった! 住宅ローン返済
できへんからローン会社から家を差し押さえて、裁判所に競売の申
し立てるという手紙が来たんや!・・・
当時、不動産価格の暴落で買った時よりも手放す時の方が価格はか
なり低くなっていました。 そのK氏の場合の、その時点での再販販
価格は2000万円、ローンの返済残額は2700万円でした。 仮に2000
万円で売れたとしても、諸経費を差し引くと手取り額は1800万円に
しかならない。 つまり900万円ほどの債務超過になる。 ローン会
社を呼んで・医師にKさんが法律行為判断能力の有無確認して、その
上でローン会社に「債務免除」の依頼をしました。
裁判所の競売にかけると費用と時間がかかること、確実に貸金を回収
できる見込みはないこと・・などを説明して900万円の債務免除に成
功しました。 要約すれば簡単なことですが、なかなかこういう「仕
事」はポット出の不動産業者にできる仕事ではありません。
難しい仕事ほど遣り甲斐がありましたが、もはや半ボケの状態では遣
り甲斐のある仕事ができないのが残念です。