新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

肝硬変の治療!

2008-03-31 23:33:55 | 医療

こんばんは。

先ほど、教授の恐らく本当に最後の送別会が実施されていました。最後に教授にえらく気を使ってもらった気がしたので、少し頑張るとするかとも思ったり・・・。

さて、今日は様々な新聞で上がったこの記事から。

まずは朝日新聞。

肝硬変の新薬実験に成功 札幌医大チーム

2008年03月31日03時09分  

根本的な治療が難しい肝硬変について、札幌医科大(第4内科)の新津洋司郎(にいつ・ようしろう)教授らのチームが新薬の動物実験に成功した。米科学誌ネイチャー・バイオテクノロジー(4月号)に発表する。年内にも臨床試験を始め、肝硬変を完治させる薬をめざす(それは早すぎではw)。  

肝硬変は肝臓全体が線維化して硬くなり、肝機能が衰える病気。国内では、肝がんと肝硬変で年に4万人を超える人が死亡する。肝臓で脂質やビタミンAをたくわえる星細胞が、コラーゲンをたくさんつくるようになることで起こると考えられている。  新津さんらは、コラーゲンの生成に欠かせないたんぱく質「HSP47」を抑える物質を合成。これが星細胞だけに届くよう工夫した「薬」をつくり、肝硬変を起こすように仕向けたネズミ72匹で効果の有無を実験した。  

「薬」を注射されなかったネズミは、4週間ほどで肝硬変になって40日ほどでほとんど死んだ。だが、肝硬変ができてから「薬」で治療されたネズミは、すべてが70日たっても生き延びた。慢性の肝硬変の状態にしたネズミの実験でも効果があった。  肝臓を調べると、「薬」が星細胞を死なせ、肝組織がほぼ元の状態に戻っていた。新津さんは「単に肝硬変が治ったというだけでなく、肝組織を再生させる幹細胞の働きも活発になったと考えられる。星細胞がかかわる肺や心臓、腎臓、膵臓(すいぞう)の線維症など、他の病気の治療にも利用できそうだ」という。  

HSP47を86年に発見した京都大再生医科学研究所の永田和宏教授は「肝硬変をはじめ線維化疾患の有効な治療法はまだ開発されていない。今回、画期的な方法論で肝臓ではっきりと効果が確かめられた。肝硬変の根本的な治療法として、大いに期待できると思う」と話している。

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次に北海道新聞

肝硬変治療、マウスで成功 札医大・新津教授ら開発の薬で 5年後実用化が目標(03/31 09:31) 

札幌医大第四内科の研究チーム(新津洋司郎(にいつようしろう)教授ら十二人)は、肝硬変治療薬として、ビタミンAを含む複合体を開発、マウスへの投与で肝臓を正常に戻す実験に初めて成功した。三十一日、米国の科学雑誌ネイチャーバイオテクノロジー電子版に発表する。肝硬変は根治治療がなく、人への効果が確認されれば患者には朗報。新津教授らは年内にも米国で臨床実験を始め、五年後の実用化を目指す。  

肝硬変は、肝臓内の星細胞がウイルスなどで刺激され、コラーゲンと呼ばれるタンパク質を作る。これが細胞を繊維化させるために起こる。  新津教授らは、星細胞がビタミンAを貯蔵する点に着目ビタミンAを加えた脂肪(リポゾーム)の中に、siRNAという物質を包んだ複合体を開発した。  

siRNAは、コラーゲンの産生を助けるとされる物質「HSP47」を壊す働きを持つ。この複合体が、繊維化した星形細胞に取り込まれると細胞自体を消滅させ、正常な肝臓に戻す。  

実験では、肝硬変が進んだ六グループのマウスのうち、一グループ(十二匹)に、複合体を静脈注射。二週間に五回の注射で、すべてのマウスの星形細胞が消えた。残りの五グループにはビタミンA単独や、HSP47を壊すsiRNAとリポゾームを組み合わせた別の複合体などを投与したが、効果はみられなかった。  

チームは肝硬変治療薬開発のため、複合体の組み合わせを五年にわたり研究してきた。新津教授は「複合体はコラーゲンを作った星形細胞だけに効果があり、正常な星形細胞には影響しなかった。投与後に繊維組織を取り除けば肝臓が再生するので、再生医療としての意義も大きい」と話している。  星形細胞は肝臓のほか肺や膵臓(すいぞう)など他の臓器にもあり、薬として実用化されれば肺線維症や慢性膵炎(すいえん)、心筋梗塞(こうそく)などの治療にも応用できる可能性があるという。

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この記事で画期的だと思うのはVitamin Aですね。

このDDRはすごいと思いました。正直、このアイデアを思いついた教授に脱帽です。 HSP47の話を少しすると・・・まぁ、コラーゲン産生のKeyになるのは書かれているとおり。 今後、商品化されるとすれば気になるのは・・・実は「老化」だったりする。まぁ、肝硬変に関しては大丈夫だと思っていますが・・・・。Dataなどから・・・。

宇宙医学において・・・ある先生が

「宇宙に出たときにあるmRNAが落ちている」

とおっしゃっていました(僕の大学の先輩ですけど・・・)。

その方の講演では、「帰ってきた宇宙飛行士のmRNAを広く探ったら・・・HSP47が落ちていた」と・・・。

 HSP47のコラーゲン産生は当然、骨・筋肉・皮膚・・・などなどのコラーゲン産生を抑える。そうすると・・・骨年齢は下がるし、筋肉は落ちるし、皮膚は弾力を失う・・わけです。

その副作用だけが気になるところですが・・・・肝臓に関しては大丈夫でしょう。

何故って・・・血流が多い上に、まず最初にVit.Aを食う細胞が肝臓にいるわけですし・・・しかもそいつらが増えていて、それをターゲットにしているから。 だから、この実験はすごいと思う

 肝臓や肺以外に行かせようと思ったら・・・正直、VitA先行投与で、肝臓の星細胞を満腹にしてやってから、本命を叩き込むくらいしか思いつきませんもの

そういう意味で・・・すごいなぁ・・・と思います。

 逆にこれをやると・・・副作用が気になるが・・・星細胞が増えているような疾患なら、たぶん大丈夫なのだろう。

取り込みが亢進している細胞(星細胞)なので・・・。

 

こういう実験が・・・これから先出来なくなるかもしれません。なぜなら、今の日本の医療制度のため・・・・。

今後、日本発のTranslatinal researchがどんどん進んでいく事(そしてその中に自分がいる事)を期待したいなぁ・・・。

さて、先ほどの記事のコメントに老子の言葉を書いたので・・・一つ書き加えます。

 僕の好きな言葉で「重は軽の根たり」という老子の言葉があります

重いものはどっしりとして、軽いものを支えている例えば・・・木の枝や花を支える根。 自分を鍛えたり、知識をつけたりする事は・・・自分が権力を得るためではなく、弱い人を助け(子供とか)、守り育てるためである。支えていくためである・・・という意味。

根となるほどの力があるかはわからないし・・・根であったとしても、深く広がる根ではなく・・・まだハルジオンのようなすぐに抜けてしまうような根かもしれない。

しかし、これから大きく広がりいろいろと支えていけるような根になれればと思う。

 

話は変わりますが・・・・最近酒が弱くなりました。ビール×3、ワイン×3+αしか飲んでいないのに・・・・少しほろ酔い。

・・・・・明日は、「厚労白書」「医療と社会」などの雑誌を読み漁りましたので、そこから書きたいと思います。

 因みに・・・・今、ずっと悩んでいるのは・・・まだ、地方で残存する「医局制度」の良いところを残し、新たに「新しい教育システム」を導入するために最良の方法はどうするべきか・・・・という事。

自分が正しいと・・・Bestであるとは決していえない。しかし、悪いとは思えない。ただ、うまく機能するかどうかは別次元であり、予想より機能しなければ・・・「悪化」の一言で終わってしまうかもしれない

どうすれば、よりよい医療制度ができるのか・・・と、そんな事を悩んでいます。

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年度末に思う

2008-03-31 00:35:57 | Weblog

こんばんは

今まで、またいろいろ考えていました。

僕は・・・何をしたいのか。誰の役に立ちたいのか?

今、いろいろと行っている事は僕の職場に関しては役に立たないかもしれない。また、彼らにとって・・・僕は「間違っている存在」だろう。 しかし、一日本人として、一医師として、人間として・・・何もしないでいるのは間違っていると思う。

 自分がそう感じ、何かを行いたいと思うのであれば・・・それがために自分の不利益になったり、たとえ死ぬ事になったとしても良いのではないかと思う。

この記事は僕の覚悟

先程から、死んでも良いから人の役に立ちたいという思いだけが、胸の中に居座っています。

 札幌に来て実験をし始めたのも、今の職場、今の環境で人の役に立つとしたら「研究」しかなかったからであり、その選択肢は間違ってなかったと思う。 僕は「地球上に住むすべての人」の役に立ちたいし、世の中が良くなっていけばよいと思う。

この札幌で「実験の考え方」や「実験の技術」「実験知識」をある程度得た事は僕にとっては「利益」であるが、このことで他の誰も利益がないのである。

それは僕にとって死ぬほど悔しい事だし、その感情があるから「こんな実験人の役に立たない」と、いきなり言った指導医に腹が立つのだが・・・これはまぁよい。

 

それよりも僕が人の役に立ちうるのか。今、死んでも悔いはないのか?

恐らく、悔いはない。

悔いはないが、生きたら生きたでまだやれるだろう。

「死して不朽の見込みあらばいつでも死ぬべし。生きて大業の見込みあればいつでも生くべし」

とは、吉田松陰の言葉であるが・・・生きている限りは人のために全力で生きつづけたいものである。

「私なく案ずる時、不思議の智慧も出なり」

という葉隠の言葉もあるが、自分のために生きるのではなく・・多くの人のために、もしくは子孫などのために生きたいものだと思う。

最近寝る前にいつも思う。

「願わくば人のためにならん事を」

と。

僕は改革者になるのか、それともただの破壊者か・・・。

改善する前には壊れなくてはならないのだが・・・・(壊すのは国がやっていったが)。

医療でも何でもそうだが「これがBestか?」と常に思う。

医療は楽しいし、人のためになっていると思えば何でも楽しいのだが・・・。

願わくば、今の無心の気持ちが死ぬまで続く事を

時間があれば年度開始時の「Mission Statement」を立て直してみようかな?

ただ、精神的なエネルギーもすべてにおいて、今は充実してきている。今ならいろいろな事がやれそうだと思う。

さぁ、頑張るとしますかね・・・・

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Targetは何か?:後期高齢者制度を良く考えてみる2

2008-03-30 22:24:21 | 医療

仙谷

「ハイリスク分娩につけたというけれど、じゃあモデルとして、小児科病院に加算したように10人常勤医がいる時、年収いくらの医師をこれだけ雇うには、これだけの加算が必要というような計算はしているのか。2交代、3交代の勤務にできるのでなければ、つけたつけたといっても意味がないではないか

「おっしゃる通りだが、勤務医の勤務条件をどうするかというのは、診療報酬がタッチするような話ではない。報酬をどういう形で使うかは経営者の判断だ」 赤沢亮正議員「(略)後期高齢者医療法は地元でムチャクチャ評判が悪い。75歳以上は早く死ねということですね、と支持者たちに言われる。これでは障害者自立支援法の二の舞でないか。痛みを生じることは間違いないのだから早めにその対策を考えておくべきでないか。それと、そこまでしてやる意味があるというのなら、その良い点をきちんと説明してほしい。それから私の地元でも勤務医が怒ってる。結局、日本医師会のことばかり気にして、我々のことなど何も考えてないではないか、と。何がマズイかと言うと2200億円削っているあれが一番悪い。そろそろ取っ払ってもよいのでないか。勤務医が怒っているのに関して、開業医との間で実は可処分所得は変わらないというような話があったはず。そういうことをきちんと説明してほしい」

佐藤「(略)」

山本「国民皆保険を守っていくために、負担の仕方と公平性とを考えているのだということを、分かりやすく周知して参りたい」 原「(略)日本医師会が渋々ではあるが400億円を勤務医対策に回した。会費はともかく会員数では40%以上が勤務医であり、勤務医についても目配りはあったと思う」 赤沢「少なくともそういう説明は私の地元には行き渡っていない。後期高齢者医療制度は少し延期することにして中身をよく考えた方がよいのでないか。それから2200億円削減ももうやめた方がよいのでないか」

佐藤「(略)」

広津「救急医療をなぜ受けられないのかと言ったら、交通事故を考えてもらったら分かることだが、初心者では対応できないし生死がかかっているということで、熟練した医師が必要なんで、要するに医師不足に尽きる。医療クラークが救急現場にいても意味がない。クラークが役に立つのは日常の診療の場面の方だ。救急対策にはならない」

佐藤

「私ども、医師が、救急ではどうか分からないけれど、どの業務にどの程度の時間を割いているか調査したところ30%-40%は医師以外の人にもできることだった」

広津

今は救急の話をしている

佐藤

「先ほど話の出た救急情報システムがなぜリアルタイムに更新されないかと言えば、現場の人手に余裕がないからで、しかしでは有資格者がやらなければならないかというと、そんなことはない。現場の情報をしっかり把握して医師の片腕となって医師の了解のもとにボタンを押すようなことはできる。このように勤務を代替し得る面はあるのでないか(かなり無理だよ。病状は常にリアルタイムで進行するのだからw だから救急なんだよ)」  

かなりトンデモな事を言っていると思う。さすがに木倉審議官が補足する。

「基本は救急にしても産科にしても小児科にしても医療者が足りてないのは事実だ。しかし医学部定員を増やすというところから始めると10年かかるので、定員増加と勤務状況の改善と両方大事だと考えている

広津(かな~?)

医療者は足りなくはない現に有床診療所がいくつも潰れている。どうして必ず10年かかるという話になるのか」

 鈴木幹事長が

「今日は厚生労働省の見解を聴く日だから」

と取りなす。

塩崎恭久元官房長官

「後期高齢者のうち国保から移行する1100万人は、結果として今までとこれからと負担は重くなるのか軽くなるのか」

山本

「国保は市町村が保険者であり、保険料の算定方法がバラバラ。単純に比較することが難しいのだが、8割の保険者が採用している四方式で比較するならば、傾向としては低所得層では負担減、高所得者で負担増になる

塩崎「全体では」

山本「マクロでは中立と思う」

鈴木「国保の1世帯平均が13.2万円。2人世帯だとすると1人あたり6.6万円。これが後期高齢者医療制度では1人平均7.4万円。増えていないか」

山本「国保は過去のデータ。単純に比較するのは難しい」

仙谷

「モデル的な所はやらないと隔靴掻痒で分からん。病院の現場や収入は知ったことではないみたいな言い方だが、まずちゃんとした調査をしないとダメよ。計画をつくれば解消できるのか、診療報酬も組み合わせるのか、実態に基づいて道筋を作らないと。皆さんの足元の虎の門病院の医師がフラフラになっているようでは何をかいわんやだ」

木倉

「診療報酬や補助金を十分でないながらもつけていただいたので、それをどう使っていくのか、医政局長と保険局長から都道府県あてに文書を出している。また、この対策がどのような効果を呼んだのか、検証続けながらさらに議論を進めて参りたい」

 

この傍聴記は、ロハス・メディカルブログ(http://lohasmedical.jp)にも掲載されています。

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さて、この「傍聴記」を読んで思ったこと

アメリカナイズされすぎだよ

なんとなく、やりたいことのイメージはわかる。保険料を払っている人(若年者)と使っている人(高齢者)が違うので、金を使っている人間がそれなりに負担しなさい・・・という事だろう

因みに、そういうこともあり在日米人である僕の英語の先生に聞いたところ

「日本の国民皆保険は良くない。私は年間に3回くらいしか病院にいくことはない。それにもかかわらず、月額~も払っている」

自分のことは自分でやる。これはある意味当然のこと。しかし、アメリカと同じことをいきなり日本でできるだろうか?

彼と話をしていて、いろいろ思うところがあったのだが・・・・

確かに、基本的な保険料などが高いから風邪だと思ったら「薬局(コンビニ)で薬を買う」し、「頭が痛かったら薬を買う」。それが彼らのスタンスのようだ。

「アメリカでは受診すると高いし、保険上のデメリットがあるし、わざわざ医者にかかる必要がないものだと思うから医者には行かない。自分で症状に合わせて薬を飲んで、それで駄目だったら・・・医者に行く」

まぁ、そのとおりだろう。しかし、日本人にはまだそのような感覚はまだないだろうな・・・・。

すなわち・・・・無理やりこの制度を作る事で、極力病院にいかなくてすむようにしたいのかもしれない。

自分たちの啓蒙活動ができていない事を、このような方法で是正しようとしているのだろうな。

 

また、医療費削減のためにアメリカの真似事をして・・・文中にもあるようにDPCを始めたから・・1980年代のアメリカのように病床の利用率が下がって病院が潰れていく。当たり前の反応が起きているだけ。

インフォームド・コンセント・・・これは必要な概念だと思うが、急速にしすぎているのも・・・アメリカの真似。これも啓蒙活動がうまくいっていないのに、急にやっているから・・・病院側、患者側共に対応に苦慮しているように思う。

 

ともかく、何から何までアメリカナイズされすぎているように感じる。ここは日本だという事だけ認識して、やり始める前に啓蒙活動をしてほしい

 

あと、少しだけ厚労省サイドに傾いた意見を書いてみる。ここからが僕の本当の考察(後期高齢者医療制度の)。

後期高齢者医療制度に関してのターゲットは・・・たぶん、今の75歳以上ではないのですよ。

ターゲットはたぶん、今の10代~50代。これがターゲットなのであれば・・・この制度は理解可能です。

 

今の75歳以上は・・・この世代(今の10代~50代)の人間が支えます。しかし、このまま行くと少子高齢化により・・この世代を支える事が不可能になるのが目に見えている

もし、今の制度を維持しようと思うと・・・・僕たちの子供や孫の世代が非常に厳しい事になる

そういうことから考え出した制度であるなら・・・理解可能なんだけど、この傍聴記の雰囲気だと・・・ただの○○なのかもしれない。深慮遠謀だったらすごくいいんだけど・・・

ただ、そういう考えであれば対策は無きにしも非ずだが・・・・

さて、国は何を考えているのやらw

 

文中に突っ込みどころが多すぎて、書ききれないので・・・皆さんからのコメントをお待ちしております。

 

因みに国保による保険停止者の中で・・・かなり経済的な問題の人が混じっています。それを考えるとこの厚労省の官僚たちは何も見ていません。

日本人の中にも・・・食事すら満足に取れない人は結構いますよ。僕が健康診断をしているときに「やせすぎ」ている子と話をすると「満足に食べられない」という話になりますので・・・。

教育と社会福祉、ここを改善して・・・公共事業を含めた様々な分野の無駄を省けば・・・ある程度は捻出できそうですが・・・。

この傍聴記の内容に憤りを感じた人、厚労省は何を考えているのかもっと国民に知らせるべきだと思われる方、応援よろしくお願いいたします

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Targetは何か?:後期高齢者制度を良く考えてみる1

2008-03-30 22:24:05 | 医療

こんばんは。

今、部屋の窓から星を見ていました。

北海道は・・・・というか、我が家は・・・意外と星がきれいに見えます。 札幌駅まで公共機関で30分、自転車なら(昔は)25分の位置にありますが・・・

いや、まぁ一軒家の多い住宅地域なので。 更に・・・建設予定だった小学校が結局立てられないまま近くにあるので、時々運動をしたりするのに使っていますが・・・先ほどその場所で見上げていたらきれいでした。窓から見ると・・・ちょうどオリオン座が見えています。きれいなものです。

さて、今日の記事はMRICからです (括弧の中は僕が書いています)

Medical Research Information Center (MRIC) メルマガ 臨時vol 38     

■□ 確信犯なのか、ただの世間知らずなのか □■                 

ロハス・メディカル発行人 川口恭  

一般紙では全然報じられないと思うが、国会ではこんなこともやっている。呼び出された官僚は迷惑そうだ。でも、こちらとしたら、突っ込みどころ満載で意義深かった。  

司会は鈴木寛議連幹事長。

まず仙谷由人・議連会長代行が挨拶

「この春は診療報酬の改定があり、まだ医学会では学会の学術総会が春に多いらしく、日本医師会の総会も4月1日、2日と開かれるようだ。そんな中で勤務医から悲鳴にも似た声が届いている。医療崩壊と言われる流れはますます深刻化しており、何とか食い止めなければと、ここにいる全員が考えているところであう。今日は、厚生労働省からこの春の施策をお聞きして頭に入れて、医療再建に向けての方策を考える材料とするという趣旨で厚生労働省のお話を聞く

鈴木「4月1日から医療現場がどのように変わるのか、政策的なことをお聴きしたい。これは超党派の議連なので、予算が通ったという前提でお話をいただければと思う」

木倉・大臣官房審議官

「本日は特に4月からの変更点として、医療計画、後期高齢者医療制度、診療報酬改定について説明する。それぞれは各課長から

佐藤・医政局指導課長

「まず新しい医療計画について。平成18年6月の医療法改正以来、平成19年に縷々準備を進めてきて、各都道府県においてもあと数日後の20年4月1日に提示される段取りになっている。  

これまでの医療計画は人口30万人くらい、言葉を換えると保健所単位の二次医療圏を設定して、人口や罹患率を総合的に勘案して総病床数を決めていた、主に量的管理をメインにしたものだった。これが今回から質を評価するものに変わると共に、住民・患者に分かりやすいものになること、数値目標を示して後から評価できる計画にしなくちゃいけないということで進めてきた。  

では、どこにポイントを置いて質を評価するかだが「がん」「脳卒中」「急性心筋梗塞」「糖尿病」の4疾病と「救急」「災害」「僻地」「周産期」「小児」の5事業、総計9つについて医療連携体制を構築し医療計画に明示することになる。各都道府県には9つの項目ごとに、横軸に患者の状態、縦軸に「機能」「目標」「求められる事項」「連携」「指標」というマトリックスを作っていただいて、そのマスを医療機関の名前も含めて埋めていただくということになる。  

それから、これとは別に、患者さんが医療機関を選択するうえで情報が重要だから開示しようとの観点で、医療機関に対して一定の情報を都道府県に報告するよう義務付け、情報を集約化してわかりやすく提供する仕組みというものを始める。東京都などは既に始まっているようだが、大半の都道府県では平成21年度からの開始になる。情報の具体的な範囲は、検討会で検討してきたが、診療科目や診療日、診療時間、病床数などの他、専門医やMRI・特殊なCTなどの保有設備、あるいは医療安全対策、院内感染対策、クリティカルパスの実施状況などが考えられる。これによって、何が何でも病院へという流れを減らしたり、2カ所も3カ所も医療機関に行くということを減らせるのでないかと考えており、過重労働を緩和するとともに医療資源の効率的・効果的提供が進むと考えている」  

厚生労働省は「そんなマニアックな」とビックリすると思うけれど、実はロハス・メディカルでも次号で医療計画の特集をする。よって現段階では、あまり論評しないでおく。  

続いて山本・保険局老人医療企画室長が後期高齢者医療制度を説明。5分ほどでサラっと終わってしまい『資料を読め』と言わんばかりだったので、代わりに『ロハス・メディカル』で昨年末に掲載した特集(http://www.lohasmedia.co.jp/medical/pdf/27-2.pdf)をご覧いただくことにする。

最後は原・保険局医療課長が4月の診療報酬改定について

「本体は久々のプラス改定であったが、その増額分約1000億円は緊急課題としてメインには病院勤務医を支援するために使われる。それだけでは足りないので開業医の取り分から400億円ねん出して全体として病院を支援しようという流れになっている。  

どんなものがあるかというと、まず、地域の急性期医療を担っている病院で以下のような勤務医負担の軽減策が具体的に計画されている場合、入院時医学管理加算として14日まで120点つけた。軽減策とは①外来縮小計画②外部の医療機関との診療分担の推進③院内の職種間の業務分担の推進④当直明けの勤務の軽減などで、計画を作って勤務医と共有したうえで計画を届け出ることが条件になっている。これがどの程度病院の収入にプラスになるかというと300床の病院なら年間ざっと1億円になると見込んでいる(根拠は?)。  

次に病院勤務医の事務負担を軽減するため、事務的なところを補助するような、いわゆる医療クラークをつけられるようにした。一方で病院に行く軽症の時間外患者を引き受けられるよう、診療所が早朝や夜間に診療を行った場合には、加算が取れるようにもした。  

それから後期高齢者の診療報酬についても説明しておくと、医療行為自体の診療報酬はその他の年代の人と全く変わらない。だから医療が受けられなくなるなどということはない。ただし、加齢とともに回復までの期間が長引くことに配慮した独特の点数も設けている。たとえば円滑に退院して生活を送れるようにすることに加算したり、転院がスムーズに行くように医療機関どうしの接点となる部分に手厚い加算をしたりした また在宅医療の推進という観点から、訪問看護料を12年ぶりに引き上げた」

 鈴木

「産科・小児科についても説明してほしい」

「妊産婦の救急搬送が問題になっていて、またハイリスクの確率も高いので、しっかり受け入れてもらえるように妊産婦緊急搬送入院加算というのを入院初日に5000点設けた。またハイリスク妊産婦の治療にあたる診療所と病院が連携する場合に点数をつけたし、また入院の場合にはハイリスク妊娠管理加算というものも1日1000点、その分娩管理も1000点を2000点へ倍増させた。小児医療に関しては、庄小児科医、小児外科医が常勤換算で20人以上いる病院の評価を高くした。それからNICUが後方ベッド不足に悩んでいるので、後方ベッドへの加算も設けた。これならば受け入れてくれる施設があるのでないかと考えている」

この後、質疑応答に入る。

広津素子議員

「高齢者がなるべく自宅で療養しようとした時、訪問看護料は上げたということだったけれど、医師による訪問診療も必要で、そこは来てもらいやすい金額になっているのか。でないと退院の踏ん切りがつかない人もいるだろう」

「訪問診療に関する点は変えていない。それから実際の負担は入院している方が高い」

広津

「具体的な数字が何もないので、モデルケースを出していただけると」 原「改定の時にはモデルをいくつか出しているけれど、実際にはバラつきがあり、一くくりに出してしまうと、それに対して高いとか低いとかいう議論になってしまうので出していない

鈴木

「何かよい工夫があったら事務局へ知らせてほしい」

徳田毅議員

勤務医の負担軽減の中になぜ外来縮小が出てくるのか。総合病院から勤務医がいなくなっていて地域が困っているという時に外来まで縮小するのは本末転倒で。それから後期高齢者医療制度に関して、保険料の滞納者には資格証明書が発行されていったん10割負担ということになるのだと思うのだが、それはどの程度滞納したらそうなるのか。というのが、月16万円の年金だとしたら、介護保険料と合せて月7千円ほどの負担になる。長生きすることのリスクが高すぎないか

「たとえば二次医療圏に一つ程度の想定だが、入院医療を中心にやる施設を設定した場合、遠くから外来に通わせるのは無理なので、普段の患者さんは他の施設でやっていただいて風邪ひき外来とかはやめて専門外来のみ行うような、外来に関する地域内での連携を描いている。外来患者さんが減れば、その分医師は専門的な入院医療や検査に注力できる」

山本

滞納された時は、まず督促を行い、いきなり資格証明書ということはない。3ヵ月有効、6ヵ月有効といった短期被保険者証を渡し納付相談の機会を作るようにしている。それでも滞納が続いて1年経過した時に資格証明書を交付することになるのだが、病気や災害、事業に失敗したなど払えない理由がある時は交付しないことになっている。特段の事情もなく極めて悪質な事例の時に資格証明書という話だ。払えない事情があるなら資格証明書は発行されないし、まさその払えない事情に応じて、各自治体で個別に減免措置を設けるなどキメ細かく対応していただく。そういう運用にしていくので、よほど悪質でない限り、資格証明書はないのでないか」

 

理論上、経済的困窮による無保険者などいるはずはない、と主張しているように聞こえる。では、この現実は一体なぜ出来したのか。理論が間違っているのか、それとも理論通りに行動していない誰かがいるのか。 当然、徳田議員からも突っ込まれる。

「しかし国保でも資格証明書を発行されている人は大勢いる。あの人達全員が悪質ではないと思うが、本当にキメ細かく対応できるのか。それから激変緩和措置の対象となるのは被扶養者とのことだが、それは全体の何%なのか」 山本「激変緩和措置の対象となる方が新しく200万人、後期高齢者医療制度に入ってくると思われ、75歳以上の方全体で1300万人いるので約15%ということになる。資格証明書に関しては、国保についてもキメ細かく対応するよう指示している」

 鈴木

「指示というのは、通知や通達を出すということか」。

横から痛烈なパンチが入った。

山本室長は一瞬言葉に詰まり

「通知等も含めて、また会議などの場でお願いをしていく」。

本気で経済的無保険者を出さないつもりがあれば、しっかり通知・通達を出せばよいのだ。結局、自分たちが理論通りに行動していないだけと語るに落ちた

 鈴木

「医療計画で量から質への転換というのは結構なことだと思うのだが、救急患者の受け入れ困難の理由の中で後方ベッドの不足というのもあるはず。4疾病5事業に関しても病床規制は残るのか」

佐藤

「総病床数についての広い意味での規制は残る。計算式も同じ。救急医療に関する受け入れ不能の理由の中の10%から20%はたしかにベッドがないというもの。そういう報道がされると病床足りていないのでないかという誤解を招くけれど、実際のはベッドの利用率はじわじわ下がってきている。最も利用率が高いであろう救命救急センターでも80%を切るくらい。その母体病院でも20%空いている。ではなぜ病床が空いていないかというと、私達もいろいろ話を聴いてみて、病床の上手な融通がうまくいっていないのでないかと結論している。診療科ごとのベッドの固定化というか、ベッドの割当が実情に合わなかったら需給に合わせて割当を変えるべきだが、それができていないから、ある診療科ではベッドが空いているのにその枠が必要な救急に回せていないということだと思う。そうした現状を踏まえながら適切に計画を作って指導して参りたい」

鈴木

病院長なり経営者のマネジメントの問題であるという認識か

佐藤

「その通り」

 

詭弁を弄するにも程があると思うのだが、態度からすると確信を持って言っているようにも見える。どちらだか判断する材料がないので、論評はここまで。

徳田

ベッドの空きなんてのは平均在院日数の短縮によって生まれてきたに決まっているだろう。搬送までに30分以上かかっているのが全国で15000件あるという現実をどうするのか」

佐藤

「おっしゃる通り。先ほども申し上げたように、10-20%は病床がない、それ以外には専門外であるとか、他の患者の対応中ということだったりする。その辺り細かく見ていかなければいけない。そうした中で無資格の人にも分担してもらえる部分があるのでないかということで診療報酬も新設された。救急についても役割を果たせるのでないかと思う。また救急医療情報システムというものも動かしている。これはJALやANAの空席照会システムのようなものだ。しかし必ずしも有効に働いていない。それは病院が多くても1日3回しか更新せず、リアルタイムではないからだ。更新の頻度をもう少し増やすと同時に内容についても詳しく丁寧になるよう、システム改修費用を計上している」

仙谷

「大雑把な言い方になるけれど、勤務医の労働条件を改善するという時に、ここに出てくる程度のことで36時間連続勤務が当たり前というようなムチャクチャな話は変わるのか。勤務医がどんどん職場を離れる大きな原因になっているのが、労働基準法を全く無視したような勤務状態であり、交替勤務を取ろうにもそんなにお金が払えないという診療報酬形態があるわけだ。そういったことが解消に結び付く何かというのは、どこを見れば『ああなるほど』ということになるのか」

質問の趣旨がよく分からないのだが、診療報酬は医療機関の収入になる。勤務医の負担軽減策というのは先ほど説明したようなことで配慮している。医療機関の体制についてまで診療報酬では触わることはできない。間接的にいたしているということ。ハイリスク分娩管理などについても、負担軽減計画を必ず作るように要求しているし、その軽減策は勤務医にも見せるという条件になっているので、計画が実行に移されなければ、その病院から勤務医がますますいなくなる可能性もあり、計画を立てたからには実現する方向に動くはず。それ以上の全体の話は総額の問題がある中でこの程度しかできなかったということだ」

この改善計画については、官僚の知恵がいかに浅く目先のことしか考えていなので、別項で改めて考察する。

---------------------

途中ですが、書き終わったら16000字になったので記事を二つに分けます。

 

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敗れて目覚める

2008-03-29 23:31:22 | Weblog

こんばんは。

 

 さて、先ほど送別会から帰ってきました。

僕が一番興味があったのは、実は特別講演だったのですが・・・それもそれなりに楽しかったです。 まぁ、造血幹細胞移植の話は既知の知識のみでしたが・・・それでも、考えを整理するうえで大変役に立ちました。

 その後は・・・同門といわれる人たちの中で、唯一といっても良いほど完全な外様の僕は、取り合えず周りの話に聞き耳を立てながら出された食事を食べておりました。

まぁ、指導医の発言に腹を立ててから(本当に怒ったときはかなり引っ張ります。というより、向こうからのアクションがなければ変わらないですね。因みに3人目です・・・ここまで完全に起こる原因になった人はw)、非常に微妙な感じですけど・・・・。

たぶん、来週月曜日の内輪の送別会のときに・・・今後のここでの生活が決まるでしょうw

 

 さて、現在の医療制度に関しては・・・ある意味敗北ですね。医療制度は完全に今の段階では失敗です。

ここで思う言葉があります。時は太平洋戦争末期・・・戦艦大和の最後の出撃のときに言われたという話です

「進歩のないものはけして勝たない。負けて目覚める事が最上の道だ。日本は進歩という事を軽んじすぎた。私的な潔癖や徳義にこだわりすぎて、真の進歩を忘れていた。敗れて目覚める、それ以外にどうして日本が救われるだろうか?今目覚めずしていつ救われるのか?俺たちはその先導になるのだ。日本の新生に先駆けて散る。まさに本望じゃないか

別にまだ散る気はありませんが・・・散っても良いと思えるのは・・・今頑張れば日本が良くなると思えるから。

 今目覚めずして、いつ救われるのか? 今、戦後の最大の危機かもしれないですね。それこそ、今目覚めずして・・・の時期です。

そのほかの危機といえば・・・明治維新のころがあります。

坂本竜馬は

今一度日本を洗濯したく候

といい、日本を駆け回ります。薩長同盟のときに互いの面子を考え、動きが取れない薩長に

「私らが奔走しているのは、薩摩のためでも長州のためでもない。日本の未来が心配だからだ!それがお前らは対面ばかり気にして・・・・

という言葉を言います

 医師Blogerをはじめ、今医療問題に奔走している人間たちは「医者のため」だけでも「患者のため」だけでもなく「両者のため」「日本のため」であり、小さな対面ばかり気にしてはおれないのだ(と、思いかなり思い切った行動にでつつある僕w)。更に・・・実は医師会だとか・・・何会だとか・・・そんなものはどうでも良い。今大事なのは、このままでは日本にとって良くない。改善しなくてはならないという事である

高杉晋作は・・・長州から離れた後再決起する際、一人で各隊(奇兵隊とかの部隊)を回りました。一人がはじめた事が・・・80名になり、その後数日で3000名となり・・・長州の流れが保守から倒幕へと変わりました。 一人が始めました。我々は・・・少なくとも千人が動いている。何故、日本を変えられないだろうか? そう思っています。

僕は・・・この変化の早い時代だからこそ、一気に変えるべきときには変えなくてはならないと思う。必ず・・・解決するとも思っていますが・・・・。

 

 今こそ日本を変えるときだと思われる方、応援をよろしくお願いいたします!

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北海道:夜間のアクセス制限

2008-03-29 08:57:01 | 北海道

おはようございます。

 今日は夜から・・・退官されるProfの退官記念パーティがありますので、そちらに向かいます。きっと、あまり飲む事もないとは思うのですが・・・朝のうちにかける事を書いておきます

まず、昨日は医師国家試験の発表日でした

 医師国家試験に7733人合格=90.6%、最高齢55歳-厚労省

 3月28日18時30分配信 時事通信  

厚生労働省は28日、2月に実施した医師国家試験の合格者を発表した。受験者は8535人、合格者は7733人で、合格率は90.6%だった。合格者のうち女性は34.5%。合格率は男性89.2%、女性93.3%。最高齢の合格者は55歳の男性。大学別の合格率は、自治医大が99.1%でトップだった。 厚労省は個人情報保護を理由に、2006年春から合格者名を公表せず、受験地と受験番号だけを発表している。 

----------------------------

うむ、頑張ったのだろうが・・・・やはり3年目のジンクスがあるか(医師国家試験3年連続100%の大学はないというジンクス)。僕らも3年目のジンクスを打ち破れなかったしな~・・・。

 

という記事のほか、北海道新聞から次の記事を紹介します

2次救急の函館9病院 軽症患者受け入れず 来月から夜間はセンター利用PR

(03/29 00:38) 【函館】

函館市医師会(山英昭会長)は二十八日、南渡島医療圏(函館市など二市七町)の二次救急病院に指定されている函館市内の九病院で四月から、午後八時-午前零時の間は原則、救急車で搬送されてくる重症患者を除き、患者の受け入れを行わないと発表した。  

医師不足により深刻化している医師の過重労働を軽減するための措置。同時間帯、軽症患者は一次救急機関として開設している「函館市夜間急病センター」の利用を徹底してもらう考えで、函館市と協力し周知していく。  

道医療政策課は「組織的にこうした方針を打ち出したのは聞いたことがない。地域の医療を守るため、同様の動きが出てくるのでは」という。  

九病院は現在、毎日一、二病院が「輪番制」で夜間の二次救急を担っている。近年は医師不足で、各病院が救急当番を担う回数が増えていることに加え、専門医志向などで風邪などの軽症でも夜間に二次病院を訪れる患者が増えている。  

山会長は「現在の夜間の救急体制を壊さないため、市民の皆さんにはご理解いただきたい」と述べた。

-----------------------------

確かに・・・このように地域医療の方針を打ち出したのは初耳です。ただ、ここでうまくいけば・・・・市民の反発などがなければ、夜間だけはアクセス制限をかけるという動きになるかもしれないですね

他にも紋別のほうでもこのような動きが

道立紋別病院 2次救急を原則中止 夜間・休日は遠軽などに搬送へ

(03/29 00:39) 【紋別】

今月末で常勤の内科医四人が退職する道立紋別病院(及川郁雄院長、二百二十床)は二十八日、四月からの夜間・休日の二次救急患者の受け入れを原則中止し、約五十キロ離れた網走管内遠軽町の遠軽厚生病院などへ市外搬送することを明らかにした。  

道医療政策課によると、道が地域センター病院に指定する道内二十五病院で、夜間・休日の二次救急患者の受け入れを制限するのは初めて。  

四月以降、道立紋別病院が夜間・休日に受け入れる二次救急患者は、十五歳以下の小児科患者、妊産婦、現在通院中の重篤患者のみとなる。平日の日中は通常通り受け入れる。昨年四月から今年二月までに、同病院から紋別市外に搬送された二次救急患者は百二十七人だった。  

同病院の常勤医は四月から、精神科医と消化器内科医の各一人を新たに加え十人体制となる。夜間・休日の一次救急患者は四月から、同病院を含む市内十病院が輪番制を組んで受け入れる。十月以降の体制は、紋別市や地元町村、道で検討を進める広域連合の進ちょく状況を踏まえ判断する。  

及川院長や宮川良一紋別市長らはこの日、紋別市役所で記者会見し、宮川市長は「遠軽厚生病院から、できる限りの協力をするという了解を得た」と述べた。

--------------------------------

函館と違うのはアクセス制限が「2次救急」である事。

2次救急のアクセス制限で50km先の医療機関に搬送となると、本当にTriageを行わないと厳しいのではないかと思います。

2次救急だから「遠軽へ」とやっていくと、搬送中の急変がありうると思います。

函館のほうは僕も「重症患者を受け入れるために」という理由でわかるのですが、こちらは結構厳しいかもしれないですね。

1次救急を開業医の先生に任せて、2次救急のみ行いますのほうが・・・市民も納得がいきそうだが・・・。

この二つのアクセス制限に関して、どのような市民の反応があるのか、そして結果がどのようなものになるのか・・・見ていきたいと思います。

 

 さて、コネタです 昨日、12時過ぎ家の目の前で乗用車がひっくり返りました。

バス通りですが、夜間は交通量が少ないためにスピードを出してコーナリングを楽しむ馬鹿がいます。

ノイズキャンセリング機能のついたヘッドフォンで、「LUNA SEA」のBestを聞きながら本を読んでいたときにそれは起きました。 とりあえず、事故が起きたようだったのであわててとび出していったのですが、「いてて。」といって、二人車から這い出してきて・・・元気に車のそばでしゃべりだすし。

 「車のそばは危険だぞ。あと、今は興奮していて痛みを感じないかもしれないけど、病院にいけよ

といってやろうかと思ったのですが、「医者だ」といわないと「何だこいつは!」となる感じだったので、中に人がいない事だけ確認して立ち去りました。

その後、数分後に警察が来ましたが・・・あの二人は病院には行ったのだろうか?

それだけが心配。

地味~に昨日は車の中からの救出や、安全地帯へ運んだ後の「首の固定」「保温」、あと野次馬使っての安全維持などまで考えて飛び出たから、すごく拍子抜けしたんですけどね・・・・。

まぁ、何にせよ・・・怪我人がいなくて(大きなけが人は)良かったよ。しかし、車がひっくり返るようなスピードで走ってきて「ほぼ無傷」とは・・・。 因みにニュースにはなってなさそうでしたw

身近なところにもいろいろな事件が起きるものですね・・・。

このアクセス制限に関して、考えさせられると思われた方・・応援よろしくお願いいたします。

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昨日の、

意見投稿してきました

もよろしくお願いします。みんなで意見投稿して見ましょう!

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意見投稿してきました

2008-03-28 22:00:35 | 医局制度改革・医学教育改革

先ほど・・・「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟

http://www.iryogiren.net/about.html

に意見投稿してきました その内容は下です。

------------------------------

今回、意見をしたいことは以下のことです。

2004年の新臨床研修制度以降、医局の崩壊から地域医療を中心に日本の医療崩壊が「顕在化」しました。その他、独立行政法人化を含めた様々な政策により大学医局は追い詰められています。

あのときまであった大学医局というものを改革したいと思っていたので、この際意見としてあげたいと思います

大学医局は人事を含めて「村社会」のようなものでした。村長(教授)の言う事を聞かないと「村八分」にされる。そのため横の連結がうまくいかず、日本の医療の発展を妨げていたと思っています。それは多くの大学が自分たちの大学内だけで教育などを行ってきた事です。臨床もそうですね。

 今回、国は医局制度を壊した後の考えもなく行動したために医療崩壊を引き起こしました。それは一つの結果です。

そこで、医局を教育組織とみなして・・・すべての開業医・勤務医が自ら学びたい事を、医局の垣根を越えて学んでいくような「横断的な教育組織」を作っていく事をまずあげたいと思います。

これには「利権」が絡まないような中立の組織が仲立ちする事、その他いろいろな条件(全国医師連盟に参加しており、そちらでいろいろとやってみたいと思っていますが)を整えれば実行可能だと思います。

また、大学医局を「医学生の教育」「大学院生の研究指導を含めた先端医療の研究」「外の病院などから勉強を希望する医師のための教育」を行う教育組織として立ち上げればよいのではないかと考えております。

人事権がなく、純粋な教育組織として・・・です。

しかし、当然ながら臨床も研究も実際行っていますので、一般病院以上に厳しい勤務体制です(今は、目先の臨床業務のみで、将来に発展させるための「研究」「教育」が非常に弱くなりつつあります)。

 そのため大学の人気はますますなくなり、このままでは「医者を増やす」という政策を採ろうにも、医学生を教える医者がいなくなり「机上の空論」になりかねません。

医者の団体として、人事権を持った利権団体としての医局は崩壊しました。

ここで新たな目的のために「大学医局」を作り直さなければ、医療再生へとつながりません

日本の医療を再生し、日本を「福祉国家」にするために「医局改革」をもう一度行う必要があると思います。

すでに多くの諸先輩ドクターから意見が届いているものと思いますが、「医師」の勤務環境が良くなくては「医師」になろうとする人間は出てきません。

 「大学病院で働く医師」の勤務環境は「仕事量が多すぎる」にもかかわらず「大学事務職員と同じ」給与しかなく、40代で31万という方もいます。独立行政法人化し、ますます勤務環境は悪化しています。さらに、一般病院は医者を増やすために、様々な対策を採っているので医者は更に外に流れます。

これでは医療再生を行えるはずがありません。学生を教える「教師」不在で、医者を増やす事ができるでしょうか?

恐らく「事故調」や「医療費抑制」「医師不足」などに関しては意見がいろいろと集中していると思いますので、前向きに再建案として一案を提示させていただきました。 どのような政策を実行するにも・・・結局、医療費抑制政策だけは止めないことには始まらないとも考えております。 このたびのシンポジウムで「日本の医療」に関して、国民全体が考えていけるようになれば良いと思います。 それでは失礼いたします。

 ---------------------------

もう、送信してしまったから・・・今更直す事はできないのですが・・・。

1500字という制限の中では・・このくらいしかまとめられませんでした。説明しろといわれれば、僕のできる範囲内でいくらでもしゃべりますけどw

皆さんも、4月12日のシンポジウムの前に・・・ご自身の意見を投稿してみてはどうでしょうか?

意見を書いてみるというのは国政に参加する一つのやり方だと思いますので・・。

 

 さて、今日はこんな事がありました。

東北のほうから転勤して来た人に挨拶をされました。もともといた勤務先を聞き・・・ふと

「A君と一緒だったんですね。元気にしてますか?」

と聞いたら、

「先生はA先生の同期ですか」

「あ、学生時代の寮の同室で一番中の良い人間の一人だと思っています」

「そうですか、A先生とは私も仲良くさせていただきまして、先日も温泉に行き、そこで一緒にはしゃいでしまいました・・・」

と・・・「はしゃいだ」内容を聞きましたが、まぁ・・・なんとなく想像が沸いたので・・・元気にしているのだな・・・という事だけわかりましたw

 

僕もかなり元気にやっております。お互い体に気をつけて頑張りましょう(と、見ているのではないかと信じて書いてみる)。

 

 改めまして・・・「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」へ投稿してみようと思われる方、もしくは「お前の意見や良し」と思われる方、応援をよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

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アメリカ型の医療に向かってはならない!

2008-03-28 20:50:09 | Weblog

こんばんは

 今日は午前中はメインの職場で活動をしていました。

一応、グループのリーダーなので・・一人ひとりと面接をしていたのですが・・

「3月14日に欧州の医科大学を受験しました」

という方が・・・・。

新しく移動してきた方で・・・実は僕に英語のことをいろいろ教えてくれていた人なんですけど・・・。 30半ば過ぎて・・・自分の夢に向かって一歩踏み出されますか!

素敵ですね。安定性・・・というものをなげうってでも、自分のやりたいことをしたいという気持ちが・・・。

奥さんも協力してくれるということで・・・。 頑張ってほしい、合格してほしいです。

英語は困らないだろうからw

 

その後は実験の方に行きましたが、ある発見をしました。内緒ですw

ある話を聞いて、すぐに連想して論文を調べたら12件ほど引っかかりました。 たぶん、僕の考えで間違ってはいないでしょうけど・・・。因みにヒントはAgingですw(分野が違うから自分ではやらないだろうなw)

さて、今日の記事です

CBからです。

 「残された課題は多い」

【特集・第4回】 2008年度診療報酬改定(4) 土田武史さん(早稲田大学商学部教授)<下>  

過去最大のマイナス改定だった2006年度の診療報酬改定は医療費抑制や政策誘導が強く打ち出された改定となり、今回の改定は「前回の後始末」とも言われている。3月26日、診療報酬改定を審議する中央社会保険医療協議会(中医協)の会長を任期満了で退任した土田武史さん(早稲田大学商学部教授)は04年、06年、08年と3回の改定にかかわった。これまでの改定と今回の改定はどこが違うのか、次回の改定の方向性などについて話を聞いた。(新井裕充)

――中医協の公益委員として3期6年間、会長として2回の改定にかかわった感想をお聞かせください。 

私が2002年に公益委員に入った時の最初の議題は再診料の逓減制をめぐる現場の混乱でした。今回、再診料の引き下げ問題がありましたので、「再診料の混乱に始まり、再診料で負けちゃった」というところです(笑)。しかし、負け惜しみではなく、外来管理加算の見直しに手を付けたことは良かったと考えています。

――これまでの改定と今回の改定はどのような点が違いますか。 

2004年度改定までの中医協は改定率の議論が中心で、1号側(支払側)と2号側(診療側)の意見をどうやって一致させるかということが課題になっていました。改定率が決まると3分の2以上は終わりです。年が明けると点数設定の議論に入りますが、既にヤマを越えていますので、あとは(厚生労働省保険局の)医療課と日本医師会に任せるだけでした。それが、中医協の汚職事件で「中医協改革」があったため、改定率を内閣が決め、改定の基本方針を社会保障審議会が決める方法に変わりました。つまり、06年度改定から中医協の議論が点数中心になったのです。

――前回(06年度)の改定率はマイナス3.16%でした。 

きつかったですね。03年の閣議決定で診療報酬改定の抜本見直しを行うことになり、それが06年度から始まりました。マイナス3.16%でしたので、良く言えばメリハリの付いた改定、別の言い方をすればかなり強引な改定でした。その影響として、リハビリや7対1入院基本料の見直しなど、メリハリの付き過ぎた改革は後始末が大変だということが1つの反省材料になりました。そこで、今回は大きな改革をバサッとやるよりも慎重に、小刻みにやるという手法を取ったのでしょう。振り返ると、今回はそういう改定です。しかし、基本的な流れは同じです。やり方が違うだけです。

――基本的な流れとは、どのようなことでしょうか。 

病院と診療所の区分、急性期疾患と慢性期疾患の区分、病気の難易度に応じた診療報酬体系、患者が納得する診療報酬体系など主に4つあります。この中には足踏み状態のものもありますが、基本的な流れは今回も次回も同じでしょう。全体的に大きな改革をしていかないと、日本の医療のパフォーマンスを保てないことは確かです。これまで、日本の医療は奇跡的に良かった。費用が安くて治療効果は高く、寿命も伸びるし、新生児の死亡率も低い。しかし、高齢化と経済のグローバル化は進むし、小泉改革で財政的な圧力が強くなってきたため、今までのパフォーマンスを維持することが難しくなってきたのです。

――「医療崩壊」と言われています。 

医療崩壊は明らかに進んでいます。これまで3回の改定にかかわり、一生懸命にやってきたつもりですので、その時は「うまくいった」と思うのですが、後で振り返ると必ずしも適切ではなく、がく然とします。財政面、医師を増やさなかったことなど、いくつかのファクターがありますが、診療報酬改定にも責任があります。

■ 療養病床の再編やリハビリの逓減制は問題が多い

――06年度改定、具体的にはどのような失敗が挙げられますか。 

療養病床の再編やリハビリの逓減制などです。星野前会長の時代は改定率の議論が中心でしたから、コスト分析がベースでした。コストが安くなればそれを反映させる。病院を過度に儲けさせることはしないが、かといって赤字にさせることはしない。そういうコストを正確に反映した診療報酬体系が基本だったのですが、前回のように改定率がマイナス3.16%にもなると、明らかに医療費コントロールと政策誘導が強くなります。例えば、療養病床の医療区分1の点数を下げれば患者を介護保険に移行させるという流れをつくる。リハビリの逓減制もそうです。

――今回はプラス部分を病院勤務医の負担軽減に充てました。 

医療費を増やせないので診療所から財源を持ってくるということは本来やるべきではありません。しかし、今回も医療費コントロールが強く、やらざるを得ませんでした。診療報酬はコストを反映させるのがベースだと考えますが、政策誘導や医療費抑制というファクターも入れていかざるを得ません。コストを反映させる改定では支払側と診療側との折り合いが付きやすいのですが、政策誘導が絡むとなかなかうまくいきません。医療費抑制となれば、完全に利害が対立します。今後も政策誘導や医療費抑制のファクターは入るでしょうから、対立する場面が増えるでしょう。

――今回の中医協では労使交渉のような場面が多くありました。 

中医協は数少ない当事者自治の組織で、どこかで折り合いをつけなくてはいけません。上からバサッとやるのではなく、不満を残しながらもどこかで歩み寄ることが必要です。しかし、合意形成がだんだん難しくなってきました。以前はマクロベースの議論で、物価の上昇率など経済との関連性を議論しました。医療費コントロールが強くなり、点数中心の技術的なミクロの話になりますと、中長期的な視点が弱くなります。公益委員に求められるのは、ここをかじ取りすることでしょうが、なかなか難しいですね。

――点数設定の技術的な議論になると、医療課のペースになります。 

非常にうまかった。巧みでした。易しい議題から出してきたので、意図したことではないでしょうが、全体像が見えないという文句を言ったことがあります。また、総会の前日に医療課と打ち合わせをして、多くはそのまま進むのですが、総会を終えて帰宅してから問題があることに気が付くこともありました。あらかじめ練っておかないと、ブレてしまいます。

■ 残された課題

――会長は「残された課題」として初・再診料の抜本的な見直しなどを挙げましたが、それだけでしょうか。 

いや、もっとたくさんあります。例えば、回復期リハビリの成果主義は問題でしょう。成果主義というのは、生産や販売では数値目標が出ます。医療の場合、その数値をどのように出すか。「退院率」などと言うわけですが、そうすると患者選択をすることがあります。他の公益委員も反対していましたし、全国の医師から抗議のメールが来ています。リハビリの関係学会が成果主義の導入を認めたと聞いていますので、それが大きかったのでしょうが、リハビリに成果主義が本当に必要なのか疑問が残ります。検証をしながら進めてほしいと思います。ほかに、4月から始まる75歳以上の後期高齢者医療制度、医療と介護の接点の問題、療養病床と障害者施設の問題など、残された課題は多いです。

――産科・小児・救急はいかがでしょうか。 

正常分娩は医療給付化していくべきでしょう。かかりつけを持たない妊産婦の問題や少子化対策などを本気でやるのなら、給付率を高くして正常分娩を全部保険でやった方が良いでしょう。また、小児については前回にかなりやりましたし、予算を使い切れなかった対策もありましたので、今回はこれでいいでしょう。救急は難しいですね。夜間の診療所がうまく機能してくれればいいと思います。

――今後の日本の医療、どうしたら良いでしょう。 

年金や介護に比べれば医療は信頼性が高いと思います。しかし、今のうちに対応しないと大変なことになるでしょう。日本は対GDP比で医療費が安く、医師は少ないがパフォーマンスが良かった。医療事故の問題ばかりでなく、日本の医療の良さを国民が認識してほしいと思います。訴訟のために医療費の1割を使うようなアメリカ型医療に進んではいけません。残念なことに現実にはアメリカ型の医療に向かっていますが、医療はすべての国民に対して平等でなくてはいけません。国民皆保険制度は守らなければなりません。

----------------------------------

う~ん、なんとなくわかってはいたけど・・・「支払い側」と「診療側」の意見を一致させたら70%くらいは終わっているんだ・・・。

情けない・・・けど、そんなものなんだろうな

この記事の中で気になったところは次のところです

改悪を思い切ってやってしまったので、同じように失敗しないように思い切った政策を打たない・・・。

 今、思い切った政策を打たなかったら日本の医療は崩壊するタイミングだと思うのだが、本当のバカだろうか?そんな人たちが日本の医療を影で決めているんだから、良くならないのだろう。

こういう会議を「公の場」でやってみてほしい。テレビ中継で・・・本当に。

 

ともかく、医療費を抑制する事を主眼にしたために、現実を見ることが出来ずに失敗したのだから・・・現場の意見を反映させるようにしてほしいものですね・。

いずれにせよ、今から・・・医療改革を行っていかねばならないとは思います。

 

さて、ふと思ったことシリーズに移行します

僕は大体一日に2,3個・・・何かのアイデアが勝手に浮かんでくるのですが・・・これは学生時代に聞いた話と医者になってからの話のコラボです。

 

学生時代、夏休みを利用して「国立がんセンター」の幹細胞移植療法科に実習に行ったことがあります。

そのときは「固形腫瘍に対するミニ移植」もやっていて、僕は非常に興味を持ちました。 更に今、多分野で活躍されている某先生の講演についていき、いろいろな話を聞きました。

その時知ったのが

腫瘍免疫で、ミニ移植が効く腫瘍(腎癌など)と効かない腫瘍(メラノーマなど)があるらしい

という事でした。 今度は別の場所で

メラノーマなどの腫瘍には癌抗原を利用した免疫療法が有効

という話を聞いた。(おっ、逆やんw)

学生時代はいろんな学会に行ったから、これでもw

で、移植の勉強をするようになって(教科書的な勉強ばかりですが・・・。早く実地でやりたい)、ふと思った事があります

「HLAがマッチしないと重篤なGVHDが起こる。だからT細胞などは関わっているのは間違いないが、再構築などのことを考えると・・・、 (急性GVHDはサイトカインストームでTh1が活性化されて・・・という流れですが、CD4+はCD8+よりも免疫再構築が遅延し、早期はNKばかり・・・という事を考えると、やはり入ってきたT細胞が主体なのだろうから・・・・) T細胞の特異免疫の力はやはり弱いのではないか?

B細胞の特異抗体の産生も弱いわけだし・・(だから、インフルエンザで6ヶ月。DTで1年あけるし)。

そしてNK細胞は胸腺に関係なく増えるから、移植の早期に増えるわけで・・・・。

ミニ移植の効果が強いのは自然免疫・・・もしくはHLA ClassⅠ未発現の腫瘍なんだろうな~」

と。

この辺りの機序を完全に解明できて・・・治療につなげられたら良いなぁと思っていた事を思い出してきました。初心です

僕が腫瘍を本気でやってみたいという初心は、多くの人が亡くなる病気である事とこの話が切欠でした。

 

さて・・・これは現実の僕の状態です。

いつも、知らない知識が見つかると

「・・・・・」(大体目線が固定 or 上に目が行く)

 で、頭の中で一生懸命考えた事をまとめています。僕が本を読んだ後、いきなりスピードが落ちたとしたら考え事をしていますw

そして性質が悪い事に・・・一晩寝ると結構忘れていますw

大体、その中でも覚えているものは・・・自分の中では面白いって思っているものだったりしますが・・・・。

 こういう活動が好きなので、医者も研究者もどっちも向いているのだろうと自分で思っています。

 最近、本当に生物学ではなくて医学を学んでよかったと思いますもの。楽しいですよ。自分が考えた事が、人のためになると思ったら幸せで胸がいっぱいになりますもの。

う~ん、やはり臨床も研究もしたいなぁ。そのためには今の日本の医療をもっとよくしないと(という、打算もあります) w  よし、頑張るぞ

 

最後になりますが・・アメリカ型の医療へ向かう日本。このままではいけない、改革をしないといけないと思われる方・・応援をよろしくお願いいたします

(さりげなく、再びBlogランキング20位。応援ありがとうございます)

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何のために!?

2008-03-27 23:18:27 | Weblog

こんばんは。

今日も実験を朝から夕方までしておりました。その間に、ちょっとしたことがあったのですが・・・・まぁ、それは月曜日までお楽しみという事でw

 さて、その後・・・高校の友人と飲んでいました。

彼はこの後道東の大きな病院で研修医としての生活を・・・恐らく開始するはずです。 6月くらいにその地方に行くので、そのときはまた一緒に飲もうという約束をしました。 TECOM(なつかしいw)の速報では9割近くは取れているという事なので、国家試験で落ちる事はないでしょうw

さすがです・・・・w

 

今日は・・・少し酔っ払い気味なので、一言だけ。

前のBlogを閉じるころ、このような事をいわれたことがあります

「お前は何がやりたくて、こういう活動(Blog)をしているのか?」

それに関して「日本の医療を改善したい。ひいては日本全体を良くしていきたい」という事を言いましたが、良く考えれば・・・これに加えて「自分自身が医者としてやりたい事(臨床と研究を通して世界中に人に役に立つ事。腫瘍の撲滅)を達成するための環境作り」でしょうか。

僕は・・・この1年半・・・もうすぐ2年ですが、日本全体を改善したいと思いました。少なくとも医療に関して、そして教育問題に関して。

そしてそれは日本の国民のためだけではなくて、自分自身が思うように生きるためにも役に立つのです。

僕は自分のためにも多くの人のためにもなるのであれば、それにどれだけの労力を費やそうとも・・・そして自分の身がどうなろうと、悔いはないようです

 

やりたいことを一生懸命できればよいと思っています ちょっと、飲みすぎなのでこの辺りで・・・・。

明日はしっかり書きます

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派遣の前に:大学への政策を改めよ!

2008-03-26 20:34:24 | 医局制度改革・医学教育改革

さて、今日は連続投稿します

産科休止、派遣で解決できるか  

「医師を派遣した大学は、いわば“わが身を切る思い”だったことだろう」――。産科を閉鎖せざるを得ない病院に医師を派遣する信州大学などに対し、文部科学省高等教育局の三浦公嗣医学教育課長は感謝の意を表した。産科医の退職などで分娩の取り扱いを休止した施設などに対し、厚生労働省は近隣病院からの医師派遣という“応急処置”で対応する予定だが、「根本的な解決ではない」との批判も根強く残っている。  

厚生労働省は3月25日、文部科学・総務・防衛各省との「地域医療に関する関係省庁連絡会議」で、今年1月以降に分娩の取り扱いの休止などを予定している医療機関への対応策として近隣病院からの医師派遣などの対応策を提示し、了承された。  

文科省の三浦課長は「各大学に『産科医を派遣する余裕があるか』という調査を実施したが、地域で最大規模の病院である大学病院でも産科医を派遣する余裕がない状況が分かってきた。医師を派遣した大学は、いわば“わが身を切る思い”だったことだろう。この場を借りてお礼を申し上げたい」と述べた。  

また、福島県の県立南会津病院に医師を派遣する防衛省からは外山千也大臣官房衛生監が出席し、「福島県の南会津郡というのは、香川県の広さに匹敵する山間豪雪地帯だそうだが、そこの唯一の病院なので派遣に協力する」と前置きした上で、次のように述べた。 「当省の医官は通常と異なり、2年間の初期臨床研修の後に2年間ほど部隊で勤務し、そこで一般診療の経験をしてから専門研修をする。従って、派遣先の病院は産科医官にとって専門研修を行うのにふさわしい病院であれば大変ありがたい」と注文を付けた。

■ 77施設が分娩休止・制限 

厚労省は今年1月、産科医療機関の実態調査を実施し、この日の会議で調査結果を公表した。それによると、1月以降に分娩の取り扱いを休止した医療機関と休止の予定がある医療機関は45施設(病院28、診療所17)、分娩の取り扱いを制限した医療機関と制限予定がある医療機関は32施設(病院19、診療所13)で、計77施設だった。  

これら77施設への対応について、厚労省は70施設を「対応が必要な医療機関」から除外。8施設は「産科医療機関の集約化に伴う休止」で、62施設は「近隣の他の医療機関で対応可能」と結論付けた。  残る7施設について、厚労省は近隣病院からの医師派遣などで対応することを検討し、5施設について医師確保の見通しが立った。

具体的には、福島県の県立南会津病院に防衛省と愛育病院(東京)が後期研修医を派遣し、長野県の伊那中央病院と飯田市立病院には信州大学が派遣、沖縄県の公立久米島病院には県立病院が派遣する予定。群馬県の総合太田病院には慶応義塾大学(東京)が週2回派遣する予定。 

産科医を確保できなかった独立行政法人国立病院機構長野病院(長野県)と藤枝市立総合病院(静岡県)について、厚労省は「文部科学省、防衛省、大学、各県と産科医派遣または近隣医療機関の対応を検討中」としている。

■ 日本産婦人科学会の反応 

同会議に出席した日本産婦人科学会の吉村泰典理事長は「こういった困難な状況にある時に、限られた医師をこのように派遣していただくことも施策の1つではないか。緊急避難的にはこういうことも考えていかなければならない」と理解を示した。  一方、同学会の「産婦人科医料提供体制検討委員会」の海野信也委員長は1月に実施したアンケート調査の結果を示した。それによると、緊急措置として派遣される場合に産科医が求める条件は、(1)報酬、(2)勤務条件、(3)医療体制、(4)制度上の問題――の4点に集中している。  

このうち、「報酬」について海野信也委員長は「時間外手当の適正な支給など社会常識で考えればごく当然のことが行われていない現場の実態を反映している」と説明した。 

「勤務条件」については、「本来順守されるべき基本的な労働条件が確保されていないことが産婦人科の根本的な問題。現場があまりにも非人間的であり、それが放置されている」と指摘。 

「医療体制」については、「小児、麻酔科の体制が整備されていない状況で産科医だけを派遣しても機能しない」として、この点を特に強調した。  

海野委員長はまた、厚労省が各都道府県に勤務医の労働環境の改善を図るように求めた3月21日付の医政局長通知に触れ、次のように述べた。 

「正直申し上げて、これでは短期的には難しい。人がいないからだ。現場の医師に無理にでも働いてもらわなければならない状況だ。そのためには時間外労働の正当な報酬や分娩手当ての支給は必要だということを全国の部会長が述べている。このままでは地域医療が破綻し、緊急派遣が必要となる地域がさらに増えてくることが明白だろう。政府のご対応をお願いしたい」

更新:2008/03/25 22:21 キャリアブレイン

----------------------------------ここで書かれている事で、一つ突っ込みを・・・。

日本で一番人口当たりの医師数が少ない埼玉県から、医師を引っこ抜くのは辞めてください。埼玉県の医療はぎりぎりで保っていますし、所沢は西東京の医療にも関係している地域なので・・・・。

かる~く、引き受けたものだな・・・・。

さて、それはさておき・・・日本の医療で早急に解決できる問題は金の問題。これは政府が決断すればよいだけ。

あまり改革的な意見を述べたり、行動を起こしたりするのが苦手な人が日本人というのは多いようなので・・・すぐに決断を出来ないのかもしれないが・・・もう決断すべきときに来たと思いますけどね。

 

長期的に見れば「医者を増やす」ことが必要だ。一部の医師の中、そして医大生の中には「将来医者は余るのだから、増えないほうが仕事がなくならなくて良い」といっている人がいる(たまたま、それを喫茶店で聞いた)。将来、更に医療は進み・・・結局医者は余らない。

新しい環境に行けば、更に新しい問題が増え・・・新しい分野が生まれる。 そんな事もわからないのか・・・? と、言いたかった。

 しかし、医者を増やすにももはや日本にはそれも難しい。大学の評価が低い。 医局の権力を削るために様々な政策を行い、それによって「医療崩壊」を引き起こした国だが、大学を復活させないためにそのままの状態にしているのが・・・難しい理由だ。

医局制度や教育制度に関しては・・・そのうち、4月の半ば以降に書きますw

さて、ここで大学の話を書いたのは次のような理由からです。

 

過去において「村社会」といわれた医局ですが、この医療崩壊でその性質は消えつつあります。ここで大学を再生する必要があります。

なぜなら「医学生」の教育、「先端医療研究」を行う大学院生、「先端医療を学ぶ」医師の教育に大学はなくてはならないからです。

 

先日、大学病院の医師の一人(40代)の先生が「俺は大学からもらっているのは31万だよ」といっていました。

彼がやっているのは「診療」「研究」「教育」という分野ですが、すでに「診療」だけで手一杯になっており「研究」「教育」はなおざりです。

すなわち「今やらなくてはならない事(診療)」に時間をかける事しかできず、「将来のために行う事(研究・教育)」には時間が避けないのです。

 

しかも、自分の生活を守るためには「バイト」をしないといけない。31万×12+αですから600万以下でしょうね。 僕のところにも、先日・・関東圏内の大学病院からお手紙が来まして「年収600万+バイト料」で助教というお話でしたが、そのくらいしかもらえないのが大学だと思います。

 

 お金の問題だけではないのですが、人を集めるにも「給料が安くて、仕事がバカみたいに多く、家族も振り返られない」所に誰が行くでしょうか?

 それゆえ、人が大学から離れていく。 そうすると、医学生を教える人もいなくなり・・・医者を増やそうという話自体が不可能になる

 

「今、計算したが・・・アクシズの後部は地球の引力に惹かれて落ちる。貴様らの頑張りすぎだ!」

という、有名なシャアの台詞(有名じゃない?)がありますが

「今、計算したが・・・このまま行けば日本の医療は、再生の機会なく崩壊する。貴様ら(厚労省や国)の頑張りすぎだw」

 という感じです。

医療を立て直すための最初の一歩として、大学の独立行政法人化も含めて・・・再び考え直す必要があると思います

 

 さて、最後にネタです

僕は自転車に乗ることも好きで・・・実は自転車を高速でこぐのが大好きです。高校時代は実は足に2.5kgずつ錘をつけてこいで登校していました。 そして時々足の錘をはずしてスピードを上げて走るのが好きでしたw

高校3年生の高体連の1週間前です。1ヶ月前にぎっくり腰(急性腰痛症)のため、練習が出来なくなった僕は久々に走れるようになり、最後にハードルの調整をしていました。 練習が終わったあと自転車で仲間たちと一緒に帰ったときの事です。

高校から800mくらい坂があるのですが、ここを全力でこいで坂の下まで向かっていました。かなりスピードが出ます。

最後のコーナーを曲がったとき

「げっ!」

いきなり車!

よけ・・・・きったけど、コントロール不能!

メーデー・・・・

吹っ飛びました

 

10mくらい飛びましたが、受身を取ったおかげで全身打撲で済みました。

電柱に激突したので(1,2回バウンドして)、後ろから来た友人は

 「死んだと思った

 とのこと。

悪運強く生きておりますが、そのときはまだ死ぬなという事だったのでしょう

ただ、このあとの高体連・・。ハードルは決勝で力を出し切れず8位と惨敗。しかし、そこから勉強を開始して・・今このように医者になって、いろいろな人の役に立つ事ができております。

人生、一事が万事・・塞翁が馬・・・という事か。

 

最後に、医療再生のために大学の再生プラン(教育組織としての)が必要だと思われる方は、応援をよろしくお願いいたします

http://blog.with2.net/link.php?602868

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