新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

ちょっと不思議:制吐剤「アロキシ」

2010-04-26 23:12:24 | 医療

こんばんは

 

今日もバタバタ頑張っております。

 

とりあえず、某大学にお願いしていた検査結果の返事を見るためにPCを起動させたら、無事返事がついていました。

そしてブログのコメントの返信を書きましたので、簡単な記事を・・・。

 

血液内科…特に腫瘍を相手にするものとしては、制吐剤の情報は気になります。遅発性嘔吐のことが書かれていますが、これってサブスタンスPじゃなかったの・・・?

 

遅発性悪心・嘔吐を防ぐ制吐剤を新発売―大鵬薬品工業

4月22日16時23分配信 医療介護CBニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100422-00000004-cbn-soci  

 

大鵬薬品工業は4月22日、がんの化学療法に伴う悪心(吐き気など)・嘔吐の予防に用いる5-HT3(セロトニン)受容体拮抗型制吐剤「アロキシ静注」を新発売した。同社によると、がんの化学療法に伴う悪心・嘔吐は、抗がん剤を投与した後、24時間以内に発現する「急性」と、24-120時間後に発現する「遅発性」があり、同剤は国内に有効な治療薬が少なかった遅発性への有効性も確認されている。  

 

大鵬薬品によると、体循環によって抗がん剤が小腸に到達すると、小腸は抗がん剤を生体にとって危険な物質ととらえ、神経伝達物質であるセロトニンを排出。このセロトニンが自律神経の終末を刺激して、中枢にある化学受容器引き金帯(CTZ)に情報を伝達した後、CTZが悪心中枢にその情報を伝えることで吐き気が生じる。同剤は自律神経の終末にある5-HT3受容体に拮抗することで、CTZへの刺激伝達を遮断し、悪心・嘔吐を予防する。 

 

また、同剤は既存の5-HT3受容体拮抗型制吐剤と比べ、血中消失半減期が約40時間と非常に長いため、遅発性悪心・嘔吐にも有効だという。  

アロキシは、2004年1月に大鵬薬品がスイスのヘルシン社と締結したライセンス契約に基づき、国内で開発し、今年1月に製造販売承認を取得。既に世界63か国で承認されており、09年の全世界の売上高は約360億円。日本でのピーク時(17年度)売上高は60億円を見込んでいる。

----------------------------------

既存の5-HT3受容体拮抗型制吐剤と比べ、血中消失半減期が約40時間と非常に長いため、遅発性悪心・嘔吐にも有効

 

何故だ?

う~ん、イメンドの話を聞いたときはサブスタンスPとばかり思っていたのだが・・・。

 

なぜ?

 

「延髄の最後野、孤束核にはNK1受容体が多く存在し、抗悪性腫瘍剤の投与によりサブスタンスPの分泌が亢進します。サブスタンスPは中枢神経系のNK1受容体に結合し、嘔吐を誘発します。イメンドカプセルは選択的にニューロキニン1(NK1)受容体に拮抗し、制吐効果を示します」

http://www.gunma-byoyaku.gr.jp/pdf/new_info_imend.pdf

 

5-HT3だけでは難しいという話だったような気がするのだが・・・何故なんだろう?

 

そもそも、連日5-HT3阻害剤を使用しても…遅発性嘔吐に有効な気はしないのだが・・・。

 

 

orz

 

まったくわからん。誰か教えてください・・・。

 

けど、新薬がいろいろ出てきて患者さんの症状が緩和されるのはいいことですよね

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

では、また。

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

医師不足実態調査:しっかりやってくださいorz

2010-04-24 21:44:52 | 医療

さて、もう一つだけ。

 

本題の記事の前に一つ別の記事を・・・。

 

この記事を見てある映画を思い出しました。

重傷の顔すべて他人の顔に、スペインで成功

4月24日19時44分配信 読売新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100424-00000765-yom-sci  

顔に重傷を負った男性に、亡くなった人の顔面のすべてを移植する手術に、スペイン・バルセロナの病院が成功した。  

顔の移植手術は過去に10例報告されているが、顔のすべてを移植したのは世界初という。  

同病院やAP通信によると、手術を受けたのは30歳の男性。5年前に誤って自分の顔を銃で撃ち、鼻やあごに重傷を負った。自力で呼吸や食事をすることができず、過去9回の手術を受けたが完治しなかった。  

手術は先月末、30人の医師が24時間かけて実施。亡くなった人の全顔面の筋肉組織と、鼻とあごの骨の部分を取り出して、男性に移植した。男性はまだ、話したり食事はできないが、つばを飲み込む程度のことはできるという。

----------------------------------

むかし「フェイスオフ」っていう映画ありましたよね。

あれを一瞬思いだしました。

 

ものは異なると思いますが、医療現場において人のために役立つのであれば、良い技術だと思います。ただ、遺族は複雑な思いをされるかもしれませんね。 もちろん、あの映画と異なりあくまで組織を移植しているだけですけどね。

 

 

さて、続けます。

厚労省の医師不足実態調査に協力-日病協

4月23日21時56分配信 医療介護CBニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100423-00000013-cbn-soci

日本病院会など11団体でつくる「日本病院団体協議会」(日病協)の邉見公雄議長(社団法人全国自治体病院協議会会長)は4月23日の代表者会議後の記者会見で、厚生労働省から医師不足の実態調査についての協力依頼を受けたことを明らかにした。調査は5-6月に実施されるという。邉見議長は会見で、「協力するから、ぜひちゃんとした調査をしてほしい」と述べ、病院やその地域で本当に医師がどれだけ欲しいか、正しいデータが出るように、「気合を入れてやってほしいと参加者一同申し上げた」と説明した。  

この日の代表者会議では、厚労省からの調査協力依頼や、レセプトを電子請求している医療機関に対し原則義務化された「明細書」の無料発行に関する説明などのほか、中央社会保険医療協議会の審議報告や、21日に開催された日病協の実務者会議で決定した今後の検討事項についての報告などが行われた。  

実務者会議で決定した今後の検討事項は、▽病院のコスト分析と入院基本料の在り方▽医療保険と介護保険の給付対象の整理▽病院における複数科同日受診の実態と今後への対応▽精神病棟や療養病棟における認知症患者の入院状況の実態と対策-の4項目。 

検討する団体も既に決まっており、順に全日本病院協会、日本医療法人協会、日本病院会が担当。認知症患者の入院状況の実態などについては、日本精神科病院協会と日本慢性期医療協会の2団体で担当する。

----------------------------------

実際のところ…例えばうちの血液内科。

 

大学に配属という形ではありますが、僕は基本的に大学の人事以外で動いていますので近日中にいなくなります。さて、どこに行くのやら・・・。

 

僕の行き先よりも最近心配なのは僕がいなくなった後のうちの血液内科ですよ。本気でそのことだけが心配で、最近は気にしているのはそっちのことばかり。

 

 

僕が来たときはスタッフ数の絡みもあると思いますが「リンパ腫」と「白血病」が半々くらいでしたが、今は移植予定の方も含めて白血病が7~8割ですから、重症度が違います

 

僕がいなくなったあとが少し心配・・・・。

 

それは置いておいて、うちの場合血液内科としてはいかがなものか・・というくらいスタッフ数が少ない

 

教授(50代)、講師(50代)、助教(40代)が各1名ずつ+若手2名。若手2名は別人事で動いている。

 

先日も話をしていましたが、この人数では診療に無理が生じます。せめて大学に「2倍」の人数(常時6名)はいないとちょっとつらい

 

逆にそれだけの人数がいるなら、教育も研究も臨床もある程度はできると思いますが…状況によっては、また余裕のかけらもなくなるのではないか・・・と思ったりしています。杞憂であればよいのですけど。

 

もし、若手が「別人事」ですから帰ってこなかったり、辞めてしまったりしたら教授以下3名での診療になります

 

僕もどうしようか悩みましたからね。人事権を握っている組織は「改善」しようとすることに対して反応鈍いですから。

僕はあれだけ協力しよう、レベルが上がってきたから次のステップに移ろう・・といっても硬直していますしね。組織というのはそういうものだろうとは思いますが。

 

話を戻します。

 

血液内科の前線は結構大変です。特にうちのように末期の患者さんも含めて対応している大学病院は…。 たぶん、同じ医療従事者の方々であれば20~30名(今は20名くらいですね。新システムに慣れるまでは…)の血液疾患の患者さん、しかも白血病ばかりを2名で診るというのは現実的には泊まり込む覚悟がないと不可能です

末期の患者さんを受け入れてくださる関連病院があればまた違うのでしょうけど、血液疾患の緩和ケアをやってくださる病院も近くになく・・・。

 

ついでに言うと・・・僕は救急やICU(レベルの)管理が大好きな血液内科医ですから(流石に心肺停止の患者さんに心臓マッサージしながら、挿管するとかいうのは僕がやる仕事ではないと思いましたが…。あの時はさすがに研修医の先生に挿管させる余裕はなかったです…orz)、急変対処でもなんでもやります

そんな人間が前線に半分泊まる覚悟で居座っているからいいですけど、それって結構大変ですよ。

 

家族持ちだったら、当然家庭のこともありますし…

家族持ちでなくてもそれを永続的にやっていけば倒れますよ(笑

 

僕が大学に帰ってきて1年9カ月になりますが、病院にまったく行かなかった完全フリーの日は13日。学会などを含めたら17日になります。ちなみに明日が久々のお休みですw

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

休めるのかは知りませんが…特別事情だからorz

 

それ以外は病院に出勤しています。 それくらいやって初めて成り立っています。

 

本当に「医療現場」で…何も起きていないときはまだしも、「何か起きた時」や「起きる時に備えているとき」など休める状況ではありません

 

先週から今週にかけてはバタバタしていましたしね。 それが医療現場の現実です。

 

しっかり、確認してほしいと思います。

それでは、また。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自信を持つこと、何故それをしたいのか自覚すること

2010-04-24 20:55:51 | Weblog

こんばんは

 

さて、今日は午前中で引き上げて床屋に行ったり、本屋に行ったりしておりました。明日は諸事情があり病棟にはいかないことになっております。

 

さきほど、コメントに反したことも含めまして、いろいろ思っていることを書きたいと思います。

 

先程コメントに「自信を持つこと」と書きました。

 

僕は「自信を持つこと」は非常に重要だと思います。

また、「他人と比較しないこと」も重要だと思います。

ついでに「自己に対する他人の評価を気にしすぎない」ことも重要だと思いますし、自分が「なぜそれをしたいと思うのか」ということも重要だと思います。

 

 

僕は後輩の指導を結構いろいろ言い、やらせるタイプ(やって見せ、言って聞かせてさせて見て、ほめてやらねば人は動かじ)ですけど・・おおむね

自分のできること、知っていることを全て習得して僕と同じラインよりも高い位置で次のステップに進んでほしい

と思っています。

 

 

僕のこの思いがある限り、僕はある種「教師」としては有能なほうではないかと思っています。

 

ただ、僕が評価もし・・・「同じころの僕よりは上だな」と思っているような後輩たち

「(血液内科として)先生のようになれる自信がありません

などと言ったりすることがあり、僕としては「同じ時期の僕よりは何倍も上だぞ」と思ったりします。

 

この半年で2年目研修医(血液内科志望)として研修した二人にも、それぞれの特性がありその特性に関しては僕よりは上だと思っています。

 

まぁ、僕が研修医の時にうまく指導を受けられる体制ではなかったこと(指導医の数・・・そして僕の性格もあるかもしれませんがw・・いや、たぶん性格か・・・orz)、どちらかというと経験を多く積んでいただけ・・・という正直、研修としては今よりも悪い状況であったこともあります。

 

・・・・・・ 話を戻します

 

他にも様々な研修医の先生がいて「それぞれの特徴」があったりします。患者さんとのコミュニケーション能力に長け、調整役としても長じている研修医もいましたし・・。

 

それぞれの人の良いところがいっぱいあります

 

ちなみに僕は・・・期待しなかったら怒りません(そりゃそうですね)。 研修医の先生方や後輩の医師に関して・・・僕は自分と同じラインにみんなを引き上げたいだけ。

 

同じ経験値(年数)を持つころには(その時は僕も経験を積んでいるわけですがw)、その当時の僕を優に超えているようになってもらいたいだけにすぎません

 

それが

先生のようになれません

とか

張り合わないといけない。それが疲れる

とか言われてしまうと、僕は正直悲しくなります。

 

なれねぇわけないだろうが!

 

常に自分にある一定レベルの自信を持っていないと「自分を制限」してしまう。それは可能性を広げたいと思っている僕の思いに反することですし、僕は絡まないほうがよいということになってしまいます。

 

ついでに言えば、僕はほぼ全員に対して怒りますが・・・(まったく怒らないのは、本当に完璧なのか、「医者としては」期待していないか・・だと思います)全員を同じ時期の僕よりは(少なくともある部分では)上かな…と思っています。だからこそ、今の僕と比較して僕が上だと思うところを、どんどん指摘して行っているだけにすぎません。

 

他人と比較しても仕方がないです。だって、他人であって自分ではないですから。

 

自分の良いところは良いところですし、他の人の良いところは尊敬すべきところで比べる場所ではないですから

 

比較して「自分に駄目だし」するのはいかがなものかと思います。

 

僕は後輩たちに

これほど手技がいろいろできるやつはいなかったな。僕も研修医の時はこんなにやってはいなかったな~(というよりもやってないです)」

とか

全身管理がうまいやつだな。極端に走るときがあるけど、全体的にうまいな~」

とか

「ちょっと視野が狭くなることがあるけど、細かくて勉強していて…少なくとも同時期のぼくよりは血液学をしっかり学んでいるな~

とか

「本当にコミュニケーション能力に長けているな。患者さんの細かい情報を看護師さんよりも集めてくるな~」

とか

診察が丁寧で、話をよく効くな~

とか・・・ 書き出したらきりがないくらい人の褒めるところは出てきます。

 

自分の良いところを認識して、自分はできると思って自信を持って事に臨む。他人と比較しない。自分の良いところをほめ、他人の良いところをほめる

 

そして他人の評価を気にしすぎないまったく気にしないと「突っ走る」ことになりますので、人の目・言葉は気にかけても、人の評価よりも自分の評価を当てにするほうがよい

 

通常、他人の評価は自分の評価よりも間違っていることが多い。

 

僕に対する評価は…悪い評価は「直そう」と思うところはありますが、それで駄目だと思うことはまずないです。良い評価は「過大評価」だと思っていますので(自分のほうがよくわかる。まだまだ知らないことのほうが多い)。

 

そして何よりも「自分が何故、それをしたいのか」を認識することだと思います。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

 

人の評価がどうであれ、自分の思いがまっすぐなのであれば行うことは決まってくるはずです。

 

僕はそう思っています。

 

 

生意気を書いて申し訳ありません。 ただ、僕はそう思っています。そして、自分のやりたいことを必ず成し遂げようと思っています。

 

それでは、また。

コメント (14)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

孤軍奮闘中・・・

2010-04-18 21:21:27 | 医療

こんばんは

 

今週はあまりにも忙しい毎日で、前半は3日間で睡眠時間6時間・・・という結構ハードな状況でした

 

月曜日の夜中(4時)に救急部から連絡があり、白血病で全身状態が悪化して3次救急に運ばれてきた患者さんを引き受けてほしい旨をうけ・・その夜中からバタバタしていました。

 

 

それ以降3日間はほとんど寝ることができず・・・。研修医の先生も大変だったんですけどね。

 

 

で、前日には一時間しか寝てない状況で外来に突入し、その後カンファレンスがあり・・・。

 

 

そして昨日当直だったのですが、昨日も夜寝ることができず・・・。 今日帰ってきたのは15時半過ぎ・・・

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

15時ころには今日の当直の先生に

「(当直明けなのに)まだいたのか。病院が本当に好きなやつだな(笑」

と言われ、思わず

「好きでいるわけじゃないです」

と言ってしまいました。

 

 

現在、休みなく孤軍奮闘中です。

 

ゴールデンウィークの休みがとれる保証が全くない(というより・・・たぶん・・・ないw)ので、予定を入れておらず結局のところ・・・どこもいけないのだろうと思っています。

 

 

こうやって記事を書き始めましたが、実は家に帰ってきてから頭痛と鼻汁、くしゃみ、咽頭痛、全身倦怠感が顕在化してきて・・・

 

「風邪か・・・」

 

と思い、少しベッドの上で「パタンキュ~」しておりました。

 

目が覚めたのが今です。

 

血液専門医試験の勉強もしたいのですが、様々な発表の準備、論文も2つ書けといわれ・・この現場の状況だとかなりきついぞ…と思ったりします。

 

 

とりあえず、そんな感じでバタバタしています。

では、また。

コメント (13)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

情けは人のためならず:借福、分福、植福

2010-04-11 23:47:18 | Weblog

こんばんは

 

夕方ころテレビをつけたら、ニュース番組か何かで「パンの缶詰」の話をしていました。収益が出ることも大事ですが、自分たちがやっていることが誰かの役に立つということは本当に大事だと思います。

 

あのような考え方ができる方は、これからもどんどん伸びていくのだろうと思いました。

 

自分自身が歩んでいる場所、立っている場所から世界を見つめ、自分ができることを行っていくこと。それは素晴らしいことだと思います。

 

一言でいえば…日本のグローバル化でしょうか。あのテレビを見たらそう思います。

 

日本の国益を守る。それはそれで大事なことかもしれません。何故なら件のパン屋さんがおっしゃっていたように

会社が成り立たなかったら、義援もできないでしょう

ということがありますので。

 

 

別に義援をしなさいと言うつもりはないのです。ただ、やはり一人一人が「何を為すか」を考えなくては駄目だろうと思います。それを考えていけば、一日一日を無駄に過ごすことなく生きていけるような気がします。

 

 

件のパン屋さんは阪神淡路大震災でパンを救援物資として届けたら、その多くが消費期限が切れてしまい役に立たなかった。だから、こういうときに役立つように…と「パンの缶詰」を作られたそうです。

 

今度は被災者の役に立つようにと缶詰を作ったこと、そういうことにTryしたことが素晴らしいことであり…その延長として今の発展があるのだと思います。

 

人の役に立とうとすること、それは最終的に自分にかえってくる…そう思います。

 

また、さらに缶詰の消費期限前に回収し、それを飢餓に苦しむ人々に救援物資として配っているというのはさらにすばらしいことです。

 

缶詰の回収は缶詰を購入した企業にとっては「処分費用」が浮くわけですし、この会社にとってはその分再び買ってもらえるわけですし、さらにそのパンは世界の飢餓に苦しむ人々のためになるわけですね

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

この考えのすごいところは…確かにパンを無駄にしない…というところもすごいのですが、明らかに利益はパンを作っている会社に帰ってきます。だって、3年でなくて2年で買い替えてもらえるわけですから。

 

けど、やっていることが素晴らしいから誰も・・もしかするとパンを作っている方もそうは思っていないのかもしれません。

 

ただ、こうやって「誰かのためになるように」とやっている限り、あのパン屋さんは発展し続けるような気がします

 

僕達も多くの人のために尽くせるように、自分自身を発展させていきたいと思います。

 

それでは、また。

 

 

P.S

本を買いすぎて読むのが楽しくて困っていますw

 

P.S2

父親から借福、分福、植福という概念を教わりました。この話を聞いたときに真っ先にそれを思い出しました。

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

救命士の食道挿管問題に関して:現場の委縮は患者さんの不利益になります

2010-04-11 18:17:14 | 医療

こんにちは

 

さて、1週間ぶりの更新です。今週はかなり忙しかったです。

 

それは新しい病棟に変わっての最初の週で、勝手がつかめていなかったこと

さらに病院の機能が回復してから毎日患者さんが入ってきており、バタバタしていたこと

急患も多かったこと

内科学会の発表準備もしなくてはならなかったこと

 

 

などなどです。

 

しかも、当直の日も平日なのに3名の患者さんが来て、最終的に寝ることができたのは3時くらい。その翌日も仕事が続き、この2日は42時間病院内で頑張っていました。 休んでいるのは本当に3時間だけw 食事は3食かな・・?

 

ただ、そろそろ白血病関係の予定入院が落ち着くので、そこから再び体制を立て直したいと思います。

 

今日はまずこちらの記事を紹介します

 

救急救命士、気管チューブを食道に=秋田

4月10日20時42分配信 時事通信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100410-00000103-jij-soci  

秋田県の大館市消防本部は10日、同市消防署北分署の男性救急救命士(38)が、入浴中に心肺停止状態となった同市花岡町の女性(78)に、気道確保の処置をした際、気管チューブを誤って食道に挿管したと発表した。女性は病院に搬送されたが死亡。死因は水死といい、消防本部は「誤挿管の因果関係は調査中」としている。 

 

消防本部によると、9日午後6時40分ごろ、女性が浴槽の湯に顔をつけ意識を失っているのを夫が発見。通報で駆け付けた救急救命士が搬送中にチューブを気管に入れようとしたところ、誤って食道に挿入した。女性は約1時間50分後に死亡が確認された。 

この救急救命士は2008年12月に気管挿管を行う資格を取り、今回が4回目の挿管だった。 

-------------------------------

たぶん、挿管を行う資格を取ってから4回目ということでしょうけど、それまでの研修で何回もされていたと思います。

 

そして「心肺停止」の状態の挿管は難しい

 

理由の一つとして・・・同時に複数のことをやっています。心臓マッサージ(胸骨圧迫)は状況によっては挿管時には一時中断もしますが(ですから10秒以内で挿管しろといっています)、それ以外の時には中断はしません。

 

状況によっては確認時に呼吸音が聞こえたような感じになるかもしれません

 

また、心肺停止していなければ「SpO2モニター」などで酸素の状態を確認することができます。しかし、SpO2モニターは脈波を感知して、その色を探知して酸素濃度を推測します。

 

ですから「心肺停止」「ショック状態」「二酸化炭素中毒」などでは全く当てになりません

 

そういう意味でも難しかったと思います。

 

 

僕は血液内科という診療科の体質から…あまり心肺停止で挿管するということがありません。救急車で運ばれてきて、即挿管するというようなこともたびたびありましたが、流石に心肺停止であれば救急部に行きます

 

また、病棟内で患者さんがなくなる場合は、すでに手を尽くしている状態で「挿管」を行うような状態でないことが多いです。

 

この件で悲しいことですが、亡くなられた方を助けることは難しかったと思います。それだけにそれを助けるために手を尽くした方を、責任追求するようなことをしないでいただきたいように思います。

 

そうでなければ現場は…救急救命士の方々は委縮して、現場での挿管などできなくなってしまいます

 

もちろん、様々な食道挿管防止のためのキットはありますが、患者さんの状態によってはそれも変わってしまいます

 

呼気二酸化炭素モニターも・・・ビールを飲んでいる最中に倒れた方がいれば、食道挿管しても二酸化炭素は検出されてしまいます(通常二酸化炭素を食道挿管では検出しない)し、「ドラえもんの手」と僕は呼んでいる「EDDチェッカー」なども万能ではないです。

 

医療従事者が医療従事者をかばっていると思われる方もいるかもしれませんが、この救命士さんを責め立てれば間違いなく現場は委縮します。すると本当に助けられる人が助けられなくなるかもしれません。

 

申し訳ありませんが…救命士さんが挿管できるのは「心肺停止」状態の方だけで、心臓が動いていない状況の方です。社会復帰できる可能性はAEDなどを使える状態でなかった場合は限りなく低いです。

 

AEDが使える=心室細動など=心臓は動くエネルギーがある除細動器(AED含む)というのは心臓を止める機会です。もともと動くだけのエネルギーをもっているから、社会復帰率は高いです。

AEDが使える状態なら挿管とかはしていないと思います。

しかし、それができない場合はもはや厳しい状態です。 そんな状況で・・・この救命士さんはできることを患者さんのためにやろうとした素晴らしい方だと思います。それゆえに必ず自己嫌悪に陥り、自分を責めていると思います

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

それも含めて対応を考えていただければと存じます。

 

時間を見つけてもう一個記事を作りたいと思います。

では、また。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大きな病院(理論)なんて

2010-04-04 21:10:38 | 医療

さて、少し追加で書かせていただきます

 

いろいろいつも考えています。

 

考えることは自分のいる場所から日本を見つめること。僕のいる場所は病院ですから、病院から日本を見つめることですね。

 

 

病院には病気の人や見舞客、多くの人が訪れます。本当に多くの人が。それを見ながら・・・僕はよく「こんな病院があったらいいな~」と思っています。

 

 

それは病院に並列して一つのショッピングストアがあるような・・・。アメリカとかにはあるのではないかと思ったりしていますが・…イメージはわかないですよね。

 

 

僕は病院は一つの大きな「雇用の場」であり「生活の場」だと思います。病院を一つの役割、つまり「医療従事者」と「患者」の関係だけで見ていると非常に狭い場所ですが、ここにはお見舞の方々や医療以外の面で(たとえばコンビニ、レストランなど)勤務されている場所だと思います。

 

病院はオフィス街や学校近辺などと比べて・・まさに多様な年代の方が集まる場所だと思います。

 

 

また視点を変えると24時間動き続ける場所です。

 

そういう意味で視点を変えたら多くの顧客が出るだろうと思います。顧客がいれば労働者が出ますし、そして多くの収益が出るのではないかと思ったりしています。

 

医療従事者、そして長期入院している患者さんはストレスがたまります。環境が変わるとストレスなども減るかもしれません。

 

例えば・・・病院に大きな本屋があったら。当然ながら医療従事者だけでなく、患者さんや家族、見舞の方々が読む様な本があれば・・・。患者さんの家族は状況によっては付き添ったりします。その時間をうまく利用できるような店があれば。

 

コンサートホールが病院内にあれば・・。ここはもしかすると近くの高校生(学生)が練習する場所かもしれません。そして患者さん達がその練習を聞き、感動する場所になるかもしれません

 

そう言った店には当然従業員が必要になります。

 

その従業員の必要なものも病院内で得ることができるといいですよね。

 

病院の中にレストランなどもあります。スタバなど喫茶店も当然入りますし、様々な店が入ります。これは現時点で様々な病院で見かけますけどw

 

そんな中ジムがあったらとか思ったりしますし、アメリカではホテルなんかもあると聞きますが遠方から来た家族や容体の悪化している患者さんの家族が泊まるような場所があればと思ったりします。

 

 

そう考えると病院周辺だけで一つの就職口ができるような気がします。アメニティが改善することが日本の雇用問題の改善になるかもしれませんし、病院にとってもある程度の収益増につながるのではないかと思ったりしています。

 

そして勤務している医療従事者、入院している患者の何らかのメリットにもつながりそうですし…そんなことを「ぼんやり」と考えたりしていました。

 

病院にいる医師の一人として病院の中から、関係する患者さんや家族、同僚…多くの人々を見ていると病院には「患者さん」と「医療従事者」以外にも様々な可能性がないだろうか…と思ったりしています。

 

まだ、深くは考えていないのですけど…病院に「目的」を持って集まる人たち。 会社とは異なりますが、それゆえ大きな可能性を秘めているのではないか。

 

雇用の問題、医療の問題、様々なものを解決する方法が実は「病院」とその場所に関連する人達に対する「色眼鏡」を変えてみれば・・・あるのではないか。そう思っています。

 

目的の異なる人がこれほど多く集まる場所はあまりないのではないか。そう考えると病院には様々な可能性があり、病院の一部は「テナント」であり、そのテナントは「雇用」につながり、多くの医療従事者と患者さん、その家族、そこで働く人々…様々な人々の生活を改善する場所である。

 

病院に行くと実は何でもそろう(笑

 

 

なんてw

 

 

そんなことを「病院」というものに見てしまいました。現実としてどうなのかはわかりません。ただの思い付きですので。

 

ただ、病院に集まる人は「患者」さんだけでなく、見舞の人がいてさらにその見舞い客の方々の中には「高齢者」から「子供」までいて…オフィス街などよりも顧客の層が広い

 

病院は人が集まる場所です。患者さんの中には仲良くなる方々もいます。もし、そう言った人たちが集まる場所を提供できたら・・・。さらに趣味を少しできるような場所が提供できたら。

 

れは雇用だけでなく、患者さん達へのメリット(ついでに医療従事者・・・そして日本?)にもなります。

 

・・・まぁ、感染症に弱い人たちにはちょっとつらいですけど

 

 

病院に「医療を提供する」以外の機能をつけることが…何かデメリットがあるだろうか?

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

そう思っています。

 

長くなりましたが、病院という一つの多様な人々が集まる場所の可能性を…様々な人が考えてくださると…面白いのではないかと思います。

 

常識を破壊することもたまには必要ではないかと思っています。特に今の日本には。最近の政治を見ていると「維新」の人材よりは「信長」のような人材が必要なのではないかと思ったりしています。

 

それでは、また。

コメント (11)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ど~でもいい話:僕とホラー小説

2010-04-04 19:11:54 | ど~でもいい話

さて、再開にあたってど~でもいい話から書きます。

 

いや、時々更新するといっても新聞記事に関してもいろいろ書きたいことはありますが、さしあたって日常的など~でもいい話から。

 

僕は結構ホラー小説とか好きでして、「リング」とか「らせん」とか・・最近では「エッジ」とか読んだりしました。今あげたやつは全部「鈴木光司」ですね。

 

3月の当直の時に実はその前の日に買った「Another」という本を一気読みしました。700ページ近い本ですけど…約5時間で読み終わったと思います。

 

この日もいろいろ大変だったのですけど…まぁ、それは置いておきます。

 

 

その日にほとんど寝れなかったということだけ記載しておきます。

 

さて、この本を一日の診療の合間に読んでいたわけですが…。 当直室のベッド上で本の世界にのめり込む様に読んでいたら・・・

 

プーっプーっプーっ

 

いきなり当直室内の電話が ε=(T_T川)

 

びっくりして机の上の電話機を見ると・・・何かのボタンが押されたようで…ピカピカ光っています

 

 

(~~川)

 

本当に?

やばい、やばいw

 

ひとまずナースステーションに退避しましたw

 

ちょっとだけびっくりしました。そのまま夕食を(21時ころかな)食べまして、部屋に戻ってからさらに本を読み進めました。そこは図太い神経していますw

 

その後、0時ころからいろいろあったと記憶していますが、その日はほとんど寝れなかったような

 

注:病院内でホラー小説を読むのはやめましょう(笑

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

ということで、どうでもいい話でした。

復帰第一弾は、こんなど~でもいい話からでした。

 

 

それでは、今後も皆さんよろしくお願いいたします

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お久しぶりです:不定期ながら、更新再開です

2010-04-04 18:56:01 | Blogを書く理由

こんばんは

 

久しぶりの更新です。

 

今日は少し寒かったですが、桜もきれいに咲きまして。新病棟からきれいな桜が見えたりしています。

 

病棟業務は・・・すでにバタバタし始めているうちの病棟と他の病棟とでは異なるようで、他の病棟から来た医師が

「うちとは違うなぁ」

と言っていました。

 

 

さて、最近の僕は精神統一をしながら、自分の心の体制を整えています

 

少し昔なら「健全な肉体に健全な精神は宿る」と言って、ジョギングなどをしていたかもしれませんがバックアップが続いているので自宅でできる筋トレしかやっていません。

 

あとは精神統一しながら「何をなすべきか」を考えています

 

医者としての仕事をこなし、医師としての勉強を行い、人として何をなすべきかを考える

 

そんなところでしょうか。

 

 

あらためまして・・・2010年4月4日より不定期ながら更新を再開することと、そして自分自身の中で自分の限界を超えながら前に進んでいくことを宣言したいと思います。

 

自分で書いてしまうことが怖い(笑

 

書いたらやらざるを得なくなるからなぁw

 

ちょっと限界突破にチャレンジします

 

このように「宣言する」・・・というのも自分を鼓舞する一つの手法ではありますよね。 あとはやってみたら意外とできるもの。「為せば成る」ものだというのを実感しながら生きてきたから、あえて書いてしまうのですけど。

 

書かなかったら限界を超えないで、甘えるタイプですからね。僕も。

 

 

しかし・・・こうやってBlogに書いたりすると、僕の中で何かが燃え上がってくるんですよ。本当にw

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

燃え尽きないようには気をつけますが、とりあえず・・・今後ともよろしくお願いいたします。

 

では、また。

コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする