新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

当院の看護部は何を考えているのだろう?

2011-03-27 15:18:33 | 医療

少しイライラを交えて、記事を一つ。

 

3月も終わりに近づき人事異動の時期です。

当科の病棟は、先日コメントにも書きましたが重症患者が多く(血液疾患中心ですからね)、看護師さんの負担は他の診療科よりも大きいです

他の病棟では日勤が23時までいることはないのでしょうけど、うちの病棟は普通にそれがあって・・・さらに、帰ってすぐ朝出勤してきたりします

 

大学病院で唯一「10対1看護」でまだやっている大学病院だけのことはあるのですが・・・。

 

その状況下で人事異動で中堅の看護師を異動させて、5名の新人看護師(新卒)を入れるだけというのはどういうことだ?

 

もともと新人が多くなるから4月は移植をしないでほしいということで、微妙なことをやっているのに…そこが改善しても全般的に看護力低下じゃないか!

 

せめて外に出した看護師と同程度の中堅看護師も数人いれて、人数的にも増やして…というならばともかく、人数の変化なしで・・・・

 

と思ったら、イライラしてきたので記事にしますw

 

僕もそろそろ異動の時期がまた近づいてきていますが、どうなる事やら。

(友人から少し休憩したら…と言われました:最前線でずっとやってないで、少し異動してみてもいいのではないか・・・と。)

僕は医者として、人として自分が納得するように生きていたいだけですが・・・・

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本当にこのままで良いのか・・・と深く考えさせられます。困ったものです。

 

それでは、また。

 

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バックアップと言えば・・・

2011-03-27 14:49:49 | 医療

こんにちは

 

今、帰ってきました。今日も病棟はそこそこ落ち着いているのに急患は相変わらずやってきます。

先ほど救急搬送されてきた患者さん、今は助かりたいと思っているとみなして集中治療を開始しましたが

死にたいと思い、飲まず食わずで一週間。倒れてから、兄弟を頼ろうと思いなおして、救急車を呼んでもらった

とのこと。

 

・・・・・・・・

この「診察してほしい」と思っても診てもらえない方もいる中で、そういうことして病状を悪化させてから来るなよ~。尿酸20mg/dlを超えているし・・・・orz

 

前も精神科にもかかってもらったりしましたが、あまりこういうのを繰り返されると治療の適応が・・・・。今回は病状が改善したら・・・まず、その問題(精神面)を解決しないと・・・・。

思わずため息つきながら、当直から患者を引き継ぎました。ギリギリ透析を回さなくても済みそうですが…こうなる前に受診するなら・・・受診してくれれば。急性白血病の患者が近くで発生しても、これではまた受けられないじゃないか(…と言って、受けられそうなら受けますが・・・。ただ、すでに血液内科の病床稼働率 120%)。

 

そんなことを思いながら、バックアップ中です。

 

バックアップと言えば、当科でも震災で診れなくなった血液疾患の患者さんの受け入れを表明しておりますが、来るのかしら?

バックアップと言えば友人の何名かは被災地で活動しておりますが、やはり大変(かなり)だということです。そのバックアップではないのでしょうけど、うちの大学病院からも調整して被災地に出すとか・・・。

外来・病棟の調整がつけば、僕も少しできることをしてみたいという気持ちがあります。

その時の(僕の)バックアップはまた大変でしょうけど・・・。

 

バックアップ、バックアップって・・・本当は医者がもっと大勢いればよいのでしょうけど(日本全国でもどこの大学病院も)、基本足りてないですからね。

日常的にTriage状態だったのが、まさに非常時になってしまい、にっちもさっちもいかないということなのでしょう。

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先程、友人と少し話をしていましたが、そう言ったことも含めこの先・・・僕はどうやっていくのか。いろいろ考えてみたいと思います。

 

それでは、また。

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幹細胞の事前採取:Plerixaforかしら?

2011-03-26 14:21:06 | 医療

こんにちは

 

今、帰ってきました。

病棟はそこそこ落ち着いていますが、昨日も緊急入院が2名おりました。

一人は再生不良性貧血で3月初旬に外来受診された方です。ネオーラルを投与したら貧血が改善しました(1ヶ月で)。しかし、息苦しさが変わらないということで、身体所見+胸の写真を撮ったら心不全が疑わしかったので、循環器内科を受診しなさい…と言っていたら、受診前に救急搬送されました。

今まで入院していた病院では何を調べていたのだ!

と、ちょっと思いましたがSevere ARということで来週には循環器内科に転科する方針と・・・。

流石に今回のはちょっとまずいな~と思ったので、循環器内科の早い対応(まぁ、向こうの個室が空かないから、空くまで待ってください・・と言われている)に感謝です。

今日は患者さんに大きな動きはなさそうでしたので、1時過ぎに病院を出て昼食を食べて帰ってきました。

で、ネットを見始めたところですが、今日の最初の記事はこちら。

 福島第一原発の作業員らが全身に大量被曝(ひばく)をして「造血幹細胞移植」が必要になった場合に備え、作業員自身の造血幹細胞をあらかじめ採取して冷凍保存しておくよう、専門医が提言している。

 移植の際、免疫拒絶反応を防ぎ治療の可能性を高めるためだ。

 虎の門病院の谷口修一・血液内科部長によると、原発事故を巡り事前採取が行われた事例は世界的にもないが、「命がけで作業にあたる人たちを守るために行うべきだ」と訴える。同部長は今回の事故を受け、造血幹細胞の採取にかかる期間が従来(4~5日)の半分程度で済む未承認薬の輸入を計画している。

 東京電力は、今回の事故で、作業員の幹細胞の事前採取は「行っていない」としている

-------------------------------------

相変わらず熱い人ですね・・・。

 

ただ、今回は治療するとしたら放射線により自分の幹細胞が死滅したのを補えば良いので、自家末梢血幹細胞採取を行っておくのは悪くはないと思います。

 

万一には備えられると思いますし・・・。

ただ、末梢血幹細胞採取をするためには「できる施設」「できる人員」「機械」が必要で、それほどの余裕がある血液内科は…それこそ虎ノ門病院とかに限られてくるのではないでしょうか?

因みに未承認薬はたぶん「接着因子を引っぺがす」モゾビル(Plerixafor 注) でしょうね。

Plerixafor はCXCR4ケモカイン受容体の阻害剤で、その関連リガンド(受容体にくっつくもの)であるSDF-1α(間質細胞由来因子1α)の結合を阻害します。

SDF-1αとCXCR4はヒト造血幹細胞(HSCs)の骨髄へのtrafficking輸送およびhoming帰巣での役割を果たします。また骨髄では、幹細胞CXCR4SDF-1αを介して、あるいは接着分子の誘導を通して、骨髄にこれらの細胞を固定する手助けをします。

 

先日、末梢血幹細胞採取をしようとしたAPLの再発の患者さんがPoor mobilizarだったのですが、こいつがあれば関係なく取れます。

できるかできないかは別として、この熱い思いに感動しました。

 

まえ、セカンドオピニオンをお願いした時も熱い返事が来たしなぁ・・・・。

 

では、また。

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コルセットの効果・・・

2011-03-23 23:30:25 | Weblog

こんばんは

 

先程、帰ってきました。

3月の関東なのに雪が降ったのですね。自転車のサドルに雪が積もっていてびっくりしました。

 

昨日、今日と節電を兼ねて7時前に出勤していますが(まぁ、仕事もあるのですけど)、昨日は一日大変でした。通勤中に携帯電話で更新した時にも書きましたが、コルセットを忘れてしまい一日過ごしていたのですが、あるとないとでは大違い。

 

18時ころ・・・患者さんとご家族に説明している最中には腰が痛くなってきて・・・

そういう理由で昨日は19時半くらいにコルセットがなくて腰が痛くて帰りました。コルセットがこれほど大きな影響があるとは思いませんでした。よくよく考えると退院してまだ3週間ですからね。無理はできないということでしょうか。

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今日はコルセットをつけていたこともあり、それなりに腰の負担が少なかったようでした。

 

早く治ってほしいものです。

それでは、また。

 

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節電をかねて

2011-03-22 06:36:11 | Blogを書く理由
おはようございます。

今、歩いて通勤してます。できるだけ家にいない方が節電になるかなと思い、早めに通勤してます。

雨なので、自転車も使えないですし。

歩きながらコルセットを忘れたことに気が付きましたが病院の近くまで来たので、今日は諦めます

腰が痛くなりませんように。

では、また
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つれづれなるままに:ちょっと、今の思いを書いてみる

2011-03-21 16:52:48 | Weblog

もう一つ追加します。

 

最近、人と会うたびにいろいろ勉強させられます

最近行きつけの喫茶店・バーでは50~60歳代の方といろいろ話をするのですが、年齢の差、、経験の差で様々な話をうかがうことができ、非常に勉強になります

 

ここに集まってくるのは医療従事者以外の人が多く(様々な職業の方、電気屋さん、クリーニング、プロバスケットチームの選手などなどw 市の介護などを担当する職員の人もいますし、医療廃棄物を扱っている人などもいます。医療廃棄物が急に東京の○○病院で増えたのは~ことが起きているのではないか・・など、その方面の話が聞けて面白いです)、僕の周りではうかがうこともできない話が聞けてすごい楽しいです。週に1~2回は足を運びますね。

 

因みに(僕が行った日にたまたま初めて来た僕が外来で診ている)患者さんもよく来るようになりました(汗

 

本当に様々な方々からいろいろな話を聞けて幸せに感じることが多いです。いろいろな情報を与えてもらえるというのはうれしい話です

 

また、病院でもいろいろな人と会うわけです。主体は患者さんや医療従事者ですけど、後輩の研修医からも面白い情報を(直接教えてもらったというよりは、僕が学んでいるのでしょうけど)教えてもらっていますし、そういう考え方もあるかと思ったりします。

 

僕は基本的に教えたがり…というよりは、可能であれば僕の知識や技能を研修する全ての後輩医師に持て行ってほしいと思っています

それゆえ「医療」に関しては厳しく指導するわけですけど、可能であれば僕の7年間で学んだ知識の多くを数カ月で持って行ってくれればそれだけ優秀な医師が増えることになります

そして医療を楽しんでほしいと思います。基本的な責任・義務に関してはもちろんのこと、医療に関してそれらを全うしながら「楽しく」やること

 

それを学んでほしいと思っています。

 

ただ、これは僕が僕というキャラクターだからできることなのだろうとも思っています。

人はそれぞれ違いますし、学ぶ力も違います。

 

昔から書き続けている「アンフェタミン流」の「多重知能理論」では、全ての人は各々が学ぶ分野によって「学ぶ能力=才能」は違う。才能は傾きであり、Y軸は能力、X軸は時間であれば・・・分野によって得意不得意が出るのは当たり前。それは個性だと思います。

「アンフェタミン的多重知能理論:個人の考えですけどね」

日本の財産は人:時代の変化に合わせた教育改革を

 

そして僕は常に「才能の総量は一定」と思っているので、人を羨ましくも思わないし、自分が下だと思うこともないです。ここは僕が自分でも「幸福」に感じることが多い理由なのではないかと思っています。

人と比較しても「全体的な差はない」と思いますし、ならば得意な分野でいかに貢献するか、どれだけ人のために尽くせるか、苦手な人にならば教えることができるのならば教える。奪うよりは与える。それができると思っています。

まぁ・・・教えるのが得意な人もいるし、苦手な人もいます。学ぶに際して人から教えてもらう方がよい人もいれば、教えられるよりも自分で学ぶ方が得意な人もいます

僕もかなり偏っている人間ですので(僕はちなみに全て我流で学ぶタイプです。中学時代は塾を放校にされるし・・・)得意、不得意は多いのですが「医療」という分野は得意なんでしょうね。

ただ、その違いは個性だ・・・と思っているので、いろいろな人のいろいろな話を聞いて自分の関連しない分野でも楽しく聞くことができます。

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なかのひと 

だらだらと実のないことを書いてしまいましたが、書きたくなったので適当な文章を書いてしまいました。乱筆乱文、ご容赦いただければと存じます。

 

では、また。

 

P.S 明日からまた頑張るぞ

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補給路、輸送路の確立が一番重要か?

2011-03-21 16:07:39 | Weblog

こんにちは

 

今日は日中に部屋が寒かったので外出していました。節電もかねてエアコンなど(PCやテレビをつけているときは電気もつけず・・・。TVによっては明るい部屋でみないと駄目ですw)もきっているので・・・

まぁ、だんだん慣れてきましたし被災者の人たちよりは寒くはないでしょうから、いいのですけど。

 

被災地の医療状況に関しては・・・こちらでも混乱しているのだから、当然混乱の極みにあるだろうと思います。昨日も別の記事ですが、医療従事者が町を離れてという記事がありました

 

もともとがギリギリの状態だったのに、人が離れては立ち行かなくなるのは自明だと思います。

 

なんとかしないといけないとは思いますが、ある程度の重症患者を見れる病院はたぶんどこもいっぱいいっぱいで診ていると思います。どうにかして転院先を見つけて、そう言った患者を受け入れることができればとは思いますが、難しいですね。

 東日本大震災が各地の医療現場に深刻な影を落としている。宮城県内ではライフラインの停止や物資の供給難で、水や医薬品、食料が欠乏する中、病院内に患者があふれる。停電、断水の施設で多くの入院患者を抱え、窮地に立つ病院もある。福島県浜通りでは、東京電力福島第1原発(大熊町、双葉町)の事故で病院や福祉施設が「陸の孤島」と化し、人、物資ともに不足する。各地の現場で「限界が迫っている」との声が上がる。

◎宮城 水・医薬品・食料・燃料 物資欠乏危機的に

 石巻市の石巻赤十字病院は震災後、食料、水、医薬品が著しく不足した。16日までに40人近い赤ちゃんが生まれたが、断水で、もく浴も満足にできなかった。阿部雅昭企画調整課長は「健康に影響が出かねないが、水不足で体を清める程度しかできない」と話す。

 402床は被災者で埋まった。あふれた患者は、1階の受付前に設置された30床ほどの臨時病床で、治療を受けている。
 医療機関が集中する仙台市内でも、診察に支障が出ている。
 宮城野区の東北厚生年金病院は、断水や停電、変電設備の損傷のため、医療機器が使用できない状態が続く。約380人の入院患者の退院、転院を余儀なくされている

 エレベーターも使用不能で、病院内の移動にも影響が出ている。順次、患者を救急車に乗せて、電気、水道が通じている青葉区や山形県内などの医療機関に搬送した。

 予約のあった患者への投薬に対応しているが、医薬品の供給が不十分で、3日分しか処方できない。八島信男事務局長は「入院患者の食事も1日2食で、まきで調理している。早く病院機能を復旧させたい」と語る。
 津波被災地から離れた県南の内陸部も、一時孤立状態に陥った。

 柴田町の仙南中央病院は、老朽化した病棟の柱にひびが入るなど倒壊の危険が生じ、入院患者100人が近くの体育館で避難生活を送る。
 鈴木健院長は「体育館の暖房用の灯油や食料、ガソリンが不足し、震災後4日間ほど危機的な状況が続いた」という。19日も職員が、トイレ用の水をくむため、近くの川に通った。

 精神科専門の同院の入院患者は、精神疾患や重度の認知症を抱え、手厚いケアの必要な患者が少なくない。鈴木院長は「現在もガソリンスタンド周辺で渋滞が起き、物資調達や職員の出勤に支障が出ている。最低限の物流、搬送ルートを確保してほしい」と訴える。

◎多賀城・仙塩病院入院患者死亡12人に 停電・断水転院進まず

 多賀城市の仙塩総合病院は東日本大震災で津波の被害に遭い、一時孤立状態となった。現在も停電、断水が続く中、転院も思うように進まず、震災後、20日午前までに12人の入院患者が亡くなった。病院を運営する医療法人宝樹会の鈴木寛寿理事長は「寒い中で家族の面会も少なく、患者のストレスは大きい。亡くなった方々には気の毒なことをした」と苦悩する。

 津波で建物は1階部分まで浸水し、地下の電源や自家発電設備が使えなくなった。当時、病院には200人の入院患者がいたが、水が引いた12日午後まで外部との行き来ができなかった。
 病院の窮状が報道されてから仙台市や利府町の病院、介護老人保健施設などが患者の受け入れを開始。18日ごろから転院が本格化したが、現在も52人の患者が入院している。発電設備など施設の復旧は進んでおらず、患者をケアする上で不安定な状況が続く。

 市内全域で断水が続く中、医療に使える水が市から提供されたり、食料などの救援物資が届くようになったりしたが、暖を取る手段は湯たんぽや毛布などに限られる。

 鈴木理事長によると、震災後に亡くなったのはいずれも80代以上の重篤患者で、停電が続く院内の寒さや震災のショックなどが死期を早めた可能性もあるという。

 病院は来春、利府町に一部機能を移転する予定だった。鈴木理事長は「もっと早く移転できていれば」と悔やむ一方、「転院させたくても家族と連絡が取れない患者もいる。そういう方は引き続き病院でケアするしかない」と厳しい表情で語った。

◎福島 人手不足、看護綱渡り 

 福島第1原発から30キロ圏内の屋内退避地域に含まれる南相馬市原町区の「大町病院」には、19日朝まで約150人の患者がいた。医師5人、医療スタッフ十数人で対応してきたが、人員不足によって限界になり、19日と20日、前橋市などに患者79人を搬送した

 病院付近にはヘリコプターの発着地がなく、搬送には救急車を使う。
 県内では、原発事故を受け、避難する人が増えている。事務職の男性は「看護師はへとへと。いま一番必要なのは交代スタッフだ」と語る。
 原発の南、いわき市では物資難に陥っている。同市で屋内退避地域(原発から20~30キロ)に入るのは北部のごく一部だが「いわき市は危ない」との噂が立ち、物資が調達しにくいという。

 松村総合病院は、津波で調理室が使えなくなった系列病院にも食事を提供する。医療スタッフの分までおにぎりが回らず、カップラーメンを分け合って食べている。阿部真弓事務局長は「行政には、患者とともに医療スタッフへの支援もお願いしたい」と言う。

 いわき市立総合磐城共立病院は、ガソリン不足で通勤できないスタッフが日に日に増え、働いているのは全体の半分の約350人だけになった。うち100人は自宅に帰れず泊まり込んでいる
 退院や転院で入院患者を半分以下の約260人に減らし、外来は重症者に限定して負担を軽減している。上遠野裕美総務課長は「いる人で何とか踏ん張っているが、今がぎりぎりだ」と訴える。

 南相馬市原町区の特別養護老人ホーム「福寿園」も、食料不足で危機に陥っていた。横浜市の医療法人社団「愛優会」が窮状を知り、受け入れを申し出たため、入所者約220人と職員ら約40人が20日までに横浜市に避難した。

 「1日2食でしのぎ、20日にも食料がなくなる状況だった。ぎりぎりで避難できた」と福寿園の男性職員(34)。愛優会の担当者は「厳しい状況を知り、横浜市や神奈川県に相談したが動いてくれなかった。居ても立ってもいられず、独自の判断で迎えに行った」と話した
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どのようにすればこの問題が解決するのか。あまりにも大きな問題ではありますが、戦う(表現の問題はありますが・・・)ためには補給路が確立していないといけないのは確かな話であり、そこの確立がまず第一なのだろうと思います。
人や物の移動がスムーズであれば、そういった問題も対処可能になるのですから。
ただ、それを確立させるのが難しいのですよね。
人も多いほうがよいのでしょうけど、食糧や物資が足りなければ結局のところ派遣するよりも後送した方がよいような気がします。そのためにも輸送路・補給路の確立が一番ですね。
後送するのであれば国もそういう手はず(後送先と輸送経路)を整えないと・・・
いろいろ考えさせられますね。
それでは、また。
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政治はどうなっているのだろうか?

2011-03-20 14:54:27 | Weblog

さて、先程の記事に続けます。

腰椎椎間板ヘルニアで動けなくなり、入院してから運動などを控えておりましたが、少しずつ軽いJoggingなどを始めようかと思っています。運動しないとストレスがたまっていけない。

健全な肉体に健全な精神は宿ると言いますし…少しずつJoggingと加圧トレーニングの再会を・・・。

その前にもう一つだけ書きます。

 

 福島県最大の人口34万人を抱え、一部が福島第1原発の屋内待機地域になっている、いわき市の渡辺敬夫市長が、放射性物質漏れで高まった市民の不安を抑えるため、備蓄していた安定ヨウ素剤を対象の全15万人に配布していることが20日、分かった。

 安定ヨウ素剤は、体内被曝(ひばく)による甲状腺がんを防ぐ効果がある。一方、新生児の甲状腺機能低下症など、まれに副作用が生じたり、年齢などで服用量が異なるため、原子力災害対策特別措置法に基づき、国の指示後に住民に配布すると定められている。

 しかし、国の指示がないため、いわき市は18日から独自に配布。第1原発から30キロ圏外の福島県三春町(人口1万8000人)も「万一に備え」(同町)、安定ヨウ素剤を配布していることが判明している。

 渡辺市長は市のホームページで、「市民の不満に思う気持ちに応え、万が一、高い濃度の放射能物質にさらされた場合に備えた」と説明している。

 いわき市は北端だけが第1原発から20~30キロの屋内待機のエリアに入るが、市役所には市内全域から住民の問い合わせが殺到していた。

 服用効果などから、安定ヨウ素剤配布の国の基準は、妊婦を除き原則40歳未満で、いわき市の対象者は約15万人。

 市長の配布指示を受け、いわき市は世帯ごとに錠剤や乳児用シロップを袋詰めし、用法の指示も同封。配布を始めた。配布には市薬剤師会も協力し、区長らに注意事項の説明をしているという

 渡辺市長は、ホームページで「市から指示があったとき以外は絶対に服用しないで」と強調。「服用いただく際には、あらかじめ私から『服用してください』とお知らせします。指示に従い、適切な対応をお願いします」と、本来は国が決める服用時期も、市が決める考えを示している。市独自の「ヨウ素剤相談窓口」を設け、配布後の態勢も整えた。
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現在の国の対応に関しては・・・余裕がないのもあるとは思いますが、後手後手に進んでいるように思います。
たぶん、みんなが思っていることだと思うのですが「避難指示」を出すのであれば、「避難後の指示」なども出してほしい。避難しろ~あとは勝手にしろ。そっちにまで余裕がない・・・では困るのです。
実際に「優先順位」を決めて動いているのだと思いますが、あまりにも余裕がなさすぎるとは思います。
構想する(Imageなくして、Manageできるわけがない)ことがまずできないでいるように思えます。
構想して、実行する。単純な作業ですが、それが口で言うほどたやすくないのは承知しているつもりです。
しかし、それができなくては「政府」の意味があるのでしょうか?
医療現場の前線で最近は患者さんのことを考えているとき以外は、ほとんどが地震関連のことを考えているように思います。
それは全国の多くの人が同じような状況だと思いますが、はやく「復興」という言葉が現実のものになる日を期待したいと思います。
昔なりたかった3つの職業「医師」、「生物学者・教師」、「政治家」。体が3つあったら政治家になってみたいと思ったりします。
それでは、また。
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好中球減少患者の怖さ

2011-03-20 14:23:22 | 医療

こんにちは

昨日は昼食を食べに行き、月1回くらい行っているリラクゼーションにでも行こうかと思っていましたが、病棟で急変があったということで病院に行きました

 

任せてもよかったのですが、1年の間AMLの緩和ケアをやっていた患者さんでしたので、ご家族への説明は僕がしたいと思い病院に戻りました。

 

なんとか退院までこぎつけたいと思っていましたが、飲み薬の抗生物質に切り替えてすぐ血圧が下がりました。徹底抗戦をするなら、この段階でもPMXなどを使用すれば救命の可能性はありましたが、家族とお話をしてそのままの体制で進めることにしました。

AMLも緩和ケア、別にもう一つ癌があって(そちらに対する抗癌剤+放射線治療により・・二次性MDS→AMLへ進行)そちらも緩和ケアの段階、感染症の制御が内服抗菌薬でできたら、一回だけ家に帰ろうというのが家族と本人の希望でしたが・・・。

 

これが血液疾患の怖いところで、内服抗菌薬で5日間抑えられたら大丈夫という判断(使用している抗菌薬を一種類ずつ内服に変更して、発熱がないこと・CRPの上昇がないことを確認しながら・・・。白血球は600/μlでした・・・)でしたが(金曜日に御家族や本人と日曜日に退院という話をしたのに)、大丈夫と判断した翌日に一気にショック状態になりました。たぶん、今までいなかった細菌(特に緑膿菌)が入ってきたんだろうな・・・。昔も同じことが起きたけど・・・。

 

いままで一年間、好中球がほとんどない状態で引っ張ってこれたことが奇跡に近いのかもしれませんが、何ともやるせないことです。

 

ただ、僕達血液内科医が頑張って引っ張り続けると緩和ケアと言っても、数ヶ月くらい頑張れたりするんですよね。

 

だから僕らとしては頑張るしかない。しかし・・・・この状況下(血液内科医不足)でどこまで頑張れるか?

 

そう思わざるを得ない。

 

まぁ、できることを目の前の患者さんに対してやる。それだけではありますが・・・。

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なかのひと 

仕方がないけど、厳しいなぁ。本当に一瞬の勝負になることがあるから・・・。

では、また。

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頑張っている人に、「頑張って!」とはいえない

2011-03-19 11:04:45 | Weblog

追加でもう一つ。

 

 東日本大震災の被災者を救援するため、日本赤十字社医療センター(東京)から宮城県に派遣された平塚圭介医師(35)が18日、時事通信の取材に応じた。現場で目にしたのは、経験したことのない惨状と感謝の心を忘れずに必死に生きる人々の姿だったいう。
 平塚医師は地震発生2日後の13日から16日まで、同県石巻市の石巻赤十字病院で診察に当たった。最初に目に飛び込んできたのはフロアにあふれる約500人の被災者の姿。「本当に悲惨としか言えない状況で、桁違いだった」。床に横たわる人、ジャージーに革靴の男性―。津波で運ばれて来たヘドロや汗のにおいが鼻をついた。
 まず、正面玄関のひさしの下にテントをつくり、自力歩行が可能な軽傷患者の診察を始めた。中には点滴などで使用するベッドを四つ置き、常時10人以上を受け入れた。時折、救急搬送のヘリコプターの音で、患者の声すら聞こえなくなった。
 明るい話題もあった。孤立化した地域から助け出された子どもが、わが子を捜していた両親と病院で数日ぶりに再会した。周りの歓声を聞きながら、泣くまいと涙をこらえた。
 一番つらかったのは、診察が終わって患者を送り出すとき。「この人たちはどこにも連れて帰ってもらえないんだ」。そう思うと胸が張り裂けそうになった。寒さもこたえた。日赤のユニホームの上に防寒着を着込んで対応したが、テントとはいえ屋外での診療。患者だけでなく、医師らの体力も奪った。「一番必要だったのは暖房器具と燃料」。そう振り返る。
 「こんな遠くまで来てくれてありがとうね」。平塚医師は、診察を通じて幾度となくお礼を言われたという。こちらも何か言って励ましたい。だが、「頑張って」とはとても言えなかった。「ここにいるから、いつでもいらしてくださいね」。そう言うのがやっとだったという。 
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頑張っている人に頑張ってとはいえない。その通りだと思います。
また、日本人…というか、日本という国の特徴なんでしょうけど、こちらの記事
 【ワシントン時事】東日本大震災の被害や福島第1原発事故が連日、トップニュースで伝えられている米国で、被災者の忍耐強さと秩序立った様子に驚きと称賛の声が上がっている。「なぜ日本では略奪が起きないのか」―。米メディアは相次いで、議論のテーマに取り上げている。
 CNNテレビは、2005年に米国で起きたハリケーン・カトリーナ災害や10年のハイチ大地震を例に「災害に付き物の略奪と無法状態が日本で見られないのはなぜか」として意見を募集。視聴者からは「敬意と品格に基づく文化だから」「愛国的な誇り」との分析や、「自立のチャンスを最大限に活用する人々で、進んで助けたくなる」とのエールも寄せられた。 
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国民に対する賛辞が上がる中、いろいろ政府に対しては言われていますね。
日本という国は確かに略奪などとはあまり縁がない国だと思います。それが多い国であれば「自動販売機」がこんなに(そこかしこに)あるわけがない

ただ、自動販売機をこれだけ設置できるような「安全」と「国民性」を持った国だとは思います。
いい面もあれば悪い面もあります。
ただ、この国民性は…「協調性」の高さは・・・再び協力して行くことでもう一度羽ばたく力となるでしょう。
きっと、また新しい何かを生み出し、新しい世界を作る力となると思います。
第2次世界大戦後の混乱の中、新生日本は歩み始めました
この世界でも最大規模の災害がおき、原子力発電所でも様々な危険が出てきています。
しかし、この危険を乗り越え、新しい何かを再び生み出していく。
例えば・・・原子力発電所・・・。複数の安全弁を持ち、世界で最も安全に作られていたという日本の原子力発電所ですら「自然の力」の前にはなすすべもありませんでした。
 
いずれ枯渇するエネルギー資源。それを補うためにつくられた原子力発電。
 
それを超える何かを生み出すことができれば、日本は再び浮上するのでしょう。
このような大きな混乱を再び経験した日本という国だからこそ、新しい境地に向かうことができると思っています
その中心にいるのはきっと今回の被災地で様々なことを体験し、克服した子供たちになるに違いないと信じています。
繰り返しますが、被災地の人々が復興して行くこと、そしてこれを機会に日本という国が再び羽ばたき始めることを信じます
被災地の人々の苦難の先にある幸福を信じて
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