新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

血液学会の準備中です

2014-10-29 21:03:40 | Weblog

こんばんは

 

明後日から血液学会が始まります。明後日の午前中に発表のため、明日の夕方には大阪に着いて18時から20時までやっているプレビューセンターで演題のパワーポイントの登録をしようと思っております。そういうことで明日から年次休暇を取っておりますが、お昼ぐらいまでは病院にいる予定です。

 

さて、血液学会の準備の合間(というかずいぶん前に終わっていたのかもしれませんが)に内科学会の抄録を作ろうと準備しておりましたが、どうも気に入った発表になりそうになく断念しました。今日の夕方までにもう一度800件ほどのデータを洗っていたのですが、それを再解析する時間はさすがになかったので後日それを発表できればと思っています。

 

さぁ、明日大阪についたら・・・まず、たこ焼きを食べようかな(笑

 

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日本血液学会迫る:その前に内科学会同会の演題投稿が・・・(汗

2014-10-27 07:11:56 | Weblog

おはようございます

 

朝のランニングを終えて、シャワー(というか風呂)を浴びてから、パンを食べつつ書いております。

今週末は日本血液学会があります。僕も発表があります。千葉の方から大学に帰ってきてからは日本血液学会、日本内科学会総会、日本造血幹細胞移植学会では学会発表をするように心がけております。

というわけで、準備しているのですが…内科学会総会の演題申し込み期限が今週末でした。結構焦っております。

うちの教授には・・・

「以前、(薬剤会社さんの)研究会で発表したやつは学会発表していないので、発表の趣旨を変えれば行けるかなと思うのですが…(汗」

と相談したところ、まずは抄録を書いてみろということで今日あたり書こうかなと思っております。

 

というのも、今日は基礎研究をやるにも先週の外来で来たMDS or AML M6(M6かと思ったらBlastがギリギリ20%を超えたのでM6ではなく普通にAML with MDS related changesになりそうです)かなと思っていた患者さんが朝一で受診されるので、その入院や病気の説明などもしないといけませんし、昼も外来の骨髄穿刺やなんやらとやることがあるので、もともと今日はあまり動かすつもりはありませんでした。あとは後輩のポスター発表の最終チェックと印刷ですね。

 

ということで、パンを食べたら出勤します。

 

今週も頑張ろう

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P.S

週末は妻の実家に行くようにしておりますが、子供が昨日は不機嫌で不機嫌で、ずっと泣いておりました。大人でも不機嫌な日はあるのでいいんだよ~とかいいつつも、疲れました。特に抱っこしていた右腕が…かなり重い(なんせ、ついに服を含めると6kg…ずっと抱えていると重いですね)

と、書いていたら腕立て伏せするのを忘れていたのを思い出しました。腕立てしてから出勤ですね。

 

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学生、研修医さん向け:急性白血病と慢性骨髄性白血病の話

2014-10-26 11:41:05 | 研修医、医学生さん向け

こんにちは

 

昨日は病棟バックアップでした。多分、カンファレンスに注意を100%注いでいるのであれば気付くような内容も、昨日バクアップしていて「これなんなの?」というようなところがあり、いくつか変更していました。

 

さて、100%カンファレンスに注意を注いでいないとはどういうことかというと、うちの診療科のカンファレンスはおおむね3時間半~4時間かけてやっております(7時から夜11時まで)。学生さんには何がなんやらわからないけど、4時間座っていなくてはいけない苦痛の時間・・・(笑)ということで、以前いらっしゃった助教の先生の仕事を引き継ぎ僕が学生に解釈・説明などをしております。

一応、うわさでは「血液なんかよくわからない、難しい診療科」と思っていたのが、かなり理解してもらえているということです

 

あくまで学生さん向けの話なので簡単にわかりやすくするべく話をしているのですが(難しいところは聞かれたら答える)、毎週やっている会話の一部(もしくはいろいろな学生さんがいるので、ごちゃ混ぜになっていると思いますが・・概ねこんな内容の話をしています)を書いてみたいと思います。

 

学生さんが血液内科を理解する助けになればいいのですけど

 

 

---------------------------

アン:「ねぇねえ、今の患者さんは急性骨髄性白血病なんだけど、急性白血病ってなに?

学生A:「・・・・」

アン:「テストではないので、適当に」

学生B:「白血球が増える病気で・・・・」

アン:「白血球が増えるとって、感染でも増えるけどどんな白血球が増えるの?」

学生B:「骨髄球…(と言った学生がいましたw)」

アン:「骨髄球って、正常な分化段階の一つでしかないんだけど…骨髄球が増えるんだっけ?」

学生C:「芽球です。芽球が血液中や骨髄中で20%を超えると急性白血病と診断します

アン:「あたり。WHO分類では20%、FAB分類では30%だけど、じゃあ国家試験的にはどういうのが増えると急性骨髄性白血病(AML)で、どういうのが増えると急性リンパ性白血病(ALL)なんだっけ?

学生B:「骨髄系の芽球が増えると急性骨髄性白血病です」

アン:「・・・あたりなんだけど、それを判断する方法は国家試験的には何で判断するの?」

…沈黙

アン:「なんちゃら染色とか」

学生C:「あぁ、ミエロペルオキシダーゼ染色(MPO染色)です

アン:「あたり。WHO分類だと遺伝子異常が重要になるんだけど、今回はそれはいったんおいておいて、FAB分類ではMいくつから~Mいくつまであるんだっけ?」

学生A:「M1からM6くらいまで」

学生C:「M0からM7です」

アン:「あたり。さっきのMPO染色は国家試験的にはAMLとALLを見分ける染色だけど、染まらなかったらすべてALLなんだっけ?

学生D:「そういういいかたされているので、違うと思います」

アン:「するどい。その感覚は試験では大事なんで。じゃぁ、さっきのM0からM7までのどれが染まらないの?」

学生B;「M0は染まりません。M7とか・・・ 」

アン:「OK。それだけでいい。今の事がわかっていれば、ひっかけ問題にひっかけられないですむから。さて、ここから大事ですが国家試験に必ず出る急性骨髄性白血病があります。M3, 急性前骨髄急性白血病(APL)です。これってどんな病気?知ってることを上げてみて?」

学生ら:「faggot細胞、DIC・・・

アン:「何番と何番の転座?」

学生:「15番と17番です

アン:「OK。PML-RARAというやつね。RARA(レチノイン酸受容体α)と転座しているから、ある薬が特効薬になりました。それって何?」

学生C:「ATRAです。」

アン:「あたり。いいねぇ。このAPLというやつはATRAが出るまではDICがすごくてね。一番治療が難しい白血病だったんだ。抗癌剤で壊すとDICを起こす物質が白血病細胞から出てくる。実際、うちでこの5年間で15~20人くらいAPLきている(今年もすでに3名治療しています)みたいだけど、亡くなった患者さんはここに搬送されてくる途中で脳出血起こした患者さんとか、前医で2週間くらい入院していてうちについた(夕方過ぎ)その夜に脳出血とかね。ただ、治療を始めることができればATRAが出てきてからは70%の患者さんが抗癌剤だけで治るようになってきた。ATRAは前骨髄急で分化がストップしているのを乗り越えさせ、成長した異常な白血病細胞は老化して(正しい表現ではないです。apoptosisが正しい)、DICを起こさないまま死んでいきます。ただ、このATRAの副作用で有名なものは何?」

学生B:「分化症候群、レチノイン酸症候群です」

アン:「そう。白血球が増えていくとレチノイン酸症候群のリスクが上がる。論文によるけど、重症のやつを発症すると死亡率は5%にもなる。だからAPLの初回治療(寛解導入療法)はDICと分化症候群のリスクの分散をしながら行うわけ。あと、もう発売されて6年になるから試験にも出ると思うけど、別の薬があるよね?何かわかる?」

学生:「・・・」

アン:「亜ヒ酸です。ヒ素ですね。これはATRA以上に有効なようだとわかってきて、再発難治にしか適応がなかったのが、JALSGの治験では地固め療法から使用を始めている。教科書にも書いてあるでしょう?」

学生:「ありません。少なくとも僕の教科書にはないです」

学生の教科書を探す・・・・(先週の話です)

アン:「ないね(汗」

しばらくして・・・

アン:「あそこにbcr-ablというのが出てきたけど、あれって一般には何の病気の遺伝子異常ですっけ?」

学生C「慢性骨髄性白血病(CML)です」

アン:「どんな病気?」

学生:「白血病細胞が増えて、急性転化する病気です」

アン;「間違いではないけど、白血球は増えて、赤血球や血小板はどうなると思う?」

学生B:「減ります」

学生C:「血小板は増えるか変わらない、貧血は起きない」

アン:「すごいね。じゃぁ、bcr-ablは何しているの?」

学生:「・・・・・」

アン:「じゃぁ、さっきの急性白血病に関して書いたところを出してみて。こいつらは芽球が増えます。APLだと前骨髄球までがふえます。さっきも白血球が増える、つまり芽球が増えるから増殖が亢進しているのは間違いないよね?」

学生:「はい」

アン:「白血球は芽球(赤ちゃん)→前骨髄球(幼稚園)→骨髄球(小学校)→後骨髄球(中学)→・・・・(略)と分化(成長)しているわけだけど、急性白血病では赤ちゃんである芽球ばかり増えるわけ。APLだと幼稚園児までが増える。そのため、白血病裂孔と言われるものができるわけ。CMLでは?」

学生:「慢性骨髄性白血病の場合は白血病裂孔はありません

アン:「そう。それはすなわちどういうこと?」

学生:「・・・」

アン:「質問を変えるか。bcr-ablは増殖促進に働いているのか、分化を阻害する方向に働いているのか?」

学生:「分化を阻害する・・・」

アン:「そこでそう来るか、お前(汗。増殖促進です。だから、白血球も赤血球も血小板も増えるわけです。白血球の分化に影響は出ていないので、いろいろな奴が増えます。普通はあまり出てこない好塩基球や好酸球とかが増えていたら、疑いますね。ただ、放っておくと増殖シグナルは出っ放しでしょう?他の遺伝子異常が入りやすいじゃない。だって、本来は増殖をストップして異常な遺伝子を修復しなくてはいけないのだから」

学生:「なるほど・・・」

アン:「そうすると、分化を阻害するような異常が加わって急性転化、急性白血病になってしまうわけ。わかった?」

 

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だいたい、こんな話を毎週しています。珍しい患者さんが入院すると話もまた別の方向で盛り上がりますが、基本的には国家試験を見据えた10人いたら8人が解けるようになるはずの知識をカンファレンスの合間に教えています

 

他の疾患領域も説明していますが。

 

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風邪気味です

2014-10-19 21:10:35 | Weblog

こんばんは

 

実は金曜日から風邪気味で体調を崩しております。

誕生日と娘の誕生を友人が祝ってくれた飲み会で、飲みすぎたのか・・・それとも39℃の発熱をしていた初診の患者さん(たぶんウイルス感染で一過性の白血球減少をきたしているだけだと思いますが・・・)から風邪をいただいたのか・・・金曜日の夜はダウンしておりました。

 

土曜日はマスクをつけて午後から娘のいる妻の実家に行き、今日は何とか体調も戻ってきてまた言ったというような感じです。妻からは

「いなくなると(娘が)さびしそうに頭をぐりぐりしてくる」

と、言われているのでできるだけ行こうとは思っているのですが、平日は厳しいですね。

 

まぁ、土日祝日はできる限り娘のところに行きたいと思っていますが、とりあえずは体調を戻して…と思っています。

 

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36歳になりました

2014-10-14 21:29:04 | Weblog

こんばんは

 

今、帰ってきました。フェイスブックやメールでお祝いのメッセージをいただきましたが、今日は僕の誕生日でした。いつも「気持ちは20代」と言っておりますが…ついに36歳。

 

少し前までは30代前半と言っていたのに・・・・先日までは四捨五入したら40(歳)だといわれ、ついにどちらかというと40歳に近いと・・・(汗

 

まぁ、36歳。

 

これからもいろいろなことを学んでいけたらよいと思います。

 

昔は誕生日や年末年始などに「Mission statement」をいつも作っておりましたが、最近は作っておりません。

常に自分の行動規範のようなものを作って、それに従って生きていたいのですが・・・。

 

Blogを始めてからもうすぐ10年になろうとしています。よく続けてきたものだと思いますが、これも皆様の応援があったからこそと思っております。今後とも引き続き応援をよろしくお願いいたします。

 

近いうちに学生、研修医向けの記事を作っていこうかと思っています。自分の勉強も兼ねてですが・・・。

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SGLT2阻害薬で2名死亡:まぁ、理解可能な副作用なのだが・・・

2014-10-11 21:40:36 | 医療

こんばんは

 

昨日は飲み会があり、かなり遅くまで飲んでいたため今日は眠くて仕方がありませんでした。いや、朝もう少し寝たかったのですが学校祭の音楽が鳴り始め、8時より遅くまでは寝れなかったんです

ただ、品川で行われていた「Lymphoma Symposium」に参加したかったので、頑張っていってきました。

 

その行きの電車で・・・昔血液内科で働いていた看護師さんと一緒になり、「お久しぶりです」というような会話をしておりました。まぁ、最近のことなど(うちの娘のこと含む。妻のことを知っていますので)を話していました。おかげで電車の中ではねなかったのですが、シンポジウムに参加しているときに・・・頭が「かくん」となりました

 

昔は徹夜で飲んでいても授業中に寝なかったのに・・・

 

とても起きていられそうになかったので、前半の1時間半を聞いて帰ってきました。

 

そうして今に至ります。

 

さて、今日は新しい糖尿病の薬の話です。確かに日本中心で販売しているんですよね。これ・・・。

糖尿病新薬、使用の患者2人死亡…利尿薬を併用

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141011-00050075-yom-soci

読売新聞 10月11日(土)14時53分配信

 今春から相次ぎ発売されている糖尿病の新薬「SGLT2阻害薬」を使用した患者2人が死亡していたことが、各社の市販直後調査でわかった。

 2人は利尿薬を併用していたとの報告があり、専門医は慎重な服用を呼びかけている。

 SGLT2阻害薬は、腎臓で糖の再吸収を抑え、糖分を尿中に排出させる。体重の減少効果も期待でき注目されているが、尿が増え、脱水を起こす場合がある

 死亡したのは60歳代と50歳代の男性。サノフィと興和が製造販売を手がける「アプルウェイ/デベルザ」と、アストラゼネカなどが販売する「フォシーガ」をそれぞれ服用していた。2人は体外に水分を排出する利尿薬を併用するなどし、脱水を起こしたとされる。

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昨日の飲み会で試しに飲んでみたという後輩が言っておりましたが「ふらふらしたし、トイレは近くなるし、1回飲んだら私は無理でした」というようなことを言っていました。ふらふらしたのは低血糖かもしれませんし、実は若干脱水気味だったのかもしれませんが理屈でそうだろうなと思いました。

 

そういう薬に利尿剤を併用すれば脱水になるのは理解可能です。注意して使用しなくてはいけませんね・・・。

 

まぁ、多分当分使わないと思いますが。

 

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骨髄ドナーの支援制度導入を

2014-10-05 10:28:10 | 医療

さて、続けます

 

来週僕もバンクドナーの術前検診を予定しておりますが、そんなバンクドナーさんの支援に関する話です。

 

骨髄ドナー、自治体が支援 広がる助成制度の導入 提供しやすい環境を

http://www.47news.jp/feature/medical/2014/09/post-1167.html

 
 白血病などで苦しむ患者を救おうと、骨髄や末梢血幹細胞の提供を希望して骨髄バンクにドナー登録している人は現在約45万人。今では移植を待つ患者の9割以上に適合ドナーが見つかるようになった。だが、実際に移植に至るのはこのうちの6割程度にとどまる。原因の一つがドナー側の入院や通院の負担だ。「仕事を休むと収入が減ってしまう」と、提供を断念する人が少なくない。せっかく見つかったドナーを確実に移植に結びつけようと、ドナーに対する助成制度を導入する自治体が増えてきた。
 ▽さきがけ
 「3泊4日の入院は厳しいね」「ぎりぎりの給料で生活しているので会社を休めません」「休業補償はありますか?」
20140930honki1.gif
 ドナー増加を目指して全国各地で開かれる登録会。新潟県加茂市に住む高野由美子さん(50)と夫の豊さん(54)は、会場で説明員のボランティアをするたびに、そんな声をよく耳にした。
 夫妻は2005年、当時18歳の息子を白血病で失った。亡き息子にずっと関わっていたいと、08年からNPO法人に参加し、患者家族の立場からバンク事業の普及啓発に取り組んでいた。
 「自治体の助成があれば、ドナー登録や実際の提供を増やせるのではないか」。そう考えた2人は、県内市町村への要望活動を始めた。真っ先に応えてくれたのが地元の加茂市だった。約1年半にわたって交渉を続け、11年4月、提供したドナー本人に1日当たり2万円、7日間を限度に給付する全国で初めての助成制度が実現した。
 ▽事業所にも給付
 日本骨髄バンク の大久保英彦広報渉外部長によると、骨髄や末梢血幹細胞を提供する際は、事前と事後の健康診断、骨髄や幹細胞の採取、採取に向けた処置などで7~10日程度の通院や入院が必要になる
 最近はドナー休暇やボランティア休暇の制度を整え、従業員の骨髄や末梢血幹細胞の提供を積極的に後押しする企業や団体も増えてきたが、その数はまだ限られている。「ドナー休暇などの制度がなければ、有給休暇を利用するしかないのが実情」と大久保さん。派遣やパート、アルバイトで働く人には、より高いハードルが立ちはだかる。
20140930honki2.gif
 そこで注目されるのが自治体の助成だ。加茂市に続き12年4月に島根県の浜田市と益田市が導入、さらに同様の動きは広がり、これまでに全国44市町が制度を創設した。
 助成内容は加茂市と類似したものが多いが、中にはドナーが勤務する事業所にも1日1万円を給付したり、市内で使える商品券10万円分を支給したりするケースもある。
 ▽県が半額負担
 加茂市健康課の担当者は「加茂市民の利用はまだないが、こうした制度が全国に広がることは喜ばしい。ただ、将来は市町村ではなく、国レベルの制度になるのが望ましいと思う」と話す。
 都道府県別で最多の13市町が既に導入している埼玉県では、県の果たした役割が大きい。県内市町村がドナー本人に助成した場合に県がその半額を負担する制度を本年度からスタートさせ、職員が市町村に足を運んで協力を働きかけてきた。
 県疾病対策課の根岸佐智子主幹は「今年1月、移植拡大に向けて自治体の責務にも言及した造血幹細胞移植推進法が施行されたことも追い風になった。県内全63市町村での導入を目標に、今後も協力をお願いしていきたい」と意気込む。
 大久保さんは「全国の市町村数を考えればまだ一握り。導入自治体がゼロの空白県も多い。より多くのドナーが恩恵を受けられるよう、導入の動きがもっと広がってほしい」と話している。(共同通信 赤坂達也)
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造血幹細胞移植は急性白血病をはじめとした造血器悪性腫瘍を完治させる可能性を上昇させる治療法です。
 
 
 
さて、造血幹細胞移植の「幹細胞源」は「骨髄」「末梢血」「臍帯血」と3つあります。
 
 
 
骨髄移植に関して「生着速度がふつう、GVHDリスクがふつう、感染症リスクがふつう、治療のタイミングは調整が一番難しい」という印象でいてもらえればよいと思いますが、これを基本とするなら、末梢血幹細胞移植と臍帯血移植はこんな感じになります
 
末梢血:生着速度が早い、GVHDリスクが高い(体がドナーさん細胞に攻撃を受けるので低い方が良い)、感染症リスクが低め(といっても高いですよ。普通の抗癌剤治療より)、治療のタイミングは凍結保存できるので骨髄より良い
 
臍帯血:生着速度が遅い(感染リスク大、拒絶も多め)、GVHDリスクが低め、感染症リスクが高い(生着が遅いだけでなく、ウイルス感染などが高い)、治療のタイミングはすでに保存されているので、緊急出庫もある
 
という特徴があります。
僕は寛解期の移植であれば骨髄移植を選択することが多いですが、バンクドナーさんとの調整はいろいろ時間がかかってしまいます。「迅速コース」という「いそいでいます」アピールをしても最短で80日と言われますし、ドナーさんの都合でどうしても時期を延ばさなくてはいけないこともあります。
 
そういう意味で、このような援助ができてドナーさんの骨髄提供が比較的行いやすくなれば、患者さんにもメリットは出ると思います。
 
 
ということで、紹介させていただきました。
 

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近藤医師はテレビに出ていたんですね~

2014-10-05 09:53:44 | 医療

おはようございます

 

今週は金曜日に骨髄腫の研究会、土曜日には骨髄線維症の研究会と勉強する機会が多く、週末を楽しむことができました。今日は妻の実家に子供の顔を見に行く予定ですが、郵便物が届くのと購入した車が納車されるのでそこらへんが終わってから、実家の方に出発しようと思います。

 

さて、最近「近藤誠」医師の名前で検索されることが少なかったのですが、また検索ワードの上位に来ていました(コメントもいただきましたが)。どうやら金曜日のテレビ番組に出ていたみたいですね。多くの医師がこれに対してコメント(FBやTwitter、ブログなど)されています。

 

http://nkatsuma.blog.fc2.com/

http://nkatsuma.blog.fc2.com/blog-entry-738.html

http://blog.livedoor.jp/dannapapa/archives/4194695.html

http://www.gohongi-beauty.jp/blog/?p=7765

 

 

今回の話ではありませんがこのような話もでています。

http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20140716

http://ameblo.jp/miyazakigkkb/theme-10030731337.html

http://medicalinsight.hatenablog.com/entry/2013/06/12/233130

http://blogs.yahoo.co.jp/taddy442000/34724936.html

http://shukan.bunshun.jp/articles/-/3496

http://nkatsuma.blog.fc2.com/blog-entry-625.html

http://nkatsuma.blog.fc2.com/blog-entry-651.html

 

僕も過去に何回か記事にしたと思います。

http://blog.goo.ne.jp/amphetamin/s/%B6%E1%C6%A3%C0%BF

http://blog.goo.ne.jp/amphetamin/e/ee47fc607f37a6d213eadb5b85f05687

がん検診は必要か?

「がん」と「がんもどき」を分けるデータがないことが根拠かな?

腫瘍の多様性に関して(近藤医師の話の続き)

近藤医師の放置療法について:考え方は理解できたが、根拠が不足していると思う

出版するのは良いのだけど・・・:近藤誠医師へお願い

 

まあ、多くの方がいろいろ書いていますので、細かくは書きませんが

1、「がんもどき」と「がん」を結果ではなくて、事前にわける確実な方法があるかないか(亡くなった時に「本当のガンだったんですね」…と言われても・・・と思います)

2、抗癌剤治療もかなり進歩している中、その知識(少なくともいろいろ見ていると意図的かはわかりませんが、間違っているところ多いですよね。上のblogの記事にも書いていますが)が不足されているので、それをきちんと理解したうえでの批判の展開

3、現実の患者さんに大きな影響を与えているので、そこも考えたうえでテレビなどへの出演も考えていただきたい

 

と思っております。

 

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