新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

急変!

2009-06-30 23:10:43 | Weblog

こんばんは

 

今日は早めに帰ってきました。というのも、患者さんが急変して今夜が山だと思われるからです。

 

しかし、今すぐに…ということはないので、いくつかの処置や指示を出していったん引き揚げてきました。しかし、今夜のうちの呼ばれると思いますので、明日の仕事に影響しないよう、寝れるうちに少しでも寝ておこうかと帰ってきた次第です

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なかのひと 

 

とりあえずシャワーを浴びて、寝て・・・・電話で起こされて病院に行く・・・というところでしょうか。

 

・・・・この方・・・・すごく状況が悪くて5月のうちに亡くなられると(肝不全、急性腎不全でスタート)思ったのですが、様々な治療が奏功してT-Bil 8から0.6まで、BUN/Crは180/8から最終的には30/1.3まで改善してきて、何とか肺炎を改善できれば同種移植までこぎつけるのではないかと思っていたのですが(ドナーさんが漸く決まりかけて・・・・)

 

信じられないくらいうまく回復してきていたのですが・・・・。しかし合併していたいくつもの病気を抑えるための治療が、原病でも感染症に弱いところにさらに易感染状態をひどくしていたから・・・・。

 

しかし、肺炎・敗血症に対してカルバペネム+VCM、アンビゾームを使っている状況でさらに増悪したら・・・・手に負えません。正直、PMXを回そうかとも思ったのですが、これ以上の処置は患者さんの苦しみを長引かせるばかりですし・・・。

 

日中に奥さんと話をしたときに、御本人が「延命は辞めてくれ」といったということで、挿管もPMXもやめました

 

しかし、そこからあまりにも急速に悪化した。さすがに2日くらいは持たせられると思ったのだが・・・・・。

 

初発の急性骨髄性白血病の患者さんの対応をして、気がついたらまた一段と悪くなっていて・・・・・明日の朝、到着予定の方をできるだけ早く来てほしいと言って、今に至っています。

 

血液疾患をベースにしていると、自前の抵抗力がほとんどないのもありますが・・・一気に持っていかれることがあるので辛いですね。

それでは、また。

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どこまで求められるの?

2009-06-29 23:45:56 | Blogを書く理由

こんばんは

 

当直明けで若干疲れている状態です。昨日の当直もいろいろありましたが、朝からも大変でした。

 

けいれん・意識障害で救急搬送されてきた方で、院着時は意識清明で会話等も問題なくできるような状態でした。 救急対応時間なので大きな検査はできませんし、Vitalなどが問題ないこと、血糖値をはじめ電解質、アンモニアなどの確認、脳CTなどを撮影し、神経内科の先生に引き継いだところ・・・神経内科の先生が行ったときにけいれんを起こしたようです

 

その後も病棟に上がるや、他科のCallがあり落ち着かず。自分の患者さんのところに行き始めたのが11時過ぎくらいからでした。

 

午後には急患が来たのですが…その方に関してが今日最初の記事です。

 

この方が悪いのではなくて、今の風潮に関しての医師としての思いです

 

 

電話連絡を受けたときにめまい、嘔吐…ということで、いろいろな疾患を想定していたのですが、患者さんの状態、訴え、所見などを取って

 

10中8,9は耳から来る回転性のめまい(良性発作性頭位眩暈症)だな

 

と思い、輸液つないで(念のため採血して)吐き気止めをショット、重炭酸Naの点滴を開始しました。

 

ただ、ここは大学病院ですから耳鼻科の先生にも一応診てもらおうと思い、耳鼻科の先生に診ていただきました

 

耳鼻科の先生も「所見的には耳鼻科領域のめまいでよい」ということでしたが、中には小脳梗塞などでも同じ所見が出ないわけではない…とのこと。

 

Bestは脳のMRIを緊急で施行すること

 

と言われてしまった場合に、どこまでやっていくのか…と思いました。

 

 

検査というのはやはり「疑い」があるからそれを確定するために、確率を上げるために行います。

 

この場合は(小脳梗塞、小脳出血など頭蓋内病変を)否定することで確率を上げるわけですが、どこまでやっても100%の診断というものはありません

 

ついでに言うなら

「脳MRIは撮影した。ラクナ梗塞以外は特に目新しい所見はない。小脳も左右対称で特におかしな所見もない」

ということは言えますが、最終的に「読み方」のレベルは個人差があります

 

 

僕は血液内科医であって、抗癌剤治療だけでなく、全身管理や感染症、救急的要素に関してはある程度自信を持っていますが、当然ながら何でもできるとは思っていません。

 

だからこそ、いろいろな医師に相談します。

脳のMRIをよく見るかと言えば、よく撮影するわけではなく大きな梗塞とかそう言うのはわかるかな…と思う程度です。検査結果というのは解釈されなくてはならないわけで、血液検査の解釈などは好きですけど(検査結果の判断にサイトカインとか、測ってもいない細かいものの動きを想像したりするのが好きです)、画像検査に関しては得意かと言えば、そんな得意ではないです。

 

 

読影の力が高い(脳を専門領域とする脳外科、神経内科や読影の専門家である放射線科)医師でも100%はないでしょうから・・・・いろいろ検査をしても不安になります。最近のMRIは特殊な撮影方法まで指定できますから、そんな撮影を専門家以外が頼むかというと頼みません。けど、もし「~を撮っていないから、診断できなかった」とか言われると、もうどうしようもなくなります。

 

 

「検査をしていなかったら、そう思わなかったから検査をしていないとも言えるが、検査をして見落としていたらどうしようもないな・・・。しかし、すべてができるようになれるほど底が浅くないのが今の医療なんだが・・・

 

これは本音です。

 

僕は内視鏡検査はできません(検査の見落としがいやなので、中途半端に学ばないようにしています)し、心臓カテーテルだって当然できません。採血、画像の検査などですら、解釈・読影の力は個人差があります。

 

どこまで求められているのだろうか?

 

本当にそう思うことがあります。

 

 

先程、うちの教授から

「救急(で何が来ても)もう問題ないだろう。刺しもの(CV挿入~何やら)、入れもの(挿管、その他)だいたいできるし、いろいろな症例経験しているから」

と言われましたが、いつもこれで正しいのか、見落としがないか、いつも冷や冷やしています

 

ある程度高いレベルでの処置や判断はしていると思っていますが、どう頑張っても完璧にはなれないです(だからこそ勉強しがいがあって楽しいのですけど)

 

自分の領域だけでもどんどん新しい知見が出てきているし、他の領域でも新しい検査や知見が出てくるから追い付いていかない

 

全員が一つの領域の専門家と同じレベルの知識があれば、専門家なんてものの存在は必要ないわけですが、それはあり得ません。

 

逆にそれを当然として、専門家以外の医師にかかったときにどこまでを良しとするのか?

 

 

僕は今日のめまいの症例は、治療を・・・患者が来てすぐスタートするくらい検査前確率を高く見ていました。その状況であっても、大学病院などに来たのに専門家以外の医師が診療したことで、もし診断ミス(?)があった場合に、なに言われるかわからないな~と思ったのが本当のところです。

 

はっきり言えば、時間の無駄、検査の無駄、検査代の無駄…と思うのですが、100%を求められれば、限りなくそれに近づけるためには検査を増やすしかないわけで・・・・。

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なかのひと 

そんなことを時々思ったりしています。

 

検査をしないことで怒る患者さんもいましたしね・・・。

 

医療費の無駄を省こうと思っても、そういった要素で省けなくなることもあったりします。

 

 

さて、今日は流石に疲れています

この辺で失礼いたします

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カリウム

2009-06-29 00:55:11 | Weblog

こんばんは

 

当直中ですが、落ち着いてきたので投稿します。

 

先程、主訴が嘔吐、からだが動かない…という患者さんが来ました。 糖尿病で透析しているということですが、暴飲暴食の結果…

 

カリウム9.0という値を叩きだして、緊急透析になりました。夜中に来てくださった腎臓内科の先生方に感謝です。

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その間に病棟が急変。先程、中心静脈カテーテルを差し込み、全身管理を開始しました。

 

 

やはり、僕は引くんですかね?

 

では、また

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応援ありがとうございます

2009-06-28 07:24:25 | Blogを書く理由

おはようございます

 

今日はこれから当直なのでこれから出発準備に取り掛かりますが、その前にひとつ記事を書きます。

 

と言っても大した話ではなく、お礼を述べさせていただければと思っております。

 

新Blogに移行して早1年4か月、Blogというものを始めてもうすぐ3年になろうとしておりますが、アクセス数が再び2000近く(時折2000以上)になり、人気ブログランキングでも10位以内に入ってくることもあるようになりました。

 

 

多くの皆様から応援いただいていることに関しまして、非常にありがたく思っております。 皆さんが見てくださっているから、忙しい中でも「頑張って書こう」と思っております。

 

日常診療に支障のない範囲で(というと夜中とかになりますが)、書ける限り書いていきたいと思いますので、今後も応援よろしくお願いいたします

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なかのひと 

来月6日でブログ開設後3年になります。こんな調子で3年も書き続けたのだな~としみじみ思っております

 

それでは、また。

 

 

P.S コメント返信は月曜日の業務終了後になるので、月曜日の夜中から火曜日の0時付近になると思います

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ど~でもいい話:僕と弔辞

2009-06-27 21:43:18 | ど~でもいい話

こんばんは

 

昨日、いろいろと気がついたことがあります。

最近あまりに疲れすぎていて、ただ疲れているだけなのか体調が悪いのか自分でも判断できない!

 

昨日は体調が悪かったようです。今もあまり調子が良いとは言えませんがw

 

 

さて、先ほどの件ですが結局患者さんと話をして、研修医交代ということになりました。 それは仕方がありません。患者さん第一ですから。

 

信頼関係なくして医療はできません。

 

ただ、彼はこの経験を生かして「患者さん」を診るようにならなくてはならない。

 

僕は患者さんのところに行くのが楽しみなのに・・。本当は自分の言葉ですべての患者さんと話をしておきたいくらいなんですけどね。

 

さて、今日はいろいろと思うことがあります

 

まず、こちらの記事を

 

市立病院で看護師集団感染=新型インフル-川崎

6月26日20時22分配信 時事通信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090626-00000221-jij-soci  

川崎市は26日、市立川崎病院の看護師5人が新型インフルエンザに感染したと発表した。ICU(集中治療室)病棟に勤務する26~59歳の女性で、いずれも自宅待機している。 

26歳看護師の感染が25日に確認されたため、同市は、一緒に昼食を取るなどした濃厚接触者の女性看護師20人を検査していた。 

--------------------------------

今回のケースは「院内感染」などではありませんが、SARSなどのような状況になれば、あの時のように院内感染も起こるでしょうし、それで死ぬ人間も多く出るでしょう。

 

医療従事者も命をかけて(まぁ、過労死という意味でも命をかけていますが)働いていると言ってもよいと思います。

 

命をかけてと言えば・・・消防士などもそうですよね。9.11事件などもありましたが、助けに行った多くの人が命を落としました。

 

軍人、警官・・・・多くの職業で命をかけて仕事をされていることと思います。実は気がつかなくても多くの職業で命をかけているということがあると思います。

 

 

僕自身は…命をかけて、この医師という職業を務めているつもりです。まぁ、楽しいからというのはあるのですけど。

 

以前に「自分が死んだときのことを考える」という話を書いたような気がします。どんな弔辞が読み上げられるだろうか?

どういう風に思われているだろうか?

 

そんなことを思いながら仕事をしたりしています。別に評価はどうでもいいのですが、常に死と隣り合わせだと思って一生懸命仕事をしたいものです

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なかのひと 

本当に死んだりしてw

 

さて、明日は当直です。そのまま明後日仕事なので、また記事は書ける時に携帯で投稿しようと思います。

 

それでは、また。

 

 

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ど~でもいい話:僕と社会福祉と教育と!

2009-06-27 15:39:36 | ど~でもいい話

さて、ど~でもいい話(と書いて、ど~でもよくないつもり)3連発です。

 

先程、コメントをいただきました件で記事をひとつ書きます。

 年金の件です。

 

僕は日本の未来を考えたときに「教育」「社会福祉」に関してだけはやはり一定の水準を保ちたいと思っています。

 

教育や社会福祉は未来のための投資であり、3年後の改善ではなく20年後の未来のためにも変えなくてはならないと思っています。

 

 

日本は教育にも社会福祉にも金をかけていない方である…と僕は思っています。これの一部の理由は「税収が少ないため」かもしれませんが、使い方の問題もあると思います。

 

税収が少なければ増税してでも・・・・この分野に投資するべきだと個人的に考える理由は簡単です。

 

 

例えば教育であれば「すべての人が等しく同様の教育を受ける権利と義務がある」と思うからです。

権利だけでなく義務もあると思います。

 

人は生きて、良い人生を歩み、社会に貢献する義務と権利がある・・・そう考えています。 どのような教育制度にしても 「すべての人が良い教育を受け、自分の道を・・自分に合った道を探す権利があり、義務がある」

 

繰り返しすぎですね。

僕はすべての人に関して「能力の総和」は一定であり、必ず一人一人は他に誇るべき才能があり、全ての人は尊敬されるべき何かを持っている。問題はそれを引き出すような教育制度になっていないだけだと思う。

 

また、私立の学校云々とかいう話がある。

僕はちなみに公立の小学校、中学校、高校、で国立の医大出身ですから「私立」がすべて良いとは全く、かけらも思わないのですが・・・・いろいろな面で「私立」の方が良いところもあると思う

 

ただ、私立でしか「良い教育」をもし受けられないのであれば・・・どうだろうか?

 

私立の高校に行けない子供が・・家庭の事情も含めて・・・そういう子どもが将来「日本(世界)に貢献できるだけの才能を持っている」とすればどうだろうか?

 

 

子供たちは自分自身が望む教育を100%受ける権利と義務がある。僕はそう思うのです。

 

逆に今の「大学受験」重視の教育というのも嫌いです。無駄、意味がない。何のための教育か?僕は嫌いだったから高校時代勉強するのを忘れ、高2の秋の模擬試験で全国偏差32と叩きだしましたが、そのくらい嫌いです。

 

試験勉強なんて目的のところまで到達すれば良い・・・そうずっと思っていました。

 

勉強が好きでその分野に合わせた教育を受けたければそのような教育を受ければよい。勉強が嫌いなのに、受験勉強のためだけに勉強するのはお笑いでしかない。

 

子供が走るのが好きで、その分野に進みたい。しかし、そこまでの才能(世界に行くとか行かないとか?)がなかったとしても、そういった選手を支えるトレーナーや何かにはなれるでしょう。

 

子供たちは・・・・人は何かの分野で貢献できる「才能」を持っていると思う。その才能を花開かせないままに終わらせるのは、その人(子供)にとっても義務を怠っていると思うし、そうさせているのであればそういった権利を訴えてほしいようにも思う。

 

それに今・・・良い教育体制になれば、「自分に対する誇りや夢、そして他人に対する尊敬」というものをもてる教育制度になれば、20年後日本は飛び立てるのではないだろうか

 

そう思ってやみません。 夢や希望をもって目を輝かせながら一人一人が生きていくような社会先の不安などではなく(この後の社会福祉の話ですね)、将来の夢に向かって進む社会にしたいと・・・・。

 

だからこそ、日本の国益のためにも、すべての人の幸福のためにも、一人一人の幸福のためにも「教育」は投資されなくてはならないと思うのです。

 

 

社会福祉も同様です。

 

病気や老後、そういったものに対して怯えなくてはならないのではなくて…互いに支え合えるような体制にしたいと思うのです。お金がたとえかかろうとも。

 

僕は伝えるのが下手なので、伝えきれるかどうかはわかりませんが「思い」を書きあげます。

 

社会福祉というものが・・・今のままであれば将来の日本はどうなるでしょうか? 将来は「親の介護」や「病人の介護」のために「人口減少」のために働き手が減っている中、さらに働く人間が減るのではないでしょうか?

 

それとも親や病人を捨てて、自分の将来のために働き続けるのでしょうか?

どちらにしても「まっとうな社会」とは言えないのではないでしょうか?

 

 

将来の病気の時に「自分はどうなるのかわからない」という不安ではなくて、お互いが助け合えるようなそんな状況にしておきたいのです。 病気や親の介護のために「貯蓄」をしなくてはならない…となれば、当然ながら「消費」は減るでしょう。

 

自分の生活に対して使うお金も減るのではないでしょうか?

 

国民が老後や病気の時に不安なく過ごせる社会

それは日本の将来・・・・「経済」的にも「社会」的にも重要なのではないでしょうか?

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なかのひと 

想像してみてください。

将来の不安に備えて、備蓄のみを行っている社会」

「将来の不安に備える」

「国は頼りにならないから、すべて自分で備えなくてはならない」

 

 

 

それが一人一人の「生きる」目的になってしまうのでは、「多くの人のため」に働くことができる人が少なくなってしまう。

そんな気がしてならないのです。

 

 

僕は「社会福祉」を多くの人が考え、それに「お互いが助け合う体制」という名目で…消費税などが増税されたとしても・・・・そのためだけに使うのであればよいのではないかと思っています。

 

そのためだけになっていない。不透明な税金の使われ方・・・そんな状況だから、増税に反対の人が多いだけで、社会福祉の拡充や教育のための増税であれば僕は構わないと思っています。

 

 

患者さんを診るにあたっても「なぜ」かというのが重要になってきます。

 

今の「日本」という患者を診るにあたって、どういった問題があるから「どういった処置が必要」なのかということは全員が考えなくてはなりません。

 

人間の体は細胞で形成されています。細胞は体の中の変化に合わせて一つ一つが「協調性」を持って恐ろしいほど緻密にバランスを整えています

 

日本という患者さんを構成する細胞(国民ひとりひとり)がきちんとバランスを持って「生きていく」ためにも、情報を交換して個々の幸せと全体の幸せを追求していけるようにしていければよいですね。

 

社会福祉を追求していくと、個の幸せと全体の幸せというものをある程度共通の目的として追求できると思います。そしてそこから先は多くの人が個々の幸せを追求して、お互い助け合って発展していければよいと思います。

 

協力と競争

 

僕が学生時代思っていたことですが、まずは全員が合格するための協力を・・・・そして一人一人がより良い成績を上げるために競争をしなくてはならない。

 

協力だけでは発展しない。しかし競争だけでは、全体がばらばらになる

 

それゆえに協調があってはじめて競争を作ることができる。

 

そんな風に考えています。

さて、もう少ししたら病院に戻ります。

 

 

では、また。

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ど~でもいい話:僕と話しやすさ

2009-06-27 14:42:07 | ど~でもいい話

さて、続けます。

 

先日木曜日に書いていた記事です。

 

あの日、外来患者さんの予約は35名。新患2名と、まぁそこそこ忙しかったのですが・・・・

 

概ね血液内科の外来でスタートは「血液検査」が終わってからなので1時間ほど遅れます

新患の方はもう「12時ころ」と決めてしまっていて、新患の方が来たら特に全身状態が悪くなさそうであれば「紹介状」に目を通して血液検査などを出し、

 

「検査が終わったら12時くらいに呼ぶのでご飯など食べてきてください」

 

そう言って12時ころから診察します。

 

まぁ、そういった理由もあり1時間くらいは必ず遅くなります。最初の人が1時間遅れていますので・・・。

 

そんな中70歳過ぎの患者さんがやってきて言いました

「先生、1時間遅れですよ

「そうですね~また、1時間遅れで申し訳ないです」

「そうですよ~またですよ。ほほほ(笑」

大笑いして、にこやかに話しかけてこられます。

「○○さん、いつも僕にそうやっておっしゃいますけど、今までもいつも言っていたんですか?」

「まさか、先生だけですよ。他の先生にそんなこと言ったら怖いじゃないですか」

 

 

・・・・・僕ならいいのか?

 

真面目に話をしていますが、こうやって患者さんの一部は僕をからかって遊ぶ方々もいます

まぁ、重症じゃなかったら極力早く話は切り上げるのですが、そういう話(笑顔できちんとからかわれている言葉に対応して、きちんと言うべき言葉を言う)をしていると安心して帰って行かれます(必要なことは言っていますが)

 

この日に来た患者さんで別の人は

「今日はいつもより、ちょ~っと早かったわね」

と言っていったり、こんな感じで掛け合い漫才みたいな挨拶から始まる患者さんたちもいます

 

 

で、あの日の最後に来た患者さんはいろいろ相談ごと(僕も時間をかけて話し合いたいと思っていたので)があり、長くなりました。その患者さんも掛け合い漫才の如く、嘘泣き(死語か?)したりしていくのですが

 

「▽■さん、今までもこんなに長く話をしていたんですか?

「いや、先生の時くらい。今までだったら緊張して話したり、聞きたい内容を忘れてしまっていたし、10分もいられなかった

「けど、今は40分・・・・」

 

同級生などに言わせると「怒っているときは『話しかけるなよ、こら』というオーラが出ている」ということですが、それ以外は話しやすいようです。

 

まぁ、医師としては・・・患者さんとコミュニケーションが取りやすくて「ぶっちゃけ」話をしてくれるというのは悪いことではないと思うのですが・・・・

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これ以上患者さんの数が増えたら大変だぞ~と思う僕でした。

 

それでは、また。

(木曜日の半分の文字数になりました)

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ど~でもいい話;僕と「医師感」

2009-06-27 14:18:08 | ど~でもいい話

こんにちは

 

今、帰ってきました。

 

今日最初の記事はど~でもよくないのですが、ど~でもいい話として記事を書きます。

 

 

先程、予定緊入として入院していただいた患者さんがいます。

「予定緊入」って何か…と言われるとですね・・・ もう病棟に患者さんが入らないのです。かといって、治療を先延ばしにもしていられない患者さんがいますし、血液内科として患者さんを積極的に見れる病院は少ないので、昨日・今日と連続して「緊急入院」していただいています。

 

病状があくまで待っていられない。けど、入院させるベッドはない。だから緊急入院させて、治療を開始する。そう言う状況ですね。

 

悲しいですけど・・・それが現実だったりします。

 

さて、その関係で病院に行っていたのですが、急性白血病の治療のために入院されている患者さんから訴えがありました。

 

「研修医が入院してからほとんど顔を出していない。前、担当していた研修医は毎日来ていたのに、今の研修医は顔も出さないのに指示を出していくのか?研修医を交代させてほしい」

 

とのことです。 まったくその通りだと思います

 

前、いたグループには

まず患者のところに行け。身体所見も合わせて報告しろ

と言っていた(患者さんの重症度が違いすぎる)ものですが、最近病棟全体が落ち着いているので油断していたかもしれません。

 

僕は研修医に

俺らは患者さんを治療しているのであって、データを治しているわけではない

とよく言っています。

 

「状況があって、それに対して主訴がどうであって、身体所見がどうであって、検査結果が赫々云々だから、こう考える・・・わけであって、検査結果がこうだから、尿量がどうだから、それを改善させるわけではない」

 

先程もそう言って聞かせました。

 

少し患者さんが落ち着いて(今行っても研修医の交代だけを訴えられるだけだと思うので、しばらくして気持ちが落ち着いてから行きます)から研修医とともに謝りに行く予定ですが、駄目と言われたら外すしかないですね。

 

しかし、外来とか他の仕事とかでバタバタしている中でも最低2回(朝、晩)は会いに行くように僕もしているのですが、何故研修医が一回も患者さんに会わない日が出てくるのかが不思議ですね・・・・。

 

あくまで医師は患者さんを治しているのであって、データを治しているわけではない

 

笑い話のような話ですが、もう一つその典型を・・・。

 

昨日外科から転科してきた患者さんがいます。上の先生(外科)はいろいろ考えていたのでしょうけど、血液培養で一回MRSAが検出されています。

 

それに対して外科の研修医のカルテを見ると

内服バンコマイシンによって全身状態改善、発熱も改善した

と書いていました。

 

 

実際のところ内服のバンコマイシンは吸収されないから血液中にMRSAがいても効果は発揮しませんが、患者さんの全身状態は改善しています。

 

それはおそらく術後侵襲から回復してきて免疫能が普通の状態に戻ったことと、恐らく腎盂腎炎(を発症していたのですが)に関して治療薬が効いたということなのだと思います。

 

血液培養からのMRSAがコンタミか否かは不明ですが、この場合

患者さんが治っている。熱も下がっている。CVA Tendernessも改善している

からバンコマイシン(など)の点滴は始まっていないのだろうな~と思っています。

 

外科の研修医くんのカルテの内容はともかくとして、患者さんは改善しており上のドクターがどう考えていたかはわかりませんが、外科研修医くんは「患者さんの状態が改善していった」ときちんと評価していたということでしょう

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あくまで僕達医師は「患者さん」を治療しているのであって、患者さんのDataや心電図モニターなどを治療しているのではないということを、今回の件を通して強く研修医全員に言いたいと思っています

 

僕も改めてそれを肝に銘じたいと思います

 

それでは、また。

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ショック!

2009-06-26 00:43:30 | Weblog
こんばんは

ショッキングな事件がおきました。
更新しようとしたブログが・・・・

アップする直前に消えました

今日はもう寝ます。
明日、書こうと思っていたことを書きますね。
では、また

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日本の年金はOECD下から2番目

2009-06-24 22:12:40 | 医療

こんばんは

 

先程帰ってきました。今日は血液の先生が当直なので、ゆっくりできるかしら…と思い帰ってきましたが、いきなり電話がかかってきました。

 

とりあえず、電話で対応可能でしたが・・・なかなかゆっくりはできないですね。

 

さて、今日はとりあえずこの記事から。読売新聞です

 

日本の年金は現役時の34%、OECD加盟国ワースト2

 6月24日0時22分配信 読売新聞

 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090624-00000033-yom-pol  

 

【ロンドン=是枝智】経済協力開発機構(OECD)は23日、加盟30か国の年金制度に関する報告書を発表した。その中で、日本については、現役時代の所得に対する公的年金の受給額の割合が加盟国の中で2番目に低いと指摘した。  

 

さらに、65歳を超える高齢化世代の貧困層の割合が22%と、OECDの平均(13.3%)を大きく上回り、高齢者と現役世代との間に大きなギャップがあることが示された。  

 

発表によると、現役時の所得に占める公的年金の受給額の割合は33.9%と、英国に次いで低かった。OECD諸国の平均は59%だった。  これに対し厚生労働省は、日本は無職の人も含めた「皆年金制度」のため、一定水準以上の収入がある人々を加入対象とする国と比べて順位が低くなる傾向があると分析している。

--------------------------------

日本の年金、低水準=現役時所得との比較で-高齢化のしわ寄せ顕著・OECD

6月23日18時54分配信 時事通信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090623-00000140-jij-int  

【パリ23日時事】経済協力開発機構(OECD)は23日、2009年版「図表で見る世界の年金」報告書を発表、高齢化が顕著な日本で新たに労働市場に入った人が公的年金から将来得られる給付の所得代替率(現役時の所得に対する年金所得の比率)は、中低所得層でOECD加盟の先進30カ国中、2番目に低くなるとの見通しを示した。 

 

報告書によると、日本は加盟国の中で最も高齢化が進み、65歳以上の高齢者1人を就労世代の2.6人(OECD平均は4人)で支えている。 

 

このため、賃金が平均水準の半分の低所得層でも所得代替率は47.1%と、ドイツ(43.0%)に次ぐ低い水準にとどまり、OECD平均(71.9%)を大幅に下回る賃金が平均水準の層は33.9%と、英国(30.8%)に次いで低い。平均水準の1.5倍の高所得層では29.4%となり、英国(21.3%)、ニュージーランド(29.0%)に次いで低い。 

 

また、高齢者が貧困に陥るリスクも比較的高く、05年時点で65歳以上の人口の22%が、所得分布の中央値の半分以下の所得しかないOECDの貧困基準に当てはまる。加盟国平均は13.3%で、日本は韓国(45%)、米国(24%)などに次いで7番目に高い水準となっている。 

--------------------------------

年金の問題、厚労省がどのように言おうとOECDの中で年金受給額が低いというのは確かな話。

 

医療費や教育費も公的なものはOECD加盟国の中でも低い日本。

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なかのひと 

 

日本という国は・・・国民の生活の基盤となるもの、将来の日本の基盤となるもののどこにお金を費やしているのでしょうか?

僕には理解ができません。

 

 

今回の件で日本国民が「日本の政府」「日本の政治」を深く考えるきっかけになれば良いなぁと思います。

 

また、時間があったら記事を追加します。

コメント (13)
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