新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

医療は仁術かな:信頼関係が重要だと思うけど・・・

2009-11-30 23:17:51 | 医療

こんばんは

 

今日は早めに帰ってきました。

 

先日もカルテ開示云々・・・がありましたと書きましたが、いろいろ書いてこられました。

 

正直に一つだけはいいわけはできないな~(事務的にも書かれていますし)と思いましたが、それ以外は今の自分が考えても(後出しで考えても)「選択肢は間違っていない」と思えるのですが、やはり結果が伴わないとだめだということなのかしら…と思ってしまいます。

 

 

僕は外来で重症の患者さんも多いこともありますが、そういう患者さんのカルテを書くことよりも真正面から話を聞いて、カルテにはサラッとしか書かないです。カルテに書くことよりも患者さんに紙で書いて渡すことの方が多いくらい・・・・。

 

ですから改めて書く時間がないです。

 

今回は完璧に「信頼しすぎ」て失敗したような気がします。

 

今の僕が後から考えても「選択肢は間違っていない」と胸を張って言えると思うのですが、やはり今の世の中は「文書」で書き遺していなかったらだめなんでしょうね。

文書がないから…と言われればそれまでです。

 

僕は患者さんが好きで、この人にできることは何か…と思って対応しても、一度も外来に来たこともない親族がいろいろ言っていくのだな~ということが良くわかりました。

 

個人的には・・・何があろうと僕自身が患者さんのためにベストを尽くしたことは僕自身が知っていますし、医療という分野が好きで、患者さんとの人間関係が好きな僕自身が一人一人の患者さんにできることを行ったことは・・・他人が否定しようと自分自身が肯定します。

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僕自身が患者さんに尽くしたことを肯定できるうちは、誰が何といおうと引くつもりはありません。患者さんを信頼し、患者さんから信頼されて医療をしていこうとして、それで駄目ならばやはり日本の医療が「仁術」ではなくなっていっているのだろうと思いました。

 

ただ、僕の思いは誰が何といおうとやはり、患者さんとの信頼関係が最も重要であり、それを「結果論」から攻められる筋合いは一切ない。

 

自分で言うのもなんですが、僕が結果論で攻められるのならば、だれもシビアな診療科に行こうなんて思わないだろうと思いますし、だからこそたとえどういう思いで向こうがいようときちんと論破していかなくては誰のためにもならないのだろうと思います。

 

たぶん、僕を憎めば良いと思っているのかわかりませんが、どうしようもないものも「生命」にはあるということを分かってもらうことは患者さん家族のためにもなると思います。

 

先程から、帰ってきて考えることはそういうことでした。

 

僕のこれからの行動が「患者さんに対する」「家族に対する」「多くの人に対する」『愛』で行われることを祈念して、今日の記事を終わります。

 

まぁ、遺族の気持ちとしてはそうなんでしょうね。向こうが憎しみで来るなら、こちらは愛で返しましょう

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なかのひと 

それで駄目なら、また考えます

では、また。

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ど~でもいい話:僕と好きな仕事

2009-11-29 23:35:10 | ど~でもいい話

こんばんは

 

先程、テレビをつけたら内藤VS亀田のボクシングの試合がやっていたので見てしまいました。

 

その後はいろいろ考え事をしていたのですが、最近は自分の時間の使い方に関して考えることが多いです。

 

・・・いや、いつもか・・・・。

 

当然ながら人間には一定の時間しか与えられていません。どう時間を使い、生きていくかは本人が決めなくてはなりません。

 

僕は高校時代・・高校2年生までは「生物学者」志望でした。理由は生物のいろいろな関係(食物連鎖含め生態系など)が好きだったからです。

 

そんな中いろいろな理由があり、「医師」志望に変わったのが高校2年の秋。その後は「医師」も楽しいと思いながら今の生活を満喫しています。 医師という仕事が僕は好きです

 

本当に様々なことをその場で考えなくてはならず、責任も大きなものでありますし、多くの人に貢献することができる仕事だと思っています。 だからこそ、このような勤務環境でも楽しく仕事ができます(好きでなければできないと思います)

 

・・・流石に疲れはしますが・・・・。

 

 

同じ病気であれば同じ対応をすればよい・・・なんてものでは医療というものはありません。一人一人の患者さんでの様々な違いを考慮し、治療を行っていかなくてはなりません。

 

それが患者さんの「時間」を守ることにつながると思いますし、患者さんのために自分ができることなのだと思っています。

 

たぶん、能力で「医師」になってしまったひとはきつい診療科にはいかないのかもしれませんね。能力ではなく好きか否かで仕事を選ぶべきだろうと思っています。

 

そういう意味では・・・・・・非常に楽しく過ごさせていただいております。

 

また、医療における研究という分野は「見たこともない人の幸せ」に貢献でき、将来につながると思っています。将来、多くの人が幸せな時間を過ごすきっかけになる何らかの研究ができれば嬉しいと思っています。

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「好きな仕事」と「能力的に向いた仕事」というのは異なるのでしょうけど、僕は自分自身についてはこれは一致していて「医療」「医師」だと思っています。

 

そんな中、子供のころから歴史書や兵法書(父親も読書好き・・兵法書まであり)を読むのが好きだった関係で「政治」の分野なんかも興味は持っていました。

歴史を読み解いていくと楽しくて仕方がありません。

 

今の時代において 「織田信長がいたらどう考えて、どう動くだろう」「西郷隆盛なら・・・」「坂本竜馬がいたら・・・」 そんなことを考えながら今の日本を見ています。

 

けど、好きな仕事にはならないだろうな…と思うことが多いです。好きな仕事をやるのでなければ人は十全の力を発揮することはないでしょうし、僕も「机上の空論」を考えているだけだということを知っているつもりなので・・・。

 

考えることと実行することは異なる

 

政治では考えたことを実行するためには「金」「人脈」「根回し」・・・様々なものが必要でしょう。 「きれいごと」だけを言っていう政党もありますが…清濁併せのまねばならないだろうとも思っています。実行することができるかどうかは・・難しい。

 

 

「考えたこと」と「実行すること」の間の大きな違いが・・・政治の世界では難しいのでしょうね。「名参謀」であってもそれを実行することに意味があるのであって・・・・・・・・「実行不能」のように見えることを「実行する」ことに楽しさはありそうですが・・・

 

 

あと、今の日本では織田信長クラスの偉人でも出ない限りは「能力制」にはできないのでしょう。信長のように能力のある人間に責任・権限を、年功序列である程度の給料をあげるように徹底すれば少しは変わるのかもしれませんが・・・今の日本ではそれはできますまい。

 

よほど、この国を変える「強い意志」を持った人以外にできることではないと思います。長期的な視野で「国をより良くしていくこと」「過去にとらわれず未来を切り開くこと」に楽しさを感じるような人間が出てくるといいな~などと他力本願なことを思っています。

 

僕は人に貢献する仕事が好きです。医療は僕にとっての天職だと思いますし、実際どんな勤務環境下で働いていても苦痛はないです。ただ、自分自身の幸せの中に「家族」や「趣味」「子供たちを含め・・・未来」があるので医療だけをやっていたいわけでもなく、今の日本の医療体制の異常さは多くの人に知っていただき変えていかなくてはならないと思っています。

 

それが今の医療だけではなくて…多くの職業で共通した問題(日本の)なのだと思いますが・・・・。

 

日本人の根底に「遅くまで働かなくてはならない」とでもいうような何かが植え付けられているかのようですね。本来は効率をもっと追究してもよいはずなんですが、日本という国は効率を追求しているように見えて非効率的なことこの上ないように思えます

 

それを改善できればよいのでしょう。

 

また、教育や政治という問題にも興味はあります。人に何かを教えることはその人が自分を超えていく可能性を広げるという意味で非常に楽しいことだと思います。

僕はそういう意味では教師向きです。

 

自分を超える人間が多い方が教師としては有能ですよね。

宗教の指導者(仏陀とかキリストとか)が多くの人を幸せに導いたら…悟りの境地に達するところまで導いたら・・・自分と同じ境地に達することができたら喜ぶだろうというのと同じことです。

神様がいるとして「人が幸福になる」ことを喜ぶだろうというのと同じことでしょう。

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なかのひと 

僕は自分を教師向きの人間だと思っています。そして教育というのはこの国だけでなく世界のために、世界の未来のために必要なことです。この日本という国に関しては今までも書いてきたように「資源」が「人材」なわけですから、教育をもっと重要視しなくてはだめです。

 

そして政治に関しては・・・・・・楽しいかもしれませんが、やはり「好き」にはなれないかもしれないな~と思っています。

 

 

それでは、また。

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事業仕分けは「予算削減」のためだけにあり・・・・:本当は議論の場であってほしいもの

2009-11-29 20:31:12 | 医療

こんばんは

 

今日も一日が終わりました。

 

午後2時くらいに今日は一通りの仕事が終わり、帰ってきました。

午前中に患者さんが旅立たれたこともあり、非常に体が疲れていたこともあり・・気がついたら6時すぎていました。

 

まぁ、その間に3~4回の電話があったのですが・・・電話対応可能だったのでそのまま家でゴロンとしておりました。

 

疲れていたのかな…と今更ながらに思っています。

 

さて、今日の記事ですが行政刷新会議関係で一つ。僕も漢方薬をいろいろ使用するので、いろいろ書かせていただきます。

 

長妻厚労相が「漢方保険外」に異議

11月29日17時8分配信 産経新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091129-00000522-san-pol  

 

長妻昭厚生労働相は29日、政府の行政刷新会議の事業仕分けで医療用漢方薬を公的医療保険の適用外とする方向性が出たことについて「(仕分け結果を)そのまま受け入れることはなかなか難しい」と述べ、漢方薬の保険適用外に反対する姿勢を示した。都内で記者団の質問に答えた。  

長妻氏は、厚労省関係の事業仕分け結果に対し「かなりの部分を受け入れ、廃止する事業は廃止し、削減する予算を削減する」とする一方、「譲れない部分もあるので、そこはきちんとデータを付けて説明する」と強調。漢方薬については「市販のものを買って保険から外しなさいという指摘もあるが、かなり問題がある」と、事業仕分けで保険外化を求められた湿布やうがい薬などとは別扱いとする考えを示した。  

 

事業仕分けでは、財務省の論点ペーパーに沿った形で、薬局で市販されている薬(市販類似薬)は「保険外」とする判定が出た。市販類似薬の範囲については「十分な議論が必要」と結論を先送りしたが、漢方薬は、保険外となれば医療機関で処方することが難しくなるため、学会や製薬業界などから保険外化に反対する声が相次いでいる。

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民主党に変わってから、あまりいい感じがしないというのは事実です。

 

早急に結果を出さないといけないと考えているのでしょうが、この事業仕分け・・・結局のところ「予算削減」するためだけに存在していますよね。

http://blog.with2.net/link.php?602868

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なかのひと 

本当に必要なのか…ということは議論しておらず・・・予算削減できるような理由があれば削減する。いや、削減されないような説明がすぐにできなければ削減というところでしょうか。

 

僕らが研修医に話を聞く時も・・「聞かれる側」が不利なのは否めないです。研修医からの質問でも何が言いたいのかDiscussionしていくにつれ何が言いたいのか、何を聞きたいのか、わかってきます。

 

今回は申し訳ないですけど、「予算の削減」のために「現場外」の人が「突っ込める範囲内」で聞きまくっているだけですね。

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それ以上の評価ではないですけど、何かを見出すとすれば何回か書きましたが「世間の目」の中に政治の問題点などが多く存在することを認識させたことだと思います。

 

そういう意味では「事業仕分け」すべてを否定するわけではないのですが、肯定する気は全くありません。

 

結局民主党が無理な政権公約を打ち出してしまい、それを達成するための予算削減を無理やりやっているだけにすぎない。そういう評価をしています。

 

今回の漢方薬の件もそうですが、「予算削減ありき」の議論ではいけないのだと思います。時間は限られているとはいえ、このような議論で必要なものも削減されていくのは悲しいを通り越して、怒りを覚えます。

 

明日は末梢血幹細胞採取などをおこないます。後輩たちにやり方を覚えてもらわないといけないのですけど、今年度に入って自家移植がなかったせいか久々なので慎重にやらないと・・・。

 

それでは、また。

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親子の思い

2009-11-28 15:32:13 | Weblog

こんにちは

 

今、帰ってきました。

 

なかなか忙しい日々が続いています。

 

 

新しく来た研修医の先生方はまだまだ慣れておらず。患者さんの状況は厳しい人も多く・・・。

 

先日、幼い子供を持った白血病の患者さんがいると申し上げましたが、その方はこう言っていたそうです。

子供にお母さんは頑張れるだけ頑張ったと見せてあげたい。だから、どんな状態でも長く生きたい

http://blog.with2.net/link.php?602868

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なかのひと 

その話は看護師さんや研修医の涙を誘いました。

 

子供達は

「もう十分頑張ったから、自然なままでお願いします」

と言っていました。

 

 

親子の思いをできるだけ叶えるべくやっておりますが、そろそろ限界かもしれません。自然なまま、できるだけ長く、苦しくなく・・・

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それが医師が最後にできることだと思いますので・・・。

 

それでは、また。

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北海道のドクターヘリ:医療過疎の改善につながればよいですね

2009-11-27 00:35:48 | 医療

こんばんは

 

おなかがすきました。いま、昼飯と夕食を兼ねてコンビニ弁当を食べております。よく考えてみると日付けが変わっているので・・・微妙なところですが・・・・。

 

前日の食事を翌日に食べている・・・。健康に悪そうw

 

 

今日もバタバタしておりまして・・・・紹介されてきた悪性リンパ腫の患者さん・・・。診察したら気道閉塞しかけていました。思わず緊急入院・・・・。

 

それ以外にも外来で緩和ケアを行っている患者さんがついにコントロール付かなくなってきていたり・・・・。

 

 

一部には緩和ケアと言いながら「リツキサン+内服VP-16」でPET-CT上CRに入って・・・現在もVP-16の内服継続している患者さんもいたり・・・・。

 

まぁ、いろいろやっているのですが…毎日毎日が患者さんの「時間」に関わってくるのでストレスフルに生きております。

後輩たちに言わせると僕はストレスが加わるほど大量のエンドルフィンが出て、元気になっていくらしいですが・・・・。

さて、今日の記事はこちらを紹介します

 

ニュースワイド:道東、道北圏にもドクターヘリ 救命率向上に効果絶大 /北海道

11月22日11時0分配信 毎日新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091122-00000012-mailo-hok  

 

現場の負担は増え 医師、看護師の確保急務  

地方医療崩壊の危機が叫ばれる中、救命救急医療の切り札とされるドクターヘリが先月、道東圏と道北圏で運航を開始した。両地域とも順調に運航実績を重ねているが、十勝や道南などは依然、運航対象地域から外れたままだ。医師の負担増といった課題も浮き彫りになり、ドクターヘリの今後の生かし方が問われている。【山田泰雄、本間浩昭、横田信行】 

■命拾い 

「ヘリに乗りますよ」。今月4日、ドクターヘリで根室管内羅臼町から釧路市の病院に運ばれた福家(ふけ)義秋さん(84)。看護師から声をかけられ、薄れゆく意識の中で「(自分の容体は)そんなにひどいのか……」と思いながら、プロペラの回る大きな音を聞いた。 

デイサービスの温泉から上がった後、息苦しさを感じて町立国保診療所に搬送された。だが、ここでは重度の心疾患に対応できない。医師は「ドクターヘリを呼びましょう」と、妻のマサエさん(81)に告げた。160キロ先の釧路市まで救急車では約3時間かかるが、47分で着いた。救急車だと間に合ったかどうか--。マサエさんは「考えただけでぞっとする」と振り返る。搬送時間の短さが予後にも影響したのだろう。「2週間くらい入院が必要」だったはずが1週間で退院でき、福家さんは「命拾いしました」と手を合わせた。 

 

■救世主 

集中治療室並みの設備を登載し、医師と看護師を乗せて飛ぶドクターヘリ。メリットは搬送時間の短縮だけでなく、その場で救命救急処置に入れる点も大きい。そのため基地病院から30分程度で到着できる半径約100キロ以内のエリアが対象地域の基準とされる。 

釧路・根室管内13市町村の道東圏では、先月5日に運航を開始。今月10日現在、基地病院である市立釧路総合病院には計32件の出動要請があった。 羅臼町の場合、急患はこれまで約60キロ離れた根室管内中標津町や、より遠い釧路市へ救急車で運ぶ以外なく、根室北部消防事務組合羅臼消防署の鹿又(しかまた)利憲署長(56)は「助からなかった病気が『助かる病気』になった」と期待を寄せる。今月12日には、新型インフルエンザと判定され、一時目が見えなくなった小6女子に対し、インフルエンザ脳症を疑った町立国保診療所の本田拓(ひらく)所長(53)は迷わず出動を要請。女児は回復し、「(ドクターヘリの力は)電撃的だ」とまで評価した。 

一方、旭川赤十字病院を基地病院として先月6日から運航を始めた道北圏は、上川、宗谷、留萌管内の全域と空知、網走管内の一部の計55市町村が対象。今月18日現在で計27件の出動があり、旭川市から約200キロも離れた利尻島にも1時間15分で到着している。 

 

■激務 

各基地病院では常に医師と看護師を待機させねばならない。道東圏では釧路市内と根室管内の病院、札幌医大から28人の医師が輪番に参加。看護師も24人が加わる。医師たちは日常勤務をこなしながら多い月で2~3回の当番に入る。 

 

町立中標津病院の四釜裕睦医師(43)は今月9日夕、勤務を終えて看護師対策の勉強会に参加した後、自分で車を1時間半運転して午後10時過ぎに釧路入り。翌日午前8時から午後4時まで市立釧路総合病院救命救急センターで待機を続けた。10月は4回の出動を体験した四釜医師は「これが終われば、また中標津で仕事だよ」と苦笑。自身も輪番に加わる其田一・同センター長(54)は「医師数の確保は根本的な課題」と強調する。 

 

また、道北圏では道央、道北の双方の運航圏に入る富良野市で両方に出動要請があり、1機が引き返す事態が起きた。旭川赤十字病院の住田臣造・救命救急センター長は「それぞれの圏内で情報を一元化し、調整しなければ」と訴える。 

 

◇十勝、道南…空白地域多く 

道内のドクターヘリは道央圏(05年4月開始)を含めて3機態勢になったが、北見市を含む網走管内の一部▽十勝管内全域▽渡島、檜山管内の大部分--は空白状態のままだ。1機当たりの年間経費は約2億円、このうち1億7000万円は道と国が折半で補助し、残りは地元が負担する

 

道保健福祉部医療政策薬務課は「道の負担は大きく、国庫補助が付かないと配備増は厳しい」と認める。 

地域の動向も大きな要素で、檜山管内では地元自治体などが勉強会を設けているが、函館市を含む渡島管内とでは温度差があり、檜山支庁地域政策課は「渡島地域の理解を求めている段階」と説明。十勝管内も「現段階で具体的な動きはない」(帯広市)という。 

 

その一方、道東圏では「半径100キロ圏内には十勝や北見の一部が十分入る」として、来年以降の運航圏拡大の検討を開始。道も「救命率向上への効果は実証済み。今後は空白地域の動向や国庫補助の方向を見極めた上で、道内全体の航空医療態勢を考えたい」と話す。

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ドクターヘリ・・・運航にあたってヘリ整備の問題などもあったと思いますが・・・三機も運行されるようになったんですね

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なかのひと 

素晴らしい話だと思います。

 

天候状態などに影響されるとは思いますが、3機のヘリが北海道の急患をレスキューする力になってほしいと思います。

 

十勝管内なら自衛隊の協力が得られればヘリの整備も可能ですし、帯広市に拠点を置くこともできるかもしれませんけど・・・いろいろ難しいのでしょうね・・・。

 

ドクターヘリの機動力が少しでも日本の医療過疎を改善させてくれればと思います

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さて、明日はいろいろな意味でポイントになりそうな一日だと思います。

明日ではなくて、今日か・・・・。

 

それでは、また。

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奇跡を願う

2009-11-26 00:40:50 | 医療

こんばんは

 

今、帰ってきました。

 

先程までいろいろと患者さんのご家族と話をしていました。

僕が残りできることは・・・・患者さんと家族とのよい時間を作ることなのですが・・・・奇跡を起こせるか・・・。

 

幼い子供のいる家なので・・・・いろいろな意味で「一瞬の奇跡」でよいから何とかしたい…と思ったりしています。

 

 

最後の悪あがきが奏功してくれればと・・・・患者さんの子供たちの未来のためにも・・神様に祈りたい気分です。

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なかのひと 

 

親子の会話ができる一瞬を作るために、できることをすべて行うしかないな…と思っています。わずかな光明はあるのですが・・・それをつくことができるのか・・・・。

 

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明日は忙しいので、これで失礼します

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社会保障制度を維持するため、消費税率引き上げはやむを得ない

2009-11-25 00:12:45 | Blogを書く理由

こんばんは

 

今日も一日が終わりました。

 

今日は研修医の先生がいなくなってしまっているため、非常にこまごまとした面で忙しかったです。

 

正直に書けば「検査」を運ぶ人がいないため(2つのフロアーに一人ずつくらいいるのですけど)、一回運んで行ったら1時間位間隔が開きます。

検査はできるだけ早く結果が知りたいわけですので、当然自分たちで持って行くことになるのですが・・・・。今までは研修医の先生が持って行ってくれていたのもあり、外来と病棟のかけもちもどうにかなっていましたが・・・・。

 

改修工事なども同時に行われているため、下に降りると上に戻るのがまた大変ですし、何よりも体が複数あるわけではないので下に降りたら病棟での急変に対応する人間がいない。

ともかく人手不足であっちに行ったり、こっちに行ったり・・・・処置をしたり、説明をしたりと大忙しです

 

 

さて、今日の記事ですがこちらを紹介します。

 

消費税上げ「容認」が61%…読売世論調査

11月24日19時9分配信 読売新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091124-00001048-yom-pol  

読売新聞社の全国世論調査(14~15日実施、面接方式)で、社会保障制度を維持するため、消費税率引き上げはやむを得ないと思う人は61%で、「そうは思わない」37%を大きく上回った。  

 

消費税率引き上げを容認する人は、前回2008年7月調査の47%から14ポイント増え、同じ質問を始めた04年7月以降で最高となった。  

 

「今後4年間は消費税率を引き上げない」という鳩山内閣の方針で、今の社会保障の水準を維持できると思う人は31%にとどまり、「そうは思わない」との答えは62%に上った。  

 

少子化対策・子育て支援で重視すべき方法を聞くと、「保育所の増設や育児休業制度の拡充など子育て環境を整備する方法」が68%に上り、「それぞれの家庭に直接、給付金を支給する方法」は28%だった。  

後期高齢者医療制度に関しては、「今の制度をさらに手直しして続ける」47%と「今の制度のままでよい」16%とを合わせ、現行制度の根幹は維持すべきだと思う人が63%となった。「今の制度を廃止し、新しい制度を作る」は32%だった。

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社会保障制度を維持するため、消費税率引き上げはやむを得ないと思う人は61%というのは良くわかる気がします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

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なかのひと 

現状では社会保障制度は崩壊します。崩壊しています。

 

そして直接給付よりは現物給付のような形…ということでしょうか。少し言葉の意味には違いがありますが、お金で与えられるよりも制度や環境整備にお金を使ってほしいというのも良くわかります。

 

僕も自分の感覚が多くの人の感覚と同じでよかった・・・・と思うのですけど、一部の政治家は「一般国民の視点」でものを考えていないのでしょうか。

 

僕は将来のための教育制度、教育環境整備や医療を含めた社会保障制度がしっかりしてくれば経済はおのずと発展するのではないかと思っています。ただ、経済の専門家ではないのでこれまた適当なことは言えませんが・・・・。

 

重要なことは「教育」「社会保障」が国の礎ということだと思います

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さて、明日もいろいろあるのですがこの後は来年度の新電子カルテに向けて外来枠などを作成しないといけないので・・・・。

 

雑用も多いんですよ。医者って・・・・。

 

それでは、また。

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人が足りないために失われる命の怖さ

2009-11-23 16:28:23 | 医療

こんにちは

 

帰ってきました。流石にこの当直明けは眠いです。

ただ、ぼ~っとはするものの一度見てみたかった映画があるので、それをこの後見に行こうと思っています。

 

渡辺謙主演のあの御巣鷹とかを題材にしているやつを一度見てみたかったのですが、近くで16時半からやるようです。それに間に合うようにいってみたいと思います。

 

面白ければ寝ないはず・・・・。

 

ただ、先ほどから電話がかかってきているのですが…映画を見ている最中にも何回か電話がかかってくるのだろうな~と思っています。

 

さて、大学病院の当直…ですが、僕は急患を対処していることが多く(良く引く・・・と言われます)、夜中に当直+研修医で救急部のようなことをしてクリアしていくことがあります…。これは3次救急なので仕方がないと思うのですが・・・・昨日のように数だけ多くて対応に追われるということもあります。(ちなみに昨日の当大学の救急患者:1次救急が42/52でした)

 

実際に医師の当直勤務をするとわかるのですが、うちのようにモニターのアラーム音が常に鳴り響くような診療科では当直はまともに寝ていられません

 

昨日も、最終的に当直室のベッドにもぐりこんだのは3時過ぎでしたが、その後もアラームが鳴るたびに目が覚め・・・・という状況でした。

 

当直はこんな感じで常に対応する気構えでおらねまなりません。

実際、7月末には僕が当直の日の夜中に心肺停止した人もいましたので・・・・。

そういうのに対応する気構えを持ちながら寝る・・・・

 

交感神経興奮状態ですよね。

 

性質が悪いことに・・・僕らも24時間オンコールでおりますので…家でもアラームが鳴らないだけで何かあったらすぐに対応できるような精神状態で床についています

 

これは疲れが取れません

 

しかし、自分が気を抜けば患者さんは死ぬかもしれないわけで…気は抜けません。重症患者が多い中、夜勤の看護師さんは2名・・・。二人同時に何かあった場合は恐らく致命的なことがおきます。

 

それに対して対応していないのは国なんですが・・・。

 

数か月前も看護師さんがラウンドに行っている最中に、不整脈が発生し僕らが夜中ですけどいたので対応できたということがありました。

 

その恐ろしさが一般の人々にはわからないのでしょう。

 

人が足りない・・・そのことによって助けられる命が失われる可能性があること…その怖さを

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なかのひと 

 

さて、スーパーコンピュータ―関連と同様、医療も政治判断されるのか否か・・・と現場で思ったりしています

 

 

スパコン「凍結」せず…菅戦略相、仕分け見直し

11月22日22時2分配信 読売新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091122-00000815-yom-pol  

菅副総理・国家戦略相は22日、政府の行政刷新会議(議長・鳩山首相)の「事業仕分け」で「事実上の凍結」とされた次世代スーパーコンピューター(スパコン)開発予算について、判定を見直す考えを表明した。  

 

研究者などから批判が相次いでいたことを受け、判断した。政府は今後、スパコン事業の継続に支障がないよう、スパコン開発予算(2010年度予算概算要求で約268億円)を確保する方向で調整を進める見通しだ。  

 

科学技術担当を兼務している菅氏は22日のNHK番組で、スパコン開発予算について「事業仕分けは、政策判断をしているわけではない。当然(判定を)見直すことになる」と述べた。また「行政刷新会議の本体は、首相も私も入っている。最後は政治家が判断する」と語り、予算の削減が必要だと判定されたスパコン以外の科学技術予算についても、政治判断で判定の見直しを検討する考えを示した。  

 

これに関連し、事業仕分け作業の統括役を務める民主党の枝野幸男・元政調会長は同日のテレビ朝日などの番組で、スパコン開発予算について「きちっと(効果を文部科学省側から)説明されていれば、こういう結論にならなかった」と指摘した。そのうえで「納得出来る説明がつけば(スパコンの開発予算を)復活しても全然構わない」と述べた。  

 

独立行政法人理化学研究所などが行っているスパコンの開発予算は、今月13日の事業仕分け作業で「効果が国民に見えない」などとして「限りなく予算計上見送りに近い削減」と判定された。これに対し、政府の総合科学技術会議の有識者議員などから「短期的な費用対効果のみを求める議論は、長期的視点から推進すべき科学技術にはなじまない」として、判定の見直しを求める意見が相次いでいた。  

 

行政刷新会議は24日から、事業仕分けの後半4日間の作業を始める。在日米軍駐留経費の日本側負担分(思いやり予算)や、教職員給与の3分の1を国が負担する義務教育費国庫負担金の扱いが焦点となる

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それでは、また。

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インフルエンザは内科医でないと駄目なのか?

2009-11-23 02:06:47 | Blogを書く理由
こんばんは。

当直してます。
先程、インフルエンザと掛かり付け医に診断されたという方が救急車できました。

同居されている親が救急車を呼んだようですが、バイタルもかわりなく…

掛かり付け医が二次救急なのに救急隊は
「二次救急の当直で内科の先生がいなかったので、大学病院に来ました」
とのことでした。

インフルエンザは重症でなければ、クリニックでも診ているはずなのだが?

さらに2時をまわって今から元気な「じんましんが夕方からでていて、痒くて寝れない」というかたが来るそうです。

はっきり言って腹が立ちます。

こういう受診をどうにかできないものでしょうか?

そろそろ、救急外来におりますかね。

では、また
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患者さんや患者さんの家族にできるだけのことをしたい

2009-11-21 19:50:08 | 医療

こんばんは

 

今日も一日が終わりました。

毎日、忙しい毎日となっておりますが明日が当直であることと、今日の当直が血液内科の後輩なのでお任せして帰ってきました。

 

それでも電話だけは頻繁にかかってきます・・・。一部は看護師さんの数がいればどうにかなりそうな話までありましたが・・・・。

 

 

もしかすると日本の医療は…このまま崩れ去るかもしれませんね。

民主党になっても何も変わらなそうな気がしますね。

 

 

次期報酬改定の本体部分「原則引き下げ」―財務省が方針提示

11月20日15時59分配信 医療介護CBニュース  

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091120-00000002-cbn-soci

財務省は11月19日に記者会見を開き、年末にかけての来年度予算編成に向け、医療予算についての査定の方針を明らかにした。医師不足問題に対応するため、診療報酬本体部分の配分を抜本的に見直すほか、国民負担軽減のために先発品の薬価の引き下げを目指すとしている。同省によると、本体部分は引き上げの環境にはなく、増減率は「最大で0%」としており、原則引き下げの方針を示している。  

 

査定の方針では、▽官民の人件費カットやデフレ傾向の反映▽収入が高い診療科の報酬を見直す▽開業医の報酬を勤務医と公平になるように見直す―の3点を論点として提示している。 

 

収入や医師数については、診療科によって偏りがあると指摘。収入の高い診療科の報酬は見直し、医師不足が深刻化している産科や小児科、外科などに重点的に配分する方針を示した。また、開業医の年収(約2500万円)と病院勤務医の年収(約1500万円)との間に1.7倍の格差があるとのデータを示した上で、診療所に対する報酬を見直すべきなどとしている。  

 

薬価については、先発品と後発品の間に数倍の価格差があると指摘。後発品のある先発品の薬価を後発品の水準まで下げることで、8000億円程度の医療費の削減につながるという。  診療報酬の配分をめぐっては、11月11日に行われた事業仕分けでも、「見直しを行う」との評価が下されており、見直しの例として「収入が高い診療科の見直し」「開業医・勤務医の平準化」が挙げられている。

■医療の偏在と薬価が問題―藤井財務相 

藤井裕久財務相は11月20日、閣議後の記者会見で、19日に財務省が示した医療予算の査定方針に関連し、診療報酬には2つの問題が焦点として挙げられると指摘。診療報酬については「医療の中の偏在」があるとした上で、「(こうした点が)小児科や産婦人科のなり手がいなくなっている問題と関連している」との認識を示した。また、薬価の問題については、後発品の使用を促進すべきと述べた。

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医療やっている自分としては、患者さんや患者さんの家族にできるだけのことをしたいとして、毎日やっています。

 

先日、泊まり込んでいた患者さんの家族が0時回ったあたりで

「大丈夫ですか?」

と、僕が声をかけた後・・・・7時くらいにまた声をかけに来たのに驚いていました。

 

「一体いつ休んでいるんですか?」

と、多くの患者さんや患者さんの家族に聞かれますがほとんど休んでいませんのでわかりません(患者さんに依存されているのも問題ですが・・・。病院に電話すればいると思って、土日でも電話かかってきますし)。

これは「お金」の問題ではなくて「患者さん」と「患者さんの家族」の時間をできるだけ良いものにしよう、良い時間を増やそうと思う医師としての心です。

http://blog.with2.net/link.php?602868

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なかのひと 

別にお金で動いているわけではありません

 

ただ、現実的に医療が成り立たなくなっているというのはあります。

 

 

その現場の状況をみることなく、再び民主党も方向性を変えることができずに終わりそうですね。

 

現場として・・・本当に看護師も不足、医師も不足、患者さんは多く、3分間診療と言われるような状態であり、そこをどうにかするためにはとりあえず医療従事者が自分の時間を切り捨てて、患者さんとその家族のための時間にあてることだけです。

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それが毎日、毎日、患者さんがいる限り続いている。その状況をみて患者さんたちは「おかしな日本の医療」と言ってくれていますが・・・。

 

僕らは自分たち自身では困らないかもしれません。しかし、多くの国民が困るから「医療」「病院」が成り立つような状況にだけはしてほしい と言っているにすぎません

 

 

今後の民主党に期待はあまりしませんが、可能であればクリアな政治の運営を国民に見せて・・・国民が政治に興味を持つようにして、自民党でも民主党でもない「国民のための政治」が行われるようにしてほしいと思います。

 

 

それでは、また。

 

P.S 明日は当直なので・・・・更新できないかもしれません

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