さて、続いていきます
こちらの記事を紹介します。僕もネットで活動する医師の一人ですが、実際の現場では「どこから仕入れてきたその情報」というのはよくあります。
だいたい、誰が書いているかはわからないサイトの情報が多く、よく「誰が書いているかわかっているサイト」を参考にしたほうが良いといいました。
http://www.47news.jp/feature/medical/2012/01/post-617.html
宮川さんらは東京、神奈川のNPO法人のシニア会員など、健康に高い関心を持ち、情報提供者からは"顧客層"に当たる世代の65人に健康情報の入手方法をアンケート。86%がネット検索を利用していたが「根拠が明示されているか確かめる」(79%)、「どのような(目的の)サイトかを意識する」(66%)など、一定の注意を払っていることがうかがえた。
しかし、うち8人に実際に検索してもらって検証すると、7人は情報提供者が不明の情報源をお気に入り登録。そうしたウェブサイトを専門家のものと誤認したり、商品販売用のサイトを閲覧したり、白衣を着た写真に引かれたりする人もいて、必ずしも注意が行き届かないことが判明した。
宮川さんが勧める検索の基本は次の5カ条だ。
特に注意が必要なのは、健康への影響が大きい「治療」に関わる情報。標準的な治療と異なるときは、根拠や実績を十分に調べる必要があるとしている。
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僕のサイトも本当に医者が書いているのだろうかと思った人はいるのでしょうか・・・。確かに医者ですし…たまには患者さん(僕にはわかるように書いてくれています)のコメントもあったりしましたが…僕は自分が医師であるという証拠はここには出していません。
本当は○○大学医学部医師・・・・とか、この情報の発信源が誰かとわかるようでなくてはならない。
ようはインターネットの情報を使うか使わないかは、本人の自己責任です。このサイトに書いてあったから…といっても、そのサイトの責任はだれがとるのか…と。
あとは元国立がんセンターの勝俣先生のBlog(http://nkatsuma.blog.fc2.com/blog-entry-183.html)にも書かれていましたが、怪しいものは怪しいとしか言えません。
「藁をもつかむような思い」の患者さんを相手にしているようにしか感じないです。僕は過去にもこういうサイト(よくわからない成分で癌が治る系)の話を聞いたときに、専門的な治療を行って治しに行っている人にははっきりと
「この治療が有効であるという根拠は何もない」
「治ったとされた人だけを紹介する人は誰でもできるし、本当に治ったかどうかもわからない(だって、治療してなくても体験談をお金で書いてと言えますしね。食べログとかといっしょです)」
「少なくとも現時点では『標準治療』とされている治療を行うことができる。その治療と一緒にこの成分を使用してどうなるかはわからないので、もし治療を受けるのであれば併用しないほうが良い」
と言っていました。
逆に積極的な治療ができなくなった人でも、血液腫瘍は抗癌剤が最後まで効いてくれるので時間稼ぎの治療(延命ですね。ただし、何もしなければ1か月持たないかもしれなのを数か月以上に引き延ばすのと、家で過ごす時間を増やすための治療。入院は極力避ける)をします。
最終的には薬が効かなくなってきますが、その人たちがやってみたいといった時には「効くかどうかはわからない」ということを説明し、今やっていることとの相性も不明ということを説明したうえで・・自己責任で内服していただきました。それは故人やご家族が満足、納得されるのであれば、それは効こうが効くまいが薬であるという考えのもとに使用していると思っています。
ともかくネット情報は・・・はいろいろわかるのですが、そこに責任がはっきり示されているのは少数です。このサイトも僕が誰かがわかっている人もいますが、基本的には名前などは公表していません。
僕はこの記事の中に書かれていることや、勝俣先生のBlogで書かれていること以外に「このサイトの管理者の氏名、立場などがはっきりしている」「立場については、会社名が実在している。病院名が実在している」などの情報まで含め、考えるべきだと思っています。
いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。
http://blog.with2.net/link.php?602868
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それでは、また。