新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

ネット情報の不正確性を考える(というか、責任の場所ですね)

2012-01-31 22:15:29 | 医療

さて、続いていきます

 

こちらの記事を紹介します。僕もネットで活動する医師の一人ですが、実際の現場では「どこから仕入れてきたその情報」というのはよくあります。

だいたい、誰が書いているかはわからないサイトの情報が多く、よく「誰が書いているかわかっているサイト」を参考にしたほうが良いといいました。

 

信頼性、よく確かめてネットの健康情報

http://www.47news.jp/feature/medical/2012/01/post-617.html

 有用な情報を集めるのにインターネットは便利だが、ネット情報は玉石混交だ。ダイエットやサプリメント、健康法や病気の治療法といった体と心の情報収集では一層、慎重さが求められる。慶応大看護医療学部 の宮川祥子准教授(健康情報学)らは、パソコンを使い慣れた人でもホームページの表現によって信頼性を見誤ってしまうとの研究結果をまとめた。
 宮川さんらは東京、神奈川のNPO法人のシニア会員など、健康に高い関心を持ち、情報提供者からは"顧客層"に当たる世代の65人に健康情報の入手方法をアンケート。86%がネット検索を利用していたが「根拠が明示されているか確かめる」(79%)、「どのような(目的の)サイトかを意識する」(66%)など、一定の注意を払っていることがうかがえた。
 しかし、うち8人に実際に検索してもらって検証すると、7人は情報提供者が不明の情報源をお気に入り登録。そうしたウェブサイトを専門家のものと誤認したり、商品販売用のサイトを閲覧したり、白衣を着た写真に引かれたりする人もいて、必ずしも注意が行き届かないことが判明した。
 宮川さんが勧める検索の基本は次の5カ条だ。
 
①まず自分が何を判断したいのかをはっきりさせる
②誰がどんな目的でつくったサイトかを確かめる
③複数のサイトを見比べる
④簡単さ、分かりやすさにだまされない
⑤副作用や効果の限界に触れないもの、一つのやり方だけを強調するものでは"書かれていないこと"に気を配る
 
―を挙げた。
 特に注意が必要なのは、健康への影響が大きい「治療」に関わる情報。標準的な治療と異なるときは、根拠や実績を十分に調べる必要があるとしている。

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2012.0131navi.jpg僕のサイトも本当に医者が書いているのだろうかと思った人はいるのでしょうか・・・。確かに医者ですし…たまには患者さん(僕にはわかるように書いてくれています)のコメントもあったりしましたが…僕は自分が医師であるという証拠はここには出していません

本当は○○大学医学部医師・・・・とか、この情報の発信源が誰かとわかるようでなくてはならない。
ようはインターネットの情報を使うか使わないかは、本人の自己責任です。このサイトに書いてあったから…といっても、そのサイトの責任はだれがとるのか…と

 

あとは元国立がんセンターの勝俣先生のBlog(http://nkatsuma.blog.fc2.com/blog-entry-183.html)にも書かれていましたが、怪しいものは怪しいとしか言えません。

「藁をもつかむような思い」の患者さんを相手にしているようにしか感じないです。僕は過去にもこういうサイト(よくわからない成分で癌が治る系)の話を聞いたときに、専門的な治療を行って治しに行っている人にははっきりと

「この治療が有効であるという根拠は何もない」

「治ったとされた人だけを紹介する人は誰でもできるし、本当に治ったかどうかもわからない(だって、治療してなくても体験談をお金で書いてと言えますしね。食べログとかといっしょです)」

「少なくとも現時点では『標準治療』とされている治療を行うことができる。その治療と一緒にこの成分を使用してどうなるかはわからないので、もし治療を受けるのであれば併用しないほうが良い」

と言っていました。

 

逆に積極的な治療ができなくなった人でも、血液腫瘍は抗癌剤が最後まで効いてくれるので時間稼ぎの治療(延命ですね。ただし、何もしなければ1か月持たないかもしれなのを数か月以上に引き延ばすのと、家で過ごす時間を増やすための治療。入院は極力避ける)をします。

最終的には薬が効かなくなってきますが、その人たちがやってみたいといった時には「効くかどうかはわからない」ということを説明し、今やっていることとの相性も不明ということを説明したうえで・・自己責任で内服していただきました。それは故人やご家族が満足、納得されるのであれば、それは効こうが効くまいが薬であるという考えのもとに使用していると思っています。

 

ともかくネット情報は・・・はいろいろわかるのですが、そこに責任がはっきり示されているのは少数です。このサイトも僕が誰かがわかっている人もいますが、基本的には名前などは公表していません。

僕はこの記事の中に書かれていることや、勝俣先生のBlogで書かれていること以外に「このサイトの管理者の氏名、立場などがはっきりしている」「立場については、会社名が実在している。病院名が実在している」などの情報まで含め、考えるべきだと思っています。

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ど~でもいい話:僕と後輪

2012-01-31 22:06:58 | ど~でもいい話

こんばんは

 

今日は帰りが遅くなり、ちょっと急いで帰っていました。今のご時世ですし、車道の端っこを自転車でかっ飛ばしていたところ・・・

「おぃ!」

思わず急ブレーキ!

おばあちゃん(おばさん?)がいきなり、横断歩道でもないところを渡りはじめました。ちなみにほんとすぐ目の前でした。僕は電気つけてましたけど…気付かなかったのか・・・。

 

この時…後輪がかなり浮きました。頭から前のめりになる感覚は…多分初めてですw

前に倒れるとおばあちゃんがいるので、思いっ切り踏ん張ったら

 

「どすん」

 

と、後輪から着地しました。

 

おばあちゃんと目が合い、とりあえず笑ってみました。お互い無事でよかったというのと・・・僕も笑うしかないくらい、ちょっと怖かったですw

 

ど~でもいい話ですが、今は自転車も「くるま」ですので、皆さん運転には気を付けましょう

 

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産婦人科医は偏在ではなくて、充足させる必要があるので不足だと思う

2012-01-30 20:31:24 | 医療

さて、もう一つだけ。

 

CBの記事ですが、産婦人科問題に関してです。

 日本産科婦人科学会の「産婦人科医療改革公開フォーラム」が29日、東京都内で開かれ、「産婦人科医療における格差是正に向けて」をテーマに意見が交わされた。基調講演した同学会の海野信也・医療改革委員長は、全国の産婦人科・産科の医師数は増加傾向にあるものの、大都市での増加が大きく、逆に減っている県もあると指摘。医師の地域偏在の解消が課題だとの認識を示した。

 海野氏は、厚生労働省の「医師・歯科医師・薬剤師調査」を基に、2006年と10年の産婦人科・産科の医師数を都道府県別に比較したデータを示した。

 それによると、全国の産婦人科・産科の医師数は、4年間で578人の増加。これを都道府県別に見ると、東京(163人増)、大阪(87人増)、神奈川(61人増)、埼玉(30人増)で増加が大きく、この4都府県の増加分が全体の6割近くを占めた。一方、13県では逆に医師数が減っていた。
 海野氏は、背景には初期臨床研修医の都市集中があると分析。地域の施設が産婦人科・産科の専攻医に選ばれるよう魅力を高めたり、大都市で専門医になった医師が、大都市にとどまる必要がないよう、受け皿を整備したりする取り組みが必要との見解を示した。

 海野氏はまた、若手医師の増加傾向が頭打ちになっていることを課題に挙げた。同学会の年度別の入会者数は近年、増加傾向が続き、10年度には491人にまで増えたが、11年度は9月30日現在で405人にとどまっており、10年度からほぼ横ばいか、やや減少になる見通しという。
 同学会では、医師不足が指摘される産婦人科医を20年後に充足させるには、毎年500人以上の専攻医を確保する必要があると試算している。海野氏は「今までのやり方で500人までいけるか、見通しが付いていない状況」との認識を示した。

 その後の自由討論では、地域偏在の解消に議論が集中。「住民の交通の便などを考慮して、研修施設として強化する病院を都道府県などが決めて、そこに人が集まりやすいよう、行政や学会がインセンティブを与えるべき」「都市の大学と地方の大学で人材交流を進めるべき」などの意見が出された。
 医師の確保については、「初期研修医に女性が増えている。女性医師が妊娠・出産後も働き続けられるモデルを示すことが必要」との指摘があった。
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まずは記事の中でおかしなところがあるのですが、産科医は不足しているのか偏在と思っているのか
 
産婦人科学会は毎年500名以上の専攻医を確保していかなくてはいけないとしているわけです。辞める人数、実際に現場には出ていない人なども考慮してだと思いますが、地域の偏在なのだろうか・・・。
 
いくら少子高齢化といっても、今の状態で地域偏在と書かなくてもよいのではないだろうか
 
地域格差はおっしゃる通りあるのだと思います。ただ、もし可能であれば「地域格差」よりも「このままでは産婦人科医が不足したままの可能性がある」ということを大きく訴えてもよいのではないかと思う。
 
今、地方によっては産科医が足りずにいる場所も多いと思う。逆に東京都内などで産科医の数が余っているのか・・・。余っているなら人は動くと思うが、実際は余っているわけではないだろう。だから、充足させる必要がある
 
 
都市の大学と地方の大学の交流に関して、純粋な「交流」なのか、人材派遣などを考えているのかは謎である。僕は何となく後者のような感じがするが、僕は医局を横断的にするという考え方の持ち主であり、その意見に関しては賛成したい。あくまで教育システムとして…ですけど。
 

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金曜日入院、月曜退院は診療報酬減額:別にそんな理由で金曜日に入院させているわけではない

2012-01-30 20:07:21 | 医療

こんばんは

 

相変わらず寒い毎日が続いていますね。今朝、どういうわけか道が凍っているところがあって(水でも撒いたのか?)ちょっとびっくりしました。転んだら大変だよ、まったく。ニュースでもやっていましたがインフルエンザも流行ってきましたね。ついにうちの職場でも発生です。

また、今後増えてきそうだな…と思っています

 

さて、今日はとりあえず気になったこの記事を紹介します

 厚生労働省は、入院期間が他の曜日より長くなりがちな金曜の入院患者と、月曜の退院の患者の割合が高い医療機関に対しては、2012年度から診療報酬の入院基本料を減額する方針を固めた。

 27日の中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)に案を提示した。不要・不急の入院をなくすことで、患者の自己負担を軽減し、医療費抑制につなげる狙いがある。

 入院基本料は、医療機関に対し、患者1人あたり1日9340~1万5550円が支払われる(一般病棟の場合。看護師の配置数などによる)。だが、多くの医療機関は土日が休診で、本来なら土日に入退院すべき患者でも金曜に入院させたり、月曜に退院させたりするケースが少なくない

 平均の入院期間は、金曜入院が18・14日と水曜入院より約3日長く、月曜退院が17・79日と土曜退院より約3日長い。このため、厚労省は、土日に高度な手術を行う医療機関を除き、土日の入院基本料を減らすことにした。

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 厚生労働省は25日、2012年度診療報酬改定の中間整理案(現時点の骨子)へのパブリックコメント(意見公募)を締め切った。10年度改定の前と同じ形式で、応募件数や主な内容などをまとめ、中央社会保険医療協議会(中医協)に2月上旬までに報告する方針だ。全国自治体病院協議会(全自病)では、入院期間が長引く傾向があるとして、検討が続いている金曜入院などの患者の入院基本料の減額に疑問を呈するなど、13の意見を提出した。

 同省の担当者は、「集計は業者に依頼している。件数や内容はまだ把握していない」と話している。
 全自病は、▽入院患者の他医療機関受診▽同日複数科受診▽難度が中程度以下の外科手術▽悪性腫瘍患者のターミナルケア▽内科系の高度検査や植え込み型医療機器の調整▽チームで糖尿病患者の透析移行を防止する医学管理▽医療観察法が適応される患者の長期入院-の評価などを求めた。このほか、「チーム医療が前回に続き評価されたのは良い」としたが、金曜入院や月曜退院などの減額には「国がそこまでやるか」と疑問視した。

 日本医療法人協会や全日本病院協会では、組織としての意見は提出せず、会員らに意見提出を呼び掛けた。

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実際、この入院日の調整はやります。ただ、純粋に土日に人手が足りないからです。

土日などに人手を減らさないと休みが取れない看護師さんたち。土日の入院を増やすと休んでいない看護師さんたちの負担が莫大なものになります。

 

うちの大学(の、うちの診療科)で土日の体制で・・・リーダー+看護師3名→45名の病棟を見る。これって15対1じゃないかw

ちなみに7対1看護ってJAMAの論文からですよね。それ以上看護比率が下がると死亡率が増えていくという。

うちの病棟・・・日勤が24時、夜勤が12時に帰っているといっていましたが・・・それで成り立たせているのは無理があるよなぁ・・・・

 

ここに入退院を加えたくないから緊急入院以外の予定入院をできるだけ減らすために土曜日、日曜日を避けていました。

 

ついでに言うと血液内科は毎日が闘いです。むしろ、土日があると検査ができなくて悩んでいます。

 

まぁ、現場を見ない人が決めたのだと思います。そういう国ですね、日本は。

 

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病院総合医のビジョンは?:どこまでやって、どこで引くのか?

2012-01-29 21:51:51 | 医療

こんばんは

 

ジェノサイドを読み終わり、もう一回読み直してみております。正直、読ませてもらいました。いい本ですw

初めの100ページくらいで「こんな内容になりそうな予感」とか思って、そういう展開になってきたかと思ったら…うまいこと外されましたw

いや、楽しかったですね。読み直しても、さすがに読み取れませんね。

 

病院総合医ってなんだろう(総合内科専門医との違いは何?)

という記事を書き、ここで総合医ってなんだろうって書きました。引用はCBの記事(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120125-00000008-cbn-soci)です

 

そういえば総合内科専門医認定証とバッチが来てましたが、総合内科専門医と病院総合医の違いは何か・・・。まぁ、似たようなものだと思いますが。

 

ここでこんなことを若輩者の僕が書くのもどうかと思うのですが、本当にいろいろやろうというのであればビジョンを示さなくてはだめだと思うのです。

 

総合的なビジョンがあるからこそ、総合内科医と専門医の線引きができるわけで、ビジョンがなかったら各々の役割すらよくわからなくなります

 

病院総合医と書いているからには、病院の初診などを扱うものだと思います。これを定めている「プライマリ・ケア学会http://www.primary-care.or.jp/index.html)」にはこう書かれています。


1)内科を中心とした幅広い初期診療能力(1次2次救急を含む)
2)病棟を管理運営する能力
3)他科やコメディカルとの関係を調整する能力
4)病院医療の質を改善する能力
5)診療の現場において初期・後期研修医を教育する能力
6)診療に根ざした研究に携わる能力

ちなみに内科専門医は

【1】患者の身になって対応できる豊かな人間性
【2】患者の問題解決に貢献する能力
【3】世界基準に適う医学知識・技術
【4】独創的な研究能力を備える内科医

をもとに、

1、高レベルな横断的能力を有した一般・総合内科の専門医・指導医

2、卒前教育,研修,生涯教育の担い手としての一般内科の専門医・指導医

3、臨床医学の横断的領域として内科学を総合的に捉える研究者

 

となっています。あえて書くなら、病院総合医のほうが「調整」に関しても記載されているほかは、あまり違いが良くわかりません。初期治療を行う…というのは書いてありますが、どちらも行いますので。

 

よって、これらの違いを論じるよりはどのような運営を考えているのかというのがポイントのような気がします。

 

今回、対象となる地域・・・すなわち日本という国は南北に2000kmの広がりを持ち、人口当たりの医師数は最低の埼玉から京都や東京、徳島など若干多い(といってもOECD平均ですけど)地域があります。交通の便に関しても様々であり、今年の大雪では新潟など日本海側は車も大変だと思いますが、ヘリも飛ばすのは困難ではないでしょうか

 

患者は専門医志向・・・とCBの記事には書かれていましたが、最初はどこの診療科にかかっていいか患者さんもわからないと思うので、最初は近くの医師(特に内科医)にかかるのではないかと思います。そこでこの可能性があるから、専門の病院を紹介しますとなっている死ぬ病気だとわかったから、専門家にかかりたいと思う

 

僕は患者さんの専門医志向が強くなったというのも0ではないと思いますが、別に癌とかでなければ専門医施行が強くなったわけでもないように感じます。僕なんか、何回患者さんを説得して専門の医師に診てもらおうと思ったか(申し訳ないですが、大学病院の血液内科、しかも毎週40~50名では合併している糖尿病などまで手が回りません。ここら辺でこの検査をしたいと思っても、その検査などにまで手が回らなくなります)

むしろ、先日相談されたこともそうですが、「専門でもないのにこの分野の治療をして、合併症を起こして死亡させた」という非難が出るようになってから、専門分野以外に手を出さなくなったという印象が強いですね。救急だって、本当に得意なところでなければ「救命」した後は専門の診療科に紹介しますよね。もっとも、救急救命に関してはすぐ紹介しないと満床になってしまいますので、仕方がないですが

どうように総合医がまずは初診に当たり、必要な検査を次々に行い、診断をつけて専門の診療科に紹介するというスタンスで行くのか。それとも治療も行うのか。どこまで行うのか?

 

少し難しいかもしれませんが、診断に特化するのであれば診断のための技術を中心に磨いていけばよいことになります。全く治療ができないのは困りますが、やはり専門性の高い技能は不要ということになります。

また、この場合はどうしてもその後の専門的治療を引き継ぐ「専門家集団」が必要になりますし、その治療をどこで線引きするかをある程度明確なビジョンとして持っていなくてはならないでしょう。そうでなければ現場が混乱(というか、押し付け合い)します。

 

役割が明示されてしまえば、やるべきことは見えてきます。

 

要求されることも、やってはならない物も見えてくるのではないでしょうか。

 

ちなみに例えば病院総合医というのが初診(診断をつける)+プライマリ・ケア(初期治療+死ぬリスクは少ないが、医療介入をすることで患者に利益がある治療)に限定するとします。すなわち、それが最低限行わなくてはならないこととします(僕に言わせれば誰でもできるべきですけどね)。

 

次にこれらの医師は

1、患者の背景、家族背景を把握する

2、自分たちの診療施設の背景、処置能力を把握

3、患者の病状を把握

4、診断や初期治療へのクリニカルコースを予測する

ことが最初の最初で行うべきことだと思います。もちろん、診断をつけずに完全なクリニカルコースは予測できませんけど、診断のためのクリニカルコースを考えなくてはならない。

 

病院総合医は一部救急の医師ともかぶるかもしれませんが

1、患者を死なないようにしながら診断を確定する。死なないような処置をする。時間がなければ、一番可能性の高い診療科に紹介する

2、そのために行うことを列挙

3、最優先して行うべきこと(わざわざ調整も書いていますので、診療科間の調整もするのでしょう)

ということになります。3に関しては病院によっては「診療科がない」「診療科の中心医師が気難しい」など、調整を最優先にしなくてはならないかもしれません。もちろん、確実な診断あって初めて成り立ちますが。

 

そして、そのために使用できるものは何かということになります。

診断のためには医師の検査前確率と各種検査のOdds比、そして検査後確率と繋がるわけですが、どの検査ができるのか。怪しいけど、うちではこの検査はできないならすぐに検査ができる病院に転院も正しい判断になりますし、転院のための手段も把握しておかなくてはなりません

その時にはこれは必ずしなくてはならないのか、それともしたほうが良いのか。MustかBetterかも把握しなくてあなりません。

 

どこまで行うか、どこで引くかも判断が必要です。いつまでも診断を続ける・・けどわからないでは話にならない

初診の診療科の教授からATLLの紹介がありましたが、あの時は「血液疾患だと思うけど、よくわからない」と言われました。僕はたまたまATLL4人(1人は外の病院に紹介しましたが、どうなったのだろう)診療していたので、この皮疹、この雰囲気、そして・・・と1時間ほどで診断に到達しました。というかCaが15を超えていたので、南九州出身ということと、他の所見からATLLと当たりをつけて緊急入院にして、あとはHTLV-1などの結果待ちでしたが。

これを逆に自分たちで診断しようとしていれば、死んでしまいます。おそらく…1週間も持たなかったのではないでしょうか。Caの値を考えると。

 

だから、どこで引くか…というのは重要になると思います。

 

それとも頑張って診断をつけようとしてくれていたのだから、間に合わなかったとしても「仕方がない」となるでしょうか。ならないと思いますよ、僕は。

 

僕も「この疾患の可能性があるなぁ」と思った時に、それが命に係わるなら引いてしまいます。該当する疾患を専門とする医師に紹介します。逆に全く見当がつかなかった場合、身体所見その他からすぐに治療はしなくてよいと思えば、少し様子を見ますが・・・・先日も書いた「吐き気」が主訴の21歳が急性白血病ということもありますからね。

 

どこまでやるのか、どこで引くのか。これは各病院のスタンスにもよると思います。

しかも、総合内科医を作ると書かれていますが、この条件で仕事をするには条件が出てきます。総合内科医の紹介を各専門の診療科は引き受けること・・・

 

これがなくてはいけない。

 

しかし、もしうちの血液内科のように常時100%以上でやっていると、いきなり降られると予定入院も受けられなくなるなどということにもなりかねません。

 

だから、どういうビジョンを持っているのか。それをぜひ知りたいなぁと思っています。皆様は、どう思われますか?

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同じコメントでも人により、解釈は異なる

2012-01-29 10:17:11 | Weblog

こんにちは

 

今日も寒いですね。

昨日「ジェノサイド」という小説を買ってきました。何か面白いことが書いてあるといいなぁ…と思いながら、そのうち本を自由に買うのも制限されるのだろうなぁ・・などとも思ったりしておりますw

 

さて、本日はまず・・・この記事を紹介します。

 野田首相が27日の衆院本会議での代表質問で、地域政党・大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長について、「改革者として注目するところ大だが、白アリがたかることがないことを祈ってやまない」と述べ、議場がざわつく一幕があった。

 みんなの党の渡辺代表が、天下りなどを税金に群がる白アリに例えた首相の過去の発言を引用し、維新の会の「大阪都構想」などの賛否を尋ねたことへの答弁で、橋下氏と連携を模索する同党への皮肉とも受け取れる。

 本会議後、渡辺氏は記者会見で「意味不明だ。みんなの党のことを言っているならば言語道断で、首相問責決議案に値する」と語った。

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 野田首相が27日の衆院本会議での代表質問で、大阪維新の会代表の橋下徹・大阪市長について、「改革者として注目するところ大だが、白アリがたかることがないことを祈ってやまない」と述べた。

 「市役所は税金をむさぼり食う白アリ」と発言したことがある橋下氏は、首相の発言について報道陣に「すごいエールをもらってうれしい。白アリに食われないように気をつけたい」と語った。

 首相はこれまで、天下りの公務員を「白アリ」と表現。橋下改革が公務員の抵抗で頓挫することに懸念を示したとの見方もある。

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面白いですよね。

 

発現に対する反応が全く異なっています。

 

物事はとらえ方次第ということでしょうか。

 

橋下市長の前向きな発言のほうが僕個人としては好きですがw

誰も傷つきませんので

 

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また、あとで記事を書きます(今は小説を読みます)

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医療訴訟もいろいろ考えさせられますね

2012-01-28 10:06:26 | 医療

おはようございます

 

昨日に比べると首・肩の痛みが改善されてきました。マッサージでもしてもらいに行こうかしら…と思ったりします。

 

さて、今日は最初にこちらの記事を紹介します。

 岡崎市民病院(愛知県岡崎市)で受診した女性=当時(36)=が子宮外妊娠で死亡したのは診断ミスなどが原因として、夫ら遺族3人が病院を運営する同市と担当医師(33)を相手に計7800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が27日、名古屋地裁であった。堀内照美裁判長は医師の過失を認め、市と医師に計約6700万円を支払うよう命じた。
 堀内裁判長は「尿検査の結果や腹痛の訴えを踏まえれば、医師には女性に子宮外妊娠の可能性が高いことを伝える義務があった」と指摘。その上で「早急な受診や治療の必要性を十分に説明しておらず、医師の措置は不適切だった」と結論付けた。 
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 千葉県旭市が運営する国保旭中央病院に入院中、担当医のミスで呼吸困難に陥り、植物状態になったとして、同県山武市の女性(84)と家族が、市に約9800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(尾島明裁判長)は26日、約5800万円の支払いを命じた。
 判決によると、女性は2004年11月、左顔面のまひを訴え入院。首への麻酔注射を受けたところ血管が傷つき、血腫により呼吸困難になった。担当医らは気道確保のため、鼻や口から管を挿入しようとしたが失敗。気管切開に切り替えたが、女性は低酸素脳症により植物状態となった。
 尾島裁判長は「気管切開への切り替えが7、8分早ければ、後遺症を残さずに回復した」と判断した。
 国保旭中央病院の話 判決文の内容を確認して今後の対応を決めたい。 

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まず、一件目の話ですが・・・状況が良くわからないのですけど、いろいろ考えられます。尿検査と書いているので妊娠反応が陽性だった・・ということなんでしょう。それで腹痛・・・だから子宮外妊娠の可能性を考えろ・・というのはしごく普通のことだと思います。
 
ただ、子宮外妊娠の可能性が高いと・・・書いているのは結果がわかってからであるからで、子宮外妊娠の可能性もあるから産婦人科に行きなさいというのが普通だろう。
 
むかし、21歳男性で…普通の医務室(クリニックよりしょぼい、検査もあまりできない)にあとから見たら急性白血病の患者が来ました。初診は僕だったのですが、21歳という年齢で吐き気で受診した時に「急性胃腸炎」などを普通に考えました。
一応、「1週間たっても改善しなかったら他の病気の可能性があるので、病院に受診してね」といったら、1週間後来ていて血液検査で異常が出たというものです。あの時は他の先生(消化器内科)から相談を受けて、血液像を見た後「白血病ですね~」と言って、転院調整をした後患者さんにあったら・・・「おまえかぁ~」と言ってしまいましたw
 
一応、他の病気の可能性を考えていたといっても、白血病は考えていませんでしたよw 自分の専門なのにw
 
もっとも、訴えが貧血(マラソンの練習についていけなくなった・・・と救急車内で言われました)と吐き気だったら気が付いたと思いますけどね。あとで、言われると辛いところではあります
 
 
昨日も、たまたま職場のかたのご家族の相談をされました。おそらく主治医の先生に不信感があるのだと思いますが、基本的な考え方が間違っていないことは伝えました。ただ、予定と異なる臨床経過であった時にどういう対応をするか・・・が、僕とは相いれませんでした。
 
通常(少なくとも僕は)、ある一定のクリニカルスケジュールを予測して治療を開始します。これは恐らくすべての医師がやっていると思うのですが。
これと異なる経過になった場合、何かがおかしいと修正する必要があります
 
当初の予測の倍の時間が経過し、発熱も他の症状も改善していないとなれば、他の疾患である可能性を考えなくてはならない。その可能性に関して専門家ではないですが、説明を受けている検査結果から類推して「この可能性が否定できないのですが、確認(否定できている)して今の治療を継続しているなら問題はない。確認していないなら、確認する必要がある」と伝えました。ついでに言うと検査結果が悪化していたら、僕は絶対にもう一回改善ポイントを確認するまでは検査しますけどね。
 
 
すなわち、医師は常にビジョンをもつ必要があります。ただ、未来をすべて予測することは不可能ですので・・・一番目の件でどういう話だったかはわかりませんが、予防線を張り損ねて不幸な出来事が発生したということだと思います。
 
二番目の件は医原性なのでそういう問題は無きにしも非ずですが、医療はすべてそういう可能性を含有しています。僕らが使用するのは抗癌剤、猛毒です。それを投与しているという自覚はありますので、最大限「クリニカルスケジュールを予測」し、対応しています。
ただ、合併症が発生した後に何分かけて挿管を試みて、気管切開をこなったのか。それこそ、20~30分かけました…と言われると…とは思います。しかし、もっと早い段階で動き出したけど…器具などの準備もあって・・・とかですね、担当している診療科によっては(多分、耳鼻咽喉科ではないかとは思うのですが)難しいこともあるのではないかと思います。
 
あと、個人的には脈拍もしっかりとれている状態で、SpO2モニターが30~50%の状況でずっと家族と話をしていた患者さんを3人ほど知っている(緩和ケアでですよ、呼吸緩和)ので、どのくらいだと脳にダメージが行くのか、全くの0(血流遮断とか)が続くとダメだが、ある程度は大丈夫なのか・・などいろいろ考えたりするところではあります。
 
 
二件目は状況は難しかったのではないかな・・と思いますけどね。おそらく、耳鼻咽喉科であれば気管切開に移行するのにそれほど抵抗はなかったはずですから・
 

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病院総合医ってなんだろう(総合内科専門医との違いは何?)

2012-01-27 20:17:31 | 医療

こんばんは

 

今日は式場見学の疲れなどからか、左肩が痛くて調子が悪いです。ほかにも疲れからか眠かったりしていますw

 

今日はこの記事の紹介を。と言っても水曜日の記事ですが。

 
 全国自治体病院協議会(全自病、邉見公雄会長)は25日に記者会見を開き、病院の中で、臓器・疾患を問わず幅広い患者に対応できる「病院総合医」を、専門医の一つに位置付ける方針を示した。邉見会長は、医師と患者の両方で進む専門医志向が、地方の医師不足を深刻化していると指摘し、「病院総合医が、医師不足と地域医療の救世主になり得る」との見方を示した。

 現在、厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」は、専門医認定制度の見直しを検討しており、総合医の位置付けも論点の一つになっている。全自病から同検討会に参加している委員をバックアップするため、全自病は同日の常務理事会で方針を決定した。

 邉見会長は、医師が専門領域以外の患者の診断を拒否したり、患者が専門医の受診を要求したりすることが、「地方の医師不足に輪を掛けている」と強調した。
 また、医師も患者も、総合医より専門医を志向する傾向があるのが、総合医を目指す医師が増えない原因と指摘。中川正久副会長は、「地域で必要とされているというメッセージを出しながら育てていくべきだ」と述べた。

 厚労省の検討会では、総合医を「基礎領域」に位置付けて、その専門医資格取得後に、循環器内科や血液内科などの「サブスペシャリティ領域」取得を目指せる制度が検討されている。これに関し、邉見会長ら複数の役員からは、総合医の教育方法や、サブスペシャリティ領域の必要性などを、今後の検討課題とした上で、サブスペシャリティ領域を作るなら、「ホームドクター」や「看取り」など、総合医の専門性に即したものにすべきとの意見が出た。
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病院総合医と総合内科専門医の違いはどこかな…と思ったりしております。
 
今日もたまたま、職場の方のご家族の方の入院治療の件でご相談を受けましたが、別に専門医ではないですけどいろいろ指摘することもできますしねぇ。
 
明日以降、いろいろ記事を更新したいと思います
 

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式場決めましたw

2012-01-27 06:28:26 | Weblog

おはようございます

 

水曜日、木曜日と各式場を見学して参りました。

一番安かったのは、目黒雅叙園。決して悪くなく、チャペルなんかは一番いいと思いました。

 

ただ、やはり最後に行きましたクラシカ東京は別格でした(汗

 

http://classicatokyo.jp/wedding/

 

あまりにもすごすぎて、びっくりしましたが・・・新郎、新婦ともに「ここが一番いい」ということで、あっさりと決まってしまいました。

他はいろいろ「ここはいいけど、ここが気に入らない」とかあったのですけど。

 

いろいろやって、帰ってきたのは12時近かったので、昨日は疲れました。はい。

 

それでは、仕事に行ってきます(集合7時15分だし)

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医療の安全弁を作るために

2012-01-25 09:05:37 | 医療

出発前に一つ紹介したい記事を見つけました

2012.0124navi.jpg

ヒヤリハット、9割が経験
http://www.47news.jp/feature/medical/2012/01/post-613.html

医師千人に調査

 医師の9割が、医療事故につながる恐れのあるミス、いわゆる「ヒヤリハット」を過去1年以内に経験し、月に1度以上の頻度で経験していた医師も3割に上ることが、医師向け情報サイトを運営するケアネット(東京都千代田区)のインターネット調査で分かった。
 昨年12月、同社の会員医師を対象に実施、千人から回答を得た。
 ヒヤリハットの頻度は「週に1度程度」が7%、「月に1度程度」が26%で、合わせると3人に1人が月に1度以上経験していた。「なし」は13%にとどまった
 どんな場面でヒヤリハットを経験したか、複数選択で聞いたところ、最も多いのは「薬剤の処方・投与」で56・5%、次いで「治療・処置の誤り」25・7%、「患者の転倒、ベッドからの転落」24・2%、「検査」12・0%の順だった。
 具体的な出来事を記述式で尋ねると、薬の処方や投与については「小児に成人量を処方しかけた」「散剤(粉薬)の含有量計算を1桁間違いかけた」「自分が処方したものと違う薬が使用されていた」―といった回答が寄せられた。
 また、診療内容を電子情報として編集・管理する電子カルテに絡んで「複数の患者の画面を開けていて、別の患者に処方してしまった」「似た名前の薬剤を押してしまった」という医師も。「電子カルテになってミスが増えた」という意見もあった。
 転倒・転落については「患者の高齢化で事故は増加傾向にある」「認知症患者の転倒事故は、環境整備や監視体制の改善を行っても、なかなかなくならない」と指摘する声があった。

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教育をどのように変えるべきか(追加小咄:医療ミスは隣りあわせ)
という記事でも書きましたが、やはり薬に関することは多いと思います。逆に13%の経験したことがない人はすごい…というか不思議。ちょっとでも「あぶねっ」って思わなかったのかと。

9割もそんなことを経験しているのか…と思う方もいると思いますが、人間なので「危ない」と気が付き訂正するのはよくあることだと思います。それが訂正されずに行かないようにするには複数の安全弁が必要です。

 

そのためには医療従事者の数がもっと必要です。患者さんの処方に関して「数」の間違いを確認することはできても、中身が間違っているかどうかを確認できるほどの体制は確立できる状況ではないです。

 

「日本の医療は日本の医師の聖職者的貢献で成り立っている」とクリントン国務長官が以前(1990年代)日本に来た時に言ったわけですが、全てを完全にこなせる人はいないにもかかわらずそれを要求し、システムの改善に向かっていかない日本の医療

 

ヒヤリハットはなくなりません。ただ、ヒヤリハットで済むか、大きな事故(悲しむ方が大勢出るような)につながるかはシステムの問題だと思います。

 

今の日本の医療ではヒヤリハットが一定確率で事故につながってしまうのではないかと思います。これがどのようなシステムにするとよくなるかと言えば、その患者さんのことを医療にかかわる全員が共通の認識をしていて、お互いにチェックできる…ということなのだと思います。

それを作るためには医療従事者の数はもっと増えなくてはならないし、おそらく情報や認識を共有するためのネットワーク整備も必要になるのではないかと考えています。

 

僕はこの記事に関して「ヒヤリハット9割経験」に関しては・・・そうですねくらいです。別に「おっと危ない」と思うことがあるのは人間ですので、仕方がないところです。しかし、そのことに対して「医者、もっと注意しろよ」ではなくて「システムを改善させなくてはならないな」という話だと思います。

 

この記事を読んだ方々が「医者、しっかりしろ・・・」と思われるかもしれませんので、いやこの記事は「医療のシステム改善が必要」という話だと思うと紹介したくて、記事にしました。

 

それでは、そろそろ式場見学のほうに行きます。式場見学って概ね午後なんですかね・・?

 

 

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