さて、今度のは本当に大きな問題です。
医師も不足していますが、看護師も不足しています。
少なくともうちの病棟では「医師」は「死ぬ覚悟で頑張れ!」という感じで頑張っていますが、「看護師さん」もすごく頑張っています。
先程帰ってきたときに昨日の21時から勤務が始まった夜勤(看護師不足で2交代制になった)の看護師さんが残っていました。
すでに21時前から来ていたでしょうから・・・おそらく16時間くらいの連続勤務になっているのではないでしょうか?
とんでもない話ですが…こういうのが続いて、どんどん看護師さんが辞めていき…病棟全体が厳しくなっていくのですよ。
上が辞めて…新卒が補充され…それは全体に大きな歪を生んで…そのうち解消不能な状況になると思います。
これがたまたま今日の状況。いつも12時間以上の勤務になっていますね・・・。
これが現場の状況だと思って、次の記事をご覧ください。
看護師アンケ:「辞めたい」8割超 背景に深刻な人手不足 /静岡
5月14日10時34分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100514-00000002-mailo-l22
◇「やりがい」感じるが…
県内の看護師に「仕事を辞めたいと思うことがあるか」を尋ねたところ、「いつも思う」「ときどき思う」を合わせて8割超に上ることが県看護連絡会がまとめたアンケートで分かった。一方で、7割超が「仕事にやりがいを感じている」と答えており、同会は、看護現場の深刻な人手不足が背景にあるとみている。
アンケートは昨年末から今年1月、県内の看護師不足の実情を把握するため13年ぶりに実施した。規模の大きい16病院(計5110床)で働く看護師を対象に質問し、約半数にあたる1206人が回答。このうち女性が95・6%を占めた。 看護の仕事について聞いたところ、75・3%は「やりがいを感じている」と答えたものの、「辞めたいと思わない」は12・0%にとどまった。
逆に、22・7%は「辞めたいといつも思う」と回答。「辞めたいとときどき思う」が61・5%おり、8割以上が辞めたい気持ちを抱いたことがあると回答した。
その理由を複数回答で尋ねたところ、割合が高かった順に▽賃金が安い(51・5%)▽人手不足で仕事がきつい(49・1%)▽思うような看護ができず、達成感がない(29・7%)▽夜勤がつらい(28・1%)--などと続いた。また妊娠を経験した看護師の31・3%が切迫流産になり、流産したとの回答も9・5%に上った。
また、同会が3月、県内で実施した別のアンケートで看護師4257人から寄せられた回答をまとめたところ、夜勤の1カ月の平均回数は8・3回。「9回以上」との回答も51・2%に上った。
同会の下村昌子代表(63)は「1年以内に辞める看護師が1割に上っている。医療機関の経営者はこうした実態を踏まえて対応してほしい」と話した。【平林由梨】
----------------------------------
看護師アンケ:75%が「辞めたい」 人手不足、過酷な勤務背景に /青森
5月15日10時40分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100515-00000017-mailo-l02
県内医療機関で働く看護師や助産師など看護職員の75・9%が仕事を「辞めたい」と考えていることが、県医労連(山本公行委員長)の調査で分かった。慢性的な人手不足や過酷な勤務実態が理由で、ミスの経験も8割以上が訴えるなど、影響が患者に及びかねない厳しい状況。県医労連は15日、JR青森駅前広場で調査結果を市民に報告し、増員を求める集会を開く。 昨年11月~今年1月、県内の組合員約1600人にアンケート用紙を配布し、428人から回答を得た。
仕事を辞めたいと思うかとの問いに、15・9%が「いつも思う」、60%が「ときどき思う」と答えた。辞めたい理由は、「賃金が安い」が39・7%で最も多く、「人手不足できつい」が38・2%、「思うような看護ができず達成感がない」が35・7%で続いた。
1年前と比べた業務量では、「大幅に増えた」が25・7%、「若干増えた」は42・2%。さらに、過去3年間のミス・ニアミス経験については、82・2%が「起こしたことがある」と回答、原因として81・8%が「人手不足による忙しさ」を挙げた。
13日に県庁で記者会見した「あおもり協立病院」(青森市)に10年勤務する八戸久美子さん(32)は「妊娠しても忙しくて病院に行けず、流産する同僚もいる」。藤代健生病院(弘前市)に5年勤務する工藤愛美さん(25)は「健康で働いている人は少ない。このままでは質の高い看護を提供できなくなる」と訴えた。
【高橋真志】
--------------------------------
数年前に「立ち去り型サボタージュ」という言葉がはやりました。
僕個人はむしろ大学病院などで最後まで頑張りたいと思っていますが、なかなかそういうわけにもいかない職場に勤務していますが・・・・(先日、お声をかけていただきました某先生。冗談でも「うちに来ないか」と言っていただけたこと嬉しく存じます)。
医者も看護師も「常識のある人間」です。
肉体的・精神的限界も個人差はあるとしても・・ありますし、家族などの他の人間関係もあります。
肉体を限界まで酷使して、精神的にも疲れ果て…帰ってきたら寝て・・起きたら病院に行く。その生活をずっと続けることは普通は難しいのです。
看護師さんが大変なのは…医者よりも直接患者さんに接する機会が多いからだと思います。確かに医療行為、特に投薬だとか治療方針などは医師が決めることでしょう。
しかし、入院患者さんなどと直接接する機会が多いのは看護師さんです。
僕もお一人だけ、言われないようなことを言われてがっくりきたことがありましたが・・・やはり限界ぎりぎりを頑張っている人間(医師も人間、看護師も人間)はちょっとしたことでも「バランス」を保てなくなると思います。
やりがいは多くの人があると思っています。それはアンケート結果からも明らかです。
しかし、その現場が明らかにストレスが多く、ストレスを解除するものも少ない状況では…ちょっとしたことでバランスは崩れます。
例えば、今入院中の方でも看護師と医師に対する態度が違いすぎる人もいます。それは日本の風習なのかもしれませんが・・・看護師さんのほうが直接的に面倒を見てくれています。
例えば・・・・
「点滴が逆流した!どうするんだ、この野郎」
みたいなことを叫んでいた患者さんがいましたが、看護師さんも慣れたもので卒なく対応していました。
ただ・・・僕だったら
「しゃがんでください。それだけで大丈夫だと思いますよ」
くらいですませたかもしれません。僕には絶対言わないでしょうけど・・・。
ほとんどの患者さんは
「逆流しました。見てください」
というだけですね・・・。
やはり、患者さんの変わった人の印象のほうが強いんだな・・・。気をつけないと・・・変なイメージを作ってしまいかねませんね。
ともかく、現場はかなり疲弊しています。特に地方の大病院、地方の大学病院では看護師不足に悩まされているのではないかと思います。
http://blog.with2.net/link.php?602868
人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします
それはさらに悪循環を作っていってしまいます。
それは医療従事者にとっても患者さんにとってもよくないことです。
これを改善できるような体制を作ってほしいと切に願います。
それでは、また。