ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

岩手に育つ青年の森に寄す⑧

2018-09-16 07:33:20 | 里山の言の葉
 さすが北国、ナナカマドが美しい。



岩手県田野畑村、二日目の朝。
そろそろ、このシリーズも、結びを急がねばならない。
その前に今朝は、名勝北山崎を想い返した。



左端に背中見えるM先輩のお声がけで、再訪は実現した。
振り返っているのは、半年前にわが飯田城址を訪ねた、同期の信州上山田のМ君だが。



展望台まで、しばらく歩く。
平坦な道は、想い返す余裕をもたらす。
幸い、この時だけは雨も止み、松林は静かだった。



ひっそりと、そこに海があるのも忘れたように、立ち尽くしていた。
それにしても、このまっすぐな幹はなんだろう。
南部赤松の直幹には常々感服しているが、海辺でも直立の心変わらず。



展望台の一本松も、関東のケヤキのような樹形。
この点景は、夏場には有り難い日陰にもなるようだが。
断崖上から見る太平洋は、いかなる天候においても絶景であろう。



 さて、いよいよ。
展望台に立って、断崖を横から望む。



つたないカメラの腕では、伝えられるのは、その威容の一端のみ。
潮騒の中でも、松の枝には底知れない閑さあり。
その深さは、ただただこの場で体感するしかないだろう。



再訪の印象は、一言では語り難いが、やはり。
壮大な海上の磐座でもあり。
悠久の天体の生成、その中で産み落とされたこの岩塊は、桁外れだ。



段丘は、海抜200mある。
昔は波打ち際までの階段を下りて、そこから駆け上がったりしたが。
今回は、ただ静かに、息を潜めて海を見た。



舟が一艘見えた。
乗っているのは男性一名。
その状況からすると、地元の漁業者の方か。



北山崎観光も、近頃は海上ルートが人気らしい。
日本を代表するジオポイントでもあるが、今後のアクセス改善で、観光の伸びしろも大きいと感じた。
ある首都圏在住の友人も、是非訪問したいと語っていた。



「死ぬまでに、一度だけでも」と。
それほどまでに熱望する心情は、多分正しい。
まだ彼は50代半ばだが、善は急げだ。



ブログ主らは、久々の再訪であったが、また格別の感慨もある。
実は、このあたりも、半世紀前の大火に見舞われたという。
その後の森の再生は目覚ましく、展望台も松に覆われそうな勢いだが、眺望の確保はなんとか工夫されるだろう。



段丘の上部は、一面のアカマツ林。
松茸が名産だが、潮風を浴びたものは、また格別の風味という。
この日は暗かったが、アカマツならではの直幹の明るさに、目が覚める。



風吹けば、かそけき神妙の音色は、思いがけぬ深みを帯びる。
松風、かしこし。
普段にあっても、その風を想い返し、考えて生きる価値はある。(稲刈りで途切れつつも、さらに続く)
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