水車の里の老舗さんのお庭で

　山桜の巨木さんを、仰いでおります。
庭園の空一杯に。
桜の女神さんの花道が、末広がりに。



思いがけないところで、お初にお目にかかりました。
ここは、伝統の杉線香づくりの老舗さん宅。
石岡市小幡の、駒村清明堂さんのお庭です。



今なお、あのなつかしい水車さんが、現役で働いておられます。
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筑波山から続く峰の、東の麓に位置します。
一年を通じた豊富な水量と、高低差のある地形。
天与の環境に、水車さんもお庭も、生かされております。



　お伺いしたのは、昨日のお昼時。
折からの通り雨で、躍動の清流。



まじりっけ無しの本物を、地道に創り続ける工房の奥で。
静かに見守る、苔むす大石さんの隙間から。
山桜さんが芽生えたのは、さて、いつの時代でありましたか。



一年、一年、また一年。
積み重ねて、百年、二百年。

最近、報道などで、現役水車が知られるようになりました。
ご訪問の方の中には、挨拶も無しに突然に、水車はいずこと、問うわれる方もあるとか。
そんな時、ひとこと申し上げることもあり。

そんな自分の方がおかしいのか、世の中がおかしいのか。
自問自答の駒村さんでしたが、確かに、世の中、少しおかしい。
青葉も同感です。

これから、これ以上おかしくしないためにも、良い仕事を。
お天道様が喜ぶ仕事を、いつまでも。
お線香のように、細く長く、一点の光を灯して、香り高く。



　お忙しいところ、お邪魔してしまいました。
巨木さんに感謝、水車さんは、次回の楽しみに。



激しい通り雨が去り。



お線香を育てる森を振り返りました。
心のこもったお線香。
今日からお彼岸。
お天道様とご先祖さまに、今日も感謝のご縁でございます。
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