ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

心の休日里山歩き①

2011-07-05 05:14:00 | 里山を歩く
 先の休日に、酒井一臣(かずおみ)さんと里山を歩いたご報告です。涼しく静かな別世界で聞く森の声や鳥のさえずりは格別。心落ち着いて、全身で森の響きを聞くことの豊かさ。写真のコアジサイにも出会い、いろいろ思いめぐらすひとときです。

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 おとといの日曜日は、地域の公民館行事のため、久しぶりに現場を休ませて頂きました。
朝、少し時間がありましたので、六代目庭師の酒井一臣さんと、周辺の里山を歩きました。

少し分け入れば、連日の猛暑がうそのように、そこは別世界です。
いろいろな鳥達のさえずりが、心を落ち着かせてくれます。
ウグイスも得意げに。
この季節になると、さすがに上手に歌っています。

 なんでも、鳥のさえずりの心地よさとは、高周波の音にも秘密があるようです。
鳥達の発声というものは、CDでは捕らえなれない高周波の音域にも及ぶそうです。
大人の人間には聞こえないが、赤ちゃんは敏感に感受するとも聞きました。
我々大人も、耳では聞こえないけれど、全身の細胞のどこかで聞いているのかもしれない。

クラシック好きの友人の例ですが、昔のアナログレコードを好んで聞いています。
いろいろな名盤を聞き比べて、特に弦楽器は、アナログのほうが味があるとか。
レトロ趣味というだけでなく、確かに、純然たる音の違いとして、何かが違うという話をしています。
聞こえないレベルの音を含めて、ありのままに豊かに再生している一面もあるのかもしれませんね。
楽器の演奏というのも、大元は生身の人間の身体の運動によって音が生まれるものですから。

音楽家の身体、息吹が楽器と共振して、ホールの全体に伝えられる。
そして、たくさんの聴衆の息吹と響き、高周波とともに忠実に記録され、再生される。
それが、大きな感動を再生するのでしょうか。
人間も生き物ですから、ありのままの自然の音を、身体も心も必要としていると感じます。

 幸い、この笠間界隈の身近な里山には、自然の音が、今なお豊かに保存されています。
歩いていると、木々たちもささやいているようです。
一臣さんも、しゃがみこんで、何かささやいていますね。
写真手前の植物、森のかげでひっそりと生きているコアジサイという、アジサイの仲間がいました。

6月ごろ、笠間界隈の森の影では、つつしみ深い淡い青の花が楽しめます。
今は、実をつける時期ですが、私も昔から、コアジサイさんたちと親しんできました。
今日は一枚の写真だけですが、いつか読者の皆様をご案内できれば幸いです。

 まことに豊かな四季折々の里山の自然。
それを、ありのままに、心身まるごと感受することが大切ですね。
そういうチャンスを、皆様に少しでも豊か提供する工夫が、これからは求められていると感じます。
(明日に続く)


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