ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

結・常陸大宮市の名園見学

2019-06-23 12:36:42 | 人とお庭の間には
 令和の雨の中にあらわれましたのは、明治の庭園。



ご覧の通り、常陸大宮市高部の里、岡山家の養浩園さんはよみがえりました。
時代の節目にふさわしく、夢幻の彼方から、流れと池の庭が出現。
すべては、関係者の皆様方のお陰様でございますが。



島に立つ石は、地元のものではないようです。
長い時を経てもなお、往時の気迫は、微塵も衰えぬ印象。



細かに観察すれば、手前の水草さんは、迷惑がられる外来種・キショウブさんかもしれませんが。
それはさておき、荒廃していた池の漏水もなんのその。
この見学会に合わせ、ひとまず水位を満たしたご尽力には脱帽。



水を得て、まことに奥ゆかしい風景。
実は、この右奥には、メインと思われる中島があるようです。



平面図で見ますと、こんな感じです。
上の一連の画像は、地図右下の東屋から左方向を見て撮ったもの。



全容は、こんな具合です。
構成は流れと池が中心で、偕楽園を模したとは、安易には断言し難い印象ながら。
三層の楼閣と梅林と、そこに満ちる浩然のエキスは、しっかりとうつされたのでしょう。



確かに、こんなふうに。
古色蒼然たる中に、好文の心の面影もあり。
その一方では、流れの脇で剪定実演された、カエデの若木さんのように。



根元を見るほどに、明らかに実生と思われる新参の侵入も見られ。
さらには、高木と聳え、園を覆うものもあり。
名園の保存のありかたにつきましては、いろいろな議論があるものと察せられました。



こういう場合に大切なのは、やはり築造の原点の確認を行うことでしょう。
さまざまな議論が深まり、実を結ぶためにも。
ひとまず、今回の事業は、その大きな一歩であることが体感できました。



雨天のために、名園の核心と思われる中島は拝見できず仕舞いながらも。
さすがに、今なお喜雨の御縁。
綿密な調査図面も頂きまして、深く感謝いたします。



ちなみに、この日に公開されたこのエリアは、この画像の部分。
現況の植生状況から、130年余の移ろいを御想像頂ければ幸いです。
※同庭園は11月恒例の常陸大宮市文化祭の際に、一般に公開されるそうです。
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